CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】半泥子と楽山堂「慾袋」の謎を追う

2018-03-31 21:10:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
半泥子と楽山堂「慾袋」の謎を追う  著:川喜田 敦

川喜田半泥子の謎に迫った本でした
子孫というか、孫にあたる著者が、半泥子の生きざまを追いかけながら、
「慾袋」という伊賀水指の謎を解明していくといった、
ノンフィクション系の本でありました
非常に面白い、特に、現代陶芸に興味がある身分としては
この半泥子作品について語るというのは
きわめて興味深いところでありました

謎としては、代表作とされる「慾袋」という作品が、
実は半泥子の作品じゃないのではと
そういう疑問が浮かんできたところから始まっていまして、
この研究によって、それまで信じられてきた定説が
相当に覆ったということもあった様子で、
きわめて興味深いところであります
個人的に、慾袋について、古田織部展を熱田神宮あたりで見たときに
展示してあるものを拝見したように記憶しているんだが、
桃山時代の「破袋」の模倣作としての面白さが、
この本を読むと、より理解できるといったところでありました
実際に、本物を見たときに、
「破袋」だと感じるのだけど、
言われてみれば、形とかずいぶん違うのでありまして、
また、慾袋随一の部分である、直しとそこに彩られた青海波が、
今回の謎の1つであるというのも面白いところでありました

題にあるとおり、楽山堂という謎が関わっていまして、
ひも解いていくと、京都で直しを専門にされている職人さんだったようで、
この方の創意工夫により、あの青海波紋ができて、
ひときわ美しくといえばいいか、半泥子の言葉を借りれば
これによって、作品が一等上がったわけでありました
この楽山堂さんの生い立ちについて、かなり文量が割かれていまして、
そのすごさといえばいいか、役割の大きさについて
目を開かされるようでもありました

ともあれ、現代陶芸に興味がないと、
そうなのね、と思われがちな内容ながら
個人的には、半泥子って、名前は聞いていたけども
より一層すげぇ人だったんだなと
その半生を知るのにも役立つ一冊でありました
銀行員だったと聞いていましたが、
おそらくは、そういう問題でなく、天才であったのだなと
それを思うに十分な内容で
きわめて面白い、この人ありだなと思える
いい本を読んだのであります

年末台南高雄旅行 09 六合夜市を満喫する、釈迦頭との出会い

2018-03-30 20:50:09 | 年末台南高雄旅行(2017)

相変わらずの大混雑である

今回も思ったところでありますけど、
食べ物に関して、六合二路夜市はレベルが高いと感じる
日本人の口に合うといったらいいのかもしれない、
そういう意味では、観光客向けということかもしれないのだけど
結構、あれこれ口にして美味しいと思うものが
自然多いと感じたのがここの夜市でありました



まず、高雄といえばこれ、木瓜牛乳(ムーグォニューナイ)
この屋台が、六合二路夜市、あるいは、高雄随一といってもよい名店で
まぁ、凄い混雑っぷり、次々とパパイヤミルクが
羽が生えたように出ていくのでありました
写真の通り、ほかのジュースも頼めるはずなんだが、
それを選ぶ人がいるとは思えない、バナナとかもおいしそうだったんだけどなぁ


こんな感じで、もくもくと皮を剥いていたんだが
とてつもない量が消費されていくので、どれほどのパパイヤが
この日に消費されていったのか、凄い気になるほどである


そして、パパイヤミルク(木瓜牛乳) 60元
これがまた、うちの父親もえらい気に入って、
お代わりしようなどと言い出す始末、美味しいとはいえ
同じものを二回頼むとかもったいないからやめなさいといさめて次へと移動

ずらずらそぞろ歩きしていれば

いつもの通り、内臓がころり売られている
旨いのだろうが、病気怖いと思ってしまう軟弱者である
寄生虫とかありそうだと思ってしまうんだよなぁ
もったいないのかもしれない


そして、夢にまで見たというといいすぎなんだが、
ずっと食べてみたいと思っていた釈迦頭を発見、アテモヤだか、チェリモヤだかと
そんな名前の果実だったよなと、大学時代を思い出しながら
父親と二人旅というベネフィットを生かして
一玉を購入、釈迦頭(シャカトウ) 100元
これは持ち帰って、ホテルで食べようと意気込む


ちょっと小腹を空かせた、というほど減ってなかったんだが
先の食事があまりにも残念だと思っていたので
口直しにならないかと、海鮮粥の店で屋台食いすることに


海鮮粥(ハイシェンチョウ) 120元
これが大当たりでありました
美麗島站側から見ると、反対側の出口にあたるところのお店で、
隣にカラスミの店もあったりしたんだが、この海鮮粥が非常に旨かった
海老が入っているのもよかったんだが、味付けが好みで、
ほどよいしょっぱさと、海鮮出汁のうまみが素晴らしくて
腹いっぱいだと言っていた父親も、さらさら食べてしまうくらいで
美味しいものは別腹なのだなと痛感したのである


満足して帰る途中、そういえば、タピオカ食べてないなと気付いて
台湾全土で大人気の50嵐にてタピオカミルクティーを頼む
ゼンズーニューナイ(珍珠牛奶)と、知ったかの感じで発音したが、
砂糖は入れるか、氷はどれくらい砕くか、
といったようなことを聞かれて、聞き取れたのに答え方が解らずに惨敗、
台湾語は難しいと、嘆きながらも、とりあえず普通ので買えたのでよしとします
珍珠牛奶 30元なり


ホテルに戻ってまいりました
夜だと綺麗な感じで、非常にステキであります



そして、買い食い戦利品を早速試食
珍珠牛奶については、まぁ、タピオカミルクティだよねと
それ以上でも以下でもないところ、
問題というか、期待していた、釈迦頭が、これがなんといったらいいか
凄い旨かった、そうか、これがシャカトウなのかと目を見張ったのであります

よく言われている、
「りんごのような、ナシのような感じで、凄い甘い果物」
このさっぱり伝わってこない感想が、
食べてみて、ああ、まさにその通りだ、それ以上浮かばない
そう思うほど、この食べ物のしゃりっとした感じで、
それでいてさっぱりした甘さが癖になる果物でありました
ただ、一人でひとつ食べるのはちょっと難しいなと思うような甘さでありました

ちなみに、円錐状のものがクス球みたいになっている構造でして、
ひとつの円錐にひとつの大きな種子が入っていて、
その周りにある果肉をしゃぶるように食べるのだけども
こいつが、ちょっとシャリ感をもっててナシっぽさがある
されども、凄いさっぱり甘い、なんともいえない南国の食べ物でありました
また食べたいと思うんだが、量が多いのが残念なところであります

と、そんなわけで、十二分に満喫したような気分であるが
まだ一日目が終わったところ
とりあえず翌日に備えて、風呂入って寝たのでありました

年末台南高雄旅行 08 美麗島站の高メガールコレクション

2018-03-29 21:47:50 | 年末台南高雄旅行(2017)
さて、瑞豊夜市をあとにして、寝床へ戻ることにします
寝床が、そもそも六合二路夜市の近くのため
夜市をはしごすることにしたのだが、
とりあえず、そのためにも、通るべきは美麗島站
写真が趣味の父親にはうってつけであろうと
誰が撮ってもステキな地下鉄駅で、ちょっと閑話休題であります


相変わらず美しい、何回撮っても同じように見えてしまうが
毎回違うところから撮ってるはず
うちの父親がもっといい写真を撮っていたようだけども
素人はこの程度でいいのだ


今回は、この天井広場にてピアノの演奏がなされていまして、
奏者がかなりの別嬪さんでありました
個人的な感想だけども、高雄の女の子はとても可愛い
私が南方系が好きなだけなのかもしれない


高雄で一日農業体験なる広告
「農夫」という単語が、著しく私の心を揺さぶるのであります
そうか、高雄で起農なんていう選択肢も
私の人生にはあるのだろうか、ちょっとだけ思ったけど
絶対こんな笑顔なはずがないわなと、日本の農業現場を思い出して
桃源郷を写真に見るばかりである

そんなこんなで、ぶらぶらしていると
相変わらずのたかめガールコレクションが充実していたので
写真供養のために奉納

立て看板 その2 1は別の駅で見たね

立て看板 その3 小娘メカニック

そして、なんとプリクラ
流石に撮影する勇気がなかったので、
そんな面白い写真は撮ってこなかったのだけども
こういうのが広まるくらい、人気と考えたらいいのか
当局が、完全に勘違いしてしまっているだけなのか
そのあたりは謎なのである、多分、謎のままがいいんだろう
現地のヲタクに幸多からんことを

余計なことを考えつつ、今回はほとんど話し進めないままですが
さっき飯食ったばっかりだというのに、
残念だったそれを取りかえそうと六合二路夜市で
買い食いを行うのでありました


美しき看板である、そうだ、1年ぶりだ
帰ってきたよ高雄、そんな気分だったのであります

【読書】小沢昭一 僕のハーモニカ昭和史

2018-03-28 22:00:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
小沢昭一 僕のハーモニカ昭和史  著:小沢 昭一

小沢昭一さんの独演会というか、リサイタルを文章に起こした
そんな内容でありました
相変わらずに軽妙な語り口が見事なんだけども、
得意であるハーモニカと、歌謡を披露して
なんだか楽しそうなリサイタルだったんだろうなと
これこそ、昭和そのものといった
芸能を文章で読めた気持ちでありました

黒柳徹子さんとの対談、これもまた、
徹子の部屋の書き起こしのようでありまして、
しんみりした話なんかも載っていて、あれこれ、
小沢昭一さんという人が少しわかったように思うのでありました

内容は、戦争に関することに絞ったというほどでもないけど、
そのテーマでまとめられていたようで、
小沢さんの戦争体験が語られていて、
その幼少、どのように育ったか、
どう終戦を迎えたかという話があって、大変興味深かった
あんな軽やかに、ゆるやかな印象と語り口なのに
子供の頃は、相当の秀才だった様子で、
海軍学校に、年少なのに通っていたほどの様子
軍国少年でしたと、照れ隠しな語りもあるけど
それ以上に、戦争に対する、柔らかな批判というか、
毅然とした拒絶が見てとれて、
戦争世代の、厭戦といえばいいか、戦争は駄目だというのを
うまく、語っていたように思いました

楽しそうな語りと、拍手喝采を浴びた唄の様子がステキでありまして、
唄を聴いてみたいなぁと思わされたりしたのであります
ラジオで唄っているのは、ちょっとだけだったから
じっくりと、ハーモニカとともに聞いてみたかったと
心から思ったのでありました

黒柳さんとのやりとりもステキで、
この世代の人たちの、体験からくる強さみたいなのに
どこか、打たれるような思いがありましたとさ

【読書】あやしい探検隊 台湾ニワトリ島乱入

2018-03-27 21:27:34 | 読書感想文とか読み物レビウー
あやしい探検隊 台湾ニワトリ島乱入  著:椎名 誠

名前は聞いたことあるのに、読んだことなかった
そんな按配で、ただただ台湾という単語につられて読んだのですが、
いい年齢した大の大人が、子供みたいなことをしている
そういう凄い楽しそうな記録を書いた本でありました
なんて楽しそうなんだろうか、でも、実際は大変なんだろうな
でもやっぱり、楽しいんだろうな
そういう気持ちがわきあがってくる内容でありました

行き当たり場当たり、というと大変失礼なんだが、
なんか、わからないところにいって、
特に何をするわけでもない、
そういう大人がなんと20数人も団体行動というか、
もう現地でちょっとしたキャンプ張ってるというか、
民家借り切って、自炊してとか、
まぁ、なんといったらいいか、文章中の言葉でいう合宿というのが
まさにそれだという、そんな大人の楽しい旅なのでありました
旅というけども、現地に居ついて、
別にどこかへ行くとかそういうこともない、
なんとなく、船借りてきて海に出て釣りをしたり、
近所なのか、ちょっと出たところなのかの夜市を
ぶらぶらしたり
そんなことをしながら、二週間くらい過ごす
その間に大の大人が、20数人入れ替わり立ち代り
同棲していくというのだが、まぁ、なんというか
とても楽しそうで仕方ないので羨ましいと思えたのでありました

最終的、というほどでもないけど
ビッグなイベントとしては、地元の小学生と野球の試合を申し込んで
急にやることになったり、しかも、それを
なぜか小学校の授業中に、特別授業としてやったり、
だいたい、それを特にちゃんとした通訳とか、手続きとか通さず
おっさん達、というか、むしろお爺さんたちが遊びたいからって申し込んでとか
不良大人の楽しそうな生態で、面白いことこのうえないのでありました

毎日のようにビールを消費し、そんなことは台湾では珍しいからと
謎の日本人集団として怪しがられたりしつつ、
別に悪さをしているわけではなさそうだが、
妙な男社会を形成して、過ごすという贅沢が
面白く書かれていました
今でも、こんなことをしているらしいのだが
こういう生活を一度やって、リフレッシュとなるのか、
もう、これを体験したら、普通の生活に戻れなくなるんじゃないかと
現在の自分をかんがみて思ったりするのだけども、
これがそもそも、日常的なのだという作家の生き様もわかったような気分になり
なんとも、羨ましく、そして楽しい気持ちになれた
いい本でありました
旅の本とはまた、違う楽しさであった、いいなぁ

【読書】有頂天家族

2018-03-26 21:01:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
有頂天家族  作:森見 登美彦

京都を舞台にした狸一家の栄光と挫折とを描いた物語
そんな按配でありました、漫画的といったらいいか
のびのびと、京都でしょーもない事件を
いったりきたりという感じなんだが、
じゃぁ、何があったかというと
とりたてて、凄いこれがということもない
なんというか、捕まえがたい小説でありました

狸の跡目争いに、のらりくらりとした四匹の兄弟狸が
それぞれの思いを抱いて、偉大な父親の死の謎を追っかけて
天狗や、人間やと、あれこれいざこざを繰り返していく
そのばかばかしい饗宴を楽しむ
そういう体なんだと思うのでありますが、
軽妙な言い回しと、独特の世界観
それを、ただただ堪能できたら
それで十分という感じにも読めて、好きな人には
たまらんだろうなと、そんな感想を抱いた次第でありました

個人的には、ピンとこなかった、
できれば、ペンギンハイウェイ的なお姉さんが欲しかった、
弁天さんはちょっと違うな、なんて
勝手なことを思ったりしながら読んだのがよくないところで、
とはいえ、赤玉先生なるろくでもない天狗の悲哀が
なんとなしわかったような気分になったり、
キャラクタを楽しむ物語に
みっちり付き合った、そういう感じでありました

京都のあれこれと、言葉遊びのそれこれが
楽しいと思えたら、もっと深く踏み込めるんだろうと
ちょっと、流石にそこまで若くないなと自分を省みた
読書でありました

西郷どん  運の強き姫君

2018-03-25 20:45:51 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了いたしました
今回は、輿入れ前に様々なことを済ませた
そして、覚悟完了したというお話でありました
特に歴史としては進んでいないけども、
物語としては大きな一歩だったように思うところ
篤姫の覚悟のほどが伝わって
いい回だったと感じ入った次第であります

そういえば、以前は高畑さんだったなと、
泉ピン子さんを見て思いだしていたんだが、
あの奥は怖いなぁと、素直に感心した次第、
田舎の山ノ神という感じもせんでもないが、
あれでなかなか、大奥の一番の権力者という図式でも
どっしり、構えていられる迫力というのが
役者の魅力なんだなと思い知らされたのでありました
あれに叱られると怖いなぁと、
ちょっと八つ当たりでもないけど、可哀想な彦根様が印象的であります
あんなのとかに、あれこれされた挙句、
桜田門で殺されるとか、なかなか大変であります

「運が強い」というキーワードがことさら出てきて、
なんというか、嫌味な話だなと思ったんだが
運というのは、まさに塞翁が馬というやつだと
改めて思い知らされた内容でありました
運が強いと説明しているそもそもが、運のない将軍嫁ぎ先というのは、
はたして、どちらといえるものか、
その逡巡があったのか、ないのかわからない不気味さが
魅力的なところだと思うのだが、
幾島のなりようと、大奥の不気味さみたいなのが
一瞬で理解できてよかった

地震によって、最後の何かが見られるという
篤姫にとっての、弱さと運命めいたものが
ちょっとドラマチックすぎるという展開で見られたのは
マンガみたいだけど、わかりやすく面白いと
最近は、こういうのに慣れてきたなと
思わされたのでありました
王道路線っぽくて、凄く好みだと感じた
そんなメモを置いておくのである

年末台南高雄旅行 07 瑞豊夜市で食べる

2018-03-24 21:05:45 | 年末台南高雄旅行(2017)

いつもの通り、たかめガール
立て看板もあっちこっちにある

地下鉄に乗って、美麗島站で乗り換えてと
足なれた移動をいたします
前回同様、地元民でごった返すことで有名な瑞豊夜市へ向かう


瑞豊夜市
煌々とネオン輝く夜市であります
相変わらずというか、なかなかの人入りでわくわくしてくるのでありました

連れがいるということで、冒険をしない選択をとったわけでして、
あんまり気乗りしなかったものの、この屋台群から
なんか食べられるところを探そうとうろうろする



物凄い人いきれながら、この騒々しさが楽しくて仕方ない

あれこれと買い食いでもするかと思っていましたが、
すれ違うのも大変な有様なので
やっぱりどこか座って食べようということになり、
結局前回と同じ蒸し物屋に陣取ることとする
ここ、あんまり美味しくなかったよなぁと思いつつも
まぁ、おなかすいているから仕方ないと早速注文
前回頼んだ、セットのものがなくなっていたので
二人分ということで意気揚々と注文



カニとフカヒレの湯包 150元


臭豆腐 50元


蚵仔煎 60元

前回同様、やっぱりさほどに美味しくないと
ちょっと残念極まりない状態でありましたが、
それでも、がっつりと食べて完了
しかし、臭豆腐について、父親が嫌がるのもきかずに頼んだのに
さほどに美味しくないと、非常に残念だったので
どっか、もっとうまい臭豆腐を食わせる店を探さないといけないなんて
思ったりしたのであります
台北で食べたときは旨いと思ったんだがなぁ、南部だと違うということなんだろうか
とりあえず、結構な量を食べられたので
ひと心地ついて、いそいそと屋台めぐりをする


たこ焼き
確かにたこ焼きなんだが、斬新なといえばいいか、
蛸がもろにはみ出ていて、なんだか旨そうである
食べればよかった


少し離れて写真を撮るとこんな感じで
いかにもアジアのナイトマーケットという雰囲気も楽しめて
楽しい時間を過ごせたのであります
前回同様、サボテン屋もあって、密輸を検討したかったんだが
流石に断念しつつ、せっかくだからゲームでもやればよかったかと
今さら思ったりしながら、ぼちぼち、寝床へと戻るのであります

【読書】茶碗と日本人

2018-03-23 21:04:49 | 読書感想文とか読み物レビウー
茶碗と日本人  著:吉良 文男

茶の湯に用いられる「茶碗」について論じた本でした
時代や、なりたちなんかを著者自身の見識や言葉で語りつつ、
推測や、想像を織り交ぜて、日本人が見出した美について
言及していくといった内容で
なかなか楽しく読めたのであります

様々な文献にもあるとおり、
日本の茶碗で、志野だの、織部だのと呼ばれているそれこれは
その名前の由来がよくわかっていないというお話を混ぜつつ、
そもそも、茶碗の個体識別を行って、
それこれがよい、あれそれが素晴らしいと、
茶碗一個一個を別に扱うようになったのが
茶の湯、あるいは、茶人という人たちの凄いところであった
そんな風に読めたのであります

その茶人という人たち、あるいは、それに類する人たちが
自分たちなりの美意識というのを
ひとつ、ほかと違う、画一的ではない何かを持つものとして
茶碗のひずみや、景色に見出していったというところ
それをありがたがるというのが、一種独特であると
そんなお話がなかなか楽しいというか、
まぁ、そうだよなぁと、理屈ではなく納得する内容でありました

やや飛躍してと当人も言うとおり、
この不完全性と言い換えてもいいような物好きは、
世界的に見ても、ミロのビーナスなんかに代表される
手がないだの、どこか欠けている芸術作品の美意識にも
通ずるところがあるんじゃないかと
そこに想像をする余地がとか、様々試みて論じているのが
印象的だったのであります

そういう理屈なのか、それを越えたところに
茶碗鑑賞というか、茶の湯めいたところのいう侘びさびが
あるように思えるから、面白いことだなと
なんとも感じ入ったのであります

内容では、山上宗二記についてかなり言及していまして、
桃山数寄の当世や、そこに見出した何か精神的なものなんかも
あれこれ論じられていて、ためになるというか
面白い内容でありました
へうげもので、かぶれた身分としては
大変面白い、勉強になる一冊だったように思います
井戸や天目のありようもまた、不思議でありますが
それらをもってして、なんか、独特の美意識というのが
日本のそれなんだと思いたくなる内容だったのであります
理屈ではないのだ

年末台南高雄旅行 06 かき氷と駁二芸術特区

2018-03-22 21:49:31 | 年末台南高雄旅行(2017)

本島に戻ってまいりまして、
夕飯を食べに夜市へ移動しようと思ったところ
父親が、甘いものを食べたいなどと軟弱なことを言い出したので
仕方なく、いやでもせっかくだしと、今までずっと食べたかったけど
一度も食べたことなかった、八宝氷的なものを食べようと
フェリー乗り場近くのカキ氷屋さんに寄ってみました


なかなかの名店なのか、ただの観光地だからか
わからんけども壁に物凄い数の落書き、なのか、サインなのかが
ところ狭しとされていまして、なかなか気分は盛り上がったのであります
カップルで食べている方々も多かったですが、
普通におっさんが一人で貪り食ったりもしているので
台湾ていい国だなと、甘いもの好きとしてはしみじみ思い知った次第


かき氷  いちごミルク 75元
よくよく考えると、恐ろしく安いなと思ったんだが
爺とおっさん二人でちょうどよいくらいの量だったので
台湾で食べるかき氷は二人でひとつだなぁと改めて思ったところ
12月なのでマンゴーだとかはないのだけども、
イチゴとバナナと、グァバあたりも入っていたと思うんだが
なかなか甘さもほどよく楽しめたのであります


また、西子湾站まで戻ってまいりまして、19時くらい
せっかくだしと芸術区を見てこようと
このあたりをうろうろ散策することに


暗くてよく見えないが、リノベされた芸術的な店舗や建物がよーさんある

駁二芸術特区は、もともと高雄の倉庫群だったところを
赤レンガ倉庫を生かしたままリノベーションして、
現代芸術的な装いでにぎやかにしているところでありまして、
暗くなってから行っても、そのよさが写真に写らないと
今見直して思ったんだが、なかなか楽しげであります
少なくとも、父親と一緒に見に行くところではなかったのだがいいのだ


倉庫群があって、中には鉄道博物館めいたものもありました

ライトレールのミニチュアが走っている

いかにも芸術的なオブジェというか、中に入れるコンテナ


さらにうろうろ歩いていると、なんか商業施設めいたものを発見、
中には入らなかったのでなんだったのかわかりませんが、
レストラン的なものだったように思うのであります


原住民族を彷彿とさせる、バナナにまつわる建物だったと
芭蕉的な漢字が書かれていたので勝手に推測しているわけだが
ともかく、こんな感じの建物があっちこっちにある場所でありました

一通り遊んだのでよし、そういうわけで夕飯を探しに
前回同様瑞豊夜市へ向かいます

【読書】姜維伝

2018-03-21 19:57:28 | 読書感想文とか読み物レビウー
姜維伝  作:小前 亮

久しぶりに三国志ものの小説を読みました
といっても、孔明が死ぬあたりから始まるという
蜀漢が滅びる様を描いた作品であります
当然のようにというのもなんだが、主役は姜維で、
彼がどうして北伐に拘泥し、どう生きていたかを描いていました

あまり語られない三国志も終盤の物語なので、
知らないことも多々あって、非常に面白く読めたのであります
出てくる武将も主だったところが、
鐘会、トウガイ、といったところで、
蜀を滅ぼす彼らとの戦について、非常に面白い内容だったと思えたのでありました
蜀が滅ぶのでもあるが、同時に魏も滅んでいく様が、
司馬一族によって進行していく姿それも
非常に面白くて、物語は確かに一人の主人公を追っているのだけど、
三国志という大きな流れが、
どこか他人事みたいにして歴史となっていく、作られていくような
不思議な読み応えで楽しい、目の前の戦いという話でありながら、
その都度、あるいは、数年と経ていくに従い、
政変や、派閥争いによって勢力が変化していく
そんなことが書かれていて、面白いのでありました

結局、統一の総仕上げとして、優秀な軍人は、
戦に駆り出されて、そこで殺される、あるいは
死ななくてはならないようになると
わざと反乱を起こさせられたりといったことが、
顔の見えない魏中央から起こされていたりするのが
リアルというか、蜀の立場からすると
一生懸命やっているが、どこか局地戦めいてしまう、
天下の趨勢と遠い場所の出来事だと思わされるみたいで
哀しいような気分になるのでありました

夏侯覇の亡命と、その最期についてだとか、
なかなかドラマチックで面白い展開もあって、
内容としては非常にまっすぐで、
変に凝ったものがないのもステキでありまして、
さくさくっと読めて、それでいて三国志の最後を理解できたような
満足度の高い読書となったのであります

実際、この本のように、数えるほどしか戦もなかったんだろうなと
北伐と北伐の間に、何十年と境があったりすることに
考えさせられるところがありました
志というものに縛られたようでもあるが、
そういうのが、生きるということだとしがみつくような様も
なんとも、物語として面白いと
そんな風に思うようになってきている年齢であります

【読書】元気でいてよ、R2-D2。

2018-03-20 21:31:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
元気でいてよ、R2-D2。  作:北村 薫

ちょっとブラックな、なんていう感じで
まえがきに予防線が張られていたので
はらはら読んだのでありますが、
なるほど、読んでじんわりとくる毒のような
考えオチでもないけど、
にじんでくる黒いものを描いた短編集でありました

現代劇で、特に何があってという話しでもないけど、
ふとしたときに、恐怖と肉薄するというか、
何か怖いものと触れる瞬間
そういうのを描いていて、読んでいて
なんとなく、じと、という感触を覚える
そんな物語ばかりでありました

それぞれが相当に短いので、
毒が効いてくると、いきなりわっとやってくるような
唐突ともとれるような終幕がやってくるのばかりで
読んでいると、なかなか衝撃的でありました
とはいえ、ホラーというのともまた違う
人間の怖さでもないが、
そういう、ちょっと怖いなと思う瞬間って
いっぱいあるよなぁと思わされる内容だったのでありました

誰かの突然の怒りだったり、
逆鱗に触れる瞬間だったり、
些細なことが大きなことを引き起こしたりと、
自分の想定と違う、より悪いことが
唐突に襲ってくる
そんなシチュエーションが描かれていたように思います
ひやひやしながら読むというのが
正しい楽しみ方なのかしらとも思うのだが、
文体も柔らかく、割と明るい印象なのに
物語だけが、ただただ怖いというか黒いというのが
いい塩梅だなと、あまり考え込まず
エンタメとして楽しめたのでありましたとさ

【読書】生還者

2018-03-19 21:19:17 | 読書感想文とか読み物レビウー
生還者  作:下村 敦史

カンチェンジュンガという、すげぇ山で起きた雪崩事故について、
その裏に、あるいは過去に、何かがあったと
そういうミステリ調のお話でありました
なかなか面白かったけども、読んでいて疲れた
雪山は怖い、それだけで十二分の価値がある
そういう内容だったように思うのであります

人間ドラマを含みつつで、
正直なところ、狂言回しであり、主人公である二人の考えが、
絶対間違ってんだろうなと思いつつ読んでしまっていたので
なんというか、素直に楽しめなかったのであります
ただ、それでも、というか、それだからこそ
本当はどうなんだろうと、真実に肉薄したい気持ちがわいて
なかなか楽しい読書でありました
蓋を開けてみればというか、結局、これは解決したといえるか
なかなか悩ましいところだと感じた次第
なんか、すっきりせんといったように思うのであります

登場人物それぞれが、何かしら反省というか
後悔を抱えて生きているので、
それが解決ではないが、ひとつの区切りをむかえる
そこで物語が終わるんだが、
そもそもの事件は、果たして解決したといえるか、
なんか、どうなんだろうかなこのもやっとした気持ちわと
そういうことを覚えてしまったのでありますけど
ともかく、山男たちの生き方と考え方、
そして、山の中だけで分かり合えるというか
ある種のルールに則って生きている姿が
かっこいいと思えるか、これだから山男わと
思ってしまうかの、なかなか考えさせられるところだわと
自分がそうじゃないだけに思ったのであります

誰を信頼するのか、信頼とはどういうものか
それを考えさせられる内容だったと思うのでありますが、
山特有の世界観というのもあるなと
一歩引いてしまうと、独善的と思える内容だったりもしながら
興味深い小説だったと感じたのでありました

西郷どん  斉彬暗殺

2018-03-18 21:03:38 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
斉彬を暗殺しようとしたのは誰だったのか、
やっぱりおゆらだったんじゃないかと
思ったり、思わされたり、なんだかんだしながら
怪しい井伊様が非常によろしいと思えた
そういう回でありました

大久保も新しい展開を迎えているし
結構ドラマチックに物語が動いている
そして、幕末らしい情熱に突き動かされている
斉彬の姿というのが、かなりステキでありまして
蹴り倒された西郷のシーンは
なかなかどうして、素晴らしいと思えたのであります
しかし、毒殺をほのめかした回と
そういう話だったんだけども、
あれだけ見ていると、子供も毒殺されたようにしか見えないのだが
これはまた、考証がはかどるというか
ドラマというのは考えさせられるものだなと
思ったりしたのでありました
NHKというか、大河ドラマだけに
こういう解釈があるというのも面白いのだけど
それが一人歩きしそうで怖いよなぁなんて
いらんことも考えたりしたのであった

とりあえず、一橋もやる気がないわりには
なんだかんだ関心をもって、西郷と付き合ったりしてて
面白くもあったのでありますが、
見ていて、今回、あっという間に終わったという印象で
えらい見入ってしまった
そんな感想を抱いたのでありました

年末台南高雄旅行 05 旗津メインストリートとイカ

2018-03-17 21:22:38 | 年末台南高雄旅行(2017)

すっかり日暮れてまいりました

さて、灯台から降りてきて、少し海岸線を歩いたりしていたのですが、
そろそろ海鮮料理を食べるべきではないかと
メインストリートをうろうろすることに
ただ、勇気がなかったので、海鮮を食べていないという
もったいないことをしたので、
後悔ばかりであります、値段書いてないとか以前に
注文の仕方がまったくわからなかったよ
指差しだけでよかったなんて…


と、思いつつも有名海産物店をそぞろ歩き
高雄で有名な海産の店のうちの一軒だと思われる

こんな感じで生簀や、氷の上に海産物が並べられていまして
指差ししたら、焼くか、煮るか、炒めるかを聞かれるので
答えていったら、あらあら料理の完成と
そんな按配らしいのだけども、おっかなびっくりで
遠巻きに見るだけで終わってしまったのである、凄い残念


海産物を食べさせる店だけでもなく、
鈴なりになっているカラスミなんかも目を引くのであります

このメインストリートは夜市っぽいというよりは、
日本の商店街にイメージが近い感じでありました
何が違うんだろうか、お店が大きいからかしらね
ともかく、雰囲気よく、楽しく歩けるのが素晴らしいと思ったところであります

と、まぁ、何も食べないということは流石にどうかと思ったので
高雄といえば、あの高メガールズも食べていたイカを食べるべきだろうと
屋台でイカを食べることにする


イカ、イカイカ

頼むと焼いてくれるのであります、60元也
焼きながら、タレを塗ったり、謎の香辛料をかけたりして
だんだんと作られていくというのが非常に楽しい
わくわくして待つこと数分で、出来上がり

出来上がりについて、串に刺したまんまだと食べにくいと思って
はさみで切ってもらったのであります
おかげで、フォトジェニックじゃないので食べるところは割愛
味はもちろん、ああ、イカ焼だねと
そういう感じでありましたけども
非常に満足だったのであります
そうだ、高雄でイカ食べたんだから、カニ食べずにイカ食べたんだから


とりあえず満足であったと、そろそろ帰りのフェリーに向かう
明るいのは、少し前におまいりした廟であります
煌びやかでステキである


フェリー乗り場では、随分の行列で驚いたのですが、
それもさくさく進んでいき無事乗船完了
ちなみに、この銅像はフェリー乗り場にあったもの
日本人っぽかった気がするが、なんだったかわからない


帰りもごった返しのバイク陣

そして、帰港したのでありました
ここからまた、移動してあれこれ観光を続けていくのである

とりあえず、旗津半島については
もうちょっと遊ばないといけないと
心新たに誓いつつ、次へ次へと移動していくのでありました