CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】みどりいせき

2024-07-08 21:05:55 | 読書感想文とか読み物レビウー
みどりいせき  作:大田ステファニー歓人

多分読めたと思うのだが、さっぱり意味がわからん?いや、
意味はなんとなくわかったけど、読めたかこの日本語?と
衝撃を受けてしまった
ひょっとして、口語体の小説というのが世に送り出されたときと
同じ衝撃なんだろうかとか勘繰ってしまったんだが、
前にも、似たような感じの小説を読んだようにも思うが
さらにそれが進んだような、「乱れ切った日本語」のオンパレードが凄くて
日本語という言語を音として認識するというのが、新鮮といっていいのか
そもそも、言語ってそういうものだったかしらとか
なんか、いらんことばっかいっぱい考えさせられたのだが
内容は、そういう乱れた日本語をしゃべる若者が、薬運びのやばい仕事でパクられるという
そんだけの話しであった

初っ端から、薬決めてんのかという感じの展開だし、
ずっと読みにくいというか、理解しにくい日本語だしと辟易しながら読むんだが
もしかしたら、薬決めて、そういう系の音楽聞きながら読んだら、
というか、そういう状態だと、こんな言葉が降ってくるんだろうかと、
そういう意味では割と昔からよくある表現だし、ジャンルじゃないかとも
思ったりしながら、楽しく読んだのである
大麻やってないと、真の意味がつかめない小説とか
昔あった気がするが、これは、それの現代版じゃなかろうか
と、思ったりするんだが、多分そんなことはなく、
青春の中で、友情とか、自分の境遇とかでいいちいち浮き沈みしながら、
仲間がいたり、いなかったり、悪いことしてつながった気持ちになっていたり
そうじゃなかったりということが、ある意味リアルなのか、
そういう世界を描いていることに価値があるのか
いずれにせよ、自分にはない世界観で、そこに対する蒙が開いたものを見たようなと
そういう小説だったとしておく

結局わかってないんじゃんと思うわけだが、
ただの友情小説というには、ちょっと友情部分が弱い気がするし
主人公が気弱なところが治ったとかそういうのでもないけど
成長ではないが、青春が少し過ぎたといった感覚が残る点は
青春小説だったと思うような気がする

読み方が悪かったせいか、本位かどうかわからんのだが
最後にある種明かしじゃないが、叙述トリックめいたものが披露されたと思うんだが
それも、最初の方でわかったというか、この言語体系だとそのあたりは
ずっと隠れてなかったようにも思うし、やっぱり隠してなくて、
そう勝手に読んでしまっただけなのか、わからんというあたり
読み込みが足らない