ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

テデスキ・トラックス・バンド @名古屋・Zepp Nagoya

2019年06月14日 | ライヴ(日本公演)

テデスキ・トラックス・バンド (6月12日 名古屋・Zepp Nagoya)

相変わらず”名古屋とばし”甚だしく、観たい聴きたいアーティストにはなかなか名古屋に寄ってもらえず。今回は2014年、2016年に続いて3回目のテデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band)の名古屋公演。ダイヤモンドホール、市公会堂ときて今回は笹島のZepp Nagoyaにて。笹島(ささしまライブ駅)周辺は開発著しく、中京テレビや愛知大学キャンパス、ストリングスホテルなどが出来たので”新都市”みたくなってきた。それに伴った商業施設も出来ているが平日夕方とはいえどこもちょっと寂しい客入り。もとより自分はこういう施設で飲食することはほとんど無いが、上手くやっていけるのだろうか。

 

それはさておき会場入り。年齢層が高いのはいつものこと。大きくない会場とあってほぼ満席の入り。通常はスタンディングが多い会場だが指定席なのでパイプ椅子が並べられている。適当に取った席はステージ正面で悪くない席。銭湯に入ってからさんざ歩いてきたので有難い(笑)。シンプルなステージに和やかな雰囲気でメンバーが登場するも、デレク(Derek Trucks)のギブソンSGが鳴ると、その神々しい音が響き渡り、空気が変わる。元々ハスキーなスーザン(Susan Tedeschi)のヴォーカルは伸びもあってこれまたとてもイイ。と、ここまで書いて前回来日時とほとんど同じ記述だと気付く(笑)。ニューアルバムからの演奏曲が多くないのまで同じ。今回のカヴァー曲はドミノス(Derek & The Dominos)の「Keep On Growing」、ローランド・カーク(Roland Kirk)の「Volunteered Slavery」、先頃亡くなったドクター・ジョン(Dr. John)の「I Walk On Guided Splinters」など。相変わらずカヴァーが半分を占めている。

相変わらずの大所帯(12人)だが、キーボードとフルートを担当していたコフィ(Kofi Burbridge)が2月に急逝したので、新しいメンバーゲイブ・ディクソン(Gabe Dixon)が担当。ハモンドの音に迫力があり、ヴォーカルを担当する曲もあって大活躍だった。デレクは相変わらず愛想無しの地味な態度で、ほぼ横を向いたりスーザンの後ろに隠れがちなので、世界最高峰のブルース・ギタリストの手元を見たい観客にはフラストレーションが溜まる。しかしそこはバンマス、各自のソロやバンドの進行は全て彼の合図(アイコンタクト)で行われているのだった。スーザンのギターも本当に素晴らしいのだが、いかんせん現役ナンバーワンと評される夫のプレイの後では可哀想。それでも膝上15cmのダサいワンピース(笑・失礼)の彼女からは相変わらずガッツ溢れるプレイが聴ける。世界一エレクトリック・ギターの上手い夫婦で間違いないだろうナ。バンドの特徴のひとつ、ツインドラムではプログレッシヴなプレイもある新機軸。正直3回目ともなると退屈するかなと思っていたが、高い演奏力でしっかりと楽しめた。開演前のSEでJB(James Brown)がかかっていたけれど、ラッパ隊も重要な役目を持つこのバンドがファンキーな方向に振った演奏を聴いてみたい気がする。

<Setlist>

  1.  Signs, High Times
  2.  Do I Look Worried
  3.  I'm Gonna Be There
  4.  When Will I Begin
  5.  Keep On Growing (Derek and the Dominos cover) 
  6.  All the World
  7.  Leaving Trunk (Sleepy John Estes cover) 
  8.  The Sky Is Crying (Elmore James cover) 
  9.  I Walk on Guilded Splinters (Dr. John cover) 
  10.  Let Me Get By
  11.  Show Me (Joe Tex cover) 

(Encore)

  1.  Don't Keep Me Wonderin' (The Allman Brothers Band cover) 
  2.  Made Up Mind

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パリ・ブレスト @岐阜県関市

2019年06月13日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県関市の幹線道路沿いにある洋菓子店「パリ・ブレスト」へ。この店はかつて関市内の別の場所で営業していて何度も利用したことがある。こちらに移転してからは2回目かな。奥まって地味な店舗なので通り過ぎがち。店の前には広い歩道があり、駐車場は狭いのでなかなか車が停めづらい。ちょうど先客の車があって、無理に横に停めるとその車が出るのに難儀するだろうなと、少し待ってから車を停めて中へ。主人は岐阜市の名店「プレリュード」の出身だったはず。ただその主人の姿は昔から見かけたことはなく、いつもの女性が1人(調理服なのでこの方も作っていると思う・未確認)。以前からこちらのケーキはデコラティヴなものがほとんど無く、シンプルなケーキが多くて値付けも安いので気に入っていた。この日ガラス冷蔵ケースを覗いても、やはり相変わらず地味なケーキが並ぶ。でもそれがイイ。

この日選んだのは「シャンパンとチョコレートのケーキ」「パリ・ブレスト」「フルーツタルト」「シュークリーム」それとメレンゲの焼菓子。もちろんシュークリームのクリーム詰めはその場でやってくれる。家に持ち帰ってから家族に配給した。こちらの酒を使ったケーキはしっかりめに効いているのが特徴(それも「プレリュード」と似ている)。派手さはないものの、そういう所が好き。シュークリームのカスタードクリームは味も食感もこってりと濃厚。皮は薄め。かつて生クリーム入りのシュークリームが流行った時には目から鱗が落ちたものだが、最近は結局カスタードクリーム・オンリーの方へ回帰している。こいつに濃く淹れたコーヒーの組み合わせは何物にも代えがたい。また頻繁に通ってみようかな。(勘定は¥1,700程)

この後の記事はこちら

フランス菓子 パリ・ブレスト

岐阜県関市巾3-34

 

( 関 せき パリブレスト 洋菓子店 洋菓子 ケーキ シュークリーム プレリュード paris brest )

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どさん子 @名古屋市北区・上飯田 (※閉店)

2019年06月13日 | 名古屋(東区・北区)

上飯田のバス停前にあるラーメン屋「どさん子」。長く続く現在のラーメン・ブームのずっとずっと前に、かつて日本中で一世を風靡した”札幌ラーメン”の店舗のひとつ。この屋号がいわゆるチェーン店か、暖簾分けなのかどうかは知らなかったが、この呼び方の店は昭和の御代に沢山あったと記憶する。そんなご当地ラーメンのはしり”札幌ラーメン”だがその数はどんどん少なくなり、知らぬ間にその系譜の店を探すのも難しくなってきた(※)。盛況のまま存続している店はなかなか無い。こちら「どさん子」は周辺で一等寂れたビルのテナントにあり、パッと見るだけでは営業しているかどうかも分かりづらい。暖簾らしきものが見えたので店の前に自転車を停め、中に入ってみた。L字のカウンターのみの店内は先客が2名。呑みの客でもうビールが何本も空いているようだ。カウンターの中には女将さんが1人(主人は後から帰ってきた)。注文したのはもちろん「味噌ラーメン」。

※ただし後から調べたHPによると現在関連会社の別ブランドを除いても、まだ110店舗もあるらしい(愛知県内には3軒のみ)

女将さんが大きな中華鍋に麺を投入し、しっかりと茹で加減を確認している。何十年と続けてきただろう調理手順を経て「味噌ラーメン」が出来上がった。味噌をスープで溶いたその水面にはもやし、ワカメ、メンマ、胡麻、コーンが見える。まずはスープをひと口。うーん、さすがにちょっとシャバい。ただし昔の味噌ラーメンってこんな感じだったという記憶も蘇ってきた。こうやって昔のままだろうスープを味わうと、今のラーメンって旨味はもちろん、色んな意味で”濃い”んだなァと改めて感じる。具材の下から麺を引きずり出す。プルンとした食感の麺はなかなか。奥から濃くて甘い味付けのチャーシューの端肉が出てきた。途中でちょっと一味を振ったりして記憶の奥底に眠っているような懐かしい雰囲気を味わった。(勘定は¥560)

<余談>ラーメンを食べていたら外で「パーンッ!!」というびっくりするような凄い破裂音が。すわ発砲事件か何かかと思いきや、外に停めた自分の自転車が横倒しになっている。女将さんと「?」と顔を見合わせて外に出て確かめると…、何と自分の自転車のタイヤがバースト(苦笑)。オイオイあんなデカい音するか?普通。ちょっと空気を入れ過ぎたところに強い日差しが当たってしまったようだ。乗っている時は何ともなかったのに。すぐ向かいに自転車屋さんがあって良かった…。

 

札幌ラーメン どさん子 上飯田店

愛知県名古屋市北区上飯田通1-21

 

( 名古屋 なごや 上飯田 かみいいだ どさんこ どさん子ラーメン サッポロラーメン さっぽろラーメン みそラーメン 味噌らーめん 昭和 閉店 廃業 ) 

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太田屋本店 (2) @岐阜県岐阜市

2019年06月12日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

ずっと前から気になっている丼物を初体験すべく伺ったのは岐阜市真砂町の「太田屋本店」(創業大正12年・1923)。近くのコインパーキングに車を入れ、夏暖簾をくぐり店の中へ。土間のテーブル席に腰掛け、壁の品書きを眺めて件の品の存在を再確認。気になっていたのは「半丼」。この「半丼」という品名、自分の知る限りこちらと「一八食堂」でした見たことが無い。歴史ある食堂に残っている品なのかなとちょっと調べてみたけれど、岐阜市内の他の老舗食堂でもやはり見付けることは出来ず、県外の古い食堂の品書きを調べてみても今のところ見つかっていない(※情報求ム)。もちろん「半丼ってどんなのですか?」なんて訊いてしまうと面白味が半減してしまうので、さも今まで食べたことあるから知ってますよ的な雰囲気を醸し出しつつ女将さんにお願いした(笑)。すんなりと注文が通る。卓上のメダカ鉢を眺めたり、「山田屋」や「信濃屋」など歴史ある食堂でよく見られるレイアウトの渋い店内や、沢山の木製岡持ちが並ぶ棚などを愛でながら出来上がりを待った。

さて、どんなのが出てくるのか…。さほど時間がかからず丼ぶりが運ばれた。すると…出たッ、あの海老天! 岐阜市の老舗食堂ではお馴染みの「伊藤天ぷら店」(※)のあの海老天がつゆで煮込まれて横たわっている。確認はしていないがこの形はまず間違いないだろう。そしてもう半分には同じくつゆで煮込まれただろう玉子(目玉)が。つまり天丼と玉子丼で「半丼」。あっさりとしたつゆをたっぷりと吸った海老天の衣が丼ぶりの半分を覆っている。衣にはまだサクッとしたところも残っていた。衣と比べて著しく小さい海老の身もお馴染み。こうやって衣でサイズを倍増、いや3倍増させる技術は凄い(笑)。またこの衣をご飯と一緒に掻き込むとすこぶる旨い(一説には大量の海老天を揚げるので油に海老の風味が移って衣が更に旨くなっていくのだとか)そして食べ進んでいくうちに目玉の黄身が潰れ、流出。ここでまた玉子の味が加わって変化が楽しめる。たくあんを挟みつつ、一気呵成に平らげた。これはイイ。こうなると「一八食堂」の「半丼」も確かめないと…(←結局すぐ訪問。それはまた後日)。(勘定は¥500)

(※岐阜市内の古い食堂の多くでは、「天ぷら中華」や「天丼」用に海老天を外注していて、ほとんどが「伊藤天ぷら店」のものだそうです。)

以前の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3)(4

※「伊藤天ぷら店」が廃業されましたので、もう「半丼」は食べられないと思われます(令和2年1月現在)

 

 


 

↓ 店の裏手にある「守屋医院」(建築詳細不明)。初めて見たがその奇抜さに驚いた。ライオンが出迎える門柱に、年代、様式不明の装飾や立像。何とも個性的(笑)。

 

 

 

↓ 道路を挟んだ医院の敷地内にはこれまた正体不明の立像が。

↓ 辻を挟んだ角地には、石が高く積まれたギュッと凝縮したような箱庭的な不思議な庭(詳細不明)が…(この医院との関係は不明)。

 

↓ 新医院の建物の筋向かいには変わった意匠の門柱や、山脈を模したような不思議な塀の家(建築詳細不明)が。雰囲気が医院宅と被るような…。

 


 

太田屋本店

岐阜県岐阜市真砂町9-6

 

( 岐阜 ぎふ 太田屋 おおたや おおたやほんてん 麺類食堂 大衆食堂 半丼 はんどん 天ぷら中華 天中華 ラーメン 近代建築 醫院 )

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河文(茶房) @名古屋市中区・丸の内

2019年06月11日 | 名古屋(中区 老舗)

 

名古屋の丸の内で、ある喫茶店を目指して歩いていて、ふと料亭「河文」の玄関先に”茶房”の案内が出ているのに目が留まった。平日だけなので普段は入れないが、その手があったかと休憩場所を老舗料亭に変更。言わずと知れた名古屋最古の老舗高級料亭。創業は寛永年間というから凄い(ただし現在の経営は東京の会社)。こちらの建物は登録有形文化財にも指定されている。格式高い門(写真下)を越え、大きな葵の紋の暖簾をくぐり、思い切って玄関引戸(写真上)を開けてみた。着物姿の若い給仕女性に「そのままでどうぞ。」と招かれ、靴のまま上に上がる(言われなかったら絶対靴脱いでいたナ・笑)。

 

坪庭のあるラウンジに案内される。広いひと間に6つのテーブルと椅子が置かれたゆったりとしたスペース。落ち着いた照明の店内から見える庭の木々の緑と、照り返す明るい日差しが眩しい。この佇まいだけでプライスレス。磨き抜かれた歪んだ昔のガラスもそのまま。先客は居なかったので掛軸の前の上席(笑)を選んでゆったりとした椅子に腰を下ろす。和洋の菓子と飲物の書かれた品書きから「苺のタルト」と、それに合わせた「宮ザキ園の和紅茶」をお願いした。静謐な間でゆっくりと庭を眺める。本当は建物を色々見て廻りたいところだけど、行儀が悪いのでさすがにそれは我慢。

そこにまず先付け(!)が運ばれてきた。卵白を使った菓子「都鳥」と塩昆布。当然ケーキだけと思っていたのでこれにはびっくり。紅茶はお高そうな急須に入っている。外で紅茶を飲むのって久しぶりだなァ。都鳥を食べ終わった頃「苺のタルト」が登場。思ったよりも大きく横長。大きな苺が3つ並んでいてタルト生地の硬いところにザクッとフォークを入れていただいていく。甘味と酸味が程良く、旨い。この贅沢な空間で食べているから余計に旨く感じてしまうんだろうナ。給仕女性も無粋な声を出して呼ばなくても目配せでこちらに気付いてくれるのが嬉しい。

その頃になると若奥様のグループや、社用の御使いで土産物を取りに来たサラリーマンらが入って来た。みんな自分と同様初訪のようで、昼にこうやってお茶が頂けるとは知らなかった様子でかなりテンションが上がっている。手洗いを借りたが、廊下も手洗いの中も一分の隙も無し。廊下にはデーンと大きな葵の紋が飾られ(さすが尾張徳川家御用達)、手洗いの中のアメニティーも高級ホテルかと見紛う充実ぶり。一時だけ金持ちになった気分を味わい(笑)、席に戻って勘定をお願いする。これが野口英世1枚というのだから文句のつけようが無い。素敵な休憩を終えた。(勘定は¥1,000)

 

  

河文(KAWABUN)茶房

愛知県名古屋市中区丸の内2-12-19

 

( 名古屋 なごや かわぶん 老舗料亭 さぼう 喫茶 ケーキ 和菓子 洋菓子 コーヒー 紅茶 プラン・ドゥ・シー 尾張徳川家御用達 国登録有形文化財 )

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On Every Street / Dire Straits

2019年06月10日 | クラシック・ロック

On Every Street / Dire Straits (1991)

ダイアー・ストレイツ(Dire Straits)の6枚目のスタジオ・アルバム。世界的に大ヒットした「Brothers In Arms」の後に一度解散を発表したそうなので(知らなかった)、この作品は正確には再結成アルバムということになる。このアルバム・ジャケットに全然覚えが無かったので調べてみると、やはり評判が高かったということはなく、批評家の評価も低かったらしい。それでもマーク・ノップラー(Mark  Knopfler)自身は気に入っていたのだとか。このアルバム発表後のツアーが「On The Night」というライヴ・アルバムとして発表されている。自分はそのアルバムを持っているが、そういう時系列で発表されたという事は全然知らなかった。

呟くようなマーク・ノップラーのヴォーカルは相変わらず。流麗な彼のギターも派手に立ち回るような音ではないので、あくまで出しゃばらないで静かに進行する。それでもここぞという時のギターはやっぱり素敵。真骨頂ともいえる02のような”静”の曲や、05のような”動”の曲では彼ららしさがしっかりと味わえる(08ではちょっと過去の栄光への色気が出ているが・笑)。他の曲もヒットしそうな曲は無いし(結果論だけれど)、アートワークにも全く魅力が感じられないが、なんの佳曲揃いでこんなにいいアルバムだとは正直思わなかった。

オークションにて購入(¥490)

  • CD  (1996/6/4)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Vertigo
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もちや @岐阜県多治見市

2019年06月10日 | 岐阜県(東濃)

ある平日の午後、前から”五平餅”の看板は目にしていたが、店が開いているのを見るのは初めてだった多治見市本町の「もちや」。日曜休みのようだ。(この店は知らないが)何でも東濃地方を舞台にした去年のNHKの連続テレビ小説のおかげで、五平餅が全国的に随分とメジャーになって、売り上げも伸びたのだそう。この日は昼食を済ませていたが、時間が経っていたし、外に漂ういい匂いにやられてしまったので、おやつ代わりに五平餅を食べようと入ってみた。カウンターとテーブルが2卓ほどのこじんまりとした店内。年配の女性2人でやっていらっしゃるようだ。品は五平餅とアイスクリームだけ。誰も居なかったのでテーブル席へ腰を下ろし「五平餅・五本」をお願いした。注文をしてから焼いてくれる。テレビを見ながら出来上がりを待った。

しばらくして皿に盛られた「五平餅」が運ばれた。お茶ときゅうりの糠漬けが付いている。こちらの五平餅は小判型ではなく、500円玉くらいの小さく平べったいものが3つ串に刺さっている。味噌につぶつぶが見えるのは胡桃だろうか。味噌の焦げた何ともいい匂い。かなり甘めの味噌だが味噌の量がほどほどなので重たくなく、いい感じ。次々と口に運びたくなる。途中で熱いお茶と糠漬けで口中をリセットしながら、5本もあっという間に美味しくいただいた。(勘定は¥450)

 

木曽路名物 五平餅 もちや

岐阜県多治見市本町1-79

 

( 多治見 たじみ 餅屋 ごへいもち 五平もち ぬか漬け 味の店 ながせ商店街 半分、青い。 豊川悦司 )

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酒肆 蘭燈 @名古屋市千種区・今池

2019年06月09日 | 名古屋(千種区・守山区)

今池のオーセンティック・バー「酒肆・蘭燈(しゅしらんたん)」へ。大抵バーは外から中が見えないので初訪で扉を開けるのは緊張するものだが、こちらは路地に面していて小窓があり、ウイスキーのミニチュア瓶が並ぶ向こうから明かりが漏れていて、それだけでちょっと安心出来る。中に入ると奥にカウンターがあり、テーブルがひとつとスツールの席がひとつだけなので空間は思ったよりゆったり。口開けの時間に合わせて行ったので先客は無し。腰を下ろしてまずは「ジントニック」をお願いする。振り子時計の音だけが聞こえて落ち着いた雰囲気。主人はまだ若いようなので先代から引き継いだのかな。店を錦で始めて40年、こちら今池に移って15年だそうだ。普段家でも使っている「BEEFEATER」のジンなのに、店で作ってもらうと何でこうも旨いのだろう(笑)。

次は「モスコミュール」を追加。そしてこちらの名物「カツサンド」が出来るかどうか訊いてみると「少し時間をいただきますが。」との事だったのでお願いする。バーテンダーが1人の店では混み合った時間には料理が頼みづらかったりするので(こちらにもそういう旨の貼紙がある)、実はこのカツサンドを食べるためにわざわざ口開けの時間を狙ったのだった。こちらの「モスコミュール」はグラスで提供された。それで口を湿らせながら主人の丁寧な調理を眺める。主人に”酒肆(しゅし)”ってどういう意味なんですかと尋ねると、酒を売ったり飲ませたりする店のことを言うのだそう。知りませんでした。

そしてジュー、チリチリ、ザクッといい音をさせて待望の「カツサンド」登場。たしかカットは3つ。しっかりとしたヴォリュームだ。少し辛子も効いたカツサンドに大口を開けてかぶりつく。ソースたっぷりめで千切りキャベツも挟んである。薄衣のカツは脂身の部分もあって肉厚。うーん、旨いナー。これはたまらん。カツの歯切れがいいのもイイ(バーではこれも大事)。慌てて「ハイボール」を追加。ウイスキーはブラックニッカのリッチブレンド。旨いカツサンドと旨いハイボール…、至福。カツサンドを綺麗に平らげるとお腹の満足度も充分。この辺りで勘定をしてもらった。呑んで食べたのに値段も安くてビックリ。(勘定は¥4,350)

 

酒肆 蘭燈

愛知県名古屋市千種区今池5-8-7

 

( 名古屋 なごや らんたん しゅしらんたん 酒肆蘭燈 バー オーセンティックバー BAR かつサンド カクテル ウイスキー )

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Mel @岐阜県美濃加茂市

2019年06月08日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県の可児市、美濃加茂市近辺はブラジル人居住者が多い。以前は仕事でそちら方面に行く事が何度もあったのだが、オーバーだけれど日中に外を歩いている人みなブラジル人というような感じだった。リーマン・ショック後は随分と減ったようだが、今でもしっかりとコミュニティーが作られているようで、ブラジル人向けのスーパーや教会がいくつもある。一度そういうスーパーに入ったことがあるが、食材や商品が完全にあちらの国仕様になっていて興味深かった。仕事で会った向こうの方にコーヒーをごちそうになったことがあったが、甘過ぎて飲み干すことが出来なかったなんてことも(笑)。いつかは向こうの方が普通に使うレストランに入ってみたいなァと思っていたがなかなか勇気が無く…。今回入ってみたのは可児市の土田(どた)にある食堂「メル」。地域誌だったか何かに目を通した時に紹介されていてメモっておいた店。

店はマンションの1階テナントにあったが、構えが素っ気なくちょっとたじろぐ。勇気を出して扉を開けるとテーブルに家族が集まって食事中。その人達が「イラッシャイマセー」と言ってくれたので店の人達が昼食を摂っていたようだ。一部には日本語で書いてあるものも見えるが雰囲気は完全にブラジル旅行先。こちらはいわゆるファストフード的な店のよう。後客はブラジル人トラック・ドライバーで、厨房からも客席からも日本語は全く聞こえてこない。でもなぜかテレビは「クレヨンしんちゃん」(笑)。厨房の中に入った店長さんらしき方は日本語がペラペラでひと安心。テーブルに座って若い男性店員が持って来てくれたメニューを眺める。この店員が着ていたのが「クレヨンしんちゃん」シャツ(笑)。流行っているのかな? 何しろブラジル料理の経験はほぼゼロなので、最初からあちらの料理はあれだろうと”LANCHES”というページから無難なハンバーガーを選んでみる(←日和った)。ちゃんと日本語でも内容物が書いてあるので問題ない。選んだのは「X-Bacon」。そしてさすがにハンバーガーだけでは面白くないと「PASTEL」という包み揚げのようなものの中から「Palmito」(ヤシの新芽)というのを頼んでみた。飲み物は「ガラナ」を。

しばらくして運ばれた「X-Bacon」は…デカいっ。バンズもデカけりゃ中のパテもデカい。メニュー通り、ハンバーガーパン、ハンバーガーパテ、ベーコン、モッツァレラチーズ、レタス、トマトという内容で、大きく平たいバンズに挟まれている。意外とあっさりとした味付け。ケチャップとマヨネーズも用意されたので、これで調節して食べるんだろう(使わなかったが)。ベーコンは好みの堅焼き。パンもパテも日本的な物とは違って独特で、チーズも風味が濃厚。旨いなァ。近年”野口英世”超えの高級ハンバーガー流行りの日本だが、正直こっちの方が…。後から運ばれたパステウは揚げたての熱々。小さい方のサイズを頼んだけれど1人で(ましてやデカいハンバーガーとセットでは)は怯むサイズ。ナイフとかフォークは無かったので手で火傷しそうになりながら食べる。もちろんヤシの新芽なんて生まれて初めて食べたが、味付けが薄いこともあってちょっと風味の変わったタケノコといった感じ。ポロポロとこぼしながら熱々をそのまま食べたけれど食べ方合ってるかな?(笑)。トラックの運ちゃん達が食べているPLATOS(定食)の肉が旨そう…。やっぱりブラジルなら肉かなァ。気に入ったので次は定食で肉を。(勘定は¥1,230)

Mel Pastel Fast Food (メル)

岐阜県可児市土田3872 曽我マンション 101

 

( 可児 かに メル ブラジル料理 ブラジル ブラジリアン Brazil Mega Mel フェイジョン パステウ パステル グルメバーガー ランチ 定食 )

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伊勢久兵衛 @名古屋市北区・大曽根

2019年06月07日 | 名古屋(東区・北区)

連休中のこの日、自転車で大曽根近辺をウロウロして遊んでいた。日曜日の営業は昼までということで、なかなか訪れることが出来なかった和菓子の「伊勢久兵衛」にやっとの訪問。端午の節句なので店頭には「柏餅」や「ちまき」の幟がはためいている(訪問5月)。以前から何度も店の前は通ったことがあったが、やっと暖簾の掛かった店内へ。ガラスショーケースに整然と菓子が並ぶ。もう子供はデカくなったので端午の節句にちなんだ菓子は買わず、好物の最中をと「金鯱最中」、そして「あさ堀」という菓子を買ってみた。この日は嫁が居ないのでひとつづつ。少量なのに申し訳ないが自転車だったので小さい袋に包んでもらう。女性店員に「よかったら菖蒲湯にお持ち帰り下さい。」と壺に挿してある菖蒲の葉を指したが、さすがに菓子2個で持っていく厚かましさは無く、気持ちだけいただき遠慮しておいた。

「金鯱最中」は文字通り名古屋城のしゃちほこを形どった最中種。形状が複雑で立体的なので硬い部分があって食感がいい。松原にある「元祖鯱もなか本店」にも同様の最中種の最中があるので食べ比べてみないと。「あさ堀」はタケノコを餅菓子に使った珍しいもの。タケノコ特有の歯触りがあってかなり甘い味付け。食べている時からタケノコの食感で甘いというのに自分の脳みそが追い付いていかず(笑)。次は一番人気という「鯱で餅」を買ってみようっと。(勘定は¥360)

 

伊勢久兵衛

愛知県名古屋市北区東大杉町3-25-4

 

( 名古屋 なごや 大曽根 おおぞね 森下 もりした いせきゅうべえ 和菓子 しゃちでもち きんしゃちもなか たけのこ 筍 竹の子 ) 

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