CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

古事記外伝 イズモ・クロニクル

2012-04-30 19:09:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
古事記外伝 イズモ・クロニクル  作:多羅尾 整治

古代史っぽいのが読みたいなぁと
探していたらたどり着きました
名前からすれば、古事記を下地にしていると想われる
活劇というか、イズモという国の興隆を描いた
長編小説であります

古事記と日本書紀の区別もついていないような
愚か者の私でありますため、正直、
どこがどう、神話とかかわっているのか
よくわからなかったというか、そういうのを
わかる必要のない小説だったわけですが
遠く大陸からやってきた、鉄を作る民族が、
もともとそこに住んでいたオロチ族を退治する
まぁ、そのオロチに8人の頭目がいて、
一切、そんな名前は出てきませんが、このあたりが、
ヤマタノオロチの話なんだろうなと思っておりましたところ
あれこれ平定したら、主人公がスサノオになったと

まぁ、そんなお話でありました
スサノオが今でいう中国地方を統一して、
九州にまで乗り出してというなかなか、壮大な英雄譚でありましたが、
途中死をむかえ、その後、後裔において
国の興廃を見るというのか、悲しい結末に
やがて向かっていくというお話でありました
実際どの程度どうだったのかまったくわかりませんが、
かなりの量の「話し合い」と「武力」での政治外交が行われていて
そういう意味では、現世批判でもあるかしらと
深読みしてしまうのですが、
ともあれ、ひとつの強い力のもと、そして
それがまさに神のごとくあれこれとなしていく
国づくりをするという話は、結構面白かったのでした

あくまで外征に従事したという感じでありまして
もうちょっと、内政面、特に大国主の代でおこなったという
大開墾の記述をもうちょっとやってほしかったなぁと
つくづく残念に思ってしまうのですが、
こんな話でも、武力面がなくては、結局のところ
ただの内政好きでは意味がないという
でも、内政好きはそれなりに人格者という、現在の価値観で語られる
それなんでありますねなんて、
十字軍の話で読んだ、役に立たなかったフランスのルイを思い出すのでありました

国つくり物語としては
なかなか面白かったというか、
淡々としすぎで、むしろ、大きな感動とか
そういうのからは遠いように思えましたが、なんだかんだ
しっかりと読み進めたくなる本で
満足したのであります

平清盛  平氏の棟梁

2012-04-29 20:49:36 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「平清盛」
視聴完了であります

棟梁としての初仕事をリポートみたいな内容に、
アットホーム路線というか、ちょっと強引すぎる
家族思い=一門思いというフィルターが挿入されて
第二部が始まったという様相でありました
やたら、冒頭のまとめが長かったのが、
なんとか今日から入った人にもわかるようにという配慮だったのか
わかりませんが、ともかく、あえぐ
清盛プロダクトが見てとれるのであります
あんなことしなくても、面白いんだけどなぁ

さて、歌会であの様子というのは
ちょっとさすがにやりすぎというか、これもまた、
周りの俳優陣が現場を支えたといっても差し支えないような
そういう場面に見えてしまったのでありますが
どうにも、子供じみた感じが残念でありました
もうちょっと、そういうんじゃない像で見たいんだけど
もう、ああいう感じだと決めているのでしょう
かなり残念というか、物足らないと想ってしまう

その反面といってはなんでありますが、
源氏の煙っぷりが見事でありまして、
あの決別の親子シーンは屈指の名シーンだったと
つくづく感心しきりでありました
まぁ、あっちこっちに女作るは、なかなか
ひどいことやってる義朝でありますが、
ああいう破天荒というか、ダークヒーロー的なものを
前面クローズアップしたほうが
よいんじゃないかしらねと想ったり感じたりしてしまうのであります
さすが蛮族であります(ひどい)

じわじわと、帝関係も次のステップにうつりだしたと
そういう回でもありまして、非常に面白そうなところ
次回あたりから、激動になるんだろうと想うほどに
楽しみで仕方ありませんが
ほのぼの回はいっそ、もっとギャグっぽくやってもらったほうが
いいかもだなぁなんて感じたりしながら
次回を楽しみに待つのでありました

イベリコ豚と鹿児島産黒豚

2012-04-25 22:20:07 | 食べ物飲み物
近所のスーパーで手に入れたというか、
勇気を出して買ってみたのでありました
以前にも、レビウった気がしますが、
豚肉は費用対効果が高いといいますか、
牛肉に加えて、手に届く範囲の贅沢をさせてくれる

つまり、高い肉を買うと、それだけ旨いのが手に入る
高いといっても、手が届くというのがまたステキ
そういう話であります、
そんなわけで、それなりの豚肉で満足していたのですが
その、それなりを少しばかり上回るランクに
この二つの豚肉、
イベリコ豚と鹿児島産黒豚がいたのであります

それぞれ買って食べてみました
感想としては「イベリコ豚うまし」
そういうところでありました

価格帯としては、ほとんど変わらないところでありました
まぁ、そのブランド力に舌が狂ったとも思われるのですが、
黒豚よりも、イベリコ豚のほうがなんというか、
味の違いといったらいいんだろうかな、
これはまったく別物だなという感激みたいなのを受けたのであります
イベリコ豚おそるべし

どっこい、黒豚がおいしくなかったのかというとそうではない、
しっかりと、自分が知っている豚肉の上のそれだと
知覚できるすばらしさでありました、ちょっと
調理方法を間違えたのか、硬いかなと思いましたが
それすらも、生臭さみたいなのからかけ離れて
非常にうまいと思わせるに十分でありました

しかし、イベリコ豚のよさはそれを上回る
味そのものが違う、とは先ほど書いたとおり
なんといったらいいのか、まず、肉が柔らかいというか
非常にほどよいという歯ごたえ
そして、かみ締めると味わい深さが増すというのか
コクがある、肉だというのに、そういう印象を持つ
だからといったらいいのか、
私にとっては、イベリコ豚のほうがしっくりきたというのか、
うまいと思わされたのでありました

いずれも、ホウレンソウとマイタケをいれたパスタにしたのですが、
ニンニクとの相性も抜群で、まぁ、うまいうまいと
かなり箸が進んだのでありました
両者とも、オリーブオイルを基準にしたんですが、
ひょっとすると、そのイタリアンな感じというか、
仕立て方が、イベリコ豚に軍配をあげたのかもしれない
そう思うと、次は煮炊きというのか、鍋にいれてみないと
わからないかもなぁと思いつつ
もう、そんな時期じゃねぇし、ハクサイ高いしと
そういうわけで、次の冬にはトライしようと
ひそかに思ったりしつつ

高い豚肉はうまいと、メモっておくのでありました

この世で一番おもしろいミクロ経済学

2012-04-24 22:31:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
この世で一番おもしろいミクロ経済学  著:ヨラム・バウマン

ほぼ漫画であります
それも海外のそれなので、コマ割りがどうしたというよりは、
昔懐かしいビゴーの風刺画みたいなのが
つらつらと出てきつつ、ミクロ経済学を教えてもらえると
そんな本でありました
なるべく分かりやすくするためになんでしょうが、
かなり短くまとめられておりまして、
いつものとおり、読んだ後に、ああ頭よくなったなと
そんな気分に浸れるステキで、罪悪の塊のような本であります

で、これによってミクロ経済学をちゃんと
理解できたのかどうかは、確かめる術すらないので
まったくわかりゃしないんですが、
ともかく、個人の行動が全体に波及するのかどうか、
その問題はミクロ経済学では理解や、読み解くことはできない
そういう話だったように思います
でも、ミクロ経済学というのは、いわゆる経済を学問にした
最初のほうのお話なので、これを
一つずつ理解していくと、やがて、その大きな問題に
近づいていける、自然、その後にマクロ経済学に目を向けるようになる
そんなお話でありました

・個人は最適化していく
そういうお話から始まりまして、
まぁ各個人は与えられた何かしらの状況のなかで、
なんとかよい方向にいこうと思ったりするだろうから、
よいことをし始める

しかし、どっこい、みんながそれをしてしまうと、
全体にとってよくないことがおきることがある
渋滞とかがよい例だと、そんなお話から始まる

で、取引という概念がやってくる
これを行うと双方によりよいことがおこる可能性が示唆される
そして、その取引はいくつか種類があったりして、
まぁ、その加減というか、分配の方法が様々に検討されていく
やがて競争が生まれて、ゲーム理論に到達するなどなど

あれやこれやと触っていくのでありますが
一番いいなというか、役に立った気にさせてもらったのが、
未来の金銭にかかわる現在の価値を計算する式
これであります
なんのことはない、複利計算の大本のところで
10年後に1億円もらえるというのは、現在いくらの価値があるのか
それを計算でぱぱっと出せちゃうよという
ステキ極まりないお話でありましたとさ

年利とか、そういうのがどうして大切なのか
なぜ、あんなにお金は動いていくのか、
税金はどういう仕組みなのか

そのあたり、いちいちが、特に税金が経済というそれに
ものすごい影響を与えるという話まで見えたような気がして
なかなか、ためになる本でありました
これのマクロ版も出るらしいので
ちょっと興味あるのですが、とりあえず
ミクロ版を読んだという足跡を残すのであります

平清盛  さらば父上

2012-04-22 20:47:08 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「平清盛」
視聴完了であります
方々で、絶賛不人気などと、不名誉極まりない内容で
いろいろ話題になっているのが、本当に納得いかないと
つくづく思い知らされるこのごろですが、
あれはもう、視聴率という軸が死んだという証左じゃないのか?
思ったりしてしまうのでありましたとさ

余談さておきまして、今週はとうとう、
父上の退場という回でありました
落ち着いて思い返してみると、ああやって
しっかりと跡継ぎのことまで決めて、なんというか
ちゃんとした引退と、死をむかえた表現は
他で見たことなかった気がせんでもないと
いつも、跡継ぎ争いでどろどろしてと、それを見たせいか
肩透かしでもないものの、なんか、見事に引き継がれたところが
新鮮に映ったのでありました

それでありながら、今後の波乱を予感させる、
豊原さんの演技が抜群にすばらしくて、
本当、なんといったらいいのか、うまい役者さんは
すげぇなまったくと、感心しきりでありました

内容は、藤原兄弟の喧嘩がいよいよ待ったなしになったのと、
その裏で、得子が暗躍して、いろいろと焚き付けだした
そして、平家は見た目上スムースにことが進んだのに対し、
源氏はそうではないという部分など、
かなり伏線がばら撒かれる重要な回だったと思うものの
やっぱり、中井貴一さんがうますぎて
全部持ってったなという印象でありました

あれが老境の見せ方かと、しみじみ思い至ったのですが、
軸がブレてきつつあるところを、
清盛が、まぁ、剣舞を見せる必要はまったくなかったなと
思わなくもないものの、本来自分が進むべき道、言葉を
示したということが、ああ、引き継ぐべきだなと
そういう気分にさせたように思えたのであります
なんというかな、あれは凄いことでありますね
身において、サラリーマンとして、
ああいったことができないといけないのかしらなどと
いらぬ感想まで覚えてしまったくらいであります

次週予告で、清盛の表情が
まぁ作っているとはいえ、しかめっ面になって
子供さが抜けたようにも見えましたので
今後の活躍が楽しみというか、頼んだと
祈るような気持ちで、来週を待ちたいと
そんな風に思うのでありました

とまれ、中井貴一さんお疲れ様でありました
とてもすばらしかったと思うのであります

星新一 ショートショートセレクション ねらわれた星

2012-04-19 21:07:21 | 読書感想文とか読み物レビウー
星新一 ショートショートセレクション ねらわれた星
作:星 新一

そんなわけで読みました
もう、何年か前になってしまうのかと
ちょっと年月の速さに驚きを隠せないのですが
ショートショートの奇才星新一さんの
セレクション本を読みました
本自体は、絵本に近いと申しますか、
かなり子供向けに作られているものの
中身はやっぱり、星新一というところで
非常に面白かったのです

セレクションということで、
えりすぐりなんだろうと思ったところ、
何年か前にNHKでやっていた、ショートショートの原作が
いくつか見られまして、有名な「ボッコちゃん」とか、
「おーい、でてこーい」だとか、映像で先に見ていたせいで
このショートショートそのものというのか、
言葉遊びをしっかり楽しめなかったのは残念でしたが
やっぱり、着眼点というのか、切り口が本当に鋭利で
新鮮だわねと感心しきりでありました

ナンセンスと、言葉遊びと、皮肉とをないまぜにして、
こんなに短いお話なのに、一つ伝わることがある
そういうところがステキでステキで、
いくつも読みふけってしまったのであります

また、ショートショートとして、上記のように、
なんらかの皮肉とかのメッセージが伝わるものもあれば、
まったく意味不明というのか、理解を超えたところにある
そんな挿話もいくつかあって、まったく飽きさせない
意味がわからないということが、別段気にならないというか
それでも読まされてしまうという感じが
実にすばらしかったのでありました

個人的に気に入った内容としましては、
「妖精」というまさに御伽噺のようなそれ、
おしまいというか、オチの部分の鋭さというか、
なんというかな、ああ、と思わずつぶやいてしまうような
そんな物語の収束が凄くステキでありまして
これだけ何回か読み直してしまったのであります

また、「たのしみ」という話が、
ちょっと私の頭では理解不能でありまして、
これも面白かったというか、なんだこれ?という感じで
もやもやとも違う何かを抱えるようになったのも
よい思い出というか、読後感でありました

セレクションということなので、
このほかにもいくつかあるんだろうなと思いつつも
とりあえず、尻尾をつかんだというか、
片鱗に触れられたというのがステキであったと
価値ある一冊だったという記憶を
メモっておくのでありましたとさ
そう、メモっておかないと、人間はすぐ忘れるんだそうです
気をつけないといけませんねなんて、

そういうショートショートもあったなぁと
誰かと語り合いたくなる内容がステキであります

新撰組血風録

2012-04-17 23:24:43 | ドラマ映画テレビ感想
日曜日の昼間くらいでありましょうか、
BS時代劇で人気を博したと聞いております
「新撰組地風録」が放映されていました
思いがけず見ることができてラッキーなんて、
思ったりなんだったりしつつ、
もう、見ながら、ついつい、小説の血風録に手ぇつけたり
非常に楽しく過ごせたのでありました

ドラマは、今後も当然のように続くので
都度レビウは難しいと思いつつも
楽しみにしていきたいところですが、
とりあえず第一話を見ての感想をメモっておきます

司馬遼太郎先生の同名小説をドラマ化、
一話の筋からすれば、オリジナル展開といったらいいのか
エピソードをうまく再構成してお届けという
続きものになる様子でありました
本来の小説は、短編集という趣が強くて、
それはそれで抜群に面白いのでありますが
ドラマとして、短編つづりではなく連続となる様子

一回目にいきなり、虎徹の話だったのが感慨深いところであります

原作と違って残念と思われた部分も
いくつかあったものの、新しい新撰組として
いい描かれ方じゃないかしらというところ

鴻池と芹沢鴨が悶着を起こしつつ、それをなだめる近藤という図、
実際はどうだったかわかったもんじゃありませんが、
原作や、司馬遼の描く近藤像よりもずっと
やさしく描かれていて、違和感があるといえばそうなんだが、
骨太くて、いかにもな感じがステキでありました
ほかの隊士がみんな細面なのは、
最近の役者である以上仕方ないと思うものの
細いサノが見られるというのはステキでありまして、
槍さばきもなかなか達者だといいなぁと楽しみすぎるのでありました

残念部分としては、鴻池虎徹と、元来の虎徹(偽者)の差が、
なんというかな、もう一つ踏み込んだ描写をしてほしかったなぁと
小説とのギャップにうなってしまったところ
近藤が掲げる「虎徹」への信仰という切り口が、
近藤を描くうえで重要だと個人的に感じていたためか、
なんというかな、物足りなかった、
いい人すぎる描かれ方だ、もっと、そうじゃない
頑迷とは違うものの、なんともそういうおかしみがほしかった

そんなことを思ったりしたんですが、
豊原さんの鴨が、非常にすわりがよくて
アレがやられるところが楽しみで仕方ないというか、
お梅が、また、ドはまり過ぎだろうと、
あんな妾いるよなぁとか、下世話なことを思わされた
和歌さんに今後期待したいのであります

今期はNHKで忙しすぎる

さいごの色街 飛田

2012-04-16 22:20:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
さいごの色街 飛田  著:井上理津子

ドキュメンタリーとは違うのですが、
大阪にある「飛田新地」のレポというのか、ルポというのか、
その取材によって得られた、街そのもの
それを描いた本であります
大変興味深いものでありました

ちょっと前から気になっていましたが、
手に入れてみてびっくりの第6版ということで、
かなり隠れた人気図書になっていると伺える代物、
内容としては、飛田の「料亭」について、
いや、飛田という街そのもののことと、
そこにまつわる様々な人々を描いたものでありました
かなり長い取材が行われていたようでありまして、
出版にこぎつけるまでに、かなりの障壁があったんだろうかなと
あてずっぽうを書いてしまいますが
なかなか読み応えのある本でありました

知っている人は知っているという感じでありますが、
大阪に飛田という街がありまして、
まぁ、そこに「料亭」と呼ばれるお店がある
綺麗な女の人と出会える、というか、なんというか
つまるところそういう街なのでありまして、
割と有名といえば有名だよなと思うところ

しかし、本にもあるとおり、言ってみると
おいおいどこの昭和だよと、戦慄を覚えるような
不思議な夢空間というのか、
なんか、某夜の湯屋みたいな風情がなんというか
違う意味で感動を与えてくれるのでありますが
いわゆる、昔の赤線なのだそうであります

いろいろ警察諸般というか、なんやらはあるもの
それはそれとして、ひっそり息づいているこの街のことを
住んでいる人や、かかわっている人から、
本当か嘘かもわからない話を集めてまわるという
なかなか大変な取材をされたんだと、それがよくよく伝わるのであります

結局かかれていたことは、なんというのか、
その取材の風景のようなもので、本当の、
まったく街の真ん中のあれこれについては当然
近づけるわけもないような、もしかしたら近づいたけども
かけなかったのかもしれないと思いあたるような、
少し、残念に思える描写が垣間見えるものの
こういう街があって、人間模様があってという
一つのドラマ的な何かと思うとずいぶん面白い本だったと感じるのであります

歴史的な価値というか、街を示す本としては、
出色とまではいかないものの、一つの資料となりうるような
ステキなできばえでありまして、
その名前と、街の様子から、そういう本かしらと思うと
だいぶ手痛いというか、それは違うという内容になっておるんですが、
なかなかどうして読みでがあってよかったのでありました

そんな、歯切れ悪すぎて、なんか本自体にも
当たり障りない感じになっているわけですが、
ともあれ、一つの文化遺産といったらいいんだろうかな、
あの感じが、なんとなく、伝わってくるような本で
ステキだわと思ったのでした
もそっと、廓のならわし的な話が書いてあると
より面白かったのになぁと残念に思うが、
存外、今の時勢、そういう情緒は求められないくらい
この街も逼迫してんだろうなと、亡羊に思うのでありました

おもしろし

平清盛  嵐の中の一門

2012-04-15 20:51:13 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「平清盛」
視聴完了しました
家盛が唐突な死に見舞われ、清盛がひどい目にあう
そんな話だったように思うのですが、
それを、清盛自身が器量でなんとかした、
一門の結束は辛うじてでもとどめられた
そんなメッセージが伝わったのであります

よいところといえば、急に頼長の怪物臭が増したところでしょうか、
歴史というか、いろいろ情報を仕入れていたおかげで
なんとなし自然に見えてはいましたが、
ちょっと唐突に、兄上と仲が悪くなる藤原兄弟
そして、父上のなんともいえぬ感じ
不気味さをまとってはいるものの、なんか
もう一つ説明不足のような気がして残念であります
けど、今日のパパ上に言う、家盛死の真相は抜群によかった
眉なしで、目を見開かれると怖いなぁ
ステキであります、悪意が目に見えてて凄くよかった

その毒気にあてられて、さすがの父上も
暴れまわり、ひところの清盛の暴れっぷりを彷彿とさせて、
やっぱり一緒というか、親子じゃねぇかと
ちょっと思ってしまったんだが、それでは
いろいろと筋道が駄目になってしまうので言わぬところ
ともあれ、その父上の狂乱をおしとどめることで
一門を守った清盛という場面でありました
もう少し、父親を超えた場面みたいな
そういうところになるかなと思ってたんですが、そうではなく
でも、あれはあれでよかった、史実も回収したしと
満足であります

面白ポイントとしては、西行がさらっとやってきて
いきなり不審者扱いされているところと、
やっぱりイケメンは得なんだなというお話
ステキですね、あの時代もそうだったとは
到底思えませんが、それと対比するように
その美しさによって出世をかなえる常盤も何気にであります
結局はそうできておるのだな

どこかしらと対比させてという手法が
随時とられておりまして、
源氏の親子のあり方、藤原氏との兄弟のあり方、
外野で美による得してる二人(これは違うだろう)
そんなことをぐりぐり見ながら、ゆっくりやっているように見えて
死んでからさらっと一年以上経過していたり
なんというか、かっとばしているなと注意していかないと
置いていかれてしまうと思うのでありました
次回、父上が死ぬというのも
何年か経ったことなんだろうと思えばこそ
なんというか、しっかり年表を頭に入れるか、
示してほしいと思うのでありましたとさ
あのてこ入れ解説がなくなったのは、あれはあれで
不評だったからなんだろうか

細かなところが気になりつつ、来週を楽しみにするのです

テンペスト  龍の子

2012-04-12 23:13:23 | ドラマ映画テレビ感想
半年、ないし、一年前くらいだろうかな
BSでやってると聞いていて、
しかも、地上波で一回だけ放送があった
BS時代劇シリーズの目玉「テンペスト」
どうやら、この春から地上波にのるんだそうで、
さっき一話を見たのでレポっておくのであります

まぁ、この話については、それこそ
一回だけ放送されたそのときに見たから、
新鮮味はなかったといえばなかったのですが、
なんというか、結構驚いたというか、
凄いお金かかってるなという、見も蓋もない感想であります
なんというか、映像全体もそうだし、
作り方というか、懲り方が凄いなぁと感心
来週以降も楽しみだなと思いつつ
平日にやられると、見られない確率が高すぎると
悔しく思うところであります

さて、内容はシェークスピアのそれを琉球舞台に転向した
なんというか、難しい王宮のお話だそうで、
第一話は、各登場人物の説明に始終という具合でありましたが、
はしょりながらという印象を受けるものの
凄い面白くてよかった、割とありていな始まりだなというのは、
いわゆる古典なんだから当たり前なんでないかなと
思ったり感じたりするところ
ちょっと、つかみに関しては、蒼穹の昴にも似てるなと
思わなくもないのでありますが面白かった

眞鶴の子役が凄いはつらつとしているというか
上手いなぁと感心していたら、あっという間に、
仲間さんに変身してしまったのは少々残念だと思いつつも、
うにゃーとか、そういうこと言わない仲間さんを見れると思うと
なんとなし楽しみではあるなあと、しみじみでありました

とりあえず出てくる人全員が気合はいってるなぁと
感じ入る内容だったので、出来うる限り次回も見たいと
期待しつつ、一話の感想をメモっておくのでありました
CGとか、まあ、違和感凄いんだけど
やってるということに意義があるよなと
妙なことを思うのであります

パーカー

2012-04-11 23:15:48 | 雑感
思うところがあって、買い物に出かけた

日ごろから他人のことを見ていないというのは
本当によくないことだなと
つくづく感じたのでありますが、
先日、ちょっと服でも買いますかと
何年かぶりくらいに、しっかりと服をみてまわったのであります
春らしく、それっぽいのがいっぱい並んでいて
ああ、こうやって重ねて着るのが正しいオサレなのかと、
自分の常識にはまったくなかったものを
もりもりと吸収して、いっぱしの流行人に
なんとかなれたんじゃないかと、ほくほくしてたのでありますが
それはそれとして、
いつからそうなのか、ひょっとしたら今年だけなのか
それすらもわからず、ちょっと驚いたのが

どの店いっても、パーカーばっかり

1ジャンルというレベルじゃなく、なんというか、
おいおい、そんなもんまでフードつけんのかよ
ていうか、フードついているのをパーカーって呼ぶんで合ってんだよな?
様々なことを思ったりしながら狼狽して、
じゃぁ、みんな着てるのかというと
確かに割りと着ている、というかみんな
だいたい似たような格好してる、すげぇなおい

ジャケットっぽいというか、まぁただたんに
スウェット生地(いわゆるトレーナー)に襟つけただけという
そんな召し物まであったりして、なんというか
こういうのっぺりしたもので、派手なシャツを隠すように着る
これが現在の流行なのねと、わかったようなことを
つくづく思ってきたのでありました
そののっぺりした服というののなかに、燦然と輝くというか、
もう、パーカーの多いこと多いこと
あれは中学生が着る服じゃなかったかと
いったいいつの話だろうと、自分でもいまさら思うんだが、
そうとしか思えないそれこれに度肝でもないんですが
なんとも、しょんぼりしたのであります

で、実際今自分がもっている、昔っからのパーカーで合うかというと
やっぱりどことなく違う、というか、ぜんぜん違う
ぴとっとしているというか、全体的に、何にしても
スリムすぎて気持ち悪い
と、まぁ、パーカーが流行っているというのとそれを見て
注意してまわりを見ないとこういうことになって
気づいたら、自分だけ本当に、置いていかれてしまうのだなと
改めてうろたえたのでありました
なんか、前に二つボタンのスーツの話で
同じこと書いた気がするが、そんなもんだわね

で、買ったのかというと買わなかったと
なんだそれはというお話、日記だねぇ

タイムスクープハンター 江戸おなら代理人(江戸時代)

2012-04-10 23:35:43 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりに平日にテレビが見られたと思ったら
タイムスクープハンターやってたので
思わず釘付けになってしまったお話
もうシーズン4か、凄いことだな

そんな感慨ひとしおのなか、
また、ステキな題材にトライしてるなぁと
感心しながら、その題材のマニアックさに加えて
時代考証に力を入れすぎて、なんか
大切なことを見失っているような
違和感というか、どうかしている番組構成が
未だかたくなに守られていることに安堵したので
メモっておきます、ステキでしたね

予算はついていると思われるのに、
パイロット版のときから、あんまりかわらない
どっから捕まえてきたかわからない役者と
その気合の入りようが魅力であります
今回も、何人かは、月代を真剣に剃っていたように見受けられましたが
本当、どうかしてると思うところ
そういうリアルも大切だけど、なんというか、
まぁ、いいか

話は、屁の肩代わりをするという風変わりな職業のレポで、
その実態は、そういう空気によって面子を保つという
まさに日本のそれこれを言い表したというか、
体現した職業のお話でありました
何気に民族風俗的に重要なことじゃないかと
ことさら感心した次第であります
あの頃に、こういった国民性というか、なんか、
得体の知れない場を読むという特殊技能を、
少なからず身に着けることができたのかなぁなんて
思ったり思わなかったり

しかし、相変わらず番組の作り方は秀逸でありまして
ようは、屁をしてしまうのが恥ずかしい、それを
どうやってとりなすかというのが職業の肝でありましたが、
番組としては、どこで屁が出るのか、
というか屁というその事象にとらわれていると
気づいたら、屁とまったく関係ない、
いつもどおりのおっかけっこというか、逃走劇が始まってと
まぁ、してやられたようなステキさでありました
本当、話の筋というでなく、構成と呼ぶんでしょう
番組全体がしっかりしてると感心したのでありました

来週も見たいなぁなんて思ったりしつつ
満足して、今夜は眠れそうだとメモっておくのでありましたとさ
世間的な評価はいかがなものなんだろうかしら
よくできてると思うんだ、部屋の中で息が白いとか、
鉄漿の徹底だとかさ

外道 京都の闇社会で「神」と呼ばれた男

2012-04-09 22:10:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
外道 京都の闇社会で「神」と呼ばれた男  作:曹達

京都を舞台にした、バブル時代の不動産狂奏でありました
なかなか面白かった、聞きなれた土地が出てきて
そこが、そんな凄い金額で取引されていたかと思うと
なんというか、いろいろと思わされるのであります
そんな小説でした

タイトルがえらい仰々しいですが、
読んでみた感想としては、そんな陰惨なことは思い浮かばず
出てきた人物も、はたして、どれが神だったのか
もう一つも、二つもわからないので、
なんか、タイトルと内容ちがくない?と
思ったりしてしまいましたが、
当時の京都、そして不動産にかかわることによる
裏社会と表社会とのいったりきたりは
なかなかスリリングというか、そんな簡単につながっているんだと
改めて自分の認識の甘さというのか、そういうのを
いろいろと感じさせてくれたのであります

そこらで無職でぶらぶらしていた尾上という男が、
狂言回しであり主人公として出てくる、
それをそそのかすでもなく、ひょんなことから、
タクシー運転手をしていた菅山という男と
不動産屋を立ち上げることとなる、
胡散臭い話だ、思いつつのっていくと、
様々な裏社会とぎりぎりのところで繋がりをもって、
不動産を転がしていく仕事に
手を染めていったのでありました

相当にフィクションであろうと信じたいところでありますが、
狂言回しの尾上氏は、なんというか、凡庸を絵に描いたようで、
小心であり、慎重であり、本当どうとでもない
そんなところがむしろ、小説的だと思うのでありますが
その彼が、まさに翻弄されたという時代のそれこれを
バブルのなにかれとともに描いています
本当、これを読んだだけでも、当時はおかしいんだけど
当事者はまるでわからなかったんだろうなと
しみじみであります
なんで、あんなに土地の値段があがったかといえば、
最終的な売り手は見えていないのに、
土地だけが、人から人へと渡り歩いたからなんですね
不思議なものであります
もう少し、経済に明るくなりたいものだと思いつつ
その狂乱が収まるところ、世の中はまだ
混沌に足を突っ込み始めたくらいで、尾上氏は
一足早く上がってしまったというのが面白いと思われたのでした

小説としては、なんというか、こういうことがありましたと
そういう話に、実際の話なのか、フィクションなのか
わからないままに、いくつかの挿話が挟まれていて
それぞれは、大筋にかかわるのではなく、
本当にエピソードの紹介というていで、なんというか
全体は壮大なお話とはまるで違う
小さい話を、いくつか紹介したといってもいいかもしれない
そんな感想であります

最終的には、誰か死ぬということも表面上はおこらずに、
不思議な恋愛めいた何かも描かれたりしながら、
なんか、最終的に自分の位置というか、
無責任といえばそうだけども、自己というのを
確立しているものが強いと
そういう教訓だけはおぼろげに思われる
そんなお話でありました

当時に大人じゃなくてよかったと
つと、思い知らされるのでありました
自分を見誤りがちなところは、冷え冷えとするのでありました

平清盛  家盛決起

2012-04-08 20:50:46 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「平清盛」
視聴完了でありました

方々で、テコ入れ回と呼び声高かったわけでありますが、
その声を裏切らぬようなテコ入れっぷり
衆道部分を前面に出すというのは、本当にもう、
一般視聴者との決別を覚悟してんじゃないかと
そこまで、史実を追わなくてもというか、
そこじゃないだろ追うのはと思わなくもなかったものの
大変面白かったのであります

やっぱりというか、描き方なのか、
山本耕史さんの優男姿が過ぎるせいなのか、
もうひとつ、切れ者という感じが出ていなかったところ
今回も、ようやっとその策謀が炸裂した回だったわりに
なんか、もうひとつ、小者っぽいんだよなと
不思議で仕方ありませんでした
まぁ、妖艶だったからいいといえばいいんだけど
なんかどす黒さみたいなのが
ちょっとだけだったのが残念であります
ああいう陥れ方なら、兄上である堀部さんのほうが
あっているのかもしれないと思ってしまうのでありました

さておき、話としては兄弟のひきこもごもというところで、
なんというか、全体に重苦しいという具合でありました
清盛がいつから、嫡男であることを意識しだしたんだったかなと、
なんか、こだわるところに不思議を感じてしまったんですが、
以前に、家督はやるとかいっていたのはなんだったんだろうかと
ちょっと腑に落ちなかったわけですが、それはそれ、
その機を見て敏なるというか、まさに
権力にすりよるといった、時忠のクズっぷりというか、
駄目男っぷりが見事で素敵
なんというか、あの荒くれとは違う、
本当、郎党の巣窟といった感じの清盛屋敷は素敵よねと
持ちつきしているところとか見て思ったのであります

そして、また知らない弟がたくさんでてきて、
名前が似ているせいでぜんぜん見分けがつかないというのが、
この時代がうけない弱点だよなと
かってに思っているわけですが、
今後、彼らが何かしらキャラ立ってくるのか
楽しみに見守りたいと思うのでありました

霜降りの牛肉

2012-04-07 21:27:52 | 食べ物飲み物
牛肉を焼いて食べました

数ヶ月前にも同じことを書いたように思いますが
今回はちょっとレベルが違う
「霜降り、国産、和牛」
かなりのボリュームのをなんとなし買ってしまった
肉の価格だけで、通常の一日分の食費に相当する
おお、俺も大人になったんだな

そんな20台前半くらいで終わらせておかないといけない
とても大切な出来事を本日果たしたという
他愛のない日記なのでありますが
霜降り牛、よくよく聞く単語だし、何度か食べている
当たり前のように知っていると思っていたんですが、
実際に自分で手にとって、そして作ってみると
なんというか感慨が違うとつくづく思ったので
とりあえずメモるのであります

あぶらの量が凄い

熱を通して驚いたのはまずそれであります
とめどなく、じわじわと沸いてくるようにフライパンがぎっとり、
正直、これはびっくりでありました
改めて、和牛霜降り肉は体に悪いんだなと(偏見)
確認をしたのであります
自分でやらないとこういうのはわかりませんね

さて、味付けは当然のように、胡椒と塩だけ
両面をしっかり焼いて、ニンニクをつけてという具合で
まぁ、とろけるように旨い、これはやっぱり凄いなと
感心しきりだったのであります、飯が馬鹿みたいに進むのだ

と、まぁほくほく喜んだというか
奮発した甲斐があったのだなぁなんて
楽しんでいたのでありますが、
食べ終わって現在、ものすごいげんなりしているのであります
脂が多すぎる、これがもたれるというやつか
凄い、どっしりと重い、なんというか
あの旨さの代償はとてつもないなと
自分の老化とともにそんな悲しいことを覚えたのであります

やはり、ステーキは20代のうちにクリアしておくそれだったのであった
そんなことをメモっておき、まだトライしていない若者たちへ
メッセージを置いておくのでありました
うまいものは若いうちに食う、これに勝るものなし