CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

JIN~仁~

2011-06-30 20:19:21 | ドラマ映画テレビ感想
TBSの久しぶり大ヒット傑作ドラマ
JINを見終わりました
原作漫画、また、ドラマとしても前作が面白かったので
なんというか、期待をかなり大きくしてみておりましたところ
各話のレビウができるくらい
なかなか面白かったんじゃないかしらと
いまさら思うところですが、なかなか、秀作でありました

幕末もので、さらに医療物という
ある意味反則みたいな組み合わせだと
言われておったようでありますが、
それにSF要素を加えて、もう、俄然面白く仕上がっておりました
原作どおりのところと、それをうまいこと
ドラマように消化したところと
あれこれ論点があるようですが、ドラマとして
大変よくできてたなんて、えらそうなことを
思ってしまうのでありました

何がよかったかといわれると、
どれと揚げづらいですが、やはり、
大沢仁と、内野龍馬でありましょうや
この二人のかけあいと、間と、演技それぞれが
本当にすばらしかったように思います
それにつられるでもないですが、
出てくる俳優さんが、なんだか気合はいってて、
かなり見ごたえがあったと思われるところ
軍神広瀬が、西郷どんで出てきて、
ああ、これはこれでありだなぁなんて
感激したのもよい思い出であります

ただ、難点というか、おそらくどこの感想でも
言われてそうだなと思うところでありますが、
どうも各話で感動させようとしすぎなところが
ちょっとというか、だいぶ鼻についたのと、
幕末に医療というテーマよりも、
人間模様を描くことに重点を置かれたあたりが、
ちょっと、面白さを逃した感
前作のよかったというか、一番期待したところが
そがれてたかしらと思ってしまったのが
残念でありました、これは仕方ないのでありましょうが、
なんというか、残念であります

とはいえ、手術シーンでは
かなり予算がかかっていると思われる
様々な小道具というか、手術一式セットがすばらしくて
むやみにリアルだなと思わされるそれこれと、
大量の血しぶきがすごかったなぁと
そういう点で大満足でありました

内容としては、最後に唐突なSF指南あところが
苦笑しつつも、理解しやすいと思わされたり、
でも、なんだか納得いかん終わり方だなぁと
思わなくもないところが、どうにも尾を引いたりと
快作というよりは、秀作という評価になってしまうところが
乙でありましたなんて、
大変えらそうなことをこいておいて
また、こういうドラマを見たい気がせんでもないなぁと
感じたのでありました

うわさに聞くところでは、まったく違う作者で、
現代の料理人が信長に奉公するとかいう
まぁ、なかなか当たりそうなエッセンスの漫画もあるんだそうで
そういうのもいつか、ドラマ化するんだろうかと思ったりしつつ
原作よくても、作り手の気合が足らないと大変だろうなと
今作の成功は、役者など作り手にあった気がするなぁと
感じたり、記しておくのでありましたとさ

來來亭 本店

2011-06-27 20:28:15 | 食べ物飲み物
以前に他の店で食べたときの思い出を
つらつらと書いたのでありますが
あれから、何年経ったのか、
やっと本店にいくことができたというか、
たまたま寄ったら本店だったというわけでありまして
食べてまいりました
最近、そこかしこに増殖している
滋賀県発のラーメン屋「來來亭 野洲本店」
食べたのは普通のラーメン
暑いから、冷麺にしようかと思ったんですが、
せっかく本店なんだからと、くそ暑いなか食べてしまいました
いつもどおり、ネギ多めのみのオーダーにて、
いや、他の店だと、しょうゆ薄めとかやるんだけど
あえてノーマルに近い形で食べたのでありました

おいしかった

なんというか、驚いたといっていいんだろうか、
いつも食べているのとはちょっと違う、
大きなジャンルというか、スープとか、麺とかは、
確かにいつものと一緒に感じるんだけども、
トータルといいますか、食べてみた感触が、
「おいしいな」という具合なのであります
別に支店のがちょっとおいしくないとかではないんですが、
さすが本店と思えるほど、いつものよりもおいしいと感じたのであります

細麺で、背油が振ってあってと、
いつもどおりのスタイルながら、麺の茹で具合というのか、
ほどよい歯切れが見事で、細麺なのにしっかりとした食べ応え、
そして、しょうゆは割りと濃い目なのに、
非常にあっさりというか、しょうゆ臭さがほとんどない、
これが一番驚きました
ほかの店だと、どうしてもしょうゆのにおいが気になって、
しょうゆ薄めで食べてたのでありますが、
ここのは薄くする必要がないというか、まさに、ほどよい
使ってるそのものが違うんだろうかな

それを一番感じたのが、チャーシューであります
他の店とやわらかさとかは一緒なのでありますが、
本店のは味が濃いというのか、深みと呼ぶんであろう、
なんとも旨さが噛むほどににじむのであります
あれはなんなんだろう、どうしてあんなに違うんだ

そんな不思議体験をしつつ、
わりとあっさりさっぱり食べきってしまったのでありました
根底に存在すると思われる、コアになる
出汁か、しょうゆか、スープの素か、
どれかが本店のものは一味違うんでなかろうか
それだと、支店で味違いすぎて、支店ていうなよ
なんて思ったりもしてしまうんですが
どうもそうじゃなかろうか、
天一だって同じようなもんだしなぁ

なんて、くだらないことを考えつつ
ラーメンを食べさせるという業態について
考えてしまったのでありました
激戦をくぐりぬけるというのは
なかなか大変なことだよなと思うのであります
本店だけは残るようにしてるというだけなんだろうか

ラーメン屋をチェーン化するということと、
おいしいラーメンを作るということは
イコールではないなんて、
当たり前っぽいことをちょっとだけ考えてしまうのであります

江~姫たちの戦国~ 利休切腹

2011-06-26 20:46:48 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「江」
視聴完了しました
なんだよ、タイトル詐欺かよ
そんなことを思わずつぶやいてしまったのでありますが、
利休切腹にいたるまで、といいつつ、
ちゃっかり、朝鮮出兵と秀長が死ぬところをセットにして、
先日の小田原攻めのときの、立小便をカットしたうえでの、
移封宣言というのがなかなかでありました、
徳川のお客さんの数多すぎたんじゃないか?
そんなことを思いましたが、
なんというか、秀忠はあそこに居すぎだろう
まぁ、ある意味、もう一人の主役だからいいんだけどさ

さて、茶器について、わざとか、なんなのか
わかりませんが、朝鮮の使者がきていたからか、
十文字高台の高麗茶碗風のそれで、
そこだけ、よかったかもしれないと思ったのであります
ちゃんと、真ん中にヒビがいってる
よろしくないとされた、不吉な竹の花入も出てきて
ちゃんと利休を主題にした内容というか、
小道具だけはそろっているなと、感じたのであります

しかし、今回で、やはり思ったというか
もう仕方ないとはいえ、
「江」を主人公としているから、物語が進展するそこに
立ち会わないといけないというのは、
まぁ、いた仕方ないのかもしれない
だから、どこでもかしこでも顔を出すということに
怒りを向けるというのは、筋違いというか、
歴史事実を見たくないなら、という条件がつくというかなんというか
ともかく、居ると不自然だなと
今回一連の事件を追っていくと、どうも、腑に落ちないというか、
困ったなと思わされたのでありました

江が主役である以上、上手に歴史を描こうと思うと
難しすぎるのだなと思ってしまえば、
今回のような内容は、許せてしまえないだろうか
そう考えるようになったのでありました

そんなわけで、結局は来週に切腹ということで
江はまた嫁いでいくようだし、なんともかんとも
見守っていこうかしらと考えるのでありました
あと、今回いきなり出てきた古織については、
今後、出番があるようなら(たぶんあるだろうけど)
コメントしたいなぁと思うのであります
今は、語れるほどなんというでもないのでありまして

それでわ

京都大アンティークフェア

2011-06-23 20:55:07 | 陶磁器を探す旅と名物
どうやら、京都で毎年2回ほど開催されているらしい、
大骨董市であります
先日、ひょんなことから開催を知り、しれしれといってきたのですが、
いや、すげぇ、なんというか凄い
これが、骨董なのかと、改めて
この沼の深さと恐ろしさを感じ取った次第でありました

300店もの骨董業者が、ところ狭しとブースをかまえて、
陶磁器はもちろん、刀剣、書画、宝飾品や生地、象牙からおもちゃ
なんでもござれという具合で、
本当に、凄いガラクタ市だなとみまがうばかりの
すばらしい品揃えでありました
この世界を少しだけかじったという
自分の矮小さをよくよくと理解できたというか、
象牙のクズとか、なんに使うかわからないものも、
なんだか凄くよいものに見えてしまうような
そんな恐ろしい、あやしい空間が漂っていたように
感じるのであります

会場はけっこうな広さだったので、
見てまわるだけでなかなか大変だったのでありますが、
好みの陶磁器を探そうなんて思って
さらさら見てまわると、えらいことで、
値段はまさにピンキリ、なんとなくよさげと思うと
途端に値段がはねあがるのは、通例どおり、
そして、あれこれと見てまわりすぎると
だんだんと、判断基準が鈍ってくるというか、
いよいよ、目が疲れてくると申しましょう、
価値観が崩壊というのか、わからなくなってくるのが
凄く楽しいのであります

なんとか踏ん張って、何も買わずに帰ってきたとか
ちょっと、骨董市いったわりにどうかしらねと
思うような内容でありましたが、
見てまわるだけで十分面白くて、
さらりと500万円~みたいな刀剣とか見て
こんなもんどうしたらいいんだろうと、頭を抱えたり
怪しさもきわまった感じの茶碗が、
これまた怪しすぎる桐箱と一緒においてあったりと、
なんだかどうだかと、うなりひねりすごしたのであります

今思えばというか、骨董の正しいところかとも思いますが、
ああいう場所で30万円くらいは、遊び金として使える
そういう余裕がないと、本当の意味で遊べないんだろうなと
凄く残念に思ったのでありました
すごい楽しかったんだが、買う勇気と金銭がなかった
1万、2万程度のもの、なんていう
通常じゃ考えられないような判断基準になってきたり、
蒔絵の箱が8万くらいだったら、安いじゃないかと
わけのわからないことを力強く思ったりと大変で
よろしくないですな、楽しかったけど

意外と業者さんは若い人も多かったりして
なんというか、世界というのは、見えないところに
たくさん、凄く、あれこれ広がってんだなぁと
感慨深く眺めたりしながら
ああいうところも、金を使うというのも大切ながら、
自分をさらけだしてというか、
本当に好きで、話すというのも一つ、
好きでなくても、なんとなく情報を得ようと業者さんを冷やかすのも
一つなんだなぁと、そういうのを精力的にこなす人を見て
感心したりだったのでありましたとさ
人見知りには悲しいが、難しい世界だと
すべてがそうだと知りつつも、思い知らされたように
考えるのであります

ともあれ、らくだの骨とか、
本当かどうかもわからないそれとか
買っておけばよかったなと、いまさらながらに思うのであります
どうやら9月にもやるらしいので、今度いったら
もう少し考えてみようと今から楽しみなのでありましたとか
メモっておくのであります

ガラスの巨塔

2011-06-21 21:16:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
ガラスの巨塔  作:今井 彰

これはNHKカテゴリでよかったかもしれない
そんなことを思いつつ、
重たい内容ながら一日で読みきってしまいました
なかなか、骨が太いというか、重たいから
読むのに疲れました
そういう内容であります

NHKのプロジェクトXを作ったプロデューサの小説で、
どこまでがフィクションなのか、それはわかりませんが、
NHKを舞台にした、一人のテレビマンの栄光と挫折を描いた
そんな小説でありました
というか、本人を主役とした、自叙伝めいたところでもあるんでしょう
そう思うせいか、ちょっと、どうかなと
思わされてしまうところが残念でありますが、
題名が、アレに似ている感じは、
メッセージ性の強い、よい題名だななんて
感じた次第でありました

NHKという組織がどういう仕組みなのか
それを紐解いたというと御幣があるんでしょうが、
その内部が、それなりに描かれているのが面白かった
そうか、組織というか、NHKとのは
やはりこうなのかと、さもありなんなんて
思わされるような描かれかたがステキで、
下っ端で馬鹿にされていたながらも、
実力で、すげぇ映像を撮って、そこから、凄い出世というか、
認められていく、正確には、上の覚えがめでたくなっていく
そんな具合で、天皇と仰がれた、
当時のNHK会長である、海老沢氏とおぼしき人物と
近づくにいたるのでありました

そのあたりから、雲行きというか、その権力のした
また、ここも凄いことがあれこれ書かれていた気がせんでもないが、
まぁ、読む人によっては、自慢話だなという内容が
ずらずらと続いて、NHKの前会長という人が、
あんだけたたかれたけど、実際はどうだったのか、
その理解というか、一つ、示してもらえるという意味で
個人的に貴重な資料だなと思わされる内容
しかし、かの事件があり、
天皇の陥落ということから、彼の不幸がはじまって

ここから、題名を模したとおぼしきほうの作者である、
山崎豊子先生ならば、この鬱屈をもう少しライトというか、
読んでいて、気が重たくなるけども、
なんというか、救いでもないが、こう、
同じくして生きていくような、有様が描かれたんでしょうが
残念ながら、ここからは、目をそむけたくなるような
ひどい有様で、たぶん書いている方も
ここはひどく疲れて書いたんだろうなと
ちょっと距離を置いて読んでしまうような
そんな内容のまま、終わってしまうという
なんとも、読後感は最悪ながらも、面白い小説だったと
メモるのであります

読み終わってからちょっとだけ感じたのは、
方々のレビウで辛い評価なのは、ひょっとしたら、
そういう勢力がそうしたんじゃないかな、
あるいは、どうかしらと、思わされるほど、
いろいろ憎いという悪しき感情が、わらわらと読み取れる
ある意味不幸な図書だと
思ったのでありました

でも、面白かった

江~姫たちの戦国~ 人質秀忠

2011-06-19 20:46:27 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「江」
急展開というか、ようやっと進んできたというか、
なんだろうな、このあたりを、この時期にやっておく必要が
はたしてあるんだろうかなと
思ったり思わなかったりしつつ
でもでも、ここ数週は、実は面白くといっていいんじゃないかな
そうやって、甘やかしてしまうのであります

さて、今回、唐突に利休との仲が悪くなったような
錯覚を覚えてしまったのですが、
前々から何かしらの複線があっただろうか、
しっかり見ていなかった己をのろいつつ
それはそれとして、険悪さは
見事な形で描かれたように思うのでありました

最初っから、これは利休と違うなぁと
なんとなし、石坂さんのことを思っておりましたが、
しかし、あのスタイルが石坂さんの利休かと
圧倒されたといったらいいのか、
すげぇ渋いというか、新しいと感激したので
今回は特に見ごたえたっぷりでありました

狭苦しいことを許されてこそという立場というか、
まぁ、様々自由人であったように描かれた
利休という人が、その我を通しつづけて
やがて自滅というか、その、確信的にやっておるわけで
望んで滅ぶという、美学みたいなのまで見えて
ステキすぎてすばらしい
この利休らしい、そして、納得のいくところであります

しかし、やっぱり強引というか、
ちょっとというか、かなり無理があるなというところも
しばしば見られておりまして、
とってつけたように、三成が政治に口を出すとか言い出して、
別に出してなかったじゃんと、視聴者的に思ってしまったのが
残念きわまりなかった、それなりに口出ししてれば
もっと違っただろうになとは思うんだが、なんともかんとも

また、秀吉に嫌われる人はいい人に映るというようなエフェクトがあるのか、
殺生関白が、ちょっとだけいい人というか、
酔っ払ったら手がつけられないが、そこそこ人間味があって
面白い人みたいな描かれ方になってるのは驚いたのであります
利休をかばってしまうあたり、妙すぎるんだが
まぁ、いいやそんなことわ

茶碗としては、青磁と黒そして赤
まさか、赤楽のことを雑とかいうとは思いもしませんでしたが、
ああいうのには目をつぶるというか、耳をふさぎつつ
来週はしっかり見届けようと思うのであります

ああ、利休よりも、秀忠のことを書かないといけない回だった気が
せんでもないですが、まぁ、いいや

純平、考え直せ

2011-06-15 23:19:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
純平、考え直せ  作:奥田 英朗

このところ、アタリ本に恵まれている
そんなことを思って今回も読みました
読み終わってみると、なんというか、
別段何かあったわけじゃないなと、
難しいことを考えたり、なんだったり、
そういうのとは少し違う、
ただ、読んでいて、あれ、つづきどうなるんだろう、
そういうのに撞かれたようにして、
ずいずいっと読み切ってしまった
そういう、思わず読んでしまうステキ小説でありました

内容はヤクザくずれみたいな純平という青年が、
人生を謳歌でもないけども、
ヤクザくずれ人生を歩いていくなか、
自分の尺度で色々見えるものが、
とある大きな仕事のおかげで、劇的に彩り溢れていくように「見える」、
そこで逡巡というべきか、その仕事について、
どう判断するか、読者はそこに注目を集められてしまうけども、
純平は、さほどに頓着なく、だけども決断ではなく、
ただ、淡々と進んでいく、
そして、オチが!
そんな具合で、おいおい、残りこんだけのページで、
どうするつもりだよと、心配になりながら読んだら、
なんだ、そういうことだったのかと肩すかしにも近いですが、
それはそれでいいか、と、そこまで引っ張られたというか、
読まされた心地よさに、面白かったと納得させられた
そんな小説でありました

場末というべきなのか、
様々なキャラクタが出てきて、
胡散臭い哲学者くずれみたいなのが、なかなか、
面白いことを言うあたりとかは、ちょっと、
小説すぎるとか、思ってしまうのでありますが、
それ以外の部分で、この主人公純平の動きが、
いちいち人間味があるというか、
共感とは違うけども、何か楽しいと思わされる、
難しいことを考えなくても、
難しいことを考えないといけないんじゃないかと、
読み手というか、おいらだけが思わされてしまうといった、
そんなところでありまして、
素直というか、真っ直ぐというか、
いい意味で分かり易く生きている
この主人公に、ついつい惹きこまれてしまったのでありました

それだけに、オチ部分のハラハラっぷりというか、
なんともそこへの期待感が膨れてしまい、
してやられたと、思ってしまったんですが
読んでいる間は面白かったというのが適切でなかろうか、
そういう読後感を覚えてしまう、
惜しいというか、なんか、少しだけ、
残念な気持ちがしないこともない
そんな物語に、思わずうなったりしつつ
読みふけってしまったのでありましたとさ

醜聞の作法

2011-06-14 22:39:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
醜聞の作法  作:佐藤 亜紀

面白い小説を読みました
小説というのは、色々な形態があるんだなと、
自分の文盲っぷりに呆れ返ったのでありますが、
この小説は、書簡のやりとりというものを下地にして、
粛々と話しが進んでいくというスタイルになっておりまして、
どうにも、こういう形式の小説ってのは、
随分と昔、中世ヨーロッパあたりでは、当たり前というか、
非常に流行った手法なんだそうでして、
正直、頭の悪いおいらでは、一回読んだだけだと、
よくわかんなかったのでありますが、
読み返してみて、なるほど、なんて
腑に落ちた感じを覚えて大変有意義でありました

大変よくできているというか、
すげぇ面白い作りの小説で、
小説内で繰り広げられる小説と、その小説の
もともとであるエピソードとが、
小説スタイルである書簡と、
本当の書簡とのやりとりを書きつづることで、
なんというか、どれが本当で嘘になるのか、
何が本当なのかという、この物語そのものが持つ、
テーマを思いっきり描ききっているというか
何書いてんだか、相変わらずわかりませんが、
何せ面白かったのでありました

複合するシナリオというか、
登場人物達それぞれの思惑と、
それを風刺した物語のやりとりが滑稽で、
また、本当に頭がよい、本当にスマートなそれとは何か、
そんなことがさらっと描かれているところが、
なるほど、
これこそが、醜聞の作法なんだなと、
題名のそれに気付かされるのでありました

痴情のもつれみたいな下劣なそれと、
浅はかな貴族夫人のお優しきお心と、
巻き込まれる下々のものと、
ランチキで、どうしようもない世間

そういうのが、とてもうまくまとめられていて、
ほとんどの本を二回も読んだことなかったおいらが、
読み返して、理解を欲したりして、
大変、読書の楽しみを広げてもらったとか、
そんなことを思わされた、
すげぇ面白い小説でありました

これはアタリだったように思われるのです

江~姫たちの戦国~ 父母の肖像

2011-06-12 21:50:43 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「江」
見ました

鶴松が生まれました
というか、生まれて、結構大きくなって
やってることはちょっと…

そんなことを思ってしまいましたが、
ちょっと気づいたことというか、いまさらなことを
書いておきましょう

言葉遣いが、今までにないほど、いよいよ、現代語になってる

最初から歌われていたところでありましたが、
今回、なんというか、露骨というでもないですが
全役者が、むしろ、意図的にそうしているかのような
そういう感触を覚えたのであります
あれはなんでだろうか、
言葉指導がとうとうなくなっていたんだろうか
わかりませんが、ちょっとびっくりしたので
書いておきますところ
タイムスクープハンターみたいな
半ば強引なそれならかまわないけどもと、思ったりしてしまいますが
考えてみれば、この大河ドラマは
あれのより予算がかかっている版と思えば
まぁ、そういうことかと考えられなくもないことも…

さて、無理はさておき
いよいよ、秀忠が出てきましたが
いきなり印象悪い感じで驚きでありました
そうか、仲悪い説はそのままとして、
悪いとは思わないんですが、
あんだけ聡明そうで、なんか、すくすくと健やかに育っていたと
勝手に思わされていた子供が、
いきなり影のあるかわいそうな人になるとか
ちょっとどうかしらねと思わなくもないところ

こうなってくると、江が嫁いだあとに
家康と仲たがえする夫をなだめるというか、
そういう展開になって、最終的にめでたしめでたしって、
大名のホームドラマという、まったく新しいジャンルに
なるんじゃないかしらねと思ったのであります

新しいというか、まぁ、
いまさらながら、そうやってるわけかと
納得するでもなく、考えるのでありました

ズッキーニのパスタ改

2011-06-08 21:39:46 | 食べ物飲み物
さらにズッキーニのパスタであります
ズッキーニが手に入る間は
なんとか食べ続けたいなんて思いつつ、
虎視眈々と、入荷されるズッキーニを
買いあさっておったわけでありますが、
さすがに飽きた
また、元々カボチャみたいなもんだから、
長持ちするというのも手伝って、
相当量食べたんだが、
毎日一緒では流石に体に悪い気がする

そんなわけでというわけでもないですが、
もっと、こう、エネルギー源が欲しい
そう思ったら、なんとなく、
俺って料理できるんじゃねという、
イケナイ心理状態に陥っていたことも手伝い、
にわかに、完成形だったはずの
ズッキーニのパスタのバージョンアップをはかったのでありました

加えた材料は、
ベーコンと舞茸

これだ
そう思うほど、思わず膝を打った旨さでありました、
ベーコンのほどよい塩味と、
ズッキーニとは違った食感が、また、
塩味とあいまって大変美味しくなった舞茸
完璧だ、パーフェクトだ、玉だ
そんなわけで、感激のあまり
自分を天才だと思うほどだったのでありますところ

前回に本当に少しだけ手間、というか、
何かしら増えただけで、こんなに違うのかと、
驚きに言葉を失うほどだったのでありますが、
ここで調子にのってしまうのであります

パスタだから、アンチョビを投入しなくては

この思いつきが余計でありました
何度か食べたあと、唐突に思いついて、
上記のそれに加えて、アンチョビも投入、
確かに塩味も優れたし、なんというか、
うまい気がせんでもないが、

ベーコンとアンチョビが喧嘩をしている
そりゃそうだという感じがせんでもないですが、
サラダとかでたまに一緒にいるから
大丈夫だろうなんて、素人まるだしで、
完成から遠のいたのでありました

まぁ、大したこともせず、
そんなこともあるだろうなんて思っておったのでありますが、
ここまで、きて、ふと、
自炊のくせに、原材料費高くね?と、
根本的なことに恐怖したのでありました

そりゃ、店で喰うパスタよりは安いが、
皿洗ってくれる代と、調理してくれる代を考えると、
なるほど、あの値段は思った以上にうまいことできてんだな、
そんな、当たり前の現実を書き記しつつ、
パスタを作る旅の深みに
はまっていくのでありました

ズッキーニのパスタ

2011-06-07 22:00:26 | 食べ物飲み物
そして、パスタであります
ずいぶん前に書いた続きになりますが、
とりあえず作ったパスタがもう一つだったということで
反省というか、たまたまスーパーで目に入った
ズッキーニなる商品を買ってきたのでありました
イタリアっぽい食材だし(たぶん違う)
これを入れたらもう一つ、パスタっぽくなるだろう
スパゲッティぽくなるじゃないかしら

これは凄い

あっという間であります
ズッキーニのペペロンチーノ風
これが本当よくできた
凄い、オリーブオイルとズッキーニ
たったこれだけで、とてつもなく旨い
いや、驚いた本当に

そんなわけで、おおはまりして、そっから
ズッキーニを見つけては買いためるといった
ひどい生活を送ったのであります

1:煙がでるくらいフライパンを熱する
2:オリーブオイルをたくさん入れる
3:にんにくをスライスして炒める
4:ズッキーニを厚さ1cmくらいにスライスしてそれを4分割し、
フライパンに入れる、油とよくなじませる
5:火を止めてゆでたパスタを投入し、塩コショウでテケトーにふりかける

そんなレシピというのもおこがましい内容で
あっという間にできるうえに、そこそこ旨い
いや、結構旨いと思ったのでありました

ズッキーニの絶妙な歯ごたえというか、
ナスと似てるといわれるそれですが、
実際は歯ごたえが違う、歯ざわりというほうが適切だろうか、
やはりそこは瓜なのであります
キュウリでも同じようになるんだろうかなと
ちょっとだけ期待して、今度やってみようかと思うのですが、
ともかく、油となじむことナスのごとし、
されど絶妙な歯ごたえと栄養価の高さで
悪いがナスよりもズッキーニのほうがうめぇと言いたい
ステキです

そんなこんなで、それだけのことで
劇的にパスタがうまくなったのは
ちょっと驚きでありまして、そして、悪い扉を開いたというか、
ああ、料理って結構簡単にできるのかと
いろいろやってみたくなる

いわゆる、そういう状態になってしまうのであります

江~姫たちの戦国~ 豊臣の妻

2011-06-05 23:29:29 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「江」
視聴完了してました

えーと、まぁ、スピード感というのとは違う、
ちょっとよくわかんない
みたいな速度で急激に時代が進捗していくのを目の当たりにして、
なんというか、驚いたというと聞こえがよすぎる
え、いつの間に、そんな具合で
なんとまぁ、茶々ご懐妊というお話でありました
そりゃ、妹も怒るわな

そんなわけで、悋気とは別の、
怒りに身を任せて、姉妹の仲に傷をいれて、
それを仲裁に初がやってきてと、
おいおい、もう関が原の前哨戦か、早いなおい
そんな驚きの展開でありました

ちなみに、というか、もしかしたら聞き間違いだったかもですが、
よくわからないうちに、三成が意中の人がおるとか
わけのわからない話を秀吉に相談してた気がしましたけども、
あれ、まさか、江とかいうオチじゃなかろうな
いや、まさかな、あえて茶々とかされても
面白いといえば面白いけども、どうなってしまうんだろうかと
いろいろ考えさせられます

そんなわけで、この感想文では
何があったかわからぬという具合でありましょうが、
実際、何が起こったかわからないのでありまして、
それでも見続けていく、いちおう、曲りなりにも
そんな意地とともに生きていくのでありましたと
メモっておきます

本当に、見所がない回だったな、
茶室シーンが毎回あるのはいいけども、なんというか
盛り上がりに欠けるどころか、盛り上がれない
今月中に秀吉死んだりするんだろうかと
ちょっと思うほどのスピードでありましたとさ

そういえば、予告で
「淀殿」とか言ってましたが、あれって蔑称で、
「淀の方」が正式じゃなかったか?
そんな他愛のないことを考えたりもするのでありました
分かりやすくするため、言葉遣いを現代語にっていう、
タイムスクープハンター的な配慮はわからんでもないが、
きっちりするところは、してほしいなぁと
思ったりしつつ、この表記が正しいかはわからないあたり、
私もひどいのであります