CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

新世紀のビッグブラザーへ

2010-04-28 21:20:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
新世紀のビッグブラザーへ 作:三橋 貴明

なんでこんな本読んだんだろう
そんな、身も蓋もないことを思ってしまったのですが
なんというか、こう、思想的なものが
全面に出ているというか、それしかないので
なんとも後味が悪いように思われたのでありました

個人的に、政治色が強すぎるというか
なんか、危機感を煽ろうというのか、そういう気持ちと
内容が出過ぎているものは、小説として
面白いとかいう以前になってしまうとしみじみ感じた次第
どうも、ネットで最初は掲載していたということらしく
そっち読んでおけば、特段に、書籍として読む必要は
感じないとか、なんか不平不満ばっかり出てしまう
それくらい、印象は強烈な本でした

物語というほどのこともなくというのか
そういう小説ではないと、限って読んでしまうべきだと
つくづく、今になって気付いたわけでありますが
オチの部分がもう一つよくわかんなかったり
結局なんだったんだと、首をかしげてしまった次第
取り上げている内容から目をそらしたいという
私の脆弱ななにかれが、そう思わせたのかもしれないと
ちょっとだけ感じましたが
小説、娯楽といったジャンルではない
そこを面白いと思うものではなく、それによって
何かを考えないといけないと

そういうことしたくないから本読んで空想というか
逃避している自分には、残念ながらあわなかったのでありました
この手の内容は、たかじん見ているだけでお腹いっぱいであります

龍馬伝 怪物、容堂

2010-04-25 20:56:26 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ龍馬伝
視聴完了であります
前回のテンションがあがりすぎておかしい龍馬を
そのままあらすじ枠で放映というわけで
あそこの場面が、スタッフ的にも
お気に入りなんだろうかと、にやにや見守ったのであります
ああいう、なんか、みんな楽しそうというのは
ステキですね

と、そんな明るいところを見せておきつつ
なんか、よくわからないうちに、着実な歩みを進める
人斬り以蔵、すばらしい、すっかり慣れた感じ
そして、よくあるといったらあれですが、
テンプレ的な、夢で殺されそうになってうなされる
すばらしいですね
人殺している時の眼といい、そのあとの狼狽というのか
追い込まれてすり切れていく感じがステキだと
体当たり演技にほれぼれしております

で、もう一つのヤンデレと噂高い(失礼)
さな様のほうもすっかり決着してしまい
また、鬼小町がぼこぼこに殴っているという様に
ほれぼれしつつ、考えてみると龍馬ひどい奴だよなと
やっぱり思ったりもするのでした
これでさな様の出番終わりなんだろうか
ちょっと残念ちうか、兄様ともども
また出てきてほしいのであります

さて、おもしろ家族が多いドラマでありますが
坂本家も久しぶりに出てきて、しかも
弥太郎と絡んでというあたりがステキ
また、リアルといったらなんだけども
金の無心についての話になると
急に顔がマジになるところがすばらしかった
あの、なんというか、息苦しい感じがとてもステキ
なんてよく出来たドラマなんだろう
毎回感動してしまう

というわけで、すっかり投資、いや
投機に失敗した弥太郎といういい案配のなか
世の中はじゃんじゃん進んでいって
題名になっていた容堂公が、怪物として描かれた様が
これまたステキで、武市の転落が
来週から、楽しみなのであります

名物を探す旅~La Festa Primavera 2010~

2010-04-22 21:42:49 | 陶磁器を探す旅と名物
La Festa Primavera 2010

目当てでいったのではなく、全く偶然に
なんとなく、いつもの通り
信楽に器を探しにでかけたところ
爆音を上げて、彼らはやってきたのでありました
クラシックカーといったらいいのか
欧州の素晴らしい車達が、ぞろぞろと
陶芸の森を駆け上がってきたのでありました

どうやら、毎年やっているイベントなんだそうで
今回本当、何も知らないで
信楽も最近は混雑してるもんだななんて
的外れなことを思いつつ、ぼやぼやしておったところ
このイベントに遭遇だったわけであります
渋すぎるエンジン音と、なんともいえないガソリンの臭い
おおおおおお、白洲次郎みたいだ
なんて思ったりして、感激に過ぎた出会いでありました
ベントレー、ジャガー、トライアンフ、ポルシェと
どれもこれも旧車が勢揃い、
またこれに渋いおっさんだとか、いかにもかっこいい夫婦とかが
またぞろ乗り込んでおりまして
大変面白かったのでありました
面白いというのも違うな、かっこよかった、すげぇと感動した
そういうたぐいの体験です

そして、メインというのはどうかとも思うのですが
堺正章さんが、マセラティに乗ってやってきて
颯爽と走り去っていったのには感激に震えたのであります
ああ、すげぇ、なんてかっこいいおっさんなんだ
ほれぼれとしてしまったのであります
みんな革ジャンとか着てて
いい感じで渋いんだ、まったくもう、どうやっても
ああは慣れない感じが、届かない感じが、いやん

何言ってんだかという具合でありますが
そんなわけで、思わず身を乗り出して見てきたのでありました
教訓として、いかなるときもカメラは持ち歩くべきだということ
そして、信楽とかを嘗めてはいけないということ
そのあたりをしっかりと覚えておこうと思うのでありましたとさ

しかし、クラシックカーってかっこいいのな
みんなピカピカすぎて、大変気を使う車なんだろうけど
ああいうのをぶいぶいといわして
それこそ、あんな陽気のなかを走ってみたいと
思ったりなんだったり、清々しく感じたのでありましたとさ

名物を探す旅~野村得庵と近代の数寄者~

2010-04-21 21:51:08 | 陶磁器を探す旅と名物
久しぶりに美術館見物をして参りました
NHKのアートシーンだったかで宣伝されていて
思わず身を乗り出してしまったというか
凄い大名物が展示されるので、いてもたってもいられなくなった
そういう具合で見てきたのであります

京都東山にあります野村美術館
野村得庵と近代の数寄者展前期でありました

目当てにしておりましたのが
大名物・上杉瓢箪
あの、あのだ、超大名物の上杉瓢箪が
間近で見られる、そんな馬鹿な、というか
京都に、しかも、野村美術館が所蔵してたのか
色々驚きに我を失ったのも恥ずかしいところですが、
大友→豊臣→上杉→徳川と渡った、
天下の名茶入であります
そのひきこもごもといい、なんというか、もう
死ぬまで見ておきたいものを見られた
なんという幸運かとそれほど素晴らしいものでありました

と、期待とかをあれこれ書いたうえで、見た感想ですが

小せぇっ!!!!

もうびっくり、あんなに小さい茶入だとは夢にも思わなかった
いや、考えてみれば茶入なんだから、そんなツボみたいに
でかいわけあるまいと、わかるはずなんだが
なんか、そのいわれとか、あれこれとかに圧倒されて
勝手に大きなものを想像しておりましたが
本当、小ぶりというか、つつましやかな大きさ
だけど、全体にかかった釉薬の色というか
いわゆる、宋物とよぶのか、あの色なのであります
独特の茶褐色、古瀬戸なんかでも見たことある
あの沈んだというか、静かな色目が見事
感激のあまり、ずっと、食い入るように見ておったのでありました

また、今回は、この上杉瓢箪以外にも
前回見たのと同じだと思われる、利休作の花入や
織部が花押を記した、大変珍しい蓋置きとか
色々と見所たっぷりでありました
結局、そのいわれや箔に躍らされて
本当によかったかわ、私には判断できておりませんが
この気持ち高ぶった具合が、大変面白くてというか
見てよかったと思えて
なんとも楽しかったのでありました

その他も、深泥池焼だったか、京焼の亜種(失礼な)も
大量に出ておりまして、本当、どんだけ勉強しても
まったく追いつかないと嘆息見舞ってみたりしつつ
楽しみに楽しみを重ねて
よいものを見たと連ねておきます、メモメモ

サクリファイス

2010-04-20 23:25:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
サクリファイス 作:近藤 史恵

非常に面白い小説でありました
ほどよい長さというか、ずいずい引き込まれて
ついついと読み続けていくと、見事にもっていかれる
スポーツものでありながら、サスペンスというか
ミステリー的な要素も含んでおりまして
ぱらぱらと散見されていたミステリー素地が
最期、怒濤の回収を見せるという
もう、こういう流れの作品大好きすぎるぜなんて
思ったりしたのでありました

主題というのもなんだけども、ロードレースという
自転車競技を中心としたスポーツ小説でありました
人の置き方というか、キャラクタの配置が
なんとなく、前に読んだBOXに似ている気がしましたが
多分、スポーツもののテンプレというか
やや引っ込み気味だけど、実は天才っぽい主人公と
その対極でもないが、いけいけごーごーなライバルというか
近しいものがいる、そういう配置がステキでありました
ちょっとだけ女も絡んできましたが
ほぼナイに等しい、男だらけというよりは、
自転車レースに身を投じていく様が心地よい
スポーツ小説として進んでいきます

叙述トリックでもないのですが、
冒頭に衝撃的な内容が書かれておりまして
それの生々しい記憶をひきずったまま読んでいくと
見事にひっかけられてしまうみたいな
そういう具合でありまして
個人的には、やられた、なんて思いつつ
面白かったと感心したものであります、素晴らしい

自転車競技というか、ロードレースのことを
全く知らなかったのでありますが
チームで行われ、アシストという役目があり
自分が勝つんじゃなくて、チームを勝たせるために
そういう役割のため、喜んで死んでいく
そんな役割を、主人公が好きすぎるというか
まっとうしていくあたりが、また、感情移入じゃないんだが
こういう考え方いいよなぁなんて
個人的に入れ込んでしまったのであります
で、目を醒ますように

それは逃げだ

なんて台詞をライバルに言われてしまう
こういう流れが、本当、いちいち好きで仕方なかったのです

ま、私の個人的マゾ行為はともかくとして
このアシストという役割が実は
物語全体を覆う、凄いテーマになっておりまして
これについては、最期読み切るまで全然気付かなかったのですが
大変よくできているというか面白かった
そして、何よりも、スポーツ物らしく
終わりがすげー清々しくて素晴らしい
清涼感ともいえるほど、見事な読後感に
ほれぼれとしたのでした

ドラマにして欲しいなあとも思うのですが
多分、自転車のそれを描くことができないのかなとも
残念に思うのであります

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

2010-04-19 22:02:02 | 読書感想文とか読み物レビウー
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
作:岩崎 夏海

ちゃんと話題の本だって読むんだ
そんなわけで、恥ずかしかったけども読んでしまいました
最近話題の小説であります
本の題名が、そのまま小説の体を表しておるわけですが、
なんというか、凄く手を出しにくい表紙に
あれじゃなかったら、もっと売れてんじゃないか?と
ちょっとだけ思ったりしながらのそれこれ
大変面白かったのであります

題名のとおり、女子マネージャーが、マネージャーってなに?
って思って、手本にしたのが、ドラッカーだったという
落語の枕みたいな出だしで始まるそれであります
正直、小説というよりは、わかりやすいドラッカー入門
あれ、言葉がかぶってる?的なくらい
よくよくかみ砕かれたというか、ドラッカーという経済書を
ひとつのキーとして描かれたセカイでありました
凄く面白かった、小説としてどうかというのでなくて
ドラッカーってすげぇということで面白かったような
そんな気もする、新しい

小説としては、色々つっこみどころ満載だなとか、
読んでいるとドラッカーの面白さに気付かされるんだが、
そのせいで、ドラッカーが関係ない部分が
なんか退屈に見えてしまうとか、可哀想な感じに
なったりなんだったりでありましたが
マネジメントということが、全てに適用できる
そういうことを教えてくれる、大変ありがたい内容でありました

特に、最近よくよく聞くようになったというか
今更かよという話でありますが、
イノベーションという言葉の意味が、この本をもってして
ようやく理解できたりしたあたり、なんというか
感動でありました
思考はこう高めていくべきなんだ、目標設定とはこうするのかと
ハウツー本のように、もくもくと女子マネが
努力というか、ドラッカーを実践していく様が
痛快といったらいいのか、実際はそんな夢物語じゃなかろうというのを
うっちゃってしまうくらい、面白い体験ができる
そういう小説であります
先にも書いたけども、なんというか新しいなぁと
このジャンルに感動しておる次第であります

展開に唐突さがあったり、後半というかオチあたりでは
えー、なんて思ったりもしましたが、そういうところまでくると
ドラッカー面白いんだなという感想に支配されていて
この本が、純粋に小説としては面白くなかったと
証左しているような具合で、悲しいのですが
エンターテイメントとして、努力して報われていく姿
それが十二分に、ドラッカーという方法によって描かれていて
やっぱり、小説としても大変面白いじゃないかと
考えを改めたりしつつ

読んでいて、頑張ろう、俺もやろう
なんて、気分にしてくれたという時点で
この本は秀逸だと思われるのでありました

しかし触発されて、ドラッカーのマネジメントエッセンシャル版を
手にとってみましたが、読むに至っていない現在、
やはり、この本が面白かっただけで、マネジメントという本
その本体については、難しいんじゃないかしらと
自分のおつむの弱さを嘆いてしまうのであります

表紙で損していると思うんだけど、
あの表紙じゃないと話題にならなかったかもとも思う
なかなか、難しいですね

龍馬伝 勝麟太郎

2010-04-18 20:58:56 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ龍馬伝
がっちりと視聴完了であります
とうとう出陣勝先生といったところで
なかなか楽しめたのでありました

台詞の多い回だな

そういう印象が凄く強かったと思われる
まぁ、勝先生が喋る喋る、喋り倒す
ああいうしゃべり方の人っているよなぁと
まくしたてる具合にほれぼれしたのでありました

最初に思ったというか、色々感想の前に
不思議に思ってしまったのが
龍馬との出会いは、こういう処理なのか
ていうか、中岡慎太郎はどこいったんだろうか
そういうところであります
私の知っている、龍馬のお話だと
勝先生を斬り殺しにいく龍馬と中岡が、
話聞いてて言いくるめられたみたいな具合だったように
思うんだが、今回は大きく違っておりました
これもありなのかしらと、思うところですが
さっさと、以蔵まで顔合わせしてしまっているので
警護の話とかどうなんだろうかと
ちょっと色々思うのであります

長次郎が出世というのか、開花を果たして
それを分際と切り捨てた武市という
また、見事な描き方というか、わざとらしいともいえる
あの場面が、かなり印象的でステキ
武市派はああでないといけませんね(偏見)

全体的にどでかいというか、凄いぜという
龍馬の期待感がそのまま映像になったような
後半10分くらいの怒濤のあれこれが
またまたステキで、大筒はあるわ、黒船はあるわと
ちょっとあざといというか、わざとらしいものの
あの面食らった感が凄くステキと感激して過ごしたのであります
なんか、あれこれと揃ってきたという感じが
明日に夢見られるような風で素晴らしい

で、幕府側において、家茂、慶喜と出てきたわけですが
まさかの、慶喜が調子ノリというキャラ設定に驚き
いかにもな、小者感がこれまた素晴らしかったので
今後の彼が楽しみでもあるところです
流石に、篤姫は出てこないか、もしかしてとも
思ったりするわけですが
それはそれとして、春嶽様も素晴らしいし
重役がじわじわ固まってきて
そろそろ、薩摩っぽがみたいなぁと気が逸るのでありました

へいしゅうせんせぇ

2010-04-13 22:04:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
へいしゅうせんせぇ  作:童門冬二

またも細井平洲先生の本であります
ようやっと二冊目か、遠い道のりなのか
よくわかりませんが、最近、凄く好きになったというか
調べてみたいと思っておる偉人を描いた
連載小説の単行本でありました

ちょっと雑誌での連載形態がどうであったのか
ひょっとしたら、読み切りを集めたものではないのか
そう思うような、いわゆる、同じ出来事や
同じ台詞の繰り返しが、そこかしこで見られて
残念ながら、単行本としては、面白いとは言い難い
そんなことを感じたのであります
それでも、こんこんと繰り返されることによって
むしろというか、強いエピソード、あるいは
本当にあったこと(伝えたいことなのか)が、
それなんだとわかるような、安心設計だとも
思ったりできますが、贔屓目ですね

さておき、そんなわけで話としては
そこまですげー面白い、いや、ためになったという
そんな類ではなく、むしろ、児童文学書というと
人聞き悪いかもしれませんが
道徳の教科書めいた、まぁ、儒者だから当たり前ですが
そういうことがこんこんと書かれておりました
内容としては、前回読んだ平洲先生の本と
ほぼ同じでありまして、わかりやすくかみ砕いて
あれこれと指南した様と、鷹山とのことが描かれており
その鷹山とのことが特に書かれていたのが
面白かった部分であります
そんなに師弟として深い仲だったのか、文献をちゃんと
当たってみないといけないと思うのでありました

さて、その、鷹山とのことを中心にしているため
自然、これまた、以前に読んだ、漆の実のなる国だったか、
藤沢周平のそれとも話がかぶっておりまして
先に読んでおいてよかったと思ったのであります
その裏に平洲先生があったという書き方ですが
前回読んだあれには、そこまで登場しなかったことを考えると
どこまでなのかは、まだわからぬところ
でも、鷹山という人が素晴らしかった
そしてその模範となりうる像が、平洲先生であるのは
どうも間違いない様子でありました
今度は鷹山について調べないといけないかもしれない

と、そんなことを思いつつ
徳についてと、あり方について考えさせられたので
ありましたところ
やはり、平易な言葉で分かり易く
そして、広く許していく心である「恕」を覚える
そんなことを感じたのですが
どんどんと、何か、世俗から離れてしまうようにも
思えてならんところであります

本当に、こういう政治家ばかりだったら
治世は素晴らしいこととなるのかもとも思うんだが
どうなんだろうか、甘いなぁ

龍馬伝 ふたりの京

2010-04-12 21:18:46 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ龍馬伝
ながら見してしまったので、
ちゃんと覚えていないのが残念で仕方ないんですが
それでも、色濃く残った分だけを
つらつら書いておきます

もはや、コント・岩崎家となってきたような気がする
高知のあの一家がステキすぎる
香川さんは本当、なんでもやるなぁーと
感心を通り超えて、もう、笑いがとまらない感じであります
あんだけ鮮やかな演劇仕立てのノリツッコミを見ると
笑いすぎて、体に悪いくらいであります

また、今回ので随分と磨きが掛かったというか
いい役者さんにひっぱられているからなのか
弟、妹の絶妙な顔芸というか、これもまた
素晴らしいことこの上なかったと思います
全て、倍賞さんと、蟹江さんのおかげでありましょう
あの一家だけ、クオリティが段違いだ
いや、他のも凄いんだけど、飛び抜けてやがる

あの数分の大根をめぐるあれこれで
さらっと、現状を説明台詞で片づけたと
考えてみると、何一つ大切なことはなかった気がする
あの時間が、凄く大切なものに見えてしまったのが
脚本から演出、役者にいたるまで、凄まじい力だと
感激に打ち震えたのでありました

で、内容に関係あるかどうかわかりませんが、
是非とも色々な感想を見たいと思った、
龍馬が童貞を捨てるの巻が
また、なかなか、なんというか、あの
いくぞ、いいのか?いくぞ、本当に、いいのかいいのか?
と、逡巡というのか、なんか、あれこれ思わされる
やや長いと思われるようなあの時間というか
映像が面白かったのでありました
そのすぐあとに、もの凄くさっぱりして加尾が
仕事しているのもなんともよかったのであります

そして、その女らしさと別に
もう、悪い男にひっかかった頭悪い娘にしか見えない
伊蔵の染まりっぷりが素晴らしかったと思うところ
前回に引き続いてというか、踏み越えたら
案外簡単にという具合で、不気味なくらい
慣れてきた感じが、相当リアルに見えたのであります
おお、怖ぇ、ああやって鉄砲玉って作られるのか

加尾と龍馬に告げようとしたときの
あの目つきというか、一線やってしまった具合が
凄くよくて、それをたしなめる大人の龍馬みたいなのが
また、いい塩梅だなぁとこれもまた面白かった、
見応えがあったのでありました

いよいよ勝先生と出会うの巻になるようですが、
こっからも楽しみは継続して
弛むことなく楽しみたいと思うのでありましたとさ

大仏開眼 前編

2010-04-06 21:51:55 | ドラマ映画テレビ感想
NHKのスペシャルドラマ
大仏開眼を見ました
すごい、「だいぶつかいげん」で、ちゃんと変換できる
ステキだわ
そんなどうでもよい感想はさておき
前後編まとめてやってもよかったんですが
とりあえず見て思ったことを
つらつら綴っておこうなのであります

懐かしの親方様やら、珍しく、北の国から来た人とか
俳優陣は比較的若いといっていいのでないかしら
時代ものではあまり見ない顔ぶれじゃないかしらと
思ったりしながらの内容でありました
話の筋は、難しいというわけでもない
ただ単に疎い時代なのでピンとこないという
悲しいところでありますが
奈良時代(でいいんだよな)、大仏による救済というか
仏教導入の意図みたいなのに
けっこうじわじわ食い込んでいて面白かったのであります

あの頃の話題というのは、正直面白すぎるけども
確証がないせいなのか、何か、わからなくていい問題があるのか
題材として取り上げるのも難しいように思われるなか
皇室やら、藤原氏やらと勢力図と呼ぶべき
当時の政治が見られて骨の太い内容であります

しかしというのか、何故か
最近は口うるさい素人臭が酷いわたくし、
見ていて、ああ、久しぶりに普通のカメラの映像だと
そのクリアなそれこれに感心したというか
なんか、迫力がないと残念に思ったり、
NHK美術斑が死力を尽くしたと噂される
当時の衣装の凄まじい再現について、
再現したのはいいけど、それに執着しすぎてて
みんな小綺麗すぎるとか、これまた
いらないことを思ったりしたのでありました

一番目を見張ったのは、藤原家にあったと思われる
三彩の器でありました、ああ、すげー
あれを再現してしまうのか、あれは小道具なのか
それとも、現代品のレプリカなのか?
そこ凄く重要だろうと思ったりして、
ついこの間までやっていた、趣味悠々だったかの
焼き物を作ろうのときに、幸兵衛さんから貰ったんじゃねぇかと
勘ぐったり、なんや、色々とシナリオ以外のところばっかり
見てしまったのでありましたとさ

いつもの通りになってしまったのでありますが、
演技はステキで、広告というのか、番宣のときに
なんか、鈍くさいなぁなんて思っていたシーンが
流れのなかでは、すごくいい塩梅で
思わずひきこまれたりして、来週も見逃せなくなってしまったと
土曜日を待つ身分なのでありましたとさ

不毛地帯

2010-04-05 21:56:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
不毛地帯  作:山崎豊子

ようやっと読み切りました、長い、重い、暗い
正直、読むのが大変だった
山崎豊子の名作、不毛地帯であります
先日というには随分と前になってしまいましたが
ドラマが終わったこともあって
文庫本で、また、分厚いのを四冊ももちもちと読んだのであります
ドラマ見ておいてよかった
おかげで、知識なしの時と違って、スムースに読めたと
今になって思うところであります

話としては、ドラマのそれと大筋は一緒でありまして
正直、小説の感想というよりは、生々しく残っている
ドラマの感触と比較したような読み方となりました
読み直して思ったのは、あのドラマ
本当によくできていたんだなという脚本に関する感心であります
あれは凄い、実によくできている
小説の登場人物がいくつかに集約されるというのは
よくよくあることですが、ドラマ見ていてほとんどというか
まったく違和感を感じなかったくらい、素晴らしかったのは
小説読んで新鮮な驚きでありました
兵藤くんのエピソードが、いくつか、敵役のエピソードだったとか
凄いうまいこと消化してたんだな

そんな、ドラマへの讃辞はさておきつつ
読んでいると、あの俳優陣の声で台詞が再生されて
ああ、この台詞は言っていたとかにやにやしつつ読むのでありました

ドラマと異なった部分というのか
もっと、黒いというべき内容がいくつもあって
いわゆる、裏社会ではないんですが、もっともっと
泥にまみれていく姿が、綿密に描かれていて、それが
とてつもなく重たくてよかったです
鎌倉の御仁とよばれる人とか、是非ドラマにも出て欲しかったと
ちょっとだけ思いましたが
様々なことを考えると無理だよなぁとも感じるところ

そして、方々でいわれていたドラマではしょられていた
序盤のシベリア編の綿密さに戦慄したのでありました
あれはドラマにはならない、あれを二話も三話もやられたら
誰もついていけなくなってしまう、でも
映像化して欲しかったようにも思う
そんなことを思いつつ、想像を絶するほどの
凄まじく過酷な環境が描かれておりました
特に、壱岐が酷い目にあいまくるあたりは、見てられないくらい
とても酷い、そして同時に、露助は赦せないと
血の涙を流すくらいに酷いことが描かれておりました

戦争を二度と起こしてはいけないと
そういう、過ちに対する意識が、川俣や壱岐が語ると
その重みが、このシベリアのそれこれからよくよく
伝わってきたのでありました
本当、戦争はしないにこしたことはない、そして
やるんだったら負けたらダメだ
あの蹂躙されるという様は、とてつもない負だと
震えたのであります
ああいうときにちゃっかりと生き残ったヤツとかもいるだろう
そういうのに対する、なんともいえない憎悪みたいなのを
かきおこされる、凄まじい怨嗟のようなものを
覚えたのであります

商社に入ってからの活躍については
ドラマとほぼ一緒でありましたが、はしばしというか
色々なところで、みんなが凄く悪いヤツだったように思います
特に鮫島と、その息子の悪さがちょっと
びっくりするくらいだったのも凄かったのであります

意外と最期があっさりでありまして
シメのシベリアについては、ドラマの消化がすごくよかったんだなと
思ったりしながら、夜遅くまで読み明かして
何か、重たい物を背負ったような気分になりましたが
とても面白い小説でありました

龍馬伝 お尋ね者 龍馬

2010-04-04 20:50:22 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ龍馬伝
いよいよシーズン2がスタートということになりました
龍馬アドベンチャーだったかなんとかと
副題が出ておりましたが
ちょっとだけ、OPもかわっておったように
思ったり思わなかったりしますところ
ステキですね、久しぶりにちゃんとオープニングを
見て思ったんですが、斬新すぎるというか
派手すぎるな、どうなんだろうかな

で、久しぶりの弥太郎明治版の登場で
ステキと感激したのでありました
今更でありますが、弥太郎名地盤の顔作りについて
びっくりするくらい似てるというか
あのヒゲと感心したのでありました
相変わらずというのか、あのまんま偉くなった具合だなぁと
ちょっとだけ感じたのですが
最近の弥太郎(本編)は、どうも弱いというか
なんか、右往左往が多いので、小者化が激しいところ
今後、どういう紆余曲折があるのか
楽しみであります

ステキな殺陣もあったりで、龍馬まわりは
実にうまいこと描かれたというか、ああいう龍馬すげーなーと思うのと
鰹のタタキ代金は誰が払ったんだろうかと
その二つが気になったのでありました
品物がきたときに渡してたんだろうか
ちゃんと見てなかった
去り際に、弥太郎に頼むのかとちょっと思っておりました

で、龍馬ばかりではなく、当然のようにして
武市まわりがうぞうぞとしてきてステキ
特に今回は、以蔵の目覚めというか、おちっぷりが
実にすばらしくて目を見張るようでありました
唐突とも思われないでもない
はみごにされる以蔵、それを定番というか鉄板のように
うじうじして、そこに半平太先生が優しくなんて
もう、なんというテンプレート芸
しかし、ここでの以蔵がすばらしかったように思います
なよっとした役者さんだなと思っておりましたが
そのなよっぷりが、実によかった
だからこそ、ああなっていくような、あのやせさらばえ方は
すばらしいと感激したのでありました

初めての殺しが、あえて
斬るんじゃなくて、絞め殺しというあたりがまた
人斬りうんぬんという異名よりも、人殺しという具合っぽくて
ステキすぎると感激したのでありました
見せ方がうまいなぁ、楽しみすぎるなぁ

どきどきしつつ、篤姫とかは出てこないよなと
あれこれ考えたりしながら、生きていきます