CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【映画】ゴールデンカムイ

2024-01-30 21:05:07 | ドラマ映画テレビ感想
評判よさそうなので見に行ってきました
非常によかったと思うんだが、原作知らない人も面白いと思うだろうか
ちょっと考えてしまったんだが、アクション映画としても大変よかったと思う
というか、冒頭の旅順攻略の戦場シーンだけで、
大変すばらしいものが見られたように感じて
なかなか満足であります

原作通りだったと思うんだが、
テンポよく、さくさく話も進んでいくし、結構いいなと思っていたんだが
まぁ、原作漫画だからこそというか、盛り上がりをつくるエピソードの流れが、
いわゆる漫画のなんとか編みたいなのが終わったという感じが
一本の映画みてるはずなのに、なんか、新しいのが始まったなというのが見えて
集中が切れるというでもないけど、不思議な感覚になってしまうんだが
これは俺だけなのか、普通の映画でもそういうもんだよという感じなのか
よくわからんが、漫画原作ものにずっと感じている違和感みたいなものを覚えたのである
けど、本作はそのあたりもうまく消化しているように見えて、
まだそういうところもあったようにみえるけど、以前ほど感じなくなってきてて
このあたり、邦画が漫画原作の消化の仕方をわかってきたということだろうかなどと
偉そうなことを思ったのである

話しとしては、金塊探しを始めるというスタートに立つというところまでで、
まぁ、人気でたら続編に、という風にも見えるけど、そもそも原作に続きがあるんだから
こういう作り方になるよなと思ってしまうところながら
いい塩梅で、下手にギャグ入れすぎないという匙加減もよくて
見ていて安心したのでありました
なにより、アクションが要所要所に入ってくるから、
内容とシナリオはまったく別物だけど、
往年の香港映画、カンフー映画見ているみたいな飽きなさがあったと思うのである
しんみりした話というのもいいが、アクションというもので話が進むのが
見ていてずっと新鮮な気分でいられていいなと思うのでありました

必要以上に、ギャグマンガっぽさも出さないようにしつつも、
ちゃんと原作の雰囲気、主に食事シーンにそれをもってきた感じ、
わざとらしいとぼけ方なんだが、それを、そう見せない、
コントになりすぎないというきわめて難しいところを
実にうまく昇華してて、山崎賢人すごいなと感心してしまった
体の作り込みも見事だったし、これに関してはキングダムもあいまって、
いいキャラつかんでるなと思うばかり、漫画原作用の演技というのを体得している
そんな風にすら思ってしまった
漫画だから許せるギャグみたいなのを生身で、アレンジというでなく、演技できるようになっているのが
実に素晴らしいと感じるばかりでありました

とりあえず、アクションがどれもこれもかなり派手でよかったし
はったりがきいているキャラの所作、なにより動物のCGがかなり自然で
違和感なく楽しめたのでありました
キャスティングで、二瓶、キロランケ、インカラマッも準備されているらしいから
さっさと次のを撮ってほしいなと思ったのでありました

ああ、そういや、アシリパさんが、ことあるごとに「殺すなよ」と言ってたし、
殺さないシーンも多いんだけど、それはそれとして、杉元は普通に人殺してたんだなと改めて思った
少年誌連載じゃないからこれでいいんだが、なんというか、そうだとしてもあっけらかんと殺しすぎではと
ちょっと考えてしまった、普通の物語でヒロインが殺すなっていったら殺さないか、殺したら大変なことになるべきだろう
まぁ、ストゥで殴られてたけどもさ

【読書】世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

2024-01-29 20:55:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか  著:ピョートル・フェリクス・グジバチ

Googleで働いていた人による、ビジネスにおける雑談を扱った本
日本のビジネスパーソン向けに書かれているので、
いわゆる外人という立場で見た時の不思議や、
そもそも「雑談」とはというところを説明していて
なかなか楽しく、さらっと読める本でありました

そもそも日本における「雑談」と意味合いが違うということで、
あちらではChatと呼んでいるそれは、日本語訳の「おしゃべり」とは異なるもので、
意味のない言葉のやりとりではなく、
建設的に自分の思いや相手の思いと交錯するための会話を示していると
まぁ、そういうお話でありました
いわゆる仕事、会議というのではない場面で、仕事仲間と交わす言葉というのは
仕事の本質の部分であったりを共有するために
非常に重要であると、当たり前のことが書かれているわけだが
それを交換する場や雰囲気、言葉というものが、
日本のビジネスでは足りなかったり、異なっていたりするというところを指摘しているのでありました
まぁ、偉そうにこうだと書いているわけではないんだが、
雑談とはこういうものだよと書かれていて、なるほどねと思うものの
やっぱり日本人にはあわない手法ではないかしらなと思ったりするのは、
何かしらの枠にはまっているということなんだろうかと考えてしまう

最近よく聞く、1to1という、面談とは違う上司部下のコミュニケーションについても言及していて
お前らが流行させてるのかと、読みながら感じてしまったんだが
そこで人間関係を構築するということをとうとうと語っているわけだけども、
その思想というか、そういうことそのものが文化的になのか、
なにせ合わないんじゃないかしらと思ってしまうところ
これは、不思議なもので、陽キャとか陰キャとかいう軸ではなく、
本当に日本人という枠組みで、NOな案件でなかろうかしらと考えたりするんだが
そうなってくると、ナショナリズムでもないが、
文化のようなものだから、まぁ、書かれていることもごもっともで、
実際そういう人たちと仕事するには必要な知識だなと思うのだが
はたしてそれができるかというと、なかなかどうして難しいと感じてしまったのでありました

ステレオ的に思うと、西洋人的な思想で、日本人に限らず少なからず儒教の影響が見られる東アジアじゃ
なじまないんじゃないかしらなどと思ったりするのでありました
一切そんなこと書いてないし、偏見で書いているだけだからよくないんだが
読めば読むほど、なるほどと思いながら、気持ちが離れてしまうのであった

とはいえ、天気の話以外で、ちゃんと建設的に会話するということを心掛けるのは
とてもよいことだと改めて思うのでありました
他人への興味というものが、詮索ととらえられる土壌が違うんだろうかね

光る君へ  五節の舞姫

2024-01-28 22:20:34 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
視聴完了しました
今回はさらに少女漫画っぽさが増していて
おかしみが増えていたように思うのだが
やってることは宮廷政治闘争で、藤原の人を人とも思わぬ所業が
なかなか素敵にさらっと描かれているのがとてもよかった
元帝のお怒りもごもっともで、そうとはいえというあたりで、
三兄弟の結束がどうのこうのとなったあたり、
父上は、まぁ、そういう展開ならいいかと、思ってもなかった機微に
微笑んだと見えたんだが、はたしてはたして

宮廷の方はこれから、どうみてもアレな帝がどうなっていくかが楽しみでならないといった感じで、
物の価値への介入というこれまた、実によろしい悪手見本から始まって
どんな阿鼻叫喚になるか、また、女関係もずいぶんだらしないとのことで、
のっけから、皇后を縛ってたように見えたんだが
目の錯覚か、そういうものなのか、これは花と蛇なのかとか
色々思いつつ見るのが楽しいのでありました
インモラルそうな場面を、すごくさらっと流すなこの大河
いやらしくならないようにという配慮というか
攻めすぎだろう

さておいて、下の方の藤原とか言って
それでも貴族だからと三郎がいなくなったなどという
ナイーブな感想を抱いているところに、
本当の王子様でした的にさらに、母の仇とともに再会という
まぁ少女漫画展開がツボに入りすぎて
実に素晴らしかったと思うわけだけども
黒木華の貴族もはたしてまひろのことをどう思っているのか
お互いで、うふふなどと笑いあっているあの裏に何があろうかとか
考えるだけで恐ろしいのだけども
そういう雰囲気を勝手に感じ取っているだけで
そうじゃないかもしれないとか
ともかく、わからないのが楽しいと思いつつ
平安時代の勉強が進んでいくのでありました

しかし、あの忍者集団は流石にやりすぎじゃないかしらね
少女漫画的には素行の悪いと評判のあるイケメン不良(実はいいやつ)みたいな扱いなんだろうが

【読書】夫妻集

2024-01-24 21:05:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
夫妻集  作:小野寺史宜

いくつかの夫婦、いや、夫妻を扱った短編集だと思ったら
連作で、世界観というよりも、仕事場が繋がっているという
えらい手近なところの色々な夫婦を集めた内容になってて、
なかなか面白く読めたのでありました

色々なパターンと年代の夫妻がでてきて、
それぞれに問題と関係があって、どうしようかとみんなが迷い、
決めて、考えてという姿が描かれている
大きな山場とかがあるわけじゃないと言ってしまえそうだけども、
実際のところ、夫妻にとっては大きな事件が起きていたり
そこで考えたり感じたり、変化していくことがポジティブに描かれているので
色々あるけど、みんながんばってるなという印象になって
とても気持ちがよかった
どんな年齢や、立場になっても、反省があり
そうなって気づく支えあいというものが見えてきたりと
なかなかよい話ばっかりで、しんみりほっこりする本だった

最終的には、当然のように大団円なわけだけど、
タイトルの通り、夫妻であるということは何かに気づいたみたいな
ごく当たり前の気持ちに寄り添った答えというのが
実によいなと思えた内容だった
自分は結婚したこともすることもなさそうだけど、こういう関係は
とてもよいなと、物語として清々しすぎて目がくらむようだったわ

色々な夫妻を集めたという感じのタイトルではあるけども、
いずれの関係も、男と女というのがもう一歩家族というものに踏み寄っていて
だからこその関係性を描いていて、凄くよかったと思うのである
娘や息子といったものを含む家族という単位ではなく、
夫妻という二人の関係性と人間性に注目しているというのがとてもよいと
思ったりするのであった
この考え方が、長続きする「夫婦」と呼ばれるそれになるのか
夫妻との違いとはなんだろうかと考えたりするのである

【ドラマ】DOC2 あすへのカルテ

2024-01-23 21:05:22 | NHK大河ドラマ感想
第一シーズンもやたら面白かったので、
第二シーズンはどんな話になるやらと観ていたら、
初っ端から衝撃的で、ロレンツォ死んだの!?、コロナなの!?
と、思っているとあっという間にそれが終わったところから始まるとか
もう、飛ばしてるなと、がっつり見せられてしまった
そこから、あれやこれやあって、大団円で、非常に見ごたえあるドラマでありました
医療における犠牲の考え方というか、パーフェクトを目指すが、ありえないという現実との
悲しさもあるが、強く生きようというメッセージもよろしく、
大変よいドラマだったと思うばかりである

しかし、アンドレアの記憶喪失というアイデンティティが、さっぱり意味をなさなくなった、
というか、第一シーズンで乗り越えてしまっているので、どうなんだと思っていたら
コロナとの闘いという医療ドラマの側面ががっつり出てきて、
かつ、そういったところで医長という仕事はどういうものかに対して、
過去を失うことで、なんか綺麗になったアンドレアが躍進するというか、
まぁ、色々と大丈夫かと思うようなイベントも盛りだくさんながら
なんだかんだ、いい医者じゃないかと、
第一シーズンで見た、あの悪い教授は本当になんだったんだと思わされる展開だけども
よいお医者さんのお話で大変よかったと思うのであった

それでいて、他の医師の取り上げ方もよくて、
恋愛が絡む、というか、絡み方がいかにもイタリアっぽいと
勝手に想像してしまうんだが、
あれもこれもとくっついたり、離れたりしているのが
ある意味リアルなんだろうかと思わされつつ、大変楽しみでもあったわけで
このあたりも大変面白かった
また、イタリアにおける神父、司祭という人の立場というか
そういうものかという文化みたいなのも見ることができて、
魅力的なキャラクタが、誇張されているにしても、そういう人たちの集合体である
イタリアという国を見せてくれたようでもあるし、
それはそれとして、医療の偉大さと限界、そこに関わる人のかっこよさみたいなのが
見事に見られてよかったと絶賛してしまうのであった

最終的に、敵方のしょーもない策謀がバレてという話になったわけだが、
それはそれとして、やっぱり、アンドレアの罪は消えないようにも思うし、
余波めいて、アルバ死んじゃうしと、ひどいことこのうえなかったと思うんだが
清濁とも異なる、完璧ではないが、ベストを尽くす人たち
そして、なんとなく危険だけど、突破力のあるDOCという人を見て
ドラマだからこその救出を見て、とても楽しめた
よい物語だったと思うのである

これで終わりだと思ったら、本国でようやく第3シーズンが始まるんだそうで
それも、その内見られるかと思えば、なかなか楽しみである

【読書】顔面放談

2024-01-22 21:13:58 | 読書感想文とか読み物レビウー
顔面放談  著:姫野カオルコ

文春で、誰それが似てる特集なる企画があるのか、あったのか、
そういうお話から始まるんだが、
基本的には映画、映画人と俳優について語ったものでした
昭和の初めの方とか、世代が完全に上の人なので、
出てくる俳優も作品も、さっぱり知らないのばっかりで
正直、誰が似てるとかいう、いわゆる顔面放談については、さっぱりわからなかったんだが
それはそれとして、似ているとは何か、どの俳優のどこがいいか
そういう話を熱っぽく語っていて、結局のところ、
そこが重要という本になっていて、なかなか楽しく読んだのでありました

内容はわからんが、好きなことを語る人を見る
そういう楽しみのある本でありました

眼を啓いたというか、なるほどなと思ったのは、
原節子についての論説で、大層な美人だと、みんながいうから
初めてそれを見る人というのが、過剰な期待をして、かつ
ぱっと見つかる写真が絶世の美女と呼ばれたデビュー頃ではなく、
脂ののった頃の写真になるから、なんか、
まぁ美人だけど…みたいな感想になって、大変不憫だという力説が
まぁ、なるほどと思うばかりでありました
実際、名前は聞くけど知らないもんな、そして、それを目当てに古い映画見ないもの
そう思ったりしたんだが、そういう言説というか、
風説のために、容姿が過小評価されている女優さんや俳優さんがいっぱいいるんだそうで
そういう人の名前が、いっぱいでてきたんだが、
やっぱり知らない人ばっかりなので困ったんだが、まぁ面白かったからいいや

整った顔というのと、印象に残る顔、スターの顔というのは
それぞれ異なるという持論の展開が面白くて、
確かにそういうことあるなとも思うし、
世間で似ているなどといっているのは、本当に相似しているわけじゃなく、
雰囲気とか、なんだったら、髪が長いかどうかくらいで、
似てると思っていたりするというのに猛烈な異見を発露していて面白かった

あとは、幼少のみぎりのかわいそうな生い立ちのせいなのか(本人談による)、
みらうじゅんに対して、並々ならぬ怨嗟、いや、辛みを書いているのが楽しく、
結局なんの本だったかわからないが、なんとなし、読まされてしまう一冊でありました

光る君へ  謎の男

2024-01-21 21:56:10 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
視聴完了しました
ながら見して、ちっとも頭入ってなかったから
再度見てしまった、じっくりみるとやっぱり面白い
今年の大河はあたりだという、毎回言ってるやつをまた呟いてしまう

さておいて、相変わらずフォーマットは少女漫画そのものといった感じで、
ヒロインが思い人とすれ違ったり、アイコンタクトで会話したりとか
流石に漫画表現すぎるだろうと思うんだが、まぁ、それでもいいかと思わされる内容がよかった
そういうのが前振りのようにして、そのあと、段田パパが悪逆でもないが、
現代的に見ると非道きわまりない策謀を生き生き巡らせているという図になって
なんというか、大変頼もしく見られてよかった
また、貴族がそろって下層民を侮蔑というか、はっきりと差別しているのが
気持ちいいくらいで、なんとも趣深いと思うのであった
「市井のことを知れば、思い切ったことができなくなる」とか、
そうかもしれんが、知るのを断る方便でもあるような、でもやっぱり本当なのか
というか、多分、そのあたりのことを考える意味がないということか
色々思うのである
せっかくだから、貴族の収入源の話とかちょっとやってくれると
市井の民との関係とかわかっていいと思うんだがなと、物語に関係ないことを思うのであった

とりあえず平安文化というか、貴族文化の顔見世といった興行が続いていて、
男子のとりあえず抱いておけ的な倫理観とか、
女子の女子高的な会話および集まりとかが、とても自然に見られて
平安時代面白すぎるだろうと思ったりしているわけだが
どれくらい現代アレンジされているのかわからないだけに、
素直に感心というか、ただただ、楽しんでしまっているのであった

謎の男が、本当に謎の男のままで、
何がということもなく終わったのは衝撃的だったけども
来週わかるのか、どうなのか
まだまだ楽しみが続くようでよいのである

【読書】焔と雪

2024-01-20 20:55:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
焔と雪  作:伊吹亜門

大正時代の京都を舞台にした探偵もの
クラシックな雰囲気だけど、横溝的なものとは異なり
現代調の謎解き物語なんだが、最初のはともかく、
二つ目の話が、だいぶ無理のある心中ものだなと、
文学的にありえそうでもあるが、ずいぶんいい加減というか、
なんか唐突すぎるなと思っていると、後日談でもないが、探偵から衝撃の告白があり
それでいいのか、いや、そうだとしたら、
最終話はどうなってしまうんだと思っていたら、
そっちもまた、そういう展開で決着、いや、落着なのかと
啞然でもないが、度肝を抜かれたといって相違ない感じでありました
ミステリでありながら、ミステリを放棄したようにもとれる
すげぇなこれわ

と、まぁ、そうなってみると、これはミステリという手法をとっているものの
結局は、二人の男の関係、友情や絆を描く物語だったと
終わってから気づかされたんだが、これもまた、
いかにも文学的というか、情緒ふんだんな内容だなと感心したのでありました
動機とか、事件そのものの人間性も描かれているが、
そこまで迫力というか、情熱が感じられないようにも見受けられたけども
それとはまったくことなる、主人公二人の関係への情熱が強かったようで
それを感じることが、告白にしかないのだが、
そうとなってからすべてを振り返るとなるほどといった感じもあって
なかなかどうして、面白かったのでありました
耽美とも違うんだが、物語を成立させている一種の欺瞞が、
非常によいエッセンスになってると思ったのである

賛否が別れそうとも思うような決着というか、
様々な話なんだが、いつからか解決するということが目的となっていたようにすら思わされて、
そうじゃないミステリというのも成立するんだと
新しいものを見たようにも思って、大変よかったとメモっておく

紅白歌合戦 2023

2024-01-19 21:05:09 | ドラマ映画テレビ感想
今更といった時分になってしまったけども、
ちゃんと見ていて、感動したのでメモだけおいておくのである

毎年恒例ながら、今年(2023年)も無事見ることができたと
しみじみしていたわけだけども、
諸々の事情で出演者が右往左往しただの色々と聞いたが
そもそも最近の歌とかほぼ知らないから、いつだって新鮮と思いつつも
今年もやっぱり、石川さゆりが聞けたというだけで
見た甲斐があったとも思うのであります
津軽海峡を歌っていたわけだが、ウクライナの民族楽器による伴奏で、
正直不謹慎ながら、スターリングラード冬景色を想ってしまったんだが、
それはそれとして、本当、伴奏が変わって、
それに合わせているにも関わらず、やっぱり石川さゆりだというのが
本当に素晴らしいと思うのでありました、今年は天城越えか、今から楽しみである

もう一つの見所として、伊藤蘭があったわけだけども、
ここがてっきり、娘含めての朝ドラポジションとなるかなと期待していたけども、
残念ながらNGだったようで、至極残念と思いつつも
まぁ、キャンディーズ聞いてもいいかと思っていたら、
この軽い気持ちで見ていた自分を恥ずかしく思うほどの屈強なファンが出てきて
違う意味で見所たっぷりであった
無論、パフォーマンスもすごかったというか、ああ、これがアイドルかと思わされるそれに
讃える、支える、崇めるファンがいてこそのアイドルという思想が体現されていたと
感動したのでありました
令和の今に、「ランちゃーん!」なんて合いの手が聞けるなんて思いもしなかったわ
余談ながら、50年以上の時を経たファンだから面構えが違うというのが、深く深く理解できたのである

朝ドラシーンについては、司会をしつつも、神木くんが出るだけで
らんまんっぽさが戻ってくるというか、朝ドラの仲の良い夫婦像が
そのまま現出するのが大したもんだなと感心したのである
でも、やっぱりブギウギスペシャルは聞きたかったなと思うんだが、これは次のでもやらないだろうし
惜しいことこの上ないな
そうだ、司会二人(浜辺、橋本)もまたよかったわと思ったんだが、
司会に歌わせたのはかわいそうすぎるだろうと感じたのである
あと、知らないNHKの番組から出たユニットもかわいそうだった
なんだかんだ、歌を聞く番組だから、やっぱりうまい人を期待しているなと自分の心の機微を知ったのである
まぁ個人の感想だから、紅白歌合戦という番組としては成立しているのかもしれん

そして、まぁ、それらを受けてのというか
今回は構成上トリにもってきた方がよかったろうなというのが、
YOASOBIのアイドルで、これまた、ラジオとかで聞いただけだったんだが
流行っていると聞いていたので楽しみにしていたら、
ありとあらゆるアイドルがこぞって踊るというとんでもないステージになって
実に素晴らしかった、あのためにあの長い番組が存在していたといっても過言ではないくらいの
実にすばらしいパフォーマンスだったと感激したのだった
そこまできて、ああ、今年の紅白は誰も何もいってないけど、「アイドル」がテーマだったんだと
気づかされたのでありました、いや強引すぎるか

Adoも無事、名義通りでNHKに出演されて、しかも東本願寺からかよと
色々衝撃的で、理解がおっつかなかったんだが
すげぇ歌唱だなと感動したのである、そりゃライブで聞きたくなるやつだわさ
あの瞬間、東本願寺までいったら聞けたんだろうか、惜しいことをした

と、まぁなんだかんだ楽しんで、演歌の人たちの扱いがちょっとひどくない?と思うんだが
けん玉もドミノも、色々考えたうえでなんだろうなと感じたわけだけど
歌上手いんだから、ちゃんとそれだけで見たかったとも思うのでありましたが
また今年(2024)も見てしまうだろうと思いながらメモっておくのである
テレビ見る最後の方の世代であるなと自分を思うのであった

【読書】RESPECT リスペクト

2024-01-17 20:55:13 | 読書感想文とか読み物レビウー
RESPECT リスペクト  作:ブレイディ・みかこ

実際にあった話を下地にした小説だそうで、
アナーキズム、労働階級闘争、アクティヴィスト(活動家)というものを描いた作品
安っぽい言い方になってしまうが、「本物」のそれらというのは、
こういった生活に直結したものであるのだろうかと思わされる
非常に面白い題材を扱った小説でありました

いわゆる言論、政治というものに肉薄してしまうと、
途端に実地から離れてしまう、本当に困っている人の困っていることから乖離していく
そこの描写がとても丁寧で、手法や、色々なところで、そういった活動の必要性もわかるのだが、
本当のところというべき、当事者たちの思いと行動、それが示す尊厳(リスペクト)というものが、
人間にとってどれほど大切かを訴えるもので、
すごくよかった

小説なので、比較的わかりやすくなるように、
占拠するアナキスト側が、いわゆるいい子ばかりなのは気になるところだが、
そういう偏見を伴う見方をしてしまうのも、こういった問題の根底にあるなと
自身を顧みたりもしたのだけども、
活動、闘争というものが、秩序の破壊を示すのではなく、
自治を勝ち取るという、自身のために、尊厳のために活動するというのが
根幹にあるべきものだと思い知る内容だった

ホームレスでもある、シングルマザーたちが、
自分たちが住む場所を勝ち取るための物語で、
ロンドン市と対立して、最終的に謝罪を勝ち取る、
尊厳を取り戻すという物語で、大きな闘争があるわけではなく、
ただ、必要に迫られ、自身が理不尽と思うところに抗うためにと
行動を起こしていくところを押しつけがましくなく、
自然に描いているのがよかった
前を向いて変わっていこう、革新の気持ちを起こすよい小説だった

【映画】ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE

2024-01-16 20:55:09 | ドラマ映画テレビ感想
今更?という感じながら、
正月にレンタルで見たのでせっかくだからメモっておくのである
シリーズがいくつかあるのを知っているものの、
多分見たことあるのは、ジョン・ウーがやったやつだけだなと思いながらも、
トップガンで、まだまだ魅せるなトム・クルーズと鼻息荒く応援したこともあり
代表作の最新作となればと観たのでありました

タイトル見たらまんまというか、一作で終わらないことわかるはずなのに、
こんな展開で最後どうなるんだとか思いながら見て、
続きありきかよ!と衝撃を受けたうえに、続編が延期になっているというのが
もう、なんだろうか、トム・クルーズの体は持つのか、大丈夫なのかと
いらん心配をふんだんにさせられた感じだったわけだけども、
まぁ、その年齢を感じさせないアクションが大変よろしく
スパイ映画の、というか、シリーズのお約束を常に踏襲していく展開が
安心して見ていられるといった感じで
なかなか楽しかったのである

とはいえ、物語を盛り上げるためであろうか、
序盤で部外者というか、ひっかきまわし役のスリの女が出てきて、
こいつの言動と行動がどうしても許容というか、
お前のせいで、このややこしいこと全部起きてんだぞというのが
造詣としてあたりとみるべきか、やりすぎとみるべきかと思っていたら、
まさかのそういう展開かとあっけにとられたのであります
まぁ、そういうこともあろうかと思うが、
大手を振って迎え入れられるはずもなくない?と思ったわけだが、
それはそれとして、最新AIとの闘いというのを見せてくれる手法というか、
最新AIの手法そのものも、なんとなく古き良きスパイ映画のそれっぽくて
これはこれで、見ている分には楽しいと思えたのである
リアリティとか、そういうのはおいといて、
面白いかどうかという点においては、ずっとはらはらさせるから面白いのだ

敵味方がわけわからんようになったり、
どたばたし過ぎとも思ったんだけど、
まぁ、そういう組織とそういう人たちだからなという感じで
流せてしまえるのがいいところだと、物語にどっぷりつかって
あまりあれこれ考えずに娯楽として嗜むのが正解という
お手本のような映画で楽しかったのである

とはいえ、全然完結してないので、とっとと完結編をやってほしいのだが
タイトルのナンバリングが1というのが曲者で、これは、引っ張って3とか4とかも作るつもりなんだろうかと
不安に思ったりしているのでありました
さくさくっとやって、ぱっぱと解決というのが娯楽映画には大切だと思うんだが
とりあえず、次を楽しみにしているのである

【読書】説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女

2024-01-15 20:57:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女  作:レインボージャンボたかお

コントみたいな物語だった
どうも、芸人さんが書いた本だそうなので、
あながち間違っていないと思うんだが、
モテない芸人が、モテようと必死になるという感じと、
内容の80%以上が、面白い会話に費やされていて
あっという間に読み終えることができるものでありました
何がということもなく、ただただ、男女のありそうな、なさそうな、
そういうやりとりを面白おかしくしているというもので、
他愛なく読めるのがよかった

若干SFめいた設定もでてきたりするんだが、
それもさほどに意味はないというか、面白い要素の一つというだけで
ただただ、モテない男が、一瞬モテたように錯覚したり、
女の思わせぶりな態度の裏側にあるものを描いたりと
あるある祭りのような様相で、そんなわけあるか、いや、そうかも、
を繰り返していく感じが面白かったのである
10本か20本分くらいのコントネタが詰まっていたとすら思うような
軽快なトークによる面白シチュエーションで、
楽しく読み終えたんだが、作者の年齢が自分と同じか
ちょっと下くらいじゃなかろうかという感じが、
今の若い男女はこんな風じゃなさそうだよなとも、生々しく感じたりして
じっと眺めたのである
たとえに出てくる漫画が、古いというのがどうなんだ、そういうものなんだろうかしらね

女性への幻想みたいなものをテーマにした
青春小説にしたら、もっと面白くなりそうではあるなと思ったのである

光る君へ  めぐりあい

2024-01-14 21:02:41 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「光る君へ」
まだ、タイトルをちゃんと覚えられてなくて、こわごわ書いてしまうんだが
無事視聴は完了したのである
安定して面白い、あっという間に大人になってしまったけども
母親の事件は、さほど引っ張らず、いや、
実際はちゃんと意味を持っているわけだが、
物語がずんずん進んでいる感じと、その間にまひろがどうしたかと
それがさらっと説明されて、大変わかりやすかったのでありました

代筆屋なる怪しげな職業のあたりは、
流石にファンタジーだなとも思うんだが、
そんなに悪目立ちするようでもなく、個人的にはしっくりきたというか、
そういうことがあってもいいなと思いつつ見ていたんだが、
書かれている歌なり、なんなりが、えらい読みやすいなと
そっちの方が気になったんだが、実際あんな感じなんだろうか
カナの成立と、字体について詳しくないので、
実際あんな感じだったかがわからんところ、というか、
字が書けないけど、読めるということなのか、
そんなに文筆が市井に出回っていたんだろうかと、ちょっと考えてしまったんだが
まぁ、面白いからいいやと流すのである

それよりも帝の方がだいぶよろしい具合に香ばしくて、
悪いことを隠そうともしないというか、
だからそんななんだよという感じで、藤原のパパがぐいぐい策謀というか
わかりやすい罠をはりまくっているのが面白かった
そこに、ロバート秋山がコントの設定っぽく出てきて
真面目にやってんのか、ギャグなのかと困惑してしまったんだが
女どもの怨嗟ともとれそうな噂話の姿とか、
色々と混然としてて、邪悪な笑いに満ち満ちているなと気づいて
恐ろしくなったのでありました
いいぞ、もっとそういう感じでいってくれ

帝の交代劇がどんな感じか、そちらが大変楽しみなわけだが、
とりあえず、表向きの物語としてまひろと道真の関係も進めておかねばなるまいし
しばし、茶番とまではいわないが、唐突な出会いの段を見守っていくのである

【読書】アガサ・クリスティー ショートセレクション 二重の罪

2024-01-13 20:55:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
アガサ・クリスティー ショートセレクション 二重の罪  作:アガサ・クリスティー

いくつかの短編を収録した内容だったんだが
ポワロあり、マープルありと、非常に満足度の高い一冊だった
初っ端の一話が、驚きの内容で、自分が読み飛ばしてしまったのかと思ったんだが
こういう話も書くのかと衝撃的で、怪談とも異なるが、
不可解をそのまま扱う、降霊術をテーマとしているのが驚きだった
どんなトリックが、あるいは、事件がと身構えて読んでいたら
本当に降霊術の話だけで、しかも悲劇というのが、
当時どういうところに発表された短編だったのか、やたら気になったのである

が、それ以外はいつものアガサ調で、
面白おかしいというか、誰を馬鹿にしているというのでもない、
しかし全体的に誰かを揶揄しつづける会話とでもいうのか、
これがイギリス仕草、みたいな会話劇が大変楽しい
また、収録作品がショートなので、あっという間に終わるというのも
ちょっとずつ読書に最高にマッチしてて、それでいて、
しっかり読んでいないと何が起きたか、あるいは、何が解かれたかがわからない
ほどほどの難しさもあいまって、凄く楽しめたのでありました
これはいい一冊だ、シリーズでもうちょっと探そうかしら

アガサのキャラクタの中で、
高飛車とも異なるが、強気に出ている女性が、
気弱な男性を叱咤していると、男の方が急に男らしくふるまうようになる、
すると女性がそのギャップというか勢いにやられちゃう、みたいなシーンが多く出てくるんだが
これはアガサの性癖なのではないかと感じたりしたんだが
当時は、そういうのがウケたというか、女性にとっての夢物語の一つだったんだろうかなどと
思ったりするのでありました
なんだかんだ、男女の話がシンプルだけど、あっという間に燃え上がるみたいな感じがあって
とても好きだと思うのである

【ドラマ】スペシャルドラマ 必殺仕事人

2024-01-12 20:47:43 | ドラマ映画テレビ感想
昨年末に放映されておりました
諸々の事情があって、年明けではなく年末であったろうことが察せられるのですが、
それはそれとして、新メンバーの松下奈緒が抜群によかったので、
是が非でも続編を期待したいと思わされたんだが、
本当、どうなってしまうんだろうか

なんか時事ネタで遊んでくれるのかなと思ってたら、
さほどにそういうところはなくて、
もっぱら、松下奈緒推しといった感じだったので、
ひょっとすると、諸々の事情がなかったら、このスペシャルをかわぎりにして、
連続ドラマをやるつもりがあったんじゃないかとすら思ったんだが、
どうだったんだろうかしら

冒頭で、いつものように有名人枠の人があっさりやられるわけだが、
今回はいつにもましてスピード感満載、一瞬で3人がやられるというのが、
もうちょっと溜めるなり、見せ場を作る余力をもってもよかったんじゃないかと
そう思うほど、あっという間すぎて驚いたのである
掴みとしては完璧なのかもしれない
でも、もうちょっとディモンディとか見たかったんだけど、
本当、何が起きたかわからんレベルでやられてしまったのは
笑ったんだが、もったいない

話しがどうだったとか、そういうことは
意味をなさないと思いつつも、一応推し活めいたものを主題にして
地下アイドルみたいなのが無残にという、
まぁありていな内容がよかった
枕営業を強要されるというのが、そういう事件があったようななかったようなと
そんなレベルだったわけだが、
結構雑に恨みをためて、それを果たす感じだよなと、
今回、作りが荒すぎると感じたのでありました
いくらなんでも、もうちょっと凝った感じができたんじゃないのか、
ファンの男がもうちょっと頑張った末に殺されてその恨みとかなんとか
と、思うのだが、まぁ、それはそれ

安普請の中抜きの話も面白かったけども
松下奈緒が、てっきり刀使う系なのかと思ったら、
唐突に糸を使うようになって、まぁ、仕事人的にはそれで正解だけど
やっぱりここも、脚本が荒すぎるとか感じてしまった次第
もうちょっと、そういう武器のところは解説というか、
せめて辻褄合うようにしておけよと思ったんだが、今更であるな

と、まぁ偉そうにあれこれ文句つけてしまったんだが
そんなことは些細なことといっても構わないくらい
実に松下奈緒の出来栄えがよかったので、なんとか次回作も作ってほしいと思うのである
問題は、八丁堀枠を誰がやるかというところだが
殺陣はそこそこで、もっと時事ネタ扱うような
変わり種ドラマとして、金字塔を打ち立ててほしいと願うのでありました