こんにちは。18期生の森です。第2回講義では3分間自己紹介をしました。私がその自己紹介のなかでお話しました「高台に家を建てた」ことについて書きます。
私が思い描いていた「高台の家」をもう少し詳しく言うと「高台のニュータウンの戸建の家」です。私が通っていた大阪北部の大学の近くに「千里ニュータウン」という大きなニュータウンがあり、そこに対する憧れがありました。整然と区分された土地に余裕を持って建てられた家、家の前の道は十分な幅があり、余裕を持って車がすれ違えるという状況が、私の実家の状況と大きく異なっており、将来はこのような場所に家を建てたいと思っていました。
しかし、一般的に家は一生のうちで最も高価な買い物になるので、いろいろと悩みます。よく議論されるのが、「賃貸か、買うか」「買うとすれば戸建か、マンションか」ということ。加えて私のような場合は、「転勤の可能性があるのに今買うのか」、「故郷に戻らずここに建てるのか」といったことがありました。
家族のこと、両親のことなど考えることは多々ありましたが、私の場合、家を建てることは比較的長い年月にわたって考えていたので、「故郷(大阪)にはこだわらずに、現役中に勤務地に近い高台に戸建を買う」というところまでは決めていました。若いころはよくモデルハウスに行ったりして想像を膨らましていました。ただ、転勤になる可能性があるのでいつに家を建てるかという点についてはタイミングを見計らっていました。
そのうちに子供が2人になって社宅が手狭になり、そろそろ本当に家を持ちたいなと考えていた時期に、会社の新規プラント建設プロジェクトチームに入り、しばらくは転勤がないことが確定したので高台に家を建てることにしました。
千里ニュータウンのような規模のものはありませんが、広島にも「高台のニュータウン」がいくつもあります。いろいろな高台の土地を探した結果、人気の駅近ではなく、前面道路が坂道というマイナスポイントもありますが、道幅、建坪の大きさ、近隣施設の状況など、自分がこだわった部分については満足する土地が見つかりましたので、ここに家を建てることにしました。建物については建売ではなく注文住宅にしたので、これもこだわりを通すことができました。ハウスメーカー選びや建物の設計では私のプラント設計の仕事経験が生かせる場面がありましたが、この話はまたの機会に記載しようと思います。
このように、今思うとタイミングだけ見計らって、割とあっさり建てた家ですが、私はおおむね満足しています。
家は3回建て替えないと満足するものはできないなどとも言われています通り、全てに満足しているわけではありません。やはり、失敗したなあと思うところもあります。
それでも自分の思いに正直に、あきらめるところは捨てても、こだわるところを譲らなかったことが良い結果に繋がったのだと思います。