CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】世界のへんな肉

2017-01-31 21:57:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
世界のへんな肉  著:白石 あづさ

世界中を旅した女性の肉食レポート
なんていう具合の内容でありまして、
よくあるといえばよくある、異邦での出来事を
楽しく描いた本で、大学生くらいの頃に読んで
その勢いのまま、世界を旅してみたかったなと
そう思わされる、いい一冊でありました

題名の通り、各国で食べた変わった肉について
それこれと書かれていて、旨いのもまずいのも、
様々にあったようで、非常に興味深い
ラクダとリャマ、アルパカあたりが旨いというのがよろしくて、
ぜひ食べてみたいと思わされるのであります
ただ、よくよく読んでいくと
まずいものは不味いと書いているんだが、
ひょっとすると、この人あれこれいっぱい食べてるから
旨い、不味いの判断基準が、人と違うんじゃねぇかなんて
思ってしまったりするのである
まぁ、それを示唆するようなシーンはないのですが
なんとなし、野性味とか、滋味という言葉の意味する味が
どうも、私と違う気がしてならない

ま、それはさておいて、
えらく感動したのが、ヤギの肉だったようで
ヤギを可愛がっていた自分と決別するように
これは食料であると認識をかえるあたりが
なんというか、新しい旨いものの表現だなと
感じたのでありました

全体的に、旅物語としても面白くて、
現地の人との気の抜けたやりとりが
非常に楽しそうで、喜ばしいかぎり
実際こんなに面白そうな旅ができるもんなんだろうかと
憧れのようなものを、若い時分と同じように
抱いたのでありました、いいなぁ、こういうの

あとは、脳みそが非常にうまいというのが
どうも、どこでも、そして、なんでも共通のようで
病気さえ貰わないなら食べてみたいなと
思わされたり、楽しい読書でありましたとメモっておく

【読書】農ガール、農ライフ

2017-01-30 21:00:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
農ガール、農ライフ  作:垣谷美雨

何も無い、がけっぷちの30代女性が、一念発起して農業に手をだす…
この筋だけで、失敗するからやめなされと、
いらんことを言いたくなってしまう内容なんだけども、
もがき苦しむでもないが、なんとか人生にかじりついて生きる
その様を描いた物語でありました
確かに農業について語っているのだけども
それ以上に、女性が一人で生きていくことの辛さというか
大変さが、まぁ、つまびらかになっているというか
なかなか、骨身にしみるような内容でありました
男の身なので、その実までは届かないけども
これはもう、大変であると
そう思ったのであります

ちょっと、考え違いをしていたと
主人公は反省しつつ、成長というか適応というか、
順応していく、がむしゃらなんて激しくないけども
生きるために必死な姿が、なかなか鮮烈でありまして
結婚についても考えさせられるというか、
世の中が、いかに男性主義のまま
いびつに女性を持ち上げるようになってきたかと
その怨嗟みたいなのも見え隠れ
いや、隠れてないな、ともかく、つまびらかになっていくのが
なかなかどうして、世間について考えさせられる内容だと思うのであります

根幹といっていいのか、農業に関する部分は、
農村の問題を扱うといっていいのか、
有機農業に対する理解と夢と現実が一番丁寧に描かれていまして
その他は、農作業の大変さがちょっと出てくるくらいで、
もっと書いておかないと、それこそ
物語中に出てきた、農業で簡単に自立みたいな
怪しい雰囲気になってしまうじゃないかなどと
農家でもないのに思ったりした描写でありました

全体的に都合がよいといってしまうと、
よろしくない感想のようですが、
ほどよく、落ち込んだところに助けがやってきてと
はらはらしながら進んでいくわけでありますが、
なんだろう、女子的に読んだら、この女、男を取られすぎじゃないかと
わかりやすいシーンが、何回も出てきて、
それでいて、そのこと自体に執着がないというところが
一人で生きていく女の姿と、
はっきり見てとれて興味深い内容でありました

面白いと思ったんだが、
すっきりと楽しいそれとは違うなぁ

おんな城主 直虎  女子にこそあれ次郎法師

2017-01-29 20:45:51 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
いよいよ、直虎がおっきくなった
井伊の内部ごたごたを、まずもって片付けた
そういうお話で済んだというところでありましょう

最近、ちゃんと覚えようとすら思わないせいで、
誰がどうという名前なのか、
さっぱりわからんまま進んでしまったのでありますけども
鶴の父親も、とりあえずはわだかまりをなくしたというか
強引な決着をつけた形になっておりまして、
野心がくすぶっている男が、
あの程度で引き下がるだろうかしらなと
思わなくもないんだが、まずまずであります
ただ、あの体たらくというか、
あの形で、爺様が納得したんだろうかと
不安に思ってしまうところである

まぁ、正直なところ
話としては、ちょっとした一休さんみたいな具合で
托鉢のときに、かっぱらってきた蕪の話は
あれで済んでしまったんだろうか、
それは問題じゃないかと
思わなくもなかったんだが、
まぁ、仕方ないところでありましょうか
悪いことをしたら怒られるという話くらいは
やってもよかったと思うんだがなぁ

可愛らしい子役を愛でるといった感じの
朝ドラ展開も、とりあえず今週までとなるのか
次週も、まだ同じようなテンションで続くようだけども
楽しみに待っていきたいというか、
気合入れていかないと、役者と役柄の年齢差に
大変だと思わされる時期だと考えるので
差し引いて見守っていきたいと思うのである

【読書】夜行

2017-01-28 21:00:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
夜行  作:森見 登美彦

SFでもあるんだろうけども、
ホラー分が非常に強い一冊だったと感じるところです
話には冬の話がいくつかあったんだけど、
これは夏に読むべきだなと、それくらい
怪談めいた内容で、なかなか不思議な読後であります
すっきりしないといったらいいのか、
読み進めたけども、理解が置いてかれたような
そういう気分でもある
だけど嫌いな感じにならないのが不思議だ

ある銅版画と、神隠しを思わせる不気味な体験が折り重なる
不可思議きわまりないお話であります
あの世とこの世ではなく、
時間軸が違うというのか、よく聞く用語である
世界線が異なるというこれが描かれていました
こういうのは、慣れというか、
あんまり深く考えないで、この感じを
どきどきと楽しむべきものなんだろうと
読み進めたわけでありました

今回はヒロインとよぶべきものが居ないというか、
居るんだけども、それが不可思議の向こうなので
現実感がないというか、
下世話な萌え的なものが感じられなかったのが
私としては残念だったわけですが
それでもやっぱり、はしばしから
女性の描写に、並々ならぬものを感じたのでありました
妖艶とは違うんだが、なんだろう
癖になる女ばっかり出てくるなぁ本当にもう

いくつかの語りが出てくるお話の集合だったわけでありますが、
それぞれがオチないという、恐ろしい内容だったので
正直、違和感ばかり増していくという
苦しい読書だったように思うんだが、
それでも、途中で諦めることなし、さりとて、
物凄く気になってとまらないというのでもない
ほどよい楽しみ方が出来たのでありましたとさ

謎解きでもないし、やっぱり
ホラーとして読むのが正しいんだろうと
思うのであります

【読書】マカロンはマカロン

2017-01-27 21:12:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
マカロンはマカロン  作:近藤史恵

フランス料理を具材とした現代小説でありました
家族の謎や、男女の綾、友情の行方なんかが、
短編で美しく編まれていました

物語の良さもさることながら、
目に付いたというか、読んでいていいなぁというのが
食事、料理の描写でありまして、
まったく馴染みもないし、食べることはおろか、見たこともないと
そんなフランス料理が、山ほど出てくるわけでありますが
まぁ、それがどれもこれも凄い旨そうで
見事なのであります
夜中に読んではいけない、そういうのとは違う、
どっかに食べにいきたくなる
食事を楽しみたいと思わされる文章なのでありました
これが、最近よくある飯本と違うよなぁと
勝手に感心したところであります
旨そうなのは確かなんだけども、
こういうものを食べている自分というか、
食べに行くというイベント感みたいなのがステキだと
そう思うわけなのであります

とはいえ、という繋ぎが正しいかわかりませんが、
意外と話が重たいものもあって、
人との付き合い方みたいなのを考えさせられる
よく考えてみると、全編そういう話だったようにも思うんだが、
ご飯系小説ではなく、人情というか
人間関係を描いた短編集だったのでありました

衝撃といっていいのか、やだなぁという話が一遍ありまして、
友達付き合いというものを考えさせられるもので、
なんといったらいいか、後味悪いんだけども
そこに希望を見せる一言で終わるというのが
お洒落だと感じたのでありました

難しくあれこれ考える必要はないのだけども、
ちょっと立ち止まらされるようで、
あとはやっぱり、ご飯食べに行きたいと感じたのでありました

【読書】最後の秘境東京藝大 天才たちのカオスな日常

2017-01-26 17:50:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
最後の秘境東京藝大 天才たちのカオスな日常  著:二宮 敦人

ゲージツの東大、いや、実際は学問の藝大が東大というのが
正しいといわれるほどの難関、東京藝大について、
そこにいる学生がどんな人たちか、
インタビューを重ねた本でありました

読み終わってみると、非常に真面目な本というか、
学生さんたちの声を集めた内容で、
正直題名ほどのインパクトはないというか、
いたって普通、なるほどなぁと思わされる
読みやすい一冊でありました

藝大といっても、大きく、美術と音楽の二通りがあって、
それぞれに通う人々を描写というか、
話を聞いて、その人となりや、やっていることを
つらつらと連ねていくわけでありまして、
美術関係の人たちの、なんでも自分で作ってしまう感じだとか、
音楽関係の人たちの、唐突にそこらへんがオペラ化してしまうとか、
なかなか楽しそうだなと思わされる反面、
金属加工を美術の礎としている人たちの
凄まじいまでの悪戦苦闘、そして、神業の数々なんかが
素直にすげぇなというレベルでありまして、
さらっと、そこらへんのものを美術品に加工してしまうような
物凄い手練手管というか、技術が随所にあるようで
なんとも楽しそうだなと思わされるところ

また、音楽についても、楽器を扱えるのは当たり前なら、
その人たちをもってして、天才すぎると言わしめる音があったり、
なんというか抽象的なんだけども、そこに存在する
美しいという何かを求めるストイックさというか
真摯さに、姿勢をただされるようでありました
それぞれに、哲学というか、強い想いがあるというのが
東大生にも近いのかもしれない、
頭がよい人のビジョンとは
別の角度で、芯の通った世界観があるというのが
ステキだなぁと思わされるのであります

そうかと思うと、きわめて実学的でもある
デザイナー志望の人たちや、芸術家をプロデュースするような種類、
イベント運営だとかの専門家もいたりして、
なんとも多岐にわたって楽しそうでありました
そういった、様々な天才を集めて、
藝大祭というのが行われているらしく、
これは本当に、一度見てみたいなぁと思わされる
なかなか楽しそうな雰囲気がレポられていたのでありました

身近に楽器を扱う友人が何人かいたので
なんとなし話には聞いていたけども、この本に出てくるレベルの人たちは
またひとつ、どっかおかしい感じなんだなと思わされたりしながら
バロック音楽というものが、古式ゆかしいそれこれだと教えてもらえたり
いい一冊だったと思うのでありました
お金持ちの子弟が多いというのは頷くところだけども
芸術というものを考えさせられる一面でもあります

【読書】なんでわざわざ中年体育

2017-01-25 20:51:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
なんでわざわざ中年体育  著:角田 光代

ちょっと前に読んだ猫エッセーが凄い面白かったので、
作風とだいぶ違うなんて、思ったりしたわけでありますが
今回も、面白おかしい運動に関するエッセーを
楽しめたのでありました

体育と銘打ってあるものの、
運動の種類としては、走ると登るだけで、
しかも、大半が走るが占められているため、
昨今流行のマラソンやってみた系のお話と
いえる内容でありました

40代になって、中年を自覚してきたから
とりあえず運動を何かしようと
そんな具合から、嫌々ながらもマラソンを始めた
ぜんぜん向いてないんだけども、
やらないとだめだからと、自分を追い込んで
気付いたら、沖縄マラソンの常連になってたり、
トレイルランニングに開眼したりとか
すっかり楽しんでいる様子を
ややダウナーテンションで語っていました

共感できる内容といっていいのか、
怠け癖、サボり癖の部分については
深く深く納得するのでありますけども、
そこで負けずに、なんとかふんばっていくという様が、
まぁ、嫌々すぎる葛藤とともに、面白おかしく語られていて
自分のことのようにして読めるのでありました

しかし、運動が苦手だ、嫌いだと書いているけども
週末はやらないといけない、一度さぼったら二度とやらなくなると
強迫観念めいた内容で取り組んでいる様が、
ずっと続いていくわけなんでありますが、
その割にというか、毎週末にイベント的に走ることを行い、
レースにも積極的に参加するわ、
海外のレースにも出たりするわと
なんだかんだ、向いてんじゃないかしらと思わされるところでありました

まったく毛色が違うようで、割と似ている
ボルダリングの体験記は、なかなか楽しそうで
ぜひやってみたいと思わされるものでありましたけども、
それよりも、山を登る、クライミングではなく
トレイルランに開眼したりのあたりは、
凄くシンパシーというか、わかるなぁと思わされるのでありました
走るというのもいいんだろうけども、
山の中をもくもくと上り下りするというのは、
なんか得体の知れない楽しさがあるよなと
ハイになっている描写なんかの生々しさに
深く共感したのでありました

最近運動はおろか、歩いてもいないなと気付いたので
反省して、ちゃんとしようかとも思わされた
よい一冊でありました

【漫画】やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方

2017-01-24 19:46:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方  
著:わたなべぽん

エッセーだと思って読んでみたら、
中身が、エッセー漫画だったという
なんとも早とちりしてしまった一冊でありますが
内容は期待通りのもので、楽しく読めたので
メモっておくのであります

題名の通り、なにかにつけて、習慣となっていることを
ぱたっとやめてみたら、案外よかったよと
そういう話を実体験から書いているというものでありました

しょっぱなに、炊飯器が壊れたので
土鍋炊きしたら、凄く美味しくできたので
そのまま土鍋に移行したというところから始まり、
女性特有の化粧に関することや、
アルコールやら、なんだかんだと出てきて
どれも、自分でもやったらそうなりそうだと、
この手に届く感じがステキだと思うのである
いや、化粧しないから、そこはわかんないんだけど
男から見て、そのほうがいいんじゃないと
誰かに言ってみたくなるのである(注:セクハラ)

白眉というか、一番これだよと思ったのが、
だらだら見てしまうネットをやめる話で、
本当にもう、これはみんなやるべきじゃないかしらと
鼻息を荒くしてしまうものであります
いや、やめてしまったら、ここに書いてあることも
読まれなくなっていくんだけどもとか、
パラドクス的なことは置いておきつつ、

いわゆる、Q&A系というか、質問とお答えを山ほど扱う
質問サイトみたいなのを読んでいて、
ゴシップめいた内容やら、本当に頭にくる内容やら、
なによりも、やたら攻撃的になっていくという精神攻撃というか、
読むほどに、そちらに引っ張られてしまう
恐ろしいそれこれについて、
これを絶つことで、すっきりしたというか、
憑き物が落ちたようだというのが素晴らしい

ここで、ストレス解消に読んでいるつもりが、
それを読むことがストレスを生じさせていたと気づいたなんてのが、
なるほどと、思いもしかっただけに、驚きをもって受け止めたというか、
いい話だと感じたのでありましたとさ

あとは、自分は持ってないのでわかんないんだけども
スマホ依存めいたのも、やめてみると時間が有益に使えるようになると
いいこと尽くめで終わるわけでありますが、
この本では、押し付けるわけではなく、
こうなってよかったよと、報告調で終わっているのがよろしく、
そっとまねしてみようと思ったり
くすぐられるようだったと感じたのでありました

【読書】少年時代

2017-01-23 21:34:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
少年時代  著:高倉 健

高倉健さんの本があるのか、
そう思って手に取ったらというか、見てみたら、
絵本のような内容でありました
それでも、健さんの幼少期が語られていて
なんだろうか、迫力とは違うけども、
ありていにいう、オーラめいたものを感じたのであります

大層に書きましたが、
内容は、本当に健さんの幼少期、それも、
特に記憶に残っている出来事から思いが綴られているだけで
ファン垂涎のみっちりとした本とは別だと思うのですが、
私が知らないだけなのか、
幼少期は身体が弱くて、よくいじめられていたというのが
かなり衝撃でありまして、
それでいて、そのいじめられることが嫌だった気持ち、
それをなんとかしようとした話と、やはりその時の気持ち、
こういうのが、物凄く沁みてくるというか、
健さんが生きてきた軌跡を聞くようで
面白いのでありました

多感な幼少期について、
いじめの様子は、もっと悲惨じゃないかと思うけども、
柔らかい語り口で、しかも、いじめる側にも何かあったのだろうと
思いをはせているのが印象的というか、
かっこよすぎるだろうと読んでしまったのでありました
これが年季というのだろうか

戦争を幼少期に体験し、アメリカ人と出会い、
ハリウッドに憧れるという
その後に繋がる出来事が綴られていくのでありますが、
健さんが、この頃に英語で同年代のアメリカ人少年と
友情を育んでいたと思われるのが素晴らしくて
そうか、その時代人はそうであったのかと
思い知るようだったのでありました

銀幕に映る、あの健さんとは
別のそれではあるのだけども
読んで、何か、話ができたかのような
不思議な満足感のある一冊でありました
魅力的だった

おんな城主 直虎  おとわ危機一髪

2017-01-22 20:41:24 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
かなり楽しんでいると、書いておきたい
そんな気分になったのでありました
前回も書いた気がするけども、
凄い朝ドラっぽいテンションが、ここ数年、
朝ドラになれてきた自分には心地よいと
そう思うのでありました

今回は、何はともあれ、
今川の重鎮揃い踏みというところで、
雪斎、寿桂尼、そして喋らない義元と
いずれも、そこまで怖いという印象でなく
なかなか楽しみな具合であります
この三人というと、どうしても、風林火山のときを思い出してしまうから、
よろしくないなと思うんだが、何度も見るには、
今回のようなトリオが、胸焼けしそうになくて
楽しめそうだと感じるところ

話としては、コミカルに振っているおかげで、
楽しく見られるわけでありますが、
まぁ、戦国時代にそれはなかろうと
思わなくもないのは、もうこの際、気にしないでおくとして
ちょっとご都合主義がすぎる展開ながらも
一話として、切欠から仕舞いまで、見事におさまっていたと
これをあと40回もやるのはしんどかろうなと
思わなくもないんだが、今日から見ても楽しめるという
そんな感じにも思えたのでありました

結局、あの和尚の策が当たったという形になったけども、
ほとんどが奇跡というか偶然が織り成していて
それを強引にふんだくったのが、おとわという話は
いやみなく、それでいて、主人公っぽくて
面白いんじゃないかしらと
甘いことを覚えたりするのでありました

ようやっと次回から、おとわが大きくなるようでありますが
今後、どういうテイストでいくのか
楽しみにしたいと思うのであります
しかし、一年間持たせるって、とてつもなく
大変なことだなと改めて思う
だって、今回の話も、歴史的にはほとんど話しが進んでないんだもんな

【読書】ニセモノ図鑑 贋作と模倣からみた日本の文化史

2017-01-21 19:34:46 | 読書感想文とか読み物レビウー
ニセモノ図鑑 贋作と模倣からみた日本の文化史  著:西谷 大

読書というか、図鑑を読んだという感じであります
同名の展示会があって、そのパンフレットとも位置づけられる
なかなか面白い本でありました

若い頃から、骨董というか陶磁器に取り付かれているので、
こういうものに目がない性分でありまして、
どんな面白い本かと楽しみにしてみていたのでありますが
非常に丁寧な、真面目な本でありました

ニセモノと一口にいっても、
様々なものがあるという切り口から、
模倣や、偽造、そもそも存在しないものまで、
あらゆるニセモノを集めた展示会をやったようで
この企画楽しかっただろうなと思うものの
全部ニセモノしか飾ってないとなると、
金返せとなったかもしれんなと
思わされたりしたのであります
相当に面白かったと思われるが
通常の展示会料金だったら、しっくりこない気がしてしまう
これがニセモノたるゆえんでありますな

結構な分量が書画に費やされていまして、
各地になぜ書画のニセモノが多く存在するのか
それを文化史として読み解いているのが意欲的というか
面白いもので、なるほど、
おもてなしにどうしても必要なので、
地元の有名な絵師のそれこれを飾りたいが、手に入らない、
それっぽいのでいいから見繕おうと
わかっていて偽者を所有するという
それなりの大きな家があったようで、
それがいつしか、どこそこの家のだから大丈夫だろうと
ニセモノが出回るようになったと
まぁ、この、ニセモノがニセモノだと理解して利用された挙句
本物と間違われてしまうというのは
非常に面白いなぁと思うのであります
ニセモノに限らず、こういう、知らないうちに嘘になったというのは
たまらなく好きなジャンルのお話なので
これだけでも、読む価値、また図鑑を見る価値があったのでありました

なお、ニセモノは、明らかにニセモノとわかるものが
ある意味厳選されていたようなので、
着眼点というか、見破り方なんかもレクチュアされていて
興味深いのでありました

このほか、陶磁器における本歌取りをどう捉えるかとか、
戦国時代に偽造された文書はどっちなんだとか、
挙句、河童のミイラなんかが出てきて
非常に楽しいのでありました
特に河童のミイラは、がんばって作ってみたんだそうで
これもまた興味深いのでありました
案外簡単に作れるものなんだなぁ

というわけで、なかなか楽しい本なので
誰かに読んでもらって話でもしたいと思うんだが
同年代で見つけることはできないのである

NHKスペシャル 自閉症の君が教えてくれたこと

2017-01-20 20:55:57 | ドラマ映画テレビ感想
これでおそらく、年末年始に見たテレビの話は全部じゃないかしら
なんか忘れてそうだと思うんだが、
とりあえず思いつく限りのことをメモっておくのであります
珍しくヒューマンドキュメンタリで感動した
このNHKスペシャルには、目を啓かされたと
そう感じたのでありました

自閉症の小説家

字面に違和感というか、矛盾めいたものを覚えてしまったのが
私の不徳というか、情けないところでありましたが
これを見事に打ち破られた番組でした
重度の自閉症ながら、文字盤を持つことで
会話というべきか、言葉を発することが可能となる
その特技といえばいいのか、能力といえばいいのか、
コミュニケーションツールをもって、
まさに対話を行っている様を
ありありと見ることができたのでした

どうも、これは二作目というか、
前作にあたる放送があったようで
それを見ていないのが、また不覚であるなと感じるところ
自閉症の人が何を考えているか、
彼一人をもって、そこまで拡大解釈できるわけでもないし、
危険なんだけども、事実として会話ができる
意思の疎通が可能なんだということが
とても素晴らしいことに思えてならなかったのでありました

独特の喋り方というか、発声ではあるけども
文字盤を指差すことで、確かに言葉を紡いでいける
思い、考え、形にして表現するという一連が、
できているのだということが
まずもって驚きだったのですが、
そこから紡がれる言葉が、いわゆる、私のような不明の輩を揶揄ではないが
刺すように、鋭くも素晴らしい言葉で
まぁ、この衝撃たるやという感想を抱いたわけでありました

哲学的なやりとりが、最終的なオチというか
テーマのようになっていたのは、
番組という形上仕方ないのでありましょうけども、
誰が幸せを決めるのかという
ごく単純なそれを叫ぶように話す彼に、
なんとも、自分の何かを破壊とまではいわないが、
固まっていたものを、砕いてもらえたように感じたのでありました

そう、感動したというお話なんだな

【読書】DNAのワトソン先生、大いに語る

2017-01-19 19:39:47 | 読書感想文とか読み物レビウー
DNAのワトソン先生、大いに語る  著:ジェームス・D・ワトソン

読み終えるのにとんでもなく時間がかかってしまった
しかも内容を理解できていない
グリーンスパン氏の本と同じような読み方で
ただ、読んだという事実だけになった
よろしくない読書でありました

さておき、内容は、DNAの二重らせん構造を解き明かしたことで
ノーベル賞を受賞されたワトソン博士の自伝でありまして
幼少期から、どのようなことを思いながら過ごし、
数々のイベント時に何を思っていたか
そして、誰が頭悪かったか、という話を
ざっくばらんというか、ひたすら羅列しているかのような
背景や、関係を知っていると抱腹絶倒であろうと
うかがうことができる内容でありました
残念ながら、読み手の私にそういう知識がないので
ちんぷんかんぷんだったのでありますけども

この自伝から感じたところを記しておこうと
いわゆる正しい感想文的なものを書くことになりそうなのですが、
読んだ印象では、
相当に頭がいいんだが、鼻持ちならない人物であろうと
そういうのがにじみでているというか、
隠そうともしない感じを覚えたのでありました
友達にはなれないし、向こうが絶対相手してくれない
そういうある種の知識や知能差別を
平気でやりそうな具合であります

もしかすると翻訳と相性が悪いのかもしれないと
ちょっと思わされたりもしたのでありますが、
ともかく、事実羅列がのべつまくなしという具合で、
そこに悪意とまではいわないけども、
自分の感じたことをかなりスパイシーに書いていたようで
なかなかどうして、ヤな人だなぁと
そう思ってしまったのであります

それでいて、技術的なというか、学術的な論述が
随所にちりばめられているので、読み手に求める水準が高いよなぁと
そんな風にも感じたりしつつ、楽しいといえば楽しい
でも、理解できていないという具合に落ちたのでありました

割と私生活も赤裸々に語っていまして、
話の論調から、この人は結婚できないまま終わるんだろうなと
そう勝手に解釈していたら、意外にも結婚してしまう
しかも40にして、19とかそこいらの女の子とか
これはもう、犯罪じゃないのかと感じなくもないんだが
文章から、常に頭のよい女の子を物色していた様も描かれていて
これも潔いというか、凄いなぁと思わされたのでありました

様々な学術的政治闘争も味わったり、
あくせくした場面も多かったようでありますが
バイタリティと、己への厳しさというか、
より高くなりたいという強い欲求も読み取れて
この原動力となるものが、
やはり常人とはちがう、天才なんだろうなと
ありきたりな表現に落ちるような感心もしつつ
なかなか、大変な読み物であったと
記しておくのでありました

学ぶべきバイタリティというか姿勢は
様々に見えたわけなんだけども、
手放しに絶賛できる人物ではないと
そう思えばこそ、魅力的にも思えるから
不思議な人物だと思うのであります

ザ・プロファイラー「知られざるルネサンス~戦いの革命~」

2017-01-18 18:50:39 | ドラマ映画テレビ感想
BSからのちょっと出しを目ざとく見ておりました
前々から、面白そうな番組だなぁと
狙ってはいたのでありますが
映らないものは見られないというわけで、
そのまま過ごしていたわけですが
今回ご相伴にあずかったという言い方が正解か、
ともあれ、やっていたので見たのであります

期待どおりの、非常に面白い番組だった

半分くらいは、岡田くんのプロモーションビデオじゃないかと
思わなくもなかったのでありますけども、
そこを含めても、非常に刺激的というか、
こういう考証番組を見たかったんだと、惚れ惚れしたのであります

今回は、ルネサンスの時期について、
戦争というジャンルから見てみたという
この試みというか、知りたかった内容だったからこそか
大変面白かったのでありました

その時期の剣法というか、戦い方の再現や考証なんかが
今行われているという現場だったり、
それを伝える人たちだったりと
これまた、アイドル稼業は大変だなという
体当たりの取材で見ていくというのが斬新というか
岡田くんにしかできない番組だなと
惚れ惚れしたのであります、さすがひらパー兄さん

丁寧に、どうしてこの時期に発展したか、
戦い方が変わったポイントを説明しつつ、
実際の西洋甲冑について細かな解説があって
興味ある身分にとっては、垂涎ともいえる
そうか、西洋甲冑って日本の鎧より軽いんだと
衝撃を受けたりしながら進む
西洋甲冑によって盾がなくなって、フェンシング的な剣が出てきたとか
考えてみれば、理にかなった戦法進化ではあるんだけども
三銃士の世界というか、あの剣について知識が増えて嬉しいのであります
信長が本当に着てたのかはわかりませんが、
当時の日本においての実用性はどうだったんだろうかしら
見た目がかっこいいだけじゃなかったんだろうな
重装騎兵から始まる波状攻撃とか、たまらん内容でありました

そうかと思えば、ロングボウが出てきたり、
東南アジアの怪しい武術を唐突に岡田くんが披露しだしたあたりは
もうなんだろうかな、このドキュメンタリ面白すぎると
どんな番組だったか、思い出せなくなるくらい
わくわく見ていたのでありました

岡田くんもノリノリで楽しんでいたのが印象的というか
好き放題だなと感じたのもよかった
なんにせよ、出てる人が嬉しそうなのは見てて楽しいなんて
他愛の無い感想を覚えたわけでありますが
いい番組だから、黒千明の時みたいに総合に移転してくれないかしらと
願ったりしながらメモを置いておくのであります

NHKスペシャル 巨龍中国 14億人の消費革命~爆発的拡大!ネット通販~

2017-01-17 19:40:24 | ドラマ映画テレビ感想
NHKスペシャルであります
ここのところ、非常に楽しませてもらっている
久しぶりに個人的ヒットが続いている
NHKスペシャルでありますけども
この、中国の今を見せてくれた回も、Nスペらしい
大変面白い番組でありました

あまりにもわかりやすい対比で
二組のネット通販に賭けた家族を追いかけていたのでありますが
まぁ、その二組にクローズアップする以前に、
あのネット村という、まったく新しい村が創設されたというのが
中国という国だなぁと感心させられたところであります
本当に桁外れのすげぇ国だな

先日読んだ本のこともあって、
今後の中国の課題として、内需の創出が挙げられていたけども
ちゃんと取り組んでいたんだ、そして、形になってきているんだと
この実行力、政治力といってもいいのかもしれない
このパワーが、中国の尊敬できるところでありますな
日本に生きていると、あんな巨大なものを
どうやって制御というか、そこに作用していくのか
皆目検討もつかない、勝手な想像だが、日本の政治家には無理じゃねぇかなと
思わされたりしてしまうのである

そして何よりも、グリーンスパン氏がかつて
ソ連解体時、ベルリンの壁崩壊時に見てきた
東西の体制融和というか、市場開放という壮大な経済学実験が
まさに行われているという事実が
凄すぎるなぁと、色々な人が見てみたくなる魅力に
あふれていると思うのでありました

さて、番組については、おととしくらいから
ニュースでクローズアップされてきていた
中国の独身の日に関する消費についてで、
そこをキーポイントにして、ネット通販が農村部で沸いていて、
莫大な消費が行われるという、わかりやすいストーリーでありました
色々と省きすぎてて、それぞれの事象は
全部つながっているようで、別の現象じゃねぇかなと
思わなくもないんだが、1時間の番組で見せようと思ったら
これが一番なんでありましょう
というか、こういう取材で、失敗する人と成功する人を
うまいこと見極めて取材できるというのが不思議だ
失敗するほうは、すぐに見つけられそうだけども
成功は難しいよなと、そう思えばこそ
今回も成功といわれたほうは、次回まで生き残っているか
怪しいものだなと思わされたりするのである

マクロという視点が正しいかわかりませんが、
間違いなく市場開放は進んでいて、そこに驚異的なスピードで
チャイナマーケットが形成、成長していると
実感というか、あれが、かつて話しに聞いた
高度経済成長というものなんだろうかと
幻影を見たように感じたのでありました

大量の学生が余っていて、それらが起業してという
この条件だけ見てみると、日本でもドットコムバブル的なときに
似た感じだったろうと思うのだが、
それとはまったく違うものが蠢いていたようにも見えて
楽天で、小売商店が一旗挙げようと思った頃に近いが、
それよりも残酷で恐ろしい何かがあったようで
資本主義というか、格差が、数秒で開いていくさまが
まざまざ見られて、生唾飲んだと
そんなわけでありました

これをテレビだと思ってみてられる幸せは横にして、
凄いことが起こっているんだなと、
中国という国の政治的思惑はよくわからんけども、
人が生きていて、それが社会と経済を形成しているというのは
一目に値すると、わかったようなことを
書きたくなる、いい番組でありました、素晴らしい