CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

真田丸  挑戦

2016-01-31 20:43:44 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
いい化かしあいがみられて楽しかった
ちょっと時間が短いというか、
OPが長いと思ってしまうのだけども、
それはそれとして、非常によろしく楽しんでいるのであります

そんなわけで、信長をどう描くかと
まぁそういうお話だったのでありますが、
まさか、吉田鋼太郎を使っておいて、
あんだけしか出番ないとか
三谷の頭は大丈夫か、というか、あいつ
業界的に本当に大丈夫なのかと
いらん心配をしてしまったのでありますけども
もっと吉田さんの信長を見たかったと
哀しみにくれつつ、あっという間に本能寺と
なかなか凄いところでありました
これはあれか、今後、信長を思い出すシーンというのが
随所にちりばめられて、そこに出てくるんだろうか
どうなんだろう、気になる、もったいない

家康との知恵比べというか、
嫌らしい戦いがかなりの見ものでよかった
まぁ、いわゆる脚本どおりというそれながらも、
緊迫感が伝わってくるし、ステキなやりとりで、
真田と徳川のやりとりというのが
大変楽しく見られたのであります
家康を生涯の敵というのは、真田家にとってと
そういうお話なんだなと
なんとなし思わされたのであります
まぁでも、昌幸が素晴らしいわな
本田親子もちょっとしか出てこないのにステキであります

誰もカレもが味方ではないというそれが
なかなかステキな状態でありまして、
梅雪とのやりとりと、武藤の話が
どうだったのかわかりませんけども、
今後も、ばたばた人が死ぬというか、謀死するかと思うと
たまらなく楽しみで仕方ないのですが
たばかっている家康が、
どこか、勘助を思い出させるようで、これもまた
ステキだと思うのであります

あと、女シーンは、毎回ちょっとずつはさむのでありましょうと
これは箸休めなんて思いつつ、もりもり
楽しんでいきたいと思うのでありましたとさ

【読書】ウォーター・ビジネス

2016-01-30 19:52:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
ウォーター・ビジネス  著:モード・バーロウ

読むのにえらい時間がかかった
以前に読んだ、モンサント社を罵倒する本みたいな感じで、
水について憤る人のお話でありました
かなり真面目で、重たい内容なんだけども、
なんだろうかな、読んでいて、どこと指摘しづらいけど
全体的に胡散臭さというか、説教臭さに合わさる
偽善的な偏見を感じてしまって、
どうにも読みにくい一冊でありました

水に関する現状を憂えて、
その四方八方に喧嘩を売るでもないが、
攻撃を差し向けるといったスタイルのため、
どうも、多分、ここに興味のある人には
一本通った話なんだろうけども、なんか、
あっちいったりこっちいったりと、
あれこれ非難しているという状況だけが、
次々でてくるだけで、どうにも閉口したのであります

ともあれ、ヨーロッパから始まった
民間会社による水道事業は、ことごとく失敗し、
最たるものは、北の国から、南の国への搾取という形で
ありあり、失敗事業の山が築かれていかんともしがたいと
まぁ、そんなところでありまして、
個人的には、東西であれこれ話すというか
考えることが多かった私に、現代の問題を語るべき
先進国と途上国を表す、北と南という観点を教えてくれた
価値のあるお話でありましたけども、
ともかく、先進国が、恩を押し付けるように水事業を奪い取り、
人が必ず必要とする水を高い価格で売りつける
また、この事業のために、北からお金を貸し付けて、
その返却のために水を売る必要に迫られるとか、
水が本当にそうなのかはわからないが、
この搾取の図というのはよくよく理解できたのでありました

要らないというものを無理やり押し付けて、
そこから金を奪うという行為が
面々と続いているという具合の論法は
ひとつ、うなずけるものもありまして、
さらには、貧困の国においても、支配層はむしろ
北の人間と近しい、世の中は、貧者と富者という
土地ではない別のもので別れているという
憂えを描いているのは、なかなかなるほどでありました

日本においては、幸いなことに
水道事業はお国のそれになっているので、
比較的安価に、そして安全なそれこれを手に入れられると
そういう論調だったわけでありますけども、
それもいつまでもつのかどうかと、
不安を煽られた次第でありました

あとは、海水を淡水化するために、
物凄い毒を造っているという話のあれこれに加えて、
中国がどうしてもヒマラヤを欲しがるのは水源があるからと
そういう見方は、なんとも新鮮に思えて
楽しかったといえば、そうなのでありましたとさ
でも疲れた

【読書】伝統野菜をつくった人々 「種子屋」の近代史

2016-01-27 20:37:28 | 読書感想文とか読み物レビウー
伝統野菜をつくった人々 「種子屋」の近代史  著:阿部希望

安心の農文協の本であります
ほぼ専門書だよななんて思ってたら、
内容はほぼ論文でありました
これはこれで楽しいのでありますが、
誰向けの本なんだろうかと、一抹の不安を覚えたのであります
まぁ、私が読んでるわけなんだけどもさ

そんなわけで、伝統野菜について、
これを固定種という観念でとらえて、
そこを支えてきた、地方農業のあり方、さらには、
あまり知られていない、種子生産について、
近代の歩みを相当に調査して書いた本でありました
非常に面白かったのであります

まず優れているというか、思わずひざを打ったのが、
固定種と、一般種をちゃんと区別していたことであります
まぁ、当たり前なんだけども、F1(一代交配種)の台頭に伴って、
F1憎しという気勢が上がるこの頃、
一般種と固定種を神聖視する勢力が、これをごっちゃにして、
固定種に多様性だとかなんだとか言ったりするわけで
どうなんだと思わなくもないところが
大変綺麗に整理されていて、しかも、近代以降にF1隆盛となった
そのきっかけというか、礎となったのが、
原種でもある、固定種たちであるというのも
なかなか興味深い考察でありまして
なるほどなぁ、凄いなぁなんて感動したのでありました

論文調ということもあって、相当量のボリュームというか、
裏づけの数字だとか、その読み方が出てくるのですが
正直、ここはちょっと読み飛ばしてしまって
たぶん、説明しているとおりなんだろうなんて
テケトーな読み方をしてしまいましたが
裏づけからの推察、さらに裏づけという
丁寧な仕事が見て取れて、読む論文というジャンルがあれば
これだろうと思ったりなんだったりなのでありました

また、農業経済についての言及も興味深いところで、
正直、こっちのほうが面白いと思ってしまったのですけども
種子生産、問屋、卸売、置き種子という、
独特の商習慣がどう生まれ、発展してきたかというのが
大変興味深くて、なんというかな
日本の商業だな、これは尊いというか、何か憧憬を覚えると
じっと読み入ってしまったのであります
種子生産における、信用というあり方が
これまた、両替商のそれを思わせるようでもあって
実に面白かったのであります

日本のそればかりでありましたので、
海外の場合はどうだったのか
気にならなくもないのですけども
まずはこの日本の近代を見ることができる一冊として
秀逸だったと、久しぶりに喜んだのでありました

【読書】羽生善治 挑戦する勇気

2016-01-26 21:06:30 | 読書感想文とか読み物レビウー
羽生善治 挑戦する勇気  著:羽生 善治

羽生先生の子供向け講座が何かの趣旨をまとめた
ステキなお話でありました、和んだ
終わりのほうにはQ&A方式で、小学生の質問に対して
あれこれ答えているところがあるんですが、
ここがなかなか秀逸だったというか、
羽生先生の話聞きにくるような子供は
やっぱり、聞くことが違うなと
四間飛車についてや、ゴキゲン中飛車の話とか
小学生からそんな単語出てくるとか
凄いななんて、違うところでも驚いて楽しんだのであります

さて、中身につきましては、
あれ、ひょっとしてこの本読んだことあるんじゃないか?
そう思ってしまうような、羽生さんのほか著書を読んでると
似たエピソードが出てきて、
新しい発見めいたものはなかったのですけども
それでもやっぱり、子供の頃にどうして将棋にはまったのか、
強くなっていく過程の話は
非常に面白く読めるのであります
これはもう鉄板ですな、噺家みたいなもので、
この話されたら、それで満足ですな(言いすぎ)

あっと思ったところでは、
子供の頃から、いわゆる羽生世代の人たちと
ずっとどっかで当たってというのを繰り返していたと
そのくだりが、今もって、凄いことだよなと
改めて思い知らされたわけですけども、
羽生先生の頃は、小学生男子が全員将棋のルールを知っていたというのが
なかなか興味深い、現在30代後半の私の頃ではどうだったか、
思い返すと、3分の2くらいだったんじゃないかなんて
思ったりしつつ、この本の頃
おそらくは10年ほど前なんだろうけど、その頃には少数派になっていたようで
なんともしょんぼりなのであります
まぁ、こればっかりは仕方ないのかしら
羽生先生もいうとおり、ほかに面白いゲームがあるというのは
ひとつ障壁なのかもでありました

と、まぁ、そんなわけで、
新しい何かというのではなかったのですが、
羽生先生のこつこつ積み重ねたらなんとかなる的な話が、
相変わらず遠い国の話だなと思わされたりしながら
ひとつ読み終わって面白かったのでありました
今、王将戦やってる組み合わせも、子供のころにやってんだろうなぁ

【読書】勝負師

2016-01-25 21:27:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
勝負師  著:内藤 國雄、米長 邦雄

米長先生の本かと思いきや、
内藤先生が主体の本でありました
でもなかなか面白い対談本でした

今となってはというところでありますけども、
引退して間もない米長永世棋聖との対談本でありまして、
二人のクニオさんが、将棋についてだけでなく、
人生について、生き方について、
あれこれと思い出話を交えつつ語り合うという
なかなかステキな内容でありまして
往時をさっぱり知らない私でも、
どことなく聞いたことあるエピソードなんかも見られて
なんとも楽しく読み終えたのであります

煽りがちょっと、あおりすぎだろうという
そんな印象もあったのですけども、
二人はお互い、「ここまできたら女房と一緒に」「新しい彼女とがんばろう」
なんて、まったく違う言い様で、何を言ってるかといえば
生き方の問題でありまして、
まぁ、実際の私生活もそうだったんじゃないかと
ちょっと思わなくもないものの、
棋風もそうであったと思わされる内容がふんだんで
なるほどなと思い知るのであります
やっぱり、この新しくという意欲がある
この凄さというか、熱意、熱量が米長先生なんだろうなと
なんだか感動してしまうのであります

それでいて、内藤先生につきましても、
歌が有名といったところから、そういう歌謡の世界に触れて
将棋世界がいかに狭いかを痛感すると、
外からみたら、そのとおりだけど
当事者にはなかなかわからないそれを経験されているというのが
結構印象的でありまして、あれほどの人でもそうだとすれば
自分なんかも、ちゃんと異文化交流しないとなぁなんて
当たり前の反省をうながされたりしたのでありました

あとは、二人共通の思い出としての
大山名人については面白くて、本当、
どんな悪いというか、怖い人だったんだろうか
是非にも往時の雰囲気を見てみたかったと
思い知らされるエピソードがいくつか見られて
大変面白かったのでありました
大山名人は、若かりし頃の羽生先生もやられてるみたいだし
ぜひ、盤外戦のそれを見たいなんて
思ってしまったのでありました

そんな具合で、今となっては見ることもできない
ビッグな対談資料が、しれっと本になっていて
ついつい読みふけったというメモであります

真田丸  策略

2016-01-24 20:46:19 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
早くも三回目となったけども、
OPが長いように感じるんだけど
気のせいなのかしら

さて、真田の里と、その周辺がどうなのか、
そういうことを見せる回だったわけですけども、
なかなかわかりやすいというか、
国人衆のいさかいなんていう、どっちかというと
タイムスクープハンターが喜びそうなジャンルで
大変楽しかったのでありますが、
あの国人衆が荒らしていたというのは、
状況説明だけだったのか、
今後の複線なのか、あの国人衆が、そもそも、
今回揉めてたどっちの国長なのか
よくわからなかったわけですけども、
どっちだとしても楽しそうで何よりなのであります
投石から入るというのが
いかにも、村のいさかいという感じで
凄いグッドジョブだと思うのでありました

それはそれとして、相変わらず準主人公である
昌幸中心に話を進めて、
準主人公だからか、腹黒い話もやりたい放題でステキ
そうそう、こういうのが戦国時代っぽいというか
こういうのを見たかったと、わくわくしてしまうのでありますが
本当、あんなのばっかりだったら
まとまる話もまとまらんよなと、改めて、
それを全部ひっくるめていた、武田の御威光というのは
化け物じみたそれだったのだと
思い知ったりするのでありました

あとは、信行を頼りない感じに描きつつも、
その頼りないままで、いいところを見せるなんていう
かなりバランスとってるなという構成に
驚くばかりなのでありますが、
誰かが、どれかの役どころをしないと
話はできないのだなと、改めて思い知る次第であります
どっちかというと、信行主人公という見方が
実際の、ステキ大河主人公なんではないか
それが史実とどうかはこの際おいといてと
思ったり考えたりしつつ楽しんでいるのでありました

気になったというか、これはもうわざとだろうから
いまさらなんとも仕様がないのでありますけど、
女性陣の演技を完全に現代劇にしようという演出が
斬新といったらいいのか、開き直りすぎだろうと
思ったりしたほうがいいのか
わからないんだけども、あまりにもそれすぎて
どうなんだと、ちょっと気になってしまったというか
まぁ、姉上と未来の女房殿だけなんだけど
考えさせられたと
そんなところでありましたとさ

と、あと思い出した
本多平八郎が凄かったわけでありますけど、
お兄ちゃん逃がすところで、寸止めじゃなく
若干刺している感じで刀を引いたのが凄いステキだった
あれいいな、本当に刺されるという感じが
ありあり映ったというか、実にいいシーンだったと
ものすごく印象的でありました

【読書】元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術

2016-01-23 19:58:58 | 読書感想文とか読み物レビウー
元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術  著:レオ・マルティン

啓発系というか、ビジネス本的なそれかと
あんまり気乗りせず読んだら、予想外に面白かった
情報局員が、情報提供者をどうやって見繕うか、
その手法が、題名のそれだという具合でありまして、
この情報提供者とのやりとりが
小説仕立てというか、ルポのようになっているところが
非常に面白かったのであります
なんだろうかな、小説を読んだあとのような気持ちであります

そんなわけで、なんとなし、
NHKでやってた、外事警察に出てきた協力者を作る方法のようで、
確かに人を操るかのような手段について、
どうやって人と仲良くなるというか、打ち解けていくか
そういうことについて、こんこんと書かれていたのでありました
こんな体裁なので、ちょっとしたスパイ映画めいた面白さがあるけど、
じっくり読み、また、載ってる内容については、
人との付き合い方というか、生きていくうえで一番大切な
信用、信頼に関するところだったのが
なかなか興味深いのでありました

この本もまた、タイトルで損してるんじゃないか
そう思えてならないのでありますけども、
信頼されるということがどれだけ大切かということと、
信頼されるために必要なことがいくつも載っていて、
まぁ、並べられると当たり前のそれこれだけど
ひとつもできてないなと、改めて自分がどうして
他人から胡散臭いと思われるのかというのを
ありあり感じられてよい本でありました
これは結構いい本を読んだ

そんな気持ちになりつつ、なんか、いかがわしいというか、
よろしくなさそうなタイトルながらも、
中身は、他人と信頼関係を築くための方法というか、
心構えのようなものにあふれておりまして、
昨今の、他人と距離のとり方がわからない自分には
ありがたい本であったと
思ったりしつつ、メモっておくのであります
実践できるかしら、相手の名前を覚えるとか、
いい印象を与えることに普請するとか
努力が大切であります

ドラマ  坊ちゃん

2016-01-20 21:20:08 | ドラマ映画テレビ感想
正月にやってたドラマであります
年末の赤めだかに続いて、いいドラマを見たと
快哉でありました
脚本がうまいといえばいいんだろうか、
テンポよく、そして、いまどき見ても、
さほどに違和感がない坊ちゃんが見られたというのは
なかなかどうして、楽しかったのであります
いや、いまどきかどうか、私が語るのは違う気がするので
そこはなしでもよい、なにせ、よいドラマだったのでありました

そんなわけで、夏目漱石フリークの身分としては、
非常に楽しく、わくわく見られたのでありますけども
演者がそれぞれ、実にいい仕事をしたというか、
させる脚本だったのが印象的で、あれは撮影にドローン使ってんだろうか
独特な長尺なんかもあって、なんか凄い楽しかった
見ていて絵が面白いドラマなんて
贅沢だと思うほどであったのです

話はいまさらながらにというところで、
ロケ地が松山だった、ああ、そりゃ道後温泉だよなと
あのあたりはとても嬉しかったのでありますけども、
存外、話が面白いのに驚いたのであります

何回が読んだと思ってたんだけど、
実際あんな話だったかしらと、
ちょっとこのあたり、あやふやでありますが、
憤る坊ちゃんのよさが、凄く伝わってきて、
これはもう、共感と呼んでいいんじゃないかと
そう思うほど、淡い感動を抱いたのであります

おかしい、この小説は確か、
夏目漱石がただただ松山の悪口を書きなぐっただけじゃなかったか
こういう間違った見方をしていたと、
年齢を重ねたおかげか、気づくきっかけを貰ったかのようでもあり
目をひらかされたのであります
ともあれ、熱さと、絶妙に力が抜けている生き様が、
坊ちゃんであり、ヤマアラシであり、
凄く伝わってくるところがステキでありました
正直でまっすぐであるというのが、とんと、よいものだと
そう思わされるようで、本当、いいなぁなんて
笑いながら、しんみりと感激を覚えたというわけでありました

マドンナがちょっと、違うんじゃないか、
もっとマドンナっぽいというか、あんなにしっかりしてなさそうな方が
物語としては好みだったんだけどなと
詮無いことを思ってしまいましたけども、
どの役者さんも抜群でありまして、
ラストシーンを見て、喝采を浴びせたい
そんないい気分で見終わるドラマだったので
いまさらながら、メモっておくのである

文体が漱石めく、ステキな気分でありました

【読書】夢を見ない、悩まない

2016-01-19 21:10:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
夢を見ない、悩まない  著:市川 左團次

歌舞伎に通じていないので、
どういう市川さんなのか、まったくわからないと
そんな体たらくで読んでしまったのですが、
なんというかな、軽いな、凄い軽いな
飄々というか、恐ろしくするりと抜けていく
そんなお悩みに対する回答が、
さらさらっと載っていて、
また、その軽さをよりはっきりさせるかのような、
2つの対談が載っていまして、
なんだか、明るい気分になった
そんな読後だったのでありました

様々なお悩みについて、
さらっと答えるというか、ほぼ、
答えていないという感じのものありまして、
なんというか、ありていというか、
これは、考えた発言ではないなと
そう思わせるほどなのに、なんか、腹が立つこともなく、
ほわっとした気分で終わるという
これは人柄が、なぜか文章から伝わったと見るべきなのか
いや、そんな難しいこと考えてないだろうと
なんだ、どうしたらいいのか、
わからないけども、ほのぼのと、
そしてさくさく問題が解決というか、回答されていくのであります

本のつくりが秀逸という部分もありまして、
質問、回答、そして回答内の良い部分を太字で紹介と
こういうテンポのよい内容もあって、
なんだろう、しょーもない質問に、これまた、
簡単に答えてるなーなんて、眉をひそめそうになると、
太字の部分が、思いも寄らない台詞を拾ってて、
ああ、そうか、そこが重要だったのか、
そういわれたらそのとおりだ、そこは読みどころだ
なんて納得させられてしまい
なんだろうか、この読み方だと
やっぱり、これは考えずくの答えなのかと
一瞬だけ騙されたりして楽しいのでありました

様々な答えがありましたが、
中に、「~と誰かが言っていました」とか、
もう左團次さんの話でもないのかよと
そういう感じが秀逸でありましたとさ

あとは、対談で、高畑さんと話してるのが、
すげぇ身近で聞いてみたい感じだったり、
ともかく脱ぐの大好きなんだなというのを知ったり
なんか、間違ってるのか、間違ってないのか
わからないけども、市川左團次という人を
少しだけ知ることができたような
このように思うのでありましたとさ

【読書】ぼくは猟師になった

2016-01-18 21:23:46 | 読書感想文とか読み物レビウー
ぼくは猟師になった  著:千松 信也

えらい本格的な本で、面食らいました
これは面白い、凄い、よくわかる
賞賛を浴びせまくってしまうわけですが、
懇切丁寧に、狩猟生活のそれこれと、ノウハウを紹介した
優れものの本でありました
冒頭に著者が説明したとおり、入門用になればという
その一心が伝わってくるような、
猟師という生業についての懇切丁寧な説明が
大変わかりやすく、面白かったのでありました

読んでいてというか、まず著者からして凄いなと
序盤の、さらっと書いてある生い立ちだけで衝撃を受けたのですが、
どうにも天才肌というか、非常に頭がよい人の様子で
ぼんやり獣医になろうと志して、北大目指せたりできちゃう、
でもやめたつって、あまつ、文転して京大入っちゃうとか
どうにも、頭のできが違うなとおののくのであります
もっとも、そんなところを自慢するようなところなぞ微塵もなく、
学生となって、自分が何をするのかということに
真剣に悩んでというか、向き合って、
ああ、もともとの人間のできばえが違いすぎるなんて
完全にやられてしまったのですけども、
あの有名な京大の寮に住んでおられたようで、
そこがまた、この猟師稼業について
寛容であったというのも面白いところだななんて
思わされたのでありました、閑話

と、まぁ、そういうことはさておいて、
実際手探りで猟師になろうとしていく、
しかも、罠猟というジャンルでやっていこうと考えるというのが
肝でありまして、このジャンルの説明からして、
ニッチかどうかなんぞわからないんですが、
どうも、猟師というニッチ稼業の中でさらにニッチなのを
選んでいっている様子が、非常に面白い
別に凄いこととか、面白いことを書いているわけじゃないのに
ぐいぐい引き込まれるのであります
なんせ読みやすいのである

あとは、図解つきで、捌き方や、罠の仕掛け方まで紹介していて
とても親切なつくりになっておりました
大変面白いというか、猟師になろうという人は
ひとつ読んでみたほうがいいんじゃないかしらと
興味本位の一人でしかないものの、
誰かに勧めてみたいと思うような
ステキさを秘めていたのであります

そしてやっぱりというべきか、猟師稼業をすると
知らぬ間に民俗学的な素養が高まってくるのか、
いくつかの雑草刈から食料調達したり、さまざま
自給自足に挑むという姿が凄いのでありますが、
なんというか、実験というのが適当な感じがする
不思議な生き様と挑むさまに、
なんとも、楽しく読み終えたのでありましたとさ

しかし、罠は、捕まえる足まで想定して仕掛けてるとか、
ちょっと驚いたというか、ああ、そういえば
最近山の中、ふらふら歩いてるけど
下手すると、こういうのにかかるかもしれないのかと
2月半ば過ぎるまでは、入らないほうがいいのかもと
いまさらながらに思ったのであります

真田丸  決断

2016-01-17 20:48:16 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「真田丸」
視聴完了であります
相変わらず、草刈さんが良すぎる
なんだろうな、どうせならやっぱり、幸隆から見たかったな
などと思わせるほどであります
ステキでありますね

さて、序盤で予算のあるうちにということなのか
ロケが多くて興奮したわけですけども、
まぁ、そこがメインではないとはいえ
大河の看板しょってやるんだから、
殺陣をもうちょっとなんとかしてくれんだろうかと
願ってしまったりなのでありますけども、
逆手は違うだろうと思わなくもないところ
はらはら見守ったのでありました
まぁ、これも、草刈さんが馬で来た瞬間に
その姿だけで、どっちでもいい、こりゃぁかっこいい
なんて思わされたのでよしなんだりますが

話としては、家康の紹介をしつつ、
こんな早い段階から、数正と、本多の確執をほのめかすとか
なかなかどうしてだなと思わされたのであります、
基本的に、後ほど裏切るやつが、いけしゃぁしゃぁと
偉そうなこというというテンプレが続くようで
次は誰だと楽しみでならないところでありますが、
あの身代わりの早さは、家康のなかなかよろしい感じが出てて
好感だったのであります、ステキ

真田の身の置き所をどうやるんだろうと
楽しみにしていたところ、
割とあっさり、北条に通じてたのを出したあたり
いい塩梅だと楽しく見られる次第
まぁ、ろくなことないというか、あけすけな論理のすり替えなんかを
ギャグで流すというのは、今だから許されるんだろうなと
改めて思い知らされるところでありましたが
もう、これでこそ昌幸的に見えなくもないのが素敵であります

小山田のその後と、穴山のその後も、
まぁおおよそステキに描かれて
よく考えてみると真田も裏切りものなんだけど
裏切りで死ぬもの、没落するもの、そうでもないものと
この描き方が今後楽しみなところかと
次回以降も楽しみにしていくのでありました

早く北条が見たい、北条を出してくれ

【読書】戦場のコックたち

2016-01-16 16:24:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
戦場のコックたち  作:深緑 野分

また、思ったのと違う題名だった
けど面白かったからいいやという気分であります
いや、むしろ、ちゃんとこの小説の要諦をつかんだというか
内容を期待させる題名にならなかったんだろうかと
なんか考えさせられてしまったのであります
戦場で、物資が不足するなか、コックさんが
いかにがんばったかという、飯系小説かと期待してたのですが
どっこい、まっすぐなというか
非常に、まっとうな戦争小説でありました
根幹にミステリ要素があって、なかなか
読み応えたっぷりのそれでありました

第二次世界大戦中のアメリカ兵、しかも
特技兵と呼ばれるコックが主人公というもので、
飯シーンは、確かに出てくるし、
読み終えてみたら、重要なキーワードではあったんだけども、
飯描写がどうしたとか、戦場のおいしい料理とか
そういうの全く関係なく、
いかに前線が凄まじいところで、恐ろしいものかと
そういうのが描かれていたように思うのであります
慄くというか、怖くなるようでもあったのです

空挺団に所属しているため、
相当の激戦地をいくのでありますが、
その先々で、コック兵だからこそというか
兵站部隊だからこその、野営地での出来事なんかが多く、
その野営地を転々とする間に、
不思議な事件なんかが発生し、
それをなんだかんだと解き明かすといった
ミステリ要素満載で読み応えのある内容であります

やがて戦争も終盤にさしかかってというあたりでは、
すっかり古参兵になっているという
人間的な成長といういか、戦争によって擦り切れていく感じも
いい具合に伝わってきて、なんとも悲しい感想も抱いたりする

友情や、憐憫や、倫理に対する憤怒や、
そういったもろもろをごった煮にしたようになり
それでも、最後に一つの事件を起こす側になるというのが
なかなかステキでありまして、
華やかなりし戦争ではなく、暗く重たい第二次世界大戦の
ヨーロッパ戦線を描きつつ、悲惨さが伝わってきて
いい小説だったと思うのでありました

キャラクタもそれぞれステキでありまして
よくよく読まされた小説だったとメモっておくのであります

【読書】サッカー審判員 フェルティヒ氏の嘆き

2016-01-14 21:46:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
サッカー審判員 フェルティヒ氏の嘆き  作:トーマス ブルスィヒ

本当のサッカー審判が書いた
面白暴露本かと期待して読んでみたら
社会風刺めいた内容を含む、不可思議な小説?でありました
東側の思考回路はよくわからんというか、
こういう批判の精神がとんがりすぎてて、
短い文章なのに、ぐさぐさ刺さるようで
読み応えがあったのであります

そんなわけで、東ドイツ出身のサッカー審判員が、
ひたすら愚痴と駄弁を続けるという、
独り言オンリーという特異なそれだったのですが、
サッカーの話をしているかと思うと
突然、それが拡大解釈というか、輪郭を失って、
世界や、通念への批判が繰り広げられるという
えらい内容でありました
別に何があるというわけでもないけど、
嘆いているというよりも、怒っているという具合で
読んでいてずいぶん疲れるのでありました

しかも、論評というか、語り口が激しくなるにつれ
支離滅裂とはいわないけども、八つ当たりめいた内容だとか、
わざとなんだろうけども、くだらないことへの固執なんかが出てきて、
こんな人、本当にいそうだなと、なんか笑いを誘われるようでもあって
不思議な読書となったのでした

公平であることや、ルールというものについて、
様々な怒りを吐露していたわけですけども、
コミュニケーションの馬鹿さ加減と銘打って、
ひたすら罵詈雑言を繰り広げるというのが
なかなか衝撃的で面白かったと思うのであります

不思議な本を読んだ
そうメモっておくのでありました

【映画】ブリッジ・オブ・スパイについてのネタバレ疑問メモ

2016-01-12 20:54:31 | ドラマ映画テレビ感想
何をひっぱる必要があるかと
自分でも思うのですが、
昨日見て、感想を書いて、
書けば書くほど、そういえばあれはこうなのか、
なんて疑問がわいて仕方ないといったところなので
誰かと分かち合う日がくることを信じて
自分のために、ネタバレメモを置いておく次第であります
全編ネタバレのため、お気をつけください

今回、映画を見て、ラストシーンの解釈をひとつ決めました
昨日書いたとおり、

ソ連のスパイは返還されたあと、
彼らの仲間に抱擁されるか、何もなく車の後ろに乗せられるか、
その二通りが用意されているとソ連のスパイが言い残す
結果、アメリカ側は仲間の抱擁があり、
ソ連側は車に乗せただけだった
その、乗せただけだった様子を主人公が
悔恨ともとれる表情で見送るシーンで終わる
終幕間際に後日談があり、
アメリカのスパイは20年後くらいにヘリコプターが墜落して死亡する
ソ連のスパイは妻、子供と再会し平穏に過ごしたとある

だから、私の解釈では、
アメリカのスパイは処刑され、ソ連のスパイは生き残ったのではないか、
映画ではそこを語らないまま、アメリカの残酷な部分というのをしれっと描いたんじゃないか
そう決めたのであります

これを肉付けするため、話を遡って、思い出していくと
映画の本筋は、一人の弁護士が自分の仕事をまっとうし、
正しく評価されて終わるハッピーエンド、という見た目なわけだが、
このハードさは賞賛されるべきだが、
この状況を作ったのは、ほかでもない賞賛した人たちではないかと
まぁ、そういう問題提起をしているのではないか、
賞賛していた人たちは、それより前のシーンで、
正義をまっとうする主人公をソ連を守ろうとする不届きモノとして扱っている
軽薄なそれこれを描写している

ソ連のスパイはほとんど台詞もないが、抜け目がなく、
何よりも落ち着いて理知的に描かれて終わった
主人公との心のやりとりはあったような気になれるという部分は
人間ドラマとしてステキすぎると、感激したんだけども
それと、ソ連とアメリカという対立構図はまったく別であった
間抜けなCIAと、用意周到に潜り抜けたスパイ、
しかし、どのアメリカ人も東側を嘗めている、
あまつ、スパイ交換について学生を見捨てることを厭わない
馬鹿を見たのはアメリカで、ソ連が上手だったのではないか

もしかすると、普通のスパイ映画のように、
ソ連のスパイがあの少ない台詞のなかで主人公に何かを喋らせたんじゃないか、
それによって、交渉はさも、彼の努力の結果のように見えるが
操ったというトリックが隠されてんじゃないか、
そう思ってしまうのであります

アメリカの返還が早すぎるから、
ソ連のスパイはすでに情報を喋ったと思われるとKGBが言う、
ところが、そのすぐ後にソ連が話しに乗ってくるという結果が現れる
これは、アメリカのスパイがソ連の拷問に耐え切れず喋ったのではないか、
それがわかったのがずっと後で、彼はヘリ事故で死んだんじゃないか
考えすぎかしら

KGBについても、弁護士がコートをなくしたくだりについて、
あれは彼が仕組んだことだという仄めかしだったのではないか、
つまりKGBとスパイ(彼もKGBなんだろう)は、
恐ろしく切れるという描写だけで終わった
東側の間抜け描写である、偽者の家族たちは東ドイツが用意したのではないか、
そして、東ドイツの弁護士が間抜けを見るという構図で、
東側が間抜けであるというミスリードを誘ったんじゃないか
ソ連と東ドイツは別であるとしたのじゃないか

これらを考えると、1対2という人質交換の取引は、
数字上はアメリカ有利という結果だけども、
内実は、裏切ったスパイ&さしたる機密意義のない若者で、
情報を渡さなかったスパイを交換するという、
ソ連について十分な結果だったんじゃないかしら

そういえば、学生はその後経済学者でそれなりの権威になったとのことだけど、
専門分野は共産主義経済だったわけで、何か、皮肉めいたメッセージなんじゃないかしらと

主人公は賞賛されるべき働きだったが、
手放しに喜ぶような事態じゃないと、
そんなことを映画で皮肉ったんじゃないかしら
そう考えてみたわけだけども

考えすぎなんだろうか、陰謀論にはまる人っぽく
一生懸命考えてみたんだが、どうだろうかね

【映画】ブリッジ・オブ・スパイ【ネタバレ】

2016-01-11 21:05:32 | ドラマ映画テレビ感想
見て思ったのであります
私は、ちゃんとした映画を今まで見たことなかったんじゃないか、なんて

そんな風にちょっと感動というか感激というか、
なかなか、深く考えさせられたのでありました
ちなみに、上述の感想については、私の映画レベルが圧倒的に低いというのが
そもそも前提にありまして、映画といえば、アクションかコメディと
まぁそういう坊やなので、こういったしっかりしたのは
初めて見たと、そういうわけなのであります、
シンドラーのリストも、プライベートライアンも、フォレストガンプも、
ちゃんと見たことないから、
本当に、上述の感想どおり、ちゃんとした映画を見たのでありました
これが一番の感想であります

さて、内容は、ちょっと最近興味がわいてきていた、
冷戦時のスパイにまつわるあれこれというわけで、
ソ連のスパイを捕まえたはいいが、
アメリカで裁判にかけるため弁護しないといけない、
その弁護士のお話なのでありまして、
この露骨な観衆による罵倒というか、ヒールを押し付けられる感じが
凄いさらっとなのに、かなりの恐怖として伝わってきて
とても感心したのであります

で、話をおうと、当然その弁護だけで終わるはずもなく、
次はアメリカのスパイがソ連につかまってしまう、
この返還交渉に再びこの弁護士が活躍する、
そんなお話でありました

人情味もあり、レトリックも十分というわけで、
見ていて、丁寧に描かれているおかげで、
私のように鈍い人間でも、ああ、そうか、凄いなと
その論理の説得力というか、構造がとてもはっきり見えて
なんというかな、これ、脚本がずば抜けて凄いんじゃないかと
そんな風に感じてしまったのであります
話が読めるとか、読めないとかじゃなくて、
自分ならどうするだろうというところが、
すでにこれは無理な問題だろうと思っていたら、
あっという間に、交渉相手の芯をとらえてしまった
もう、なんというかな、
ものすごくできる営業マンのトークみたいだと
あっけにとられてしまったのであります

この映画見て、自分の営業力の無さを
いまさらまた、思い知らされるとは夢にも思いませんでしたが、
論理解析というか、論理構築の大切さ、
相手との関係と、利害、交渉とはどうなのかという
もう、それこれが非常にわずかな会談だけで伝わると
まぁなかなか、実際はもっといっぱい語りつくすだろうに
あっという間に、ちょっとした世間話のようにして
さらっと決まってしまう、
駆け引きと結果が、さりげなく、でも、しっかりと刻まれて積まれていく
ものすごく頭のいいストーリーというか、
交渉だと、本当、度肝を抜かれたのでありました
絶対俺では、あんな状況下で考え付かないというか及ぶわけもない
当たり前なんだけども、
あれは割りと、そりゃそうだろう、当たり前のことじゃないかと
さらっと言いのける人種が、相当数いるんだろうなと
思うほどに、自分の頭の悪さを呪いたくなるような
そういう気分になったのであります

映画としては、爽快といえば、爽快だったのでありますけども
なかなかどうして、深いところをえぐられたのでありました

そして、最後に重要なネタバレ部分というか
誰かと語り合いたくて仕方ない部分をひとつ白字で書くので
反転して読んでいただけると幸い
【ネタバレ】
ラストの部分であります
スパイの交換が終わったときに、ソ連のスパイはどうなるのか
その答えについて、「抱擁されるか、後部座席に黙って乗せられるかでわかる」
とだけ答えて、ソ連のスパイは「後部座席に乗せられた」わけだ、
その反対にアメリカのスパイは同僚に抱擁されて対比が生々しい、
その後の記述で、「ソ連のスパイはスパイとは認められず返還後妻とともに帰った」とされ
「アメリカのスパイは数十年後にヘリコプター墜落で死亡」とされた
これは、
「後部座席に乗せられた」=生存、
「抱擁」=処刑、
そういうことだったんだろうか、
つまり、アメリカが自国のスパイを許さず殺し(ヘリコプター事故に見せかけた)、
ソ連はスパイを許したという、ある種の皮肉をこめたのだろうか

もっというと、終始「東側を侮っている」アメリカを描き、
その描写に続いて、アメリカの衆愚を描く、
東側で出会うソ連は誰でもわかる嘘を見せていて、
東ドイツは阿呆を見る、
でも、ソ連のスパイは冒頭で鋭さを見せている、何よりも、
自分の運命について不安を覚える「必要がない」、
ひょっとすると、ずっとソ連が上手にいたんじゃないか、
交渉ごとと国益はイコールではなかったのではないか
誰かと、語り合いたいと思う疑問を覚えたのでありました

【以上ネタバレ】
というわけで、凄く楽しめた
いい映画だったと思うのであります