M資金 欲望の地下資産 著:藤原良
非常に面白い本だった
M資金という詐欺の常套句とまではいわないが、
古くから伝わるそれこれが、近年でもまだ通用しているという話がまとめられていて
ものすごくためになるというか、面白いもん見たという気分になれた
無粋というでもないが、裏とりしようと思わないんだが、
ある程度仮名にしてあるので、そこを確かめるということもできそうなんだけど
ただ、このM資金という伝説が、どうして通用してしまうのか
その構造みたいなのを解説しているという点が面白かったので
事実というか、実際の起こった方はなるほどなという程度で満足してしまったのである
この詐欺を扱う集団がおおよそ3つほどに体系分類できるようで、
それぞれの成り立ちも面白いんだが、構造をついた詐欺を働いているというところが
きわめて興味深い内容だった
M資金というものが、ある種ロマンめいている、徳川埋蔵金とかと同じ感じで、
それを金も地位もある人間が、ロマンとして信じてしまうというところに
つけこんでいく詐欺であったり、そのための念書とかが、
次の詐欺に使われている、いわゆる、あの人もこういう念書を書いてんですよと使われて
その信ぴょう性が上がってしまうとか、
考えるとすごいことだなと手口の鮮やかさというか、周到な感じに舌を巻くのでありました
また、サギとして、結局M資金がどうしたというところで、
つなぎをするための資金を得るというだけではなくて、
結局、信用棄損を狙って、その口止め料としてアガリを狙うとか
本質がどこにあるか、そこに至るまでの話とかが
かなり面白くて読み入ってしまった
割と単純化して、事件概要の解説としてしまっているので
これは、小説とかのネタにしたら、そりゃ面白いわなと思わされる展開ばかりであった
この本では、そういう手口とか、関わるグループについて詳細に記すことで
M資金詐欺と呼ばれるものへの注意喚起としているそうなんだが、
その割に、読み物として面白くなるようにと狙ったような、
最終的に、「本当にM資金はあるんじゃないか」という事件というか、
出来事があったというところで終わるというのが、また心憎いというか、
この本、啓発本が目的じゃないじゃんとか思ってしまう感じなんだが
ともあれ、面白いと思ってしまったのである
これだけで詐欺の教唆にはならないんだろうけども、
M資金というロマンに取りつかれてしまい、
詐欺だと思っていなくても、そういうことに加担してしまう可能性があったり、
骨董屋経由で、骨董道と似たロマンの売り買いと同軸で進められたりのあたりが
最高に面白かったと思うのであった
というか、こういう本を読んで面白かったとか
わめいている俺もまた、加担してしまっているんだろうか
M資金は多分撲滅しないんだろうなと
トイレの花子さん的なものとして、ある種、古典的な怪異のように思いつつ
楽しみ読み終えたのでありました
非常に面白い本だった
M資金という詐欺の常套句とまではいわないが、
古くから伝わるそれこれが、近年でもまだ通用しているという話がまとめられていて
ものすごくためになるというか、面白いもん見たという気分になれた
無粋というでもないが、裏とりしようと思わないんだが、
ある程度仮名にしてあるので、そこを確かめるということもできそうなんだけど
ただ、このM資金という伝説が、どうして通用してしまうのか
その構造みたいなのを解説しているという点が面白かったので
事実というか、実際の起こった方はなるほどなという程度で満足してしまったのである
この詐欺を扱う集団がおおよそ3つほどに体系分類できるようで、
それぞれの成り立ちも面白いんだが、構造をついた詐欺を働いているというところが
きわめて興味深い内容だった
M資金というものが、ある種ロマンめいている、徳川埋蔵金とかと同じ感じで、
それを金も地位もある人間が、ロマンとして信じてしまうというところに
つけこんでいく詐欺であったり、そのための念書とかが、
次の詐欺に使われている、いわゆる、あの人もこういう念書を書いてんですよと使われて
その信ぴょう性が上がってしまうとか、
考えるとすごいことだなと手口の鮮やかさというか、周到な感じに舌を巻くのでありました
また、サギとして、結局M資金がどうしたというところで、
つなぎをするための資金を得るというだけではなくて、
結局、信用棄損を狙って、その口止め料としてアガリを狙うとか
本質がどこにあるか、そこに至るまでの話とかが
かなり面白くて読み入ってしまった
割と単純化して、事件概要の解説としてしまっているので
これは、小説とかのネタにしたら、そりゃ面白いわなと思わされる展開ばかりであった
この本では、そういう手口とか、関わるグループについて詳細に記すことで
M資金詐欺と呼ばれるものへの注意喚起としているそうなんだが、
その割に、読み物として面白くなるようにと狙ったような、
最終的に、「本当にM資金はあるんじゃないか」という事件というか、
出来事があったというところで終わるというのが、また心憎いというか、
この本、啓発本が目的じゃないじゃんとか思ってしまう感じなんだが
ともあれ、面白いと思ってしまったのである
これだけで詐欺の教唆にはならないんだろうけども、
M資金というロマンに取りつかれてしまい、
詐欺だと思っていなくても、そういうことに加担してしまう可能性があったり、
骨董屋経由で、骨董道と似たロマンの売り買いと同軸で進められたりのあたりが
最高に面白かったと思うのであった
というか、こういう本を読んで面白かったとか
わめいている俺もまた、加担してしまっているんだろうか
M資金は多分撲滅しないんだろうなと
トイレの花子さん的なものとして、ある種、古典的な怪異のように思いつつ
楽しみ読み終えたのでありました