CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ある男

2019-02-28 23:44:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
ある男  作:平野 啓一郎

タイトルの通りといってしまってもいいのかもと思うのだけど、
人間、その人とは何によって定義されるものか、
戸籍や、過去といったものが、人格をどのように形成しているか
そんなことを考えさせられる物語でありました

死んだ男の名前、戸籍は、まったく別の男のものだった

ただの事故死だと思っていたのに、
その人を定義づけるものが急速に失われ、
さりとて、その触れ合った人たちの記憶には、
素直で純朴ともいえる人物像が浮かんでくる
その過去や、秘密を少しずつ解いて行くという物語なわけなんだが、
戸籍ロンダリングや、背乗りなんていうことが、
横行している世界を見せつつ、
どうしても戸籍を交換したいという要望があり、また、売り渡したいという人もいて
このビジネスが成り立ち、そこに関わる人物の
露悪的なまでの胡散臭さが、物凄い印象的で、
物語全体のなんともいえない暗さではない、闇のようなものを
感じさせるのでありました

いくつかの問題も同時に取り扱いつつ、
他人が、ある種のレッテルで判断するということの恐ろしさ、
それがキャラクタを作り上げていて、
偽りの過去の話を聞いていたことが愛を育んだとして、
その嘘が明らかとなったとき、愛していたのは誰のなんだったのか
そんな疑念すらも浮かべつつと
なかなか、考えさせられまくる内容だったのでありました

すかっとする物語とはとても呼べないものだけども
心に残るものがあったと思うのである

高雄郊外を巡る旅 02 高雄孔子廟へ

2019-02-26 21:30:23 | 高雄郊外を巡る旅(2018)
腹ごなしもかねて、とりあえず移動を始めます


三多商圏站からMRTで移動
目指すは左営、翌日からの旅程に備えて、移動時間の実測と
左営でバス乗り場を確認しにいくのであります


クリスマス真っ只中でありました
左営站構内にクリスマスツリーがきらりきらり
結構な人がうろうろしていまして、さすが新幹線駅(高鐵站)
とりあえずおのぼりさんを決めつつ、
2年くらい前と同じルートで、ここから蓮池潭へ向かうことに
年老いた父親に3kmくらい歩かせるのはどうかと
思わなくもなかったが、まぁ、元気そうだしよかろう(最低だ)



道々に咲く花々
オレンジのほうがマメ科なのはわかったんだが、
相変わらずなんという名前か知らない


10分ほど歩いて、無事蓮池潭が見えてくる
ちょうど夕方にかかるくらいだったので、
いい光具合であれこれ見ることができて眼福でありました
このときは、少し、霞んでいたけども、これがまたよいのだな


物凄いいい天気で、すばらしいことこの上ない
まずは北端の高雄孔子廟をぶらっと訪れることに



孔子廟は、各地で見てきたけども、
まぁ正直なところ何があるわけでもないし、
仏像神像なぞもなくて、立派な建物と位牌みたいなものが
ずらずら並んでいるだけなのでありまして、
まぁ学業がどうしたと、特に祈ることもないため、
ただただ眺めるだけに徹して終了
さて、次に向かおうかと思うところで


喫茶店のようなものを発見
ちなみに、マンゴーコーヒーなる謎の旗まで立っていたので
せっかくだし茶をしばいてこようと入店
この店が、孔子廟の一角というか、一室を使って営業しているのが
なかなか衝撃的だったんだが
あんまり流行ってなさそうだし大丈夫かと不安になりつつも
とりあえず頼んでみる


台湾茶 確か東方美人だったと思う60元
大ぶりのグラスというか、これはブランデーグラスなのか?
結構な大きさで、一見するとビールに見えるけども
凄い香りの強い一杯でありました、ただの冷やしたお茶なんだけどもな
すっきりとして美味かった


一方、これが名物と思われるマンゴーコーヒー 180元
漢字では芒果珈琲だったろうか、どんなもんかといえば、
マンゴージュースが溶いてあるコーヒー
想像通りの味である
そして、美味いかといわれれば、二回目はいらない
そんな飲み物でありました

ただ、マンゴーコーヒー自体は、調べてみるとあっちこっちで出されているようで
ひょっとするとこの店のがいまいちだっただけかもしれないと
思ったりもするんだが、ともかく、呑み終えたのでありました


店内の様子はこんな按配で、
ちゃんと映ってないけども、椅子とか机が太鼓になってる
孔子廟だからといったらいいのか、しつらえのものを
当てて使ってんじゃないかと思わなくもないが
ちょこちょこ人が入っては座っていく感じでありました

ちなみに店員はぶっきらぼうで、
注文はカウンターまでわざわざ言いに行かないといけないと
そんな店でありました

ともあれ、十分英気を養ったので、南に向かって歩いていくのである

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【読書】熱帯

2019-02-25 21:47:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
熱帯  作:森見 登美彦

千夜一夜物語を現代に復活といえばいいか、
新しく生み出そうという意欲作であったと思います
少し前に、走れメロスだとかをアレンジしまくって書いた短編の
長編バージョンといってもいいのかもしれない
はてしなく続いていく物語は、
どのようにして紡がれているのか、そこには何かあるのではないか
そういう、アプローチと、肉薄しようという気概が
小説から伝わってくるんだけども、
はたして、その実を描ききれていたのかといえば
なかなか難しいなと、読み終わって感じた一冊でありました

熱帯という謎の本が出てくるという、
妙な事件からスタートするのだけども、
そこに近づいていくにつれて、千夜一夜物語が見え隠れし、
成立についての考察が、妄想となり、現実と境をなくしてと
ここのところの著者のシリーズとリンクしているような
不可思議世界で、面白く読んだのだけど
やっぱり、腐れ大学生が出てこないと
もうちょっと、どうだと思わされてしまったのでありました
いや、いいのだが、なんか、もう少しなぁ、
こう、期待というか、
考えるところとの違いみたいなのを感じたのであります

とはいえ、長い物語で、不思議はどんどんと深くなっていくし、
気づけば、途方もないファンタジー小説にもなっていて、
アラビアンナイトもかくやといった様相を見て、
そこと京都は、親和性がまったくないんじゃないか、
そこは、京都にこだわらなかったらよかったんじゃないかと
読み終わってから感じたのだけども、
そこを取り除いてしまうことは、
おそらく、ワールド、世界の破たんなのであろうと思えばこそ
なんとも、残念でありました

何書いてるか、わからなくなっているのだが
ともかく、ちょっとした輪廻転生にも似た体験をする物語で、
入れ子状の不可思議を体験して、
まずまず、オチまでたどり着く小説でありました

いだてん  敵は幾万

2019-02-24 20:59:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了であります
今日の話は、大変ベタですこぶるよかった
こういうのに、ほろりとやられるのが
最近の自分であるなと、つくづくちょろいと感じるけど
これはこれで、見た甲斐があったなんて
思ったりしたのであります
人の思いが結集するみたいな話が本当に好きで仕方ない
泣けてしまう

というわけで、お金が集まった話と、
三島家のやりとりについてと
この二つが解決というか、ドラマチックに描かれていたのが
ステキなところでありまして
どちらも、それなりに背負っていくものがあるなと
それでいて、金栗氏のほうが
勝手に責任を押し付けられていくかのようにもなっていて
マスコミというのは恐ろしいなと改めて思い知らされるのである
あんな露骨だったかわからんが、
実際そうだったんだろうなと思わされてしまう
なんか、妙な納得感がある

それと同時並行で、スヤさんの祝言が着々と進んでいて
このあたり、現在形のスヤさんが一言も喋らないというのが
これまた、演出として素敵だと感じた次第で
金栗氏のロマンス的なものが、美川氏のしょーもなさそうで、
案外純情なそれとの対比も含めて
よかったなぁと思うところなのでありました
三四郎かぶれになっているあたりが
凄いわかるというか、ああいう学生時代を過ごしたような気がすると
自分を省みるに、なかなかどうして楽しいのでありました
あの二人、結局どうなるというか、
それによって、あの弟子ができるみたいな話なんだろうか
いや、美川氏は実在するのか、架空なのか
わからんが、ともかく気になってはいるのでありました

あとは、三島母とのやりとりが、まぁ感動的というか、
わかっちゃいるけども、思うところがつくづくくるなぁと
誰に支えられているのか、この描写が
金栗氏が、様々な仲間であるのに対し
三島天狗は家族であったというのもまた、
色々考えさせられるようでもあって、よかったと

ただただ、感動したように思う一回でありました
次回から珍道中なのか、楽しみである

【読書】本と鍵の季節

2019-02-20 22:56:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
本と鍵の季節  作:米澤 穂信

謎解き短編連作でありました、面白かった
探偵が二人いる
そんな設定とも思える内容で、二人の謎解き屋が、
お互い刺激しあいながら謎に迫っていくという感じで、
あまりよいたとえではないけど、
ダブルボケの漫才みたいな感じがしまして、
テンポいいけど、謎解きがいったりきたりして
凄く楽しめた一冊でありました

物語としては、どことなく暗いというか、
黒い部分が見え隠れしたりして、
決して、楽しいだけの小説ではないのだけども
二人が、異なるアプローチで謎にかかっていくようで、
両方がかけあうように、謎解きを楽しめて
なかなかどうして、面白いのでありました

高校生という設定だけども、
ほかシリーズと同じく、やっぱり大人びすぎているというか
枯れた高校生だなという印象を受けてしまうのだけども、
ほのめかしだけで終わる、決して明るくはないバックボーンだとか、
才知におぼれるでもないが、その謎解きが
人を傷つけてしまう様だとかが物語としてとても面白くて
いい小説だなと感心しきりだったのであります
また、最後が、実にいい余韻で
続きはないのだろうけども、どうなるのか
いやぁ、面白かったと
つくづく思う一冊だったのでありました

ベタ褒めになってしまっているけども、
久しぶりに、するする読めるし、面白いしと
満足度が高い読書となったのでありました
電車で移動中にほどよく読める一遍が連なってるのが
またよかったのかもしれぬと
自分の生活に当てはめたりするのでありました

しかし、人の悪意ではないが、
ずるがしこさというものを見せ付けられるのは
怖さがあるんだなと、ちょっとしたホラーめいたものを
感じたのであります

【読書】読書間奏文

2019-02-19 21:44:18 | 読書感想文とか読み物レビウー
読書間奏文  著:藤崎 彩織

セカオワのピアノ担当の女性が書いた
読書感想文でありました
小説を書かれると聞いていましたが、
今回はエッセーめいたといえばいいのか、
自分が読んだ本を語りつつ、そこから派生する様々なことを語る
ただの読書感想文ではなく、
まく間のひと時、間奏めいた文章だったと
思って読むのでありました

幅広いというか、メジャータイトルをいくつも読んでいて、
それを切欠に語る内容は、小説の一幕からであり、
台詞からであり、それこそ感想からでありと
自分語りの様相もあるのだけど
それまでの生き方や、これからの生き様だとか
そういうものとリンクさせて、
飾らない言葉で語る
母親になること、なったこと、その戸惑いだとか感じたことだとかが
本当に生のままで綴られているようで
なかなか興味深い本でありました

残念ながら、齢40を超えた身分で、
新しい歌なんて聞くことすらないので
このバンドがどういう曲を作って、唄ってるのか
そのあたりはわからないのでありますが、
活動に真摯であることや、
かなりストイックにやってきてたり、
割とごたまぜなパーティーをずっと続けてるみたいな姿だったり
面白いなと思わされる日常の一こまが新鮮でありまして
ファンだと、なおのこといい本なんだろうと
思ったりしながら読んだのであります

個人的には、パレードの話とリンクさせて、
自分たちもシェアハウスみたいな生活をしていて、
その有象無象のある姿、だけど、確固たる仲間、家族のようなものが
バンドの中で形成されているというのが
本当に、ごくごく自然に描かれていて
こういうのすげぇなと、赤塚不二男みたいだとか
若干間違った感想を覚えたのでありますけども
アーティストとは、かくあるものかと
思わされたのでありましたとさ

多分、おっさんが読んでどうだこうだと
そういう本ではないなと
読みながら感じたのだけども
面白かったのでよしとする

【読書】叙述トリック短編集

2019-02-18 21:10:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
叙述トリック短編集  作:似鳥 鶏

名前の通り、叙述トリックを用いたミステリ小説でありました
最初から、そうだよと唄うことで、読者に挑戦していると
まぁ、そういう趣向なのでありますが、
正直、読んでいて疲れた
いかんな、そういう趣味がない自分が読むべきではなかった
あるいは、読むときに考えなければよかったと
あれこれ、こういうことかなと
小説、物語を楽しむというよりも
どういうひっかけが潜んでいるかを考えてというか
疑って読んでしまったので
もう、素直に物語を楽しめなかったのでありました

こういうのが好きな人には、
なるほどと楽しめるものだったんだろうけども、
なんというか、小説、とりわけ、ミステリ小説を謎解き目的で読む
そういう人たちにはたまらんのかとも思うのだが、
ああ、なるほどそういうことでしたかと、
探偵の見事さを楽しんでしまう読み方の私では、
なんか、解かないといけないのかと
ない頭をひねって、あーだこーだと考えて、
まぁそういうことだったのかなと思ったりしていたわけなんだけども、
結局、どういう叙述トリックだったのか
いまいちよくわからんので、最後に説明してくれとか
感じてしまったのでありました

いや、物語に書いてあったじゃんという話なんだけども、
なんだろうかな、どうにも、ともかく
こういうのはダメだと自分にあわない読み方を強いられて
困ったというお話でありました
物語を素直に楽しめばよかったのに、もう

いだてん  おかしな二人

2019-02-17 23:02:19 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了であります
先週のひきから、てっきり実家が困ってんのかと思ったら、
普通に喜んでいて、もうちょっとフォローが欲しかったなと
感じた次第でありました
ずっと、便りもよこさないでということで怒ってたとか
そういうのが欲しかったな

さておき、カネがないのをなんとかしてと
ただそれだけのお話でありましたが、
とりあえずなんとか行けるようになったとのことで
めでたしめでたしでありました
嘉納先生が、勝のコート持ってたのは本当なのか
そのあたりが、物凄く気になったんだけども
あの頃、本当に明治というか維新と地続きなんだなと
改めて思い知らされたのでありました
乃木大将まで出てきたし、凄いことだよな本当にもう

歴史的には、近々第一次大戦になるのかならんのかと
そういうお話でないかと思うのだけども
というか、よく考えてみると、乃木、もうすぐ死ぬ頃じゃないのかと
そっちのほうに驚いてしまった
明治が終わるじゃないか、そのあたりの話やるのかな
そこはちゃんとしてほしいなと
平成とかけてやりそうな雰囲気も感じつつ
歴史っぽいことに期待したいと思うのでありました

そうか、この頃には、昭和天皇も学習院に居たんだろうな
皇室とオリンピックってかかわりなかったんだろうかな
そういうところとかも、なんか、だんだん気になってきたんだが
物語でやってくれなそうで残念であります

ともあれ、そろそろオリンピックに向かうようなんだが、
この話で半年やるんじゃなかったのかと思うのだけども
あっという間すぎやしないかと
感じたり、はらはらしつつひょっとして、半年で終わったりしないだろうかと
思ったりしてしまうのであった
昭和三部作とかそういう構成だったよな確か

高雄郊外を巡る旅 01 出発、到着、昼食

2019-02-16 19:53:28 | 高雄郊外を巡る旅(2018)
2018年クリスマス頃に台湾高雄へ行ってまいりました
懲りずに台湾旅行を続けているわけですが、
最近はなれてきたということもあって、バスを使って
郊外をうろうろしてみようと、今回は高雄郊外を巡ったのであります
そのお話にしばらくお付き合いいただければと思うところ

キーワードでもないが、今回訪れたのは、
高雄、蓮池潭、旗山、佛光山、旗津半島
こんなところであります
それぞれの細かいところは、後々綴っていくとしてまずは出発の段


いつもの通り、関西国際空港からピーチで出発



見ての通り、あいにくの雨でありましたが、小雨降る中走って飛行機まで、
出発時は10℃切っているような気温でありましたが、
高雄は予報の時点で25℃を超えているため、
飛行機乗り込み時点で、相当の薄着に着替えていたのでありまして、
まぁこの移動の寒いこと寒いこと、風強いし、雨降ってるしと
大変でありましたが、ともかく無事搭乗
3時間弱であっという間に高雄に到着であります


今回も、年老いた父親を連れての旅でありますので、
一人じゃやらないことをいくつかしてまいりました
そのひとつとして、機内食を頼んでみる、父親の奢りなので
500円くらいだったと思うが、詳細は忘れてしまった
最近流行の出し巻きサンドとコーヒーでありました

値段の割りにはちゃんと食べられるし、11時出発の身分には、
ちょうどよいと小腹を満たしたのであります


到着してお迎えしてくれた高雄熊HERO
これがプロジェクションマッピング的なもので、あれこれかわいらしく動いているのである

高雄空港でとりあえず両替を済ませて
1万円で2678元、3.73円と、まぁまぁと考えていいかしら
もう3円台前半とかは味わえないかしらとも思ったりする

地下鉄で急ぎ移動、ホテルを今回は三多商圏近くに取ったので、
まずはそこまで移動します
初めて高雄滞在したときに、三多商圏を使いましたが
今回は高雄75の近くにホテルをかまえる


陽光大飯店…という名前だったと思う
Sunshine hotelだったと思うんだが、どっかで間違えて
太陽大飯店と覚えていたのでしばらく迷子になったのだが余談
とりあえず荷物を置いて、さっさと出かける支度を行う
まずは昼食を食べないといけないのである


というわけで到着早々に飯タイム
ホテルのすぐ横にあった牛肉麺の店へと入る
牛老二牛肉麵館、にゅーらおあーにゅろうめんかん、と発音するんだろうか
特に読めなくても問題なく入店できます


時間は2時過ぎたくらいだったのだけども、結構人が入っていまして人気店なんでなかろうか、
よくある食堂といった様相でありましたが、リーズナブルでよさげであります


牛肉麺 その1 100元

牛肉麺 その2 100元

空芯菜の炒め物 50元

この牛肉麺が美味かった、実に素晴らしい
牛肉麺は、台北で二回くらい食べた経験がありましたが、
ここのお店のは抜群に旨かった
味付けもよかったんだが、牛肉の旨さが抜群であります
そうか、これが牛肉麺、いや、台湾の牛肉か、
牛肉料理多いなとちょっと思ってたが、牛肉の味が濃い
なのに柔らかいし、すげぇ旨いと驚きを覚えたのでありました

ちなみに、その1、2と二つあるんだが、
2のほうが多分、平たい肉という意味のものだったと考えられる
こっちは汁無し麺にしてみたんだが、どっちも旨かったのであります
でも、牛肉麺は平たいのより、がっつりごろごろの方がいいな


空芯菜もしゃきしゃき、にんにくが効いていてすばらしいことこの上ないのだが
この写真の謎の薬味で劇的に味を変えて楽しんだのでありました
この薬味、結局なにかわからなかったんだが
多分青唐辛子ではないかと思われる
凄まじく辛い、親父も自分もさして辛いものに強いわけではないので
あまりの辛さに食べられなくなるほどだったのである

だのに、隣のおねーちゃんなんか、山盛りにして食べていたりしたので
台湾人の食生活に新たな面を見たようにも思うのでありました

と、まぁ、まずまずの滑り出しで、旨いものも食えたし
いよいよ、本格的に高雄旅行を始めていくのであります

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【読書】歪んだ波紋

2019-02-14 22:28:55 | 読書感想文とか読み物レビウー
歪んだ波紋  著:塩田 武士

昨今のジャーナリズムについて、
フェイクニュースを含めた、娯楽と見境のなくなった世界を描いた
非常に読み応えのある小説でありました

短編連作であるのだけども、それぞれの短編が、
少しずつかかわりあって、大きな情報を使った陰謀を紡いでいる
読み終えてみると、いかにも最近の流行のようでもあるけど、
そこを実に見事に泳ぐ輩もいて、
新しい世界や、ルールに親しんだという、
ある種間違った優越感や、必死さにまぎれて、
情報の本質、それ自身をどう扱うかという、
時代にかかわらず普遍のそれと対峙する、あるいは翻弄されると
そんな物語を味わえたのでありました

売り上げ、と一口にいっていいのか、
資本主義のその浅ましいまでの成果に踊らされることで、
目が曇っていく、知らずうちに、超えてはいけないボーダーを越えてしまう
それが当たり前になっていくという、
犯罪の初手から、染まっていくまでをまざまざ描いたようでもあるんだが
誰にでもこういうことがあろうと思うと
なんとも、苦々しいではないが、どう考えてよいのかと
頭を悩まされるのでありました

ジャーナリズムの矜持というのが、
そもそも古いのではないかというミスリードともとれるものがあり、
そこに固執するもの、それを嘲笑うもの、
その両者ともに、本当の情報強者の餌食になっているという構図が
まぁ恐ろしいというか、
資本主義の上手な生き方というのは、
そういうものかと思わされるようでもあって
なんとも重い本だったのであります

真実というものをどう捉えていくか
何かに触れていくと、避けては通れない
恐ろしいものが待ち受けているような印象をもって
読み終えたのでありました
面白かった

【読書】150冊執筆売れっ子ライターのもう恥をかかない文章術

2019-02-12 21:43:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
150冊執筆売れっ子ライターのもう恥をかかない文章術  著:神山 典士

反省するでもないが、読んでみました
文章のイロハというではないけども、
どうやって書くとよいか、その勘所を
大変丁寧に書いた本でありました
その本を読みながら、こんな文章書いているから
なんというかな、ちゃんと実践できてないのが
はなはだ恐縮なわけだけれども、
とりあえず、読んだという記録は残しておくのである

思い当たるところが多くて、
ちゃんと書くということは、だらっと
思うままに書くとは、わけが違うのだと痛感するところ
読み手の気持ちになって、読みたい、
読んでもよいという内容にしなくては
意味がないというのは
まさしく、ごもっともというところなのだが、
それを実践するのがなかなか難しい

この文章を書きながら、実際に使ってみようとも
思ったりしたわけだけども、凄い時間かかってしまいそうだったので
やっぱり、いつもの通り、だらっと
思うままに書いてしまうわけで、これでは
読みにくいし、伝えられないと
しみじみ、かみ締めているのでありました
いかんねぇ

書きたいことと、結末の数行を最初に書いておくというのが
なるほどという感じでありまして、
そこに向かって筆を進めていくと
スムーズに、綺麗な着地が見られる
ついでに、書き終えてから三日くらい寝かせて推敲がとても大切と
これもごもっともだなと思ったり感じたりなのでありました

描写とは、そもそも、誰にどう知覚させたいか
そこにあるのだと、会話と一緒で
自分の中に強い気持ちがあってこそだなと
思ったのでありました
ちょっと、考えて文章書くようにしないとなぁ

【読書】昨日がなければ明日もない

2019-02-11 12:12:28 | 読書感想文とか読み物レビウー
昨日がなければ明日もない  作:宮部 みゆき

結構重たい小説でありました
なかなか悲しい事件ばかりで、読み終えてしょんぼりしてしまったのだけど、
描写はうまいし、展開は面白いしと
なんだかんだ、あれこれ読まされてしまうのでありました

3篇の短編というか中篇くらいの小説が収録されていまして、
心優しい探偵である杉村氏が、持ち込まれた事件を解決していく
そういうお話だったわけでありますけども、
表題作については、解決とはほど遠いというか、
なんだろう、新しい事件を起こしてしまったんじゃないかと
そう思うような悲しみに包まれていて
なんとも、しょんぼりであります

ともかく、全体的に解決したからといって
スカっとするわけではない、
というか、解決ではなく謎解きをしただけだったと
そういうお話なわけでありますが、
謎解きをすることが、必ずしもよいことには繋がらないと
そんなことを言われたかのような
どれもこれも、なんか悲しい現実を突きつけられるエンドで
読み終えて、しばし呆然としたのでありました

希望荘はもうちょっと明るく読めたという印象だったのですが
今作は、仕方ないとはいえ、悲しい終わりばかりなんていう印象が強く
これはこれで、好きな人や、好きなときがあるんだろうなと
今の自分には、ちょっと重たいと感じたところ
自分が悪いとすら思わない悪意というのは
本当に手に余るものだと思わされた
そういう物語でありました

いだてん  お江戸日本橋

2019-02-10 20:43:41 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了であります
東京に住んでないと、いまいちぴんとこない
そんな印象を持ってしまったのであります
日本橋から芝までが、どうだったのか、
思い返してみると、若かりし頃に、東京タワーに行くため
どっかから歩いたよなと思い出したけども
そんなのまったく関係ないな

さておき、カネがないというお話と
オリンピックに行かないかどうか
そんなお話となりまして、
まぁ、ドタバタコメディを見たという感じでありました

足袋屋が思いのほかというか、随分早くから協力してくれるようになって
あの足袋代金はどっから出てんだろうかなと
そっちも気になったりしていたのでありますけども、
何につけ、大変な時分にとんでもないことをしていたんだなと
四三さんのことを思うのでありました
結構なお金をかけて留学というでもないが、
上京、勉学に励んでいるはずなのに
かけっこに現を抜かすというのは
まさにその通りの感想だったのかもしれぬと
思わされたりであります

まったり、流しながら見ていくドラマだと
思いつつ、また来週も見ていくのであります

【読書】出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

2019-02-07 20:51:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと  
著:花田 菜々子

なかなか興味深い本でありました
「出会い系サイト」というのがどこを示しているのか
私にはわからなかったんだが、最近は、そういうものでも
ちゃんとしたといえばいいか、悪いこと以外に使われるものも
あるということかしらと、感心しきりでありました
まぁ、考えてみれば、ミクシィもFBも出会い系サイトといったら
そんな気もするし、考え方が古いのだろうかしらね

と、そう考えつつ、題名の通り、そこで出会う人たちに
本を薦めるという特異なことをし続けていた
その日々と、そこで得たもの、なぜそうしていたか
そんなことを連ねてあって、面白かったのであります
一方的な言い分なので、その目的がどこにあったのか、
そこに至るまでに、何かもっと別の書かれていない理由もあったのではとか
あれこれ感じたところもあるものの、
自分のやりたいことというのがはっきりと、
本を薦めるというそれだと気付いた
この人生のありようは羨ましいなと思えたのであります

いわゆる、出来る人が、自分が自由にやりたいことをやるために
どうしたらいいかを悟ったお話と
そういうジャンルであったと思うのでありまして、
自分には、確固たるそういうものがないという場合には
ちょっと共感できないというか、わからない、
そうなれないなと思ってしまったりもするのだけど
それはそれ、
そういうことではなく、面白い本だったと素直に読めてもしまうので
よい本だと思うのであります

思うところは様々にあるのだけども、
人生を動かしていく、自分で生きていく
そういう人の様が見られるようで面白い
励みではないが、刺激になる一冊だと思えたのでありました

【読書】会社を綴る人

2019-02-06 20:57:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
会社を綴る人  作:朱野 帰子

なんかファイリングする仕事本かと思って読んだら違った、
綴るとは、日記を綴るといた具合で、
出来事を書きとめていく、いや、綴っていく物語なのであります

文章を書くことしか能がない、それすらも、
幼い頃に小さなコンクールで佳作になった程度なんだが、
不思議と、その文章によって人が動かされる
それを見て納得がいかない女子とのやりとりなんだとかと、
夢のようなでもないが、実に不思議な物語でありまして、
会社として、社会人としてどうなんだと
主人公の生き様について、物語だからそういうものかと
納得できないほどの働くことへの適正のなさに驚きつつ、
それとはまったく別で、しかも、
特に会社や仕事に貢献する形ではなく発揮される文章が
なんとも面白かったのでありました

最終的には、そんなこともいってられず
貢献といえばいいのか、そんなことではなかったのか
わからないそれに落ち着いてしまって、
淡々として、つかみどころがない物語として終わってしまうのだけど
キャラクタが面白くて、可愛いと思しき女性キャラとのやりとりなんかを
微笑ましく見守りながら、ひとつの物語を泳いだようであります

何かを伝えるということへの方法論めいたことも盛り込まれているし、
文章というものの力について考えさせるようなイベントもあるけど
本筋はそういうお話ではなかったように感じる、
もっと、生きるために、働くとは、文章ってそもそも
なんて、様々なことに問題提起ほど強くもなく
緩やかに指摘しているみたいな感じで
とりとめないのに、何か面白かったと思える
一本の小説でありました
そう、ばらばらのようで、ひとつにまとまっているのが
とても不思議な印象なのでありました

読み終わって、ひとつの何かという得るもの、感動みたいなのがあるのではなく
なんだろうか、色々とつつかれたけど、それぞれがどうだったか
わからんが、ともかく主人公は幸せそうだしまぁいいかと
そんな風に思えて終わったのでありました