CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ

2020-06-29 20:56:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ  著:樹木希林

樹木希林さんが様々な場所で語った言葉と、その前後のやりとりを収録した本でした
あまり広範囲という印象ではなく、若い頃の言葉が数点と
あとは癌が発覚してからのものが大半といったところで、
やはり、そのあたりではっきりと死や老いというものを意識していたのか、
それに関する金言が多かったように思うのでありました

鋭く突き刺さる言葉という感じではないけども、
ありきたりではないが、そういうものかもなという言葉が、
樹木希林の言葉というだけで重みが全然違うように思ってしまう
そんなところがいくつも見えたりして面白かった

若い頃のこととかほとんど知らなかったのだけども、
かなり破天荒だったのは間違いないようで
結構危ない橋を渡ってきた人なんじゃないかと
一種の狂気めいたものを言葉の端々から感じたのでありました
語る言葉の中にもあったけども、
役者というのはいやらしいものだという、
人間がひねくれていないとできないような内容を語っていて
まさにその通りを通して、それでいて、
恨まれても殺されるほどではなかった、そういう感じじゃなかろうか
自分のような軽い人間が近づくと
とんでもないことに巻き込まれてしまいそうな
一種の恐怖を覚えるような人であったように感じるのであります

案外、といっていいのか、夫婦生活の不思議も語られていて
夫婦と呼べる期間がほとんどなかったようだけども、
離婚しないで、ロックンロールしていた感じが
面白おかしいというか、そこを語る言葉は
何か面白みみたいなのを感じて、愛なんて軽々しく語れない何かを
そこに見出していたかのような語りがよかったのであります

なんだかんだ、この夫婦の関係を綴った言葉が、
ほかの老いだの、生き方だのよりも、
よほど含蓄のある、よい言葉だったように思えたのは
自分が結婚してないからなんだろうか
こういうのが、なんとも言い表しがたいが愛情というものかもしれんと
そんな説得力を覚えたのであります

癌となって、命のきりが見えたというところから
随分吹っ切れて生きていた感じが
言葉の通りだったのか、あるいは、やはりその狂気のままだったのか
危ういというか、怖さのようなものを抱えて
一人の人間として生きていたんだという
強い意志を感じたのでありました

若い頃の写真とかが、凄いいい表情の写真ばっかりで
そのあたりを見るだけでも価値ある読書になった

麒麟がくるまでお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル  利家とまつ

2020-06-28 21:21:13 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」代替番組としてのこれ
三回目でありまして、今回はとしまつでした
このあたりから、新しい大河ドラマ路線となったようなイメージがあるんだが、
まだここも観ていなかった時代なので、
なかなか楽しみにしてみていたんだが
やっぱり出てるそれぞれが若いなぁとしみじみ見入ったのでありました

前回、前々回から比べると穏やかというか、
まだ出ている人たちがレジェンド化までしていないので
今大活躍中のそれぞれの若い頃というのを
生々しく観られるようで楽しかったのでありますが、
香川さんが、この頃から圧倒的に香川さんだったのが
衝撃的でありました
あんまり知らなかったんだが、着実に役者として出来上がっていたんだなと
正直若いという感じを覚えさせない、香川さんという個体が
ばりばり出ていたという感想を抱いたのである
人間ああありたい

そして主役の唐沢さんがまた、すげぇかっこよくて驚いた
男前だとは思っていたけども、実際に整った顔立ちというか、
主役をはったときの迫力と清清しさというのが
抜群であるなと改めて認識したのでありました
ちょっと面白いおじさんみたいな扱いの今からは
考えがたいほどのかっこよさだ(酷い)
そして若い頃も今もあんまり変わらない感じがまたいいな
このときも、さらっとダメ親父演技なんかもしていて、
そのコミカルさは、朝ドラで何度か見たそれだなと思い返したりすると
同じ路線ながら、深みが、広がりがというところで
円熟している感じがして凄いよかったのでありました
この頃の、ぎらぎらではないけども、力強い演技は、見ほれるほどだわ

そして、反町ノブナガについては
まぁ、今まで語られたところのそれよなと思いつつ、
それよりも、ミッチーが出ていたのに驚いて、
権六がマツケンだったことにも驚いてと
割と新しい大河なのに知らないこと多いなと
しみじみ思ったのでありました

次回秀吉もまた、楽しみなんだけども
あと何回くらいやるんだろうか、最後は葵徳川だろうかしらと
思ったりしたけども、あれは戦国大河じゃないから
千代ちゃんのほうをやるのかなと考えたりするのである
いや、麒麟のこの後を考えると江だろうか、どうかなぁ

将棋ウォーズに新囲いが投入された話

2020-06-25 21:34:43 | 将棋
先日に引き続いて将棋ウォーズのお話
戦法コンプリートしたという自慢話を先日アップしたと思ったら
運営から、新囲いを投入したという発表があって
正直愕然としたのである、
ああこれが、三日天下というやつか(天下でもなんでもない)

コンプリート崩れが起きたということで
ショックだったのだけども、戦法とるのは死ぬほど難しいが、
囲いならなんとかなるんじゃないかしらと
ヒントを探してみると、わずか二種類、しかも最近流行の形らしいので
やったことなくても勝つことができそうだと
あれこれトライしたのでありました

ひとつは、そこかしこで話題のelmo囲いというやつだろうと、
とりあえず、その定跡というか形を調べて早速やってみたら
あっさりと獲得できてほっと一安心
ただ、やってみて驚いたというか、どっかで観た形だなと
妙な既視感を覚えたと思ったら、
最近やたら滅法当たる右四間飛車使いの人たちが
この形ばっかりだった気がすると
そこまできて、そうかこれが流行というものかと
今更ながらに気付いたのでありました
使ってみてどうだったかというと、居飛車のときは矢倉ばっかりの自分には
どうも、使いこなせないというか
居角左美濃のほうがまだやりやすいんじゃなかろうかなんて
思ったり感じたりしたのでありましたとさ

さて、それはよいとして、もうひとつ
流行の囲いときいて全然ぴんとこなかったのでありますが、
あれこれ調べてみて、土居矢倉という矢倉囲いのひとつだとわかる
早速やってみたんだが、これがまぁ、なんというか
矢倉だけどすかすかしててちょっと怖い
ちょっとじゃない、大分怖い
正直指しこなせる気がしないと
いくつかやってみて感じた次第でありました
ただ、相手が中飛車でやってくるとき
自分の受け方が下手なのか、この形にやたらなるので
その内なれるんだろうかと思ったりするのであった
ちなみに、中飛車が凄い苦手で大嫌いだ
この囲いで安定して勝てるようになるならと思うけども
そういう対応用の囲いではない気がしてならんのである
どうでもいいが、次に嫌いなのは嬉野流、滅びてしまえ、畜生

と、まぁ、他愛のないお話でありますが、
無事、新囲いのelmo囲いと土居矢倉をゲットしたというお話で
かりそめのコンプリート身分はまだ続いているのでありました
もうちょっとちゃんと勉強して強くなりましょう

【読書】潜行三千里

2020-06-23 21:31:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
潜行三千里  著:辻政信

聞いたことある人、
その程度の知識しかないので、
この参謀が具体的にどの戦いでその知能を発揮したか
さっぱり知らないのだけども、
人によっては軍神のようでもあり、唾棄すべき外道でもあるようで
毀誉褒貶なのか、八方美人なのか、
よくわからんが、一人物であったようでありました
その人物が、敗戦後、次なる使命を背負って潜伏した数年について記した本でありました

結局何をするためにもぐっていたのか、
このあたりがポイントなんだろうなとうすうすと感じるところがあり、
結局命惜しさに逃れたという論評になってしまうであろう、
潜行の真意がよくわからないままだったのだが、
ただただ、潜行それそのものは凄く面白いというか
苦難の連続であったのが見て取れて面白い

坊主になり、医者になり、教師になりと
潜伏を繰り返していく姿と、その合間合間に見える地元の姿というのが
非常に興味深くて、一元的なため、すべて信じるわけにはいかないけども、
戦後の中国国内のドタバタというのは大変興味深いものでありました

最終的には蒋介石となんかしらのつながりを得て、
台湾から帰国するという流れだったようだけども、
その間に見てきた、国民党という腐りきった軍隊の様が非常に生々しく、
よく聞く、犬が去ったら豚が来たという言葉通りのそれこれが
はなはだ衝撃的に記されているのでありました
その中で、市井にある人は、まだ日本のほうがましだったというところからか、
いくつかの友情というか、情誼と記されるものを著者に与えるにあり、
それをありがたいとし、また、それは日本人の中にいくらか真心があったおかげであろうと
信じているという感じでありました
実際にどこまで、正しいといえるのかはわからないが、
この清廉をきわめんとするところが著者のよいところであり、
さりとて、死に際で死なず生きながらえたところが反目しているのではと
思われて嫌われるというのもわからんでもないと感じたのでありました

はからずも、台湾における蒋介石と国民党の様子も見られたのは
非常に興味深い読書になったわけだけども、
戦後、生きながらえるということの難しさについて
大変面白い読み物だったのは間違いないと思うのでありました
しかし、さらっとお経を一週間程度で何本か覚えてしまうというのは
やっぱり、地頭がよい人が参謀として活躍してたのは
間違いないのであろうなと思うのである

今で言う高級官僚になるべき人だったんだろうが、
彼をして、当時の官僚を批判しているというのもまた興味深いところだった

【読書】ザリガニの鳴くところ

2020-06-22 21:38:23 | 読書感想文とか読み物レビウー
ザリガニの鳴くところ  作:ディーリア・オーエンズ

ミステリとして仕立ててあるけども、
扱っているテーマが非常に重たい
読み応えのある作品でありました

いかにも評論めいた物言いになってしまうけども、
キャラクタが、ファンタジー的といったらいいか、
白人貧乏人(ホワイトトラッシュ)という娘で、
学などあるはずもないが、様々な人の好意によって生きながらえ
また、その時に人間ではなく、沼地に住む生物に魅入られて
その生物学者としての才能を開花させたという物語にも見えて、
児童文学ではないけども、アプローチがそれに近い、
そういう印象を抱いて読まされていくので、
最期のトリックというか、ネタ晴らしについては、
やはりそうかという思いと、騙されたかのようなという感じと、
その違和感がなぜおきたかに気付かされるという部分において
凄くよくできているなと感心してしまったのでありました

彼女が、ある青年の死亡に関わっているのか、
ありていに言えば、殺人事件だったか、だとすれば犯人なのか
そういった裁判も行われて、そこでの弁論のありようもまた
読み応えのある、実際にそんな感じかどうかわからないけども、
一種理路整然としている言葉の応酬が読み応えたっぷりに描かれているけども、
そこに抱く感情や、その真実はどちらかというところへの判断が、
作中と同じように、読み手もまた
偏見に囚われていたのではないかしらと思わされたりして
いやー、面白かったのでありました

結局、誰も彼女のことを理解できていなかった
理解者のような人たちもまた、偏見で見ていた、
偏見というものを悪意に解釈したり、善意に解釈したりという層がある、
偏見そのものは誰にでもあるということを
かなり残酷に描いていたようでもあって、
当事者である主人公の思いが、さほど語られないということもあいまって
非常に迫ってくる感じなのでありました

彼女の味方であるという人たちの接し方や、
彼女への感情というものが、偏見の違う発露じゃないか、
そう考えさせられると、酷く社会は生き辛い
そして、彼女が魅入られた沼地の自然における
たとえば男女(オスメス)の接し方というものが
一番スマートで、そういう理解の仕方をすれば
偏見といっているものも、本質的には違うことではないかと思わされたりと
本当にもう、あれこれ考えてしまったのであります

アメリカで暴動なんかが起きている現状において
この本が流行したというのは、なんとなしわからんでもないのかもと
わかってもいないのに、わかったふりをしたくなるような
何か刺激される読書となったのでありました

「麒麟がくる」までお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル 国盗り物語

2020-06-21 21:13:17 | ドラマ映画テレビ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」枠のつなぎ番組であります
今週は国盗り物語、すげぇ面白かった、
配慮というわけでもないんだろうが、相当の時間を実際のドラマの場面にしていて、
その数話だけなのに引き込まれて見入ってしまった
観たことなかったというのもあるけども、
番宣にあったとおり、名優の若き時代の演技というのが
まぁ、なんというか、凄いよかったとつくづく思ったのでありました

と、番組に入る前に、個人的に好きな俳優の一人として応援している
近藤正臣さんが久しぶりに出てきてくれて凄いよかった
そして、結構お年を召されてしまっているということに
衝撃を受けてしまったのでありました
そうか、だから最近、朝ドラでも出てこられないようになっているのか
朝ドラの関西枠では、必ず出てくれると思っていて
ここのところ見かけないと心配していたんだけども、
噂どおりに、郡上八幡に移られて、隠居というわけでもないんだろうけど
のびやかにされているんではなかろうかと
画面から感じたのでありました
よかったなぁ、また、ちょこちょこでいいから出てほしいなぁ

さて、ドラマのほうについては、
それこそ名優たちの演技が見事であったのと、
国盗り物語の小説再現度の高さに驚いたというか、
紹介された名シーンの数々が、小説の印象的なシーンばかりで
スタッフもわかって流したということなのか、
あるいは、ドラマ全体として、その再現度があまりに見事だということだったのか
平さん演じる庄九郎の色っぽいけど、ぎらぎらした見事な俳優像とあいまって
見入ってしまったのでありました
油を銭の穴に通すシーンやら、槍をもって虎の目をつくシーンやら、
この二つは、個人的に小説でも屈指の名シーンだと思っていたので
見事に再現されていて、こういうのを見たかったと感心しきりであったとさ
かっこよすぎる
そして今更ながら、平さんの若い頃に息子さんそっくりだな
うちの親父やおふくろがそんなこといってたが、実際にそう思ったのでありました

油屋のおまあを落とすシーンのコミカルといってもいいようなシーンも、
わざとらしいというではないが、いかにもな演技なのに
すらっと観ていられるところもよくて、池内さん含めて
女優さんもいいなぁととくとく魅入られたのでありました

そして、信長光秀というところもまた、
二人が物凄い若い、そしてかっこいいと
これもまた観て楽しかったのでありました
特に近藤さんの光秀がよくて、かっこいいことこの上ない
正直、好々爺をやってる最近の演技しか知らないので
この若い頃の使命感をもった若者という演技が新鮮で
かっこいいなぁとうなるほどでありました
麒麟がくるとのシーン比較なんかも面白かったけども、
これは、NHKとしても結構英断というか勇気ある判断だったのではなかろうか
同じテーマの古いドラマというのが
こんなに魅力的だとは思いもしなかったので、見てよかったと同時に
現ドラマがまた楽しみになったのであります

と、優等生的な感想を抱いたというお話でありますけども
今回は前回に輪をかけて凄い楽しかったので
正直、国盗り物語の再放送なり、総集編の放送なり
やってくれんだろうかと思うほどよかったとメモっておくのであります

将棋ウォーズで戦法コンプリートした話

2020-06-19 20:45:46 | 将棋
先日、脇システムという戦法カードを手に入れて、
ついに全種類カラーでそろえることを達成した42歳であります
ばっかじゃなかろうかと自分でも思うが、
独身男性のそんな年齢のやつなんて、それくらいしかやることが残されていないのだ

さて、愚痴はともかく、相当に苦戦したので
せっかくだから、何がどうだったか書いておこうという試み

現在2級で、基本は居飛車、相手が振ってきたら、相振り飛車にするという
日和見な将棋を指していまして、コツコツと積み重ねて
自分の形だけでなんとかなる系のやつは、
順調にカードを集めていたのでありましたが、
全て揃えようと思ったら、絶対にサブスクで死ぬほど指さないと手に入らないと痛感、
将棋を指しているというよりも、カードを集めるということを目的にして指すというのが重要で、
相手の形を見てあれこれ考えると、実に将棋らしく過ごしたわけであります

と、やっていて、改めて思ったのは、このゲーム本当によくできているなというところで、
戦法カードが欲しかったら、やっぱりその勉強をすることになって、
あまつ勝つところまでいこうとしたら、結構指しこなさないといけない
結局2級のままなんだが、戦法カードを集めるという作業に移ってから
様々な戦形で戦うことになって、幅が広がったように思えるところ
将棋普及の概念からすれば、素人が自身の弱い戦法にしがみついているのを
無理やり新しい方向へと誘っているようでもありまして、
自分としてはかなり新鮮だったのである
特に、鳥刺しほか、対振りは非常に勉強になった

ま、そうはいっても、だんだんと戦法も手に入ってきて、
どうしても手に入らないというのが出てくる、
その苦戦した話だけ箇条書きにしておくと

■4五角戦法(2304)
みんな乗ってくれないので、出すのも苦労するんだが
出してからも、対策が研究されているのでどうしても勝てない
相当苦労してゲットしたのでありました
おかげで横歩どりの変化をかなり勉強できたからよかったんだが、
横歩なんて絶対指さない(意味ない)

■木村定跡(2105)
これも乗ってくれない、最新の角換わりをみんな勉強してるから
角換わりにはなっても、木村定跡の形になってくれないので、
手に入らないものと諦めかけていたところ
4級のBoyPona(AI)が付き合ってくれることを発見してゲット
凄い嬉しかった、これもまた角換わりの勉強になった

■中田功XP(2606)
三間飛車を月間200近く指してようやく手に入れた
結構な頻度で出てきそうなものながら、自分が三間飛車をよくわかってない上に、
居飛車穴熊にしてくれる相手が皆無で相当苦労した
低級指しで、居飛穴縛りは拷問だと痛感

■トマホーク(2615)
上記同様、途中まで戦形一緒なので、どっちを先にという話だったんだが、
まぁ指してくれないから大変だった、
よく似たのでもうひとつ、真部流(2607)があるけど、
これは穴熊縛りじゃないので、強引に居飛車相手にとったような気がする、
棋理?知らないね

■脇システム(2001)
そして最期の難関だったのが、この居飛車戦法
居飛車を相当さしてきたのに一回も見たことなかったんだが
低級の人間で角が向かい合う形を同形にするとか発生しないわと
嘆きながら、先日の藤井先生による棋聖戦のおかげか
ちょと指してくれる人が増えてようやくゲットした

と、そんな按配でありました
ユーザーのうちどれくらいが戦法コンプリートしているのか気になるところ
個人的に2級程度でコンプリートしているような酔狂なのは
俺だけじゃないかとか期待したんだが、そんなわけないわな

戦法集めという作業は、
どうやったら出るのか、他人の棋譜見て、あれこれ考えるということで、
これが楽しくて、その間に将棋の序盤戦術がちょっと勉強できたようにも思えて
よかったと思うとメモっておくのである
まぁ、結局は慣れた戦法に固執してしまうからあかんのだけども
振り飛車は一生わからん気がするわ

【ドラマ】Living

2020-06-17 21:22:29 | ドラマ映画テレビ感想
NHKのリモートドラマというやつであります
なんとなし、ぼやっと観ていたけど
なかなか面白かったのでメモっておこうというところ

4組の家族俳優たちの演技が面白くて、
広瀬姉妹、永山兄弟、中尾夫妻、青木夫妻、
それぞれ、どんな感じで演技してたんだろうかと
そっちのほうが気になる感じだったけど
コミカルに楽しめてよかったのでありました

特に、中尾夫妻の話がやたら好きで、
というか、仲里依紗が好きすぎるというだけなんだが、
コントのような話をたくみにというか、
本当、設定を見事に演じきっている感じが素晴らしくて
見入ってしまったのでありました
話はしょーもないけど、夫婦の雰囲気というか、
ああいう、地雷を避けて言葉を選ぶという夫の姿の描写が見事で、
本当、男からみると女性の言動というか、
ああいう感じ、物凄く謎というか、言ってからしまったなぁと気付くことの多さが
まぁ、なかなかなんとも楽しかったのでありました
仲里依紗の一時停止して、巻き戻し演技が見事すぎて
本当にそういう状態になったかのように見えるというか、
凄いなぁと、同じテンションでの再現度が楽しくて仕方なかったのでありました

あとは、ちょっと気になったのが、青木夫妻で優香が出てこなかったことなんだけども、
声だけ出演で、女優業引退しているとかかと思ったが、
子供生まれたばっかっぽいから、そういうことかしらと思ったり
でも、青木くんの演技がこれまたよろしく楽しかったのでありました

姉妹兄弟のほうの話もほんわかと楽しめたんだけども、
ダントツで仲里依紗の演技がよかったと思ったので
そこをメモっておく次第なのでありました
変幻自在というか、いい女優さんだよなぁとつくづく思うのである

【読書】奇妙な死刑囚

2020-06-16 21:00:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
奇妙な死刑囚  著:アンソニー・レイ・ヒントン

無実の罪で死刑囚にされてしまった貧困黒人である著者が、
30年の月日がすぎて、はれて解放された
そこまでにいたる自伝的な本でありました
面白かったけど、本当、酷いなこれわと思わされるところ

アラバマ州という、アメリカ南部でもきっての黒人差別が酷い地域での出来事らしく、
本書を読み終えた感想としては、アラバマ州が悪いという感じなんだが、
そのアラバマ州を体現したかのような、裁判官、検事、陪審員、弁護士というのが
ただ、黒人を殺したいだけなんじゃないかというような
ずさんきわまりない内容で、死刑を宣告し、
実施しようとしていたということが記されている

本人が赦すといいながら書いた書物で、
その怒りは心中察するにあまりあるというべきか、
言葉として赦すは書いたかもしれないが、
絶対にそんなことはないのではと思わされるほど
30年の月日を失わされたということの衝撃は
取り返しのつかない一大事だと認識させられるのでありました

心の支えだった母親が、獄中で死んだと知らされたり、
やっと出てきて、あまりにも世界が変わっていて、
そのそれぞれについていくのに大変であったり、
刑務所の中で決まりきった時間を過ごすだけであった日々、
文章でも、それは、少し代わり映えがした日の記録のみされているわけで、
実際は、そんな日々が30年、何も記す価値がないともいえる日々が
積み重なったもの、そのとてつもない重さが伝わってきたと思いました

獄中で何かをしたいということで、
読書会を主催してみるものの、その参加メンバーも
日を追うにつれて、死刑によっていなくなっていく
その辛さに耐えられなくなっていくという情景も悲しく、
死刑囚にわずかながらの人権めいたものを得られるよう
改革といっても差し支えない変化も与えていた人物のようだけども、
それはあまり意味がなく、ただ、黒人であったために
死刑囚とされたという人種差別の現実

そして、死刑囚への配慮というべきか、
死刑制度への問題提起というもので〆られる内容だったのだけども、
無実の人が含まれる可能性がある以上、死刑はすべきでないというのと、
死刑というものは殺人と変わりないということによって、
反対を唱えていたのである
この制度をどう考えるか、正直身近だと思えないので考えていなかったのだけども、
無実で自分がと思うとどうであろうか、そういう興味の持ち方はまた、
議論が昇華するところまでいかない気がするなとか思ったりしつつ
どっちだとはいえないと、自身を省みたのでありました

【読書】異端者たちが時代をつくる

2020-06-15 21:10:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
異端者たちが時代をつくる  著:松井 清人

文藝春秋と週刊文春にて、世間に大きなインパクトを与えた記事、連載について
6つの話題が解説された本でした
昭和の終わりから平成にかけての重大事件についての報道の裏側が見えて
非常に面白い本でありました

オウム、統一教会、酒鬼薔薇、癌医療、未成年凶悪犯の実名報道、メジャーリーグ挑戦、

この6点についてのお話でありましたが、
事件報道そのもの、ジャーナリズムについての矜持みたいなのも読み取れるが、
純粋に、その主人公である人たち、たとえば、メジャー挑戦をした野茂選手が
どれほどの艱難辛苦にあえいだか、その当時の日本の球界がどうであったか
そういったことを鋭く切り込んだ文章がステキでありまして、
基本的には大きなものに挑んだ人たちの物語でありました
特に、メジャーの話は痛烈というか、その本当のところは本人にしかわからない、
それをわかってくれそうなのは、江夏だけだったという話だったりは、
昭和の記憶がある自分には、なかなか突き刺さるものがあって
非常に面白かったのであります

テーマの時代を幼年の頃に生きていた自分としては、
そういうこともあったのかという振り返りではないけども、
事件の裏側、そこで右往左往した大きな力、
それに抗って貫かれた誇りある仕事というのが魅力的で、
オウム事件、また、統一教会事件については、
宗教が絡むと、事件というのはこんなに難しくなるのかと
当時の警察の対応なんかも含めて、
強い感情の揺さぶりを受ける内容だったのでありました
まぁ、外からいうのは簡単だけどもという言い訳もできそうだが、
それを切り開こうとした、また、その嚆矢をたてたジャーナリストは
賞賛される点も多いと思われるのでありました

組織というものに対して、何か、ムラめいた大きな共同体に対しての戦いは
失うものもあり、得るものもありといったことが、
癌医療の見地なんかの話でもよくよく考えさせられて、
誰が、なんのために、そもそも目的はなにかを忘れてはいけないということを
教えてくれるようでよかったのであります
批判と批評は繰り返し、何かを貫く姿勢は通さなくてはならない
そんな風に思わされる本でありました

戦国大河ドラマ名場面スペシャル  独眼竜正宗

2020-06-14 20:49:20 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ臨時番組でありました
臨時とはいえ、見たかった独眼竜正宗なので
楽しみにしてみたんだが、やっぱりこれは全話みないとなぁと
かいつまんで名シーンだけ見ても、
感動は遠いと思ってしまったのである

とはいえ、物凄く有名な秀吉との初対面シーンをがっつり観られたのがよろしくて、
本当に、勝秀吉がめっちゃ怖いやんけと、固唾を呑んで見守ったのでありました
笑いながら、首叩くシーンが、結構痛いんじゃないかというか、
もう、すげぇな怖いわと思って仕方ないところ
さらにその後に、脇差を渡してというシーンについては、
渡辺謙の語りも含めて、その演技が目、それも片目でなされていたのが
かっこいいなぁと感心しきりで観たのであります

また、名を上げていた、いかりや長介さんのシーンも見られて満足度高く、
遠めでみたら、コントのときの三蔵法師みたいだなと
ドリフ世代的には思ってしまったのだけども、
凄絶な最期のシーン、ちょっとわざとらしすぎる
がっくりと首を落とすシーンなんかは、面白いような、
ぎりぎりまで精一杯やった長さんのそれだったのかと
考えながら見てしまったんだが、
これもまた、そこまでの積み上げを観てないとわからないよなぁと
一シーンだけで見たのは残念だけど、
観られたからいいやとも思ったり、この番組との付き合い方を考えさせられるところであったわ

と、それくらいでありまして、
まぁ、正直メモ書くほどでもないなと思ってしまったんだけども、
なんとなし、習慣でならしておいて、
さっさと麒麟よ来てくれと願いつつ、〆ておくのである

【ドラマ】雲霧仁左衛門3

2020-06-12 20:50:20 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜時代劇、続いて4も始まってしまったけども
3は、ひとつ完結したシリーズでしたので
感想メモを書いておこうと思うのでありました

前回の2までで、大きな流れは終わったように思っていたけども
因縁の藤堂家との確執というか、闘いを描いたシリーズでありました
まぁ順当な時代劇という感じで
これがと、特に何か書くところは正直ないのだけども、
殺陣が昔ながらの時代劇のそれで
観ているだけで時間を忘れられるような感じで
とてもとても楽しめたのでありました

すっかり式部との戦いというのがテーマになったというか、
この式部のキャラが、本当に好きで仕方なく
最終話の「今回、雲霧のことがよくわかるのだ」という台詞が
もう、すげぇかっこいい、池波節もはなはだしいわと
悶絶するくらい喜んでみていたのでありました
いやー、火盗改めがかっこよすぎる、
これもまた、違う鬼平のようでもあるなと感動しきりであります

盗賊としての仁義ではないが、仲間を助けるという部分が
結構クローズアップされていて、前回捕まった按摩さんを助けたり、
仲間が討たれた仇をとるという話が多かったりで、
これもまた時代なのかもしれんなと
こういう話が面白いと思える自分が、古いということを
改めて認識させられたのでありました
いまどき仇討ちがどうしたもはやらないだろうにな

雲霧が仲間思いとか、そういうわかりやすい話ではなく
あくまで仁義を通しという、男のかっこよさという
一昔前の印象をそのまま映像化したようで
まぁ、本当にかっこよくて仕方なかったのでありました

テーマというか、最終的には盗みが本筋ではなく、
誇りを取り戻すということであったのが
全編にわたるかっこよさの支えであったと思うんだが
まぁともかく、娯楽時代劇とはこうあるべきという
徹底した感じが見ていて心地よかったのでありました

新シリーズで、天一坊事件を扱うようで
こっちもまた楽しみなんだが
原作の雲霧をそもそも読んだことないので
素直に見て楽しんでいきたいと思ったりするのでありました

【映画】魔女の宅急便

2020-06-10 21:07:07 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前にテレビで久しぶりにやっていたのを真面目に見たという話を
メモっておくのを忘れていたので今更書くのである
(悪文はなはだしい)

生まれて初めてというくらい、真面目にちゃんと観たのでありました

私が小学生だかのときに放映だったんじゃないかしらと
思ったりするのだが、内容的にもいわゆる男の子向けというわけじゃないので
あんまりちゃんと観ていないなと改めて思い知ったというか
大人になって、ちゃんと物語の意味みたいなのを考えながら見ると
これがまた、非常に面白く観られたのであります
また、アニメというか、動画に関する無駄知識が最近増えていたのもあいまって
ああ、凄い映画だなと、技術面でも感動できたのでありました

印象と違ったというか、そうだったのかと衝撃を受けた部分をメモっておくと
・トンボが凄いポジティブ
・ウルスラもキキだった(声が)
・にしんパイの女の子の出番があっちこっちにあった

いや、もっと本質的なところがあっただろうと
自分でも驚きの記憶力のなさなのだけども、
今回一番驚いたのがにしんパイの女の子だったわけで、
あのシーンだけの嫌な子だなぁと思ってたら、
嫌な子の上に、トンボの悪い友達連の一人だったのかと
そらキキと合わないはずだわなというところが
結構衝撃だったのであります
とはいえ、あの子もいまどきの子というだけなんだと
そういうのがわかる登場シーンが、あっちこっちにあって
あくまでキキから観た嫌な感じというのに引っ張られていただけで、
世の中のよくあるシーンを角度を固定してみた
そういう話なんだなぁと、よくできた物語だと
感心しきりだったのでありました

そして、動画という部分がの凄さに慄いたというか、
ああ、今まで普通に見ていたけど、言われてみると
こういう表現ってすごいなぁと、
浮遊感と呼んだらいいのか、飛ぶ、浮かぶ、弾むといったシーンの
あの感覚、独特の、浮いていますよといわぬばかりの動きが
これが動画演出というやつかと感動したのでありました
そのシーンそれぞれが、全部違う感じなんだけど
凄い躍動感というか、すげぇ、本当にすげぇわと感動できたのであった
長生きするもんだな、勉強すると同じものを見ても
違うことを考えることができるんだな

デッキブラシがハリネズミみたいになるシーンと、
そこから浮かぶところの印象がとても強く残っていたけども、
その後暴走気味に飛んでいくシーンが本当にすげぇ、
あんだけ人がわちゃわちゃしているのを
カメラアングル変えて動かしたみたいに見せるとか
どうなってんだと衝撃を受けて見守ったのでありました

プロペラ自転車のあたりとか、
色々観ていると不思議というか、それだけで見入ってしまう動きが
あっちこっちにあるんだなと、改めてよい動画というものは
こういうのかと感動してみたというお話でしたとさ
聞きかじった知識で、通ぶった感じだが
そういう楽しみを貰ったのだ、よきかな

【読書】ゲノム編集からはじまる新世界 超先端バイオ技術がヒトとビジネスを変える

2020-06-09 20:43:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
ゲノム編集からはじまる新世界 超先端バイオ技術がヒトとビジネスを変える  
著:小林 雅一

ゲノム編集技術がどこまで進んでいるか、
その最先端の話を解説した本でした
なかなか読み応えがあった、そうか、デザイナーベビーとか
割とできちゃう感じになってんだな、
大変興味深い内容であります

遺伝子組み換えと呼ばれる技術の歴史も追っかけていて、
これが第三波であるといった感じの解説が面白くて、
放射線による強制変異から、悪名高いGMO、そして、今新たに現れた
クリスパーという方法の解説、なかなか興味深いというか、
治療が、いわゆる外科、内科というレベルではなく
遺伝子レベルでの治療というのが実現しているという話が
かなり衝撃的でありました
想像もたやすく、これによって、完璧と思われる人間をデザインできてしまう
そんな可能性が見えてきたというお話であります

まぁ、実際は、そんな簡単な話であるはずもないので、
まだまだ臨床というか、様々な試験や、試行錯誤が続くのであろうけども、
こういった分野の研究が、中国を筆頭にかなり進んでいるというのが
凄く興味深いところでありました
このあたり、倫理とか関わってくると、とたんに日本は弱そうだから、
この流れに亜流でもないが、違うポジションから挑んで欲しいなぁと
思ったりするのである

食料に関する遺伝子操作という手法の善悪や、
健康に関する遺伝子操作の有無、やはり倫理という問題が立ちはだかり
生まれる前に、遺伝病の可能性を排除できるとなった世界において、
そういう障害を見て見ぬふりするのがいけないとするのか
そういう障害を取り除くのをいけないとするのか、
なんとも、考えさせられる哲学的な内容でありました

実際、指摘の通りで、今の基準で要らない不要と思われるそれらも、
変異、多様性の観念を覚えれば、後世どう扱われるかわからないのもままあり、
なんとも答えの出ない難しい問題だと思われるのでありました

まぁ、デザインは流行に左右されてしまうから、
それで作られた子供というのは、何年かして流行おくれとなる、
流行の名前をつけられた子供は笑って済むけど
遺伝子がそうなってしまうのは恐怖だなと感じたりしながら
それでも、この魅力めいた魔物にとりつかれる人は
後を絶たないのではないかと思ったりしたのであった

【読書】ライオンのおやつ

2020-06-08 21:36:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
ライオンのおやつ  作:小川糸

いやー、あらすじ知っていたら読まないタイプの話だった
けど、読み終わって凄い感動した、泣かされた
そんな按配で、ネタバレになってしまうんじゃと
うろたえながらも書いてしまうんだが、ホスピスで最期のときを過ごす
そのお話でありました

ライオンのいえというホスピスで、
終末を待つ人たちの思い出語りと
そのきっかけとなるおやつが出てきて、
その人となりや、最期に向けて思うところが
伝わってくるというか、じんわりにじむような感じが
なんともほんわかしてんだが
死へ向うという現実というか、その姿が切ないのでありました

正直な感想をしたためておこうと思うんだが
最初のほうの快適な暮らしっぷりというか
もう、あれこれ悩みから解放された
ゆるやかな日々の描写が、正直うらやましいとも思えてしまう
何もしなくていいんだという圧倒的開放感、
誰かに遠慮をしなくていい、自分がしたいようにだけしていたらいい
そういうところで、初めて、物凄くぐっすり眠れたと
そんな描写がたまらなく羨ましく思えるのでありました
病んでるのか俺

続いて、その日々と別れてしまわなくてはならない人というものを見て、
ある日突然ではないのだけども、あっという間に、主人公の容態が
進行していってしまうというのも、
とつとつと語られていて、いきなり?みたいな感じにも思うんだが
ごく普通に過ごしている毎日が、
日々、重なっていくにつれて、前日できたことができなくなっていく
そういう喪失をゆるやかに受け入れていくような日常描写が
これまた、物凄く迫るものがあった

最期の日々とはこういうものでありたいな
そんな風にも思えるようであったんだが、
劇中わずか一ヶ月の出来事と語られるのもまた
衝撃的というか、ホスピスとはつまりそういうところなのかと
思うほどに辛くなるようでもありましたとさ

最初にいいなぁとかのんきに思った自分を
しかりつけたいという感じの
生きること、死ぬことについて向き合う姿が描かれて
なんともはや、省みるものが多くあった読書となりましたとさ
感動話は本当に苦手だ、凄く感動してしまう