CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

部屋掃除

2007-06-28 08:40:21 | 雑感
本来ならば年末にやるべき行事なのですが
年末は帰省しているのと
寒い
この二点の重大な理由により
ずっとずっと延期し続けていたのでありますところ

大掃除、やりだすとこれまた、大変楽しい

そんなわけで、胸がすくように
いらないと決め付けた物体を捨てる捨てる
最高に爽快であります
なかなか掃除になると、発掘された漫画など読み出して
大変甚大な遅延を起こすものでありますが
それも、春から夏にかけてやればよい
などと悠長に構えていたら、さほど気になることなく
しいていうなら、貴重な中年の時間が
ずるずると掃除に費やされているというぐらいの話
ステキであります

と、まぁ、前ふり長いのでありますが
この部屋掃除をして、ゆとりを手に入れようと思う傍ら
ただのワンルームのこの住居を
どうにかして数奇屋風にはできんだろうか・・・・
などと考えにいたるのは自明の理
数奇屋風の意味すら中学校以来思い出したこともないくせに
ただ、茶室風にしたら面白くね?
そういう勢いだけで現在敢行中なのでありました

とりあえず物を捨てて
部屋をがらんどうにする、いわゆる侘びの境地をかもそうと
もたもたとまぁ、捨てる捨てる、もともと
ガラクタめいたものや、ぼろきれめいたものなど
残念至極な物体を次々と捨てて
ある意味、それにすら侘びがあるのかもしれんと
当初は思っておりましたが、前回のへうげもので
大きな勘違いをしていると気づかされたのでそれはそれ

なんとも空虚というのか
物がなくなって汚れくらいしか目立つものがなくなった
ステキな部屋で、いよいよ現在、茶室再現のため
必要な何かを探しているのでありました

部屋の間取りがおかしいといいますか
備え付けの動かせない箪笥などがあるため
必然的に使える間取りは決まってくるのですが
利休がやりすぎたと反省したといわれる
2畳の茶室を思えば、できないことはなかろう
狭い空間に床の間らしきものをこしらえて
出来る限り光を取り入れられるような位置を確保

そして、風炉の代わりに電気加熱器を置く

と、この部分が本当
われながらよく思いついたという具合
既に楽しくなりすぎたため、一人で
電気加熱器を使ってお湯をわかし、使いもしない茶碗を並べて
白湯を入れては戻すなどと、
鑑定が必要な行動を繰り返しているのであります

フローリングなのでそれを畳にしようかとも思ったが
へちかん先生のところでは、床張りだったので
それはそれで赴きが出るんだろうと勝手に決め付けて
やらないことはやらず
基本、侘び数寄は金がかからない
これを体言しようとステキに考えているのでありました

使いもしない茶道具を一人で出してきて
炊いたお湯はお湯割りにでも使うとして
なんか、色々間違ってるが
ガイジンさんが喜ぶくらいの、なんちゃって数奇屋風を
現在楽しんでおるのでありました

流行らんだろうかな
部屋を掃除して、むやみに広い床に座って
茶器を使って茶を飲むとかそういうの・・・

郷土料理 あんかけスパ

2007-06-27 08:34:34 | 食べ物飲み物
名古屋の郷土料理の一つなのだそうでありました
あんかけスパ
わたくし、この年齢にして初めて食べたのであります

名も無い店というか
どうもチェーン店のような店で食べたのでありましたが
こいつがなかなか、変わっているといったらいいのかどうか
ともあれ、パスタが太い、少々辛い、意外と大盛り
そんなところ、毎日食べたいとは思わないが
まぁ、それなりになどという感想を抱いた次第であります

しかし、名前からして、たぶんこれは
天津飯みたいな食べ物かしらねと予想していたのでありますが
とろみのついたスープスパという様相で驚き
もっともその、あんの部分については
ちゃんととろみがあって、甘みではなく胡椒をきかせた
スパイシーさが売りでありました
ずるずる、うむ、うまい
結構もちもちと食べられたのであります

で、トッピングというか、なんか色々具材もあるらしく
わたくしカルボナーラ好きなので
それで頼んだのだが、今思えば失敗、なんというかな
野菜分が不足するとがっかりな具合に見える
そんなわけで、他人が食べていた温野菜のそれが
大変うまそうに見えたのであります
次回があれば、それ食べることにしよう

で、なぜこれが名古屋の郷土料理なのか
いまいちそのルーツについてはわからなんだのでありますが
一緒にふるまわれている鉄板スパゲティを見ている限り
なるほど、ナポリタンというステキな食文化に
源流があるのでありましょうなどと
よくわからんことを思う

特にボケどころもなく終了なのでありますが
ひとつずつ、郷土料理を食い散らかしていこうと
密かに思うのでありました
久しぶりにまた、きしころが食べたい季節ではありますね

風林火山 非情の掟

2007-06-26 08:34:29 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ風林火山視聴完了であります

さて、最近は三条夫人がよいなぁなどと
思うようになってきた次第でありますが
あの、夫婦仲がトタンに悪くなってきたような
晴信三条の間柄が興味深いお話でございました
正直メインヒロインの由布姫については
とりたてて何も感想を抱けないというか、感情移入のしやすさが
三条のほうにあるのがなかなかどうして・・・

ともあれ、今週はけれんみというのかどうか知らないが
わざとらしいまでの皮肉やら妙な画面割りなどが多用されて
面白かったのでした

今川に遊びにいった勘助をめぐる
4人の表情を敢えて3画面にして繰り広げるという
ステキな構成、柳生十兵衛第二章のときの人と
同じ人がやったんだろうなと思うんだが
やっぱり、回を重ねるごとに面白い使い方になってきてる
そんな気がしました
なんというか、動きが、流れるような人の心がステキ
役者のよさも遺憾なく発揮されておりましたし
ステキ以外に言葉ない
また、寿桂尼様のとてもわかりやすい説明がよくて
ここはわざとらしくなく、かつ、理解を助けていただけてステキ
そうか、虎王丸の使い道ってそんな具合だったのか
どうしても、由布姫中心で考えていたから
今川の若殿みたいに、在庫セールと思えても仕方なかった次第
頭が下がるのであります
そして、雪斎の、相変わらずすぎるステキ笑顔がよかった

んで、今回のメインのアイテムだったらしい
甲州法度作りがなかなかステキでしたが、少々あれだ
わざとらしかった
親が子供の喧嘩に入るのはよくないと
言ったはなから、その親がしゃしゃりでてくるややこしい喧嘩風景
三条かわいそうだなぁと思ってしまうのだが
ともかく、親が出てきてややこしくなること
この上ない内容でよかった
あと、大喝、わしの胸三寸じゃぁっ!!は
今作を語るときに残すべき迫力でありました
ステキだ晴信、かっこいいし怖すぎる

そんなところで、あとは全体的に
勘助がまわり見えていなさすぎという具合が
とても気になったんだが、そういう男だからなのか
あんだけあれこれと四郎勝頼に肩入れしてたら
そりゃ、暗躍しているといわれるだろうになどと
思うのでありますが、はてさて

来週はまたも、ガクト出陣らしく
NHKもてこ入れ大変だななんて思ってしまうところ
個人的にはガクトよりも、雪斎の出番を増やして欲しいと
願ってしまうのですが
来週も楽しみであります

金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント

2007-06-21 08:32:21 | 読書感想文とか読み物レビウー
金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント
作:ロバート・キヨサキ

珍しい本をたまには読んでみましょう
そう考えて、手にとってみたのが
最近話題になっているらしい、金持ち父さんシリーズであります
お金持ちになりたい
人並み以上にそう考えているわたくし
よい茶碗を買おうと思ったら、金がいるんだよ
そういうことに気づいてしまった
薄汚れた大人になった自分を生かすためには
どうしても必要なのでありますと
すがる気持ちで読んでみたのでした

わたくし、こういったハウツー本というか
やればできるんだよ、がんばろうね的な
なんだろう指南書めいたものが大変苦手で
わかってることをもったいぶって説明するだけの本に
誰が好き好んで金払うのか
というか、払う奴がいるからこいつらが儲かるだけじゃないかと
反骨精神たっぷりで挑んでおりました
幸い近所の図書館で貸し出し可能となっていたので
もっちり借りてきて読んだのであります
当面は、馬鹿にするつもりで読んだのでありました

あれ?お金持ちになれるんじゃないかな

読了後にそんな意識啓発を完了されていた自分に
愕然としてしまったのでありますが
なるほど、流石、本になっているだけありました
ステキ、なんか読んでいたらしまいには
そうしないといけないのかもと、長々と説得されたような
そんな調子、凄いな本の影響は・・・
内容如何はともかく、その手法というか
アメリカっぽい文体というか、ロジカルに見せかけて
感情や思想をコントロールしようという文脈に
驚きと感動を覚えたのでありました

書いてあったことは極めてつまらないことであります
この本から得られるものなど、ほとんどない(酷い)
本読むだけで金持ちになんかなれねぇよバーカ
自分を罵ってしまうくらいの内容でありまして
まぁ、なんだね、
キャッシュフロー管理を覚えろ
働かずに儲かるシステムを作れ
借金はするな
そんな、小学生でもわかりそうなことを
難しい言葉と事例を何度もかえるという手法で説明

正直、最初読み出したときは
また同じ説明しとる・・・と、頭きたりしていたのですが
テクニックというやつなんでしょう
平易な言葉で説明していたものを
少しずつ難しい言葉におきかえていき
同じことを言っているんだが、どうだい
難しい言葉で説明されたらなんだか、賢くなった気分に浸れるだろう?
的な目的で書かれたとしか思えない調子がステキ
思わず、ああ、キャッシュフロー大切じゃねぇか
俺も銀行みたいになりてぇ
などと、洗脳されてしまうのでありました
このテクニックはいいな、勉強になるな

そして先に進むにつれて、その言葉が難しくなるけども
内容はあんまりどころか、まったくかわらない
しかも精神論で、実技めいたものは何一つない
結局自分が頑張らないといけなくて、頑張ろうという気持ちを
後押しするのが役目なのさ
と、てめぇ、色々なめんな
と怒り出してしまうような具合で閉幕するのでありましたが
大変勉強になりました

収入を増やして、支出を減らしましょう

たったこれだけのことを説明してある本だったのですが
この作為というか、文章技術を体験できただけで
読む価値があったんじゃないかな
そんな具合でありましたとさ

この本を読んで金持ちになれるかといったら
もしかすると、啓発されてなれる人もいるかもと
啓発されたからこそいえるのでありますが
万人がそうではなく、そうなれる資質が眠っている人の
それを揺り起こすという本ではなかろうか

そして、その資質が私にはなかった

それを自覚させてくれる本でありました
他にもシリーズがあるそうだが
まぁ、たぶん、どれ読んでも同じこと書いてあんだろう
一冊読んで、その文調を楽しんで終了でよろしい本でしたとさ

梅干

2007-06-20 08:33:33 | 雑感
梅干が美味しい

そう思うような年齢に到達してしまいました
この、言葉は思った以上に深い意味があるなと
一人暮らしで家計をそれなりに気にするようになり
ようやく到達したと
まぁ、きわめて凡庸な話でありますが
無添加、国産、3年もの
このキーワードだけで、実際に本当においしいと思うのでありました
梅干のよしあしならば、あれだ
流石に利き梅とかさせてもらえたらわかるんじゃないかな

それくらい差が大きい食べ物だと思います

その梅干ですが
一人暮らしを始めた頃は、たかだか梅干のくせに
一個あたり50円超えるとはふざけてんのかと
経済感覚がまったく破滅していた時分に思っていましたが
その高い、安いによってまったく味が異なる
それを、やきそばの玉で知ってから
その値段による味の幅の大きさについて
梅干は特に凄いと開眼したのでありました

というわけで、梅干は少々高くても買いましょう

そんな一人キャンペーンをはって生きていたのですが
2年ほど前から、この時期になりますと、やはり

自分で漬けられないものだろうか

考えるのは条理
ごくありふれた、男の一人漬物大会が見えてきたのでした
結局、毎度毎度、思うだけで時期が過ぎて
気づいたら梅を売ってないという悲しい現実にうちひしがれるのですが
まぁ、そのもじもじしてる間に
梅の値段と塩の値段と
材料費と完成されるまでにダメになる確率等を計算すると
自分の時間は無料にするとはいえ
とっととできあいを買ったほうが安くて美味くねぇか
葛藤であります

最終目標は、安くて美味しい梅が食べたいことなのだ

自分で作りたいというわけではありません
などなど、本当、くだらないことに頭を悩ませているのでありました
で、それなりに調べてみましたところ
どうやら作る工程で、3日間暇な日があり、なおかつ
その日が晴れないといけない
そんなことだそうで
社会人にはなかなか手厳しい、それが
二の足を踏ませるそれになっているのであります

サラリーマン漬物日記とか
そういうのなかろうかとふと思いついたりするのですが
ぐだぐだ、長話で結局オチはないのですけども

最終的に、常滑焼のツボいっぱいに
俺の漬けた梅干が入っている

そんな日を夢想するのでありました
まずは浅漬けとか、そういうのから少しずつ
練習したほうがよいのだろうか

陶磁器を探す旅~サライを読んで~

2007-06-19 08:45:41 | 陶磁器を探す旅と名物
サライ

という雑誌があります
もう一月ほど前になると思いますが
陶磁器特集を組んでいるということでしたので
普段、雑誌なんて買ったことないのに
迷うことなく手にとっていた次第

サライという雑誌の感想文ではなく
そこに載ってた、ステキ陶磁器について

ああ、益子焼がよかった

あの形容しがたい、独特の色目に卒倒しそうになったのでありますが
いやはや、世の中広いというか、凄い
まったく知らないけど、相当メジャーな陶器が
これでもかと判りやすく紹介されておりました
正直、へうげもの見て育った
なんちゃって数寄者かぶれの私としては
ああいう、基本を教えてくれるものがうれしく
窯変の種類だとか、見所だとか、各部名称だとか
何度も読み返してしまったのであります
で、学んだことを人に言いふらしたいがために

ああ、あの貫入がいいよね、わかるわかる
割り高台ってことは萩焼?
備前の炎襷は神の仕業だよね

等々、
恥ずかしくもなく、臆面も無く
うそぶいたりしているのであります(やな奴だな)

と、まぁ、それはそれとしまして
ちゃんと学んでみると、なるほど、素人が火傷する世界だけあります
そういう名物というか、性質というか、見所の単語だけが先行して
ただ釉薬がアホみたいにかかってて
それがひび割れてるだけのものを
侘びた貫入が素晴らしいと言い換えてしまい
一人大喜び、世の中にそういう人が
五万と居るんだろうなと悲しくなってしまいます
先達と同じ道を歩んでおるのだろう

と、まぁ、何言ってんだか全然わからん事態になりましたが
この陶磁器特集をしていたサライはかなり読み応えもあり
大名物の写真がいくつも掲載
長年というほどではないけども
前々からずっと気になってた
本物の初花はどこにあるんだというのの答えらしきものも
ちゃんと書いてあったのでそれだけで満足
よかった、あとは、実物が公開されるときに
なだれ込むように見に行くだけだ

また、九十九髪茄子とか、荒木高麗だとか
漫画で見たそれこれもたくさん写真つきで紹介されていて
一人、うおお、などとうなってにやにや眺めてしまうのでありました
大変眼福であります

特集の内容では、各地の有名焼物の紹介と
そこの名匠、新鋭作家の紹介
焼物の見所と名品の写真掲載
そして、自分で作るにはどうしたらいいかまで
入門篇というか、やってみたいと
せつせつ思いいれが高まるようなできばえでステキ
買ってよかったと思ったのでありました

で、ここに掲載されていたそれこれを見ていて
黄瀬戸がいいなぁと前前に思っていたのがまた
益子焼が侮れないと思うようになり
むしろ、白の刷毛目があるほうがよくねぇか?とか
どんどんと深みに足を入れていく次第

とりあえずは、手持ちの萩焼を七化けさせるまで
大事に使おうと急遽メイン湯呑みに昇格させたりと
一人で大盛り上がりしていたのでありました

さらに、気持ちがたかぶったついでに
部屋の大掃除をして、あわよくば
茶室風に仕立てられないかと頭を悩ませたりする
大変、おつむがきびしいこのごろ
風炉のかわりに、電磁調理器が置いてあるというのは
なかなか現代の侘び数寄にならね?とか
生活感という言葉の新しい代替語を見つけて大喜びと

三十路を目の前にした独身男性が
一人、部屋作りにいそしんでいるという
悲しいお話でありました
まぁ、サライ読んでる時点で年齢とかそういうのダメだよね
悲しくもあり、喜ばしくもあり

花のない生活を続けていくのでありました

風林火山 越後の龍

2007-06-18 08:38:27 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ風林火山
いよいよ、待ちに待った謙信の登場か

先週、あんだけ盛り上がる次回予告で
本当、どうなってしまうんだろうかと
はらはらしていたのでありますが
驚いた、まさか、予告でほぼ大半の出演が描かれていたとわ・・・

NHKの懐事情というか、やむにやまれなかったのか

思ったりもしましたが
本当、あの部分だけえらく浮いてて
どうしてしまったんだろうかと悩んだ次第であります
それはそれとして、内容は真田太平記みたいで
すこぶる面白かったのであります

とりあえず、謙信はまだ当時14歳なんだそうで
色々無理あるだろうし、まぁ
諸事情があっての登場でありましょうと
今後の活躍に期待したいところ
ただ、やっぱり、どうやっても
なんか一人だけゲームの人というか
仮面ライダーとか、ああいう特撮のように
見えてしまうのだが、心配であります
重厚大河が、仮面ライダーになったら大変困る

それとは別のところで
真田殿の悶着騒動記がよかったです
ステキ、やっぱり真田殿は御仁だわ

感動して見入ってしまいましたが
心憎いほどの演出で、真田殿復興が描かれておりました
ふすまを開けたら、旧家臣共が頭を垂れているなんて
心憎すぎる、いいなぁ、かっこいいなぁ
六文銭のくだりもなかなかかっこよく
なんか聞いた噂では、どっかで窮地に追い込まれた真田軍が
新手が現れたと敵に錯覚させるため
新しい旗として持ち上げたとかなんとか聞いてたが
それはそれ、こっちのほうがずっとかっこいいエピソードでありました

まぁ、なんといっても
あの銭を出した坊主が誰よりもかっこよかったのでありますが
豪快、豪放磊落、ステキだ、ステキすぎる
悪口をあっけらかんと言い放つ坊主という
時代劇というか、こういうのにはたまらんゲストがよかった
真田殿に寺を作ったら偉く取り立ててやるなどといわれて
大笑いしているところとかも
ステキすぎて惚れてしまいました
なんということか
沢庵坊みたいだなぁ
ああいう坊主に葬られたいものであります
と、ここで、もしかしたら勘助はあの坊主に弔われるんだろうかと
ちょっと考えたんだが、んなわけないか

最終回は、天を見つめ、大の字になって死ぬ勘助だろうと
勝手に予想しているところ、坊主の出番は無いですな

と、断片的には面白かったのでありますが
あとは、晴信が黒々としてきたというか
信虎のようになってきたと家臣に言わしめたそれこれが
またまた濃くてよかった、
真田殿のところの爽やかさのかけらもない重臣たちの
重苦しい雰囲気がステキでありました

ただ、なんか今回は見ていてちぐはぐというか
どうもエピソードにつながりが無いというか
話全体がばらばらの印象でありました
私の見方が悪いというか、そうだと信じているからかもしれませんが
唐突に出てきた謙信のせいなんだろうかとも
ちょっと思うところ
ともあれ、今後どうなっていくのか
また、しばらくは謙信出てこねぇんだなと安心というか
なんか、心に妙なものを抱えつつ

来週を待つのであります

ハゲタカ

2007-06-14 08:32:48 | 読書感想文とか読み物レビウー
ハゲタカ  作:真山 仁

少々前にNHK土曜日を騒がせていた
ステキドラマ「ハゲタカ」の原作本その1であります
気になっていたところ、ようやく見つけられ
にやにやと読んでしまったのでした

面白かった

さて、感想文もなにも
上記の一言ですべて事足りる具合だったのでありますが
正直、ドラマ見てたせいで、話の違いとキャラクタの違いに
かなり戸惑ったのですが、小説は小説のよさがある
そんな具合で、本当、少しずつドラマとクロスオーバーしてるところが
あったりなかったりするが
どちらも甲乙つけがたい面白さだわ

ネタバレになってしまう事項はなかなか書けませんが
こう、なんといったらいいか
私的基準で小説らしいと評したい、ストーリーがステキで
最終的には荒唐無稽といえなくもないような
派手なラストになったりして、ステキ、ステキすぎる

主人公はドラマと同じく鷲頭政彦
ただ、実はピアノJAZZの名手という余計な設定があるんだが
後日この余計と思われた事実がものすごく活躍したりしてステキ
ともあれ、ピアニストでありながら
アメリカを戦々恐々とさせた、ゴールデンイーグルの異名を持つ
恐ろしい男であります

大阪船場で育ったという彼が、まぁ
その時に身に着けていた商法みたいなのを駆使して
ディールを進めていくとか、なんか
そんな具合で、腐った日本を買い叩くというのとは
少々違った趣でありました

ハゲタカ呼ばわりされておりますが
ドラマ同様、ちゃんと再建を見据えた上での投資が本業らしく
それはそれで素晴らしいのでありますが
日本の銀行やら政府やら、地方自治体やら老舗やら
色々と困った経営者達と戦う姿が
かっこよすぎてたまらんのでありますが

おそらくこれは
その時代をすごしながらも、まったく経済を知らなかったからなんだろう
本当のハゲタカというか、貸し剥しやら、貸し渋りやら
小説を読んで初めて、その実態を知るという
社会人としてどうかという体たらくの自分には
かっこいい世界として写るのだが
事実は死んだ生きたの世界だったんだろうななんて
思ったりもしてしまうのであります

ともあれ、この鷲頭が大活躍して
ずいずいと日本の企業を買いあさり、銀行を買いあさり
気づいたら、日本に巣食う最も凶悪なハゲタカとして
ホライズンキャピタルが君臨してしまうというお話でありました
買収劇やらも、相当面白くて
てこずるようなディールをそろそろやりたいとか
男としてかっこよすぎる鷲頭
その鷲頭のそばにある、リンハットフォードというガイジンねーちゃん
いや、ガイジンねーちゃん凄いのであります
ドラマではまったくその凄さが発揮されておりませんでしたが
相当以上のやり手でステキ、しかも、鷲頭となんかよい塩梅といった具合

恋愛要素的なものは何も無いのだが
男女が関係をもちつつ
経済という化け物相手に仕事してますよ

そういうスタイルが個人的に新鮮で楽しかったのであります
ドラマと違って、芝野さんとの絡みも
まったく異なりますので

と、なんだかよくわからんようになったが
ともあれ、面白かったのでありました
経済人といったらいいのか、社会で仕事するのって
本当大変ですよね
そういう危機感めいたものを
喚起されるにまでは至らぬものの、凄い世界もあったもんだと
小説をまるで事実のように受け入れてしまうのであります

しがらみとか、なんか色々とダメなことがあるのだ
それがわかるだけで読む価値のある
ステキ小説でありました
バイアウトも読みたい、せつせつ

夏雲あがれ

2007-06-13 08:54:10 | ドラマ映画テレビ感想
NHK木曜時代劇枠であります

柳生十兵衛の三作目が
個人的にがっかりで終わってしまったのもつかの間
早くも次の時代劇が始まったのであります
なんというか、予告だけ見て
ああ、動きがある時代劇ぽいなぁと
それだけに心を動かされて観賞したのでありましたが

形容しがたい、いかんともしがたい面白みがある

と、感じ入った次第で
視聴継続を決定したのでありました
とりあえず第一話の感想というか
いや、たぶん、それで全部なんだろうけども
役者が若いせいなのか、
役者さんのことを知らないのはいつものこととして
その画面中からほとばしる若々しさといったらいいのか
さわやかさといったらいいのか・・・
ともかく、なんだろうね、凄いのだ、若さだと思う

そういう具合で、見ているこちらが恥ずかしくなってしまうような
とてつもない爽やかさ加減に面食らったのであります
たぶんあれだ、俺が見ててもにやにやしてしまうこれは
演技がそらぞらしすぎるんだろうか
バカにしている調子になってしまいますが
個人的にとても気に入ったという有様でございます

なんか数年前の新撰組!を見ているかのような
歯がゆいような、青臭いような
そんなのがもりもりと随所に見られて
青春群像劇みたいなふれこみだったと思うのですが
ああ、確かにそうかもしれん
しかし、そんな青春群像は存在しない
と、声高々に宣言してしまいたくなる次第

いや、これがよいのだ
なんか、青臭ぇなぁと笑いながら見られる
これこそ木曜日の8時という疲れた時間帯に
もってこいなのやもしれん

とかなんとか、しっちゃかめっちゃかでありますが
考えながら、いや、感じながら
しかして、殺陣はなかなかよかったのでありました
玄人肌の人が見たら、どこがだよ
とつっこみが入るんだろうけども
やっぱり、若い人の殺陣は力の入り方がよいな
動きも結構危ないなぁと思うように
大きく振り回すし、どたばたと跳ね上がったりもするが
構えが大きくて、振り回しも派手なので好きであります
本来は、あんなに隙だらけじゃダメなんだろうが
時代劇はあれで倒すからよいのだ、きっと

それなりに陰謀めいたものもある様子でありますが
その陰謀を、いわゆる若さで解決したり
大きな声で泣いたり、笑ったり、怒ったりしながら
三人と一人が成長してくはなしだったら
おじさん、最後に泣くかもしれないねと
期待してみていくのでありました

しかし、竜雷太はかっこいい
そして、堺先生の殺陣は未だ健在でありますね

風林火山 河越夜戦

2007-06-11 08:35:45 | NHK大河ドラマ感想
というわけで、今週も面白すぎました
NHK大河ドラマ風林火山

男の生き様がかっこよすぎるお話であります

かっこよすぎた男たちが
北条、本間、真田

奴らかっこよすぎる・・・
特に北条の殿様が、渋いしかっこいいし
流石、関東三国志の一人と
かってに思ってしまうくらい素敵
声がまた渋いなぁとしみじみ思っていたのでありますが
まるで、先日の村上をあざ笑うかのように
耐え切った綱成を褒める仕草

よぅ、した

そうじゃなかった気がするが
かっこよすぎる、あんなオヤカタ様に褒められたい
鼻血が出るんじゃないかというほどの男ぶり
しかも、見事な勝ち戦でありました
その勝ち戦を呼び込むために
奔走というべきか、あれこれと活躍した
本間もまた、素晴らしい最期でありました

さらに裏があるのかとも思ってましたが
そんだけやるとくどいよな、そのくどさをあざ笑うように
あまりにも鉄板でかっこいい武将として描かれていてステキ
嘘だ、NEOで茶漬け食ってた奴とは思えねぇ
素晴らしいことでありました
顔でかいなー

本間の真田に対する土下座と
それを見逃したところも素晴らしかったが
清水様に立ちふさがって、一瞬の間
それから、力づくで攻めて、見事散華する
素晴らしい生き様がよかったのでありました
間諜という仕事のなれはての悲哀というか
ともかく、二重スパイなんて酷いことをしたんだから
その報いは受けるべきという
男子としてかっこよすぎる決断がステキでありました
いいなぁ、戦国時代物って面白いなぁ

そして、真田殿
これについては、上記二人と違って
演技が凄いよいなぁと感動したのでありました
「その手にはのらん」
あのときの表情の変化と口ぶりがかっこよくて惚れた
名将真田をともかく口説き落としにかかる勘助も
かいがいしくてよかったけども
やはり、名将であるゆえんが
あのやりとりと立ち居振る舞いから感ぜられたように思うのは
贔屓目過ぎたからだろうか
勘助がどうしても口説きたいというところに
ものすごい説得力があるような
かっこよさがステキでありました

また、別件になりそうでありますが
女忍者の類もそれこれと出てくるようになって
とりあえずは諜報活動みたいな役回りだから安心しておりますが
忍術とか使いませんようにと
ひっそり思ってしまうところ
風魔の女忍者の艶と恐ろしさがあいまった姿は
すげぇなと冷や汗物でありましたが
あの耳打ちのとき、やっぱり、本間殿は顔がでかいなぁと
つくづく思わされたのは一興

ともあれ、河越夜戦というのが、北条によって
実にうまく落とされた、素晴らしい戦だったと学んだのであります

勘助打たれたりとかしてましたが
なんというかな、今回助かるにしても、最終的に
あの副島の倅に殺されるんじゃねぇかと
なんとなく、この因縁を思ったのであります
川中島まで奴が生きているのか
しかも、上杉につくのかと思えばありえんなぁと
思うのだが、因果が楽しみなところであります

と、思っておりましたところ
次回予告で、とうとう漫画の中から出てきた人登場で
一部大騒ぎになっている様子
そのあおりをくってなのか、なんなのか
公式ホームページのTOP画像が謙信になってて
なんだこれは
本当に、今回の狙撃で勘助死んでしまって
主役交代したんじゃねぇかと
驚愕にあご外すかというような事態であります

方々で、ヒロイン枠は謙信で決まりなどと思われている様子
その妖怪といったらいいのか
ともかく、姿かたちだけでなく演技も楽しみにしたいと
はらはらどきどきと、今週を過ごそうと思います

女忍者の殺陣もよかったし、戦は楽しいのでありますね

キリンカップ 日本vsコロンビア

2007-06-08 08:33:28 | スポーツ
コロンビア強ぇ

そんな感想でありましたところ
キリンチャレンジカップ、まさにチャレンジという具合で
代表メンバーも個性豊というか、またいつもと違う
そういうものでありました

前の試合であるモンテネグロ戦は、諸事情により見られなかったのですが
コロンビア戦はきっちりもっちりと見ていた次第
ただ、残念極まりないといってよいのかどうか
最近見たサッカーの試合いうのが
CLのミランvsリバポだったりしたので
その差みたいなのに愕然としたとか
通ぶったりしてしまうのであります

で、何がそんなに愕然だったかと思い出してみますと
日本は球離れが遅すぎ
そういう具合に見えてしまうのでありました
中村ケンゴウがステキなサイドチェンジを多用したりするんだと
話に聞いたりしてたのですが、なかなかどうして
そのサイドチェンジのボールももったり動く
だから、相手がすぐに立て直す
そういう風に見えるし、1タッチでどんどん前線へと排出される
ステキなボール回しが見られることもなく
挙句、パスミスが大変多い

まだまだ発展途上なんだろうかと
憂えてしまった次第でありますが、
DF陣が相当頑張って防いでいたのが印象的でありました
というか、コロンビアめちゃめちゃ強いのね

南米の雄というふれこみだったと思ったんですが
いっそのこと
コロンビアさんに胸を借りるつもりで頑張って欲しいですねとか
そういう解説にしておいてくれれば、ああ、
コロンビアってあんなに強いのかと感動しながら見られたというのに
なんかよくわからんが、弱いんじゃねぇの?
弱い相手に、もたついてんじゃねーよカーバみたいなことを
斜めに見てしまい、前半のぐだぐだぶりを
がっかりして観戦
特によいところてのは無くて、ただただ
高原ってすげぇんだなという再認識のみでありました

後半はいって、システムが変わったのか
いや、人間が変わったせいなのかもしれませんが
ジーコのときは大変重宝されていた海外組という金箔が
ごっそりはがれた具合で、個人的に稲本も中田も好きなんだが
今回は残念でありました
かわりに入ったのもたいがいだった気がせんでもありませんでしたが
1点よかったのが、羽生であります

ハ、ニューゥ

ピッチサイドから、オシムが吼える声
ステキだ、なんてステキなんだろうか
ひょっとしてオシムは、羽生という音が好きなだけじゃないのか
そう思うくらい、名前連呼していたのが印象的
それでいて、その連呼に応えるように
縦横無尽に左右の前線で走り回っておりました
特に体小さいから、すぐ吹っ飛ばされるけど
ちまちまひっついてとめていたり、強引にボール取りにいったりと
なんかここ数試合で、羽生いらねーとか思ってた空気が
一転するかのようなステキな活躍ぶりでありました

おかげでか、かなりリズムがよくなって
この試合で唯一の見せ場だった気がする
高原のボール奪取から、前線左サイドへ切り込み
ターンして、3人の選手を経由したりスルーしたりののち
中村ケンゴウが宇宙開発というシーンが見られました
あれはステキ、すごい綺麗で感動したのです

で、うってかわって
今度はコロンビアの猛攻
名前まではわかりませんでしたが、一人
猛然とDFひきずりながら切り込んでいって、ゴール右から
すばやいターン、真ん中で待ってた奴がずどん
だが、それは阿部がきっちりはじき返すと
これまた素晴らしいものも見られて感動
いうか、あの突破力はやっぱり凄いでありますね
中沢とかずるずる引きずられていて
ワシントンがJに来たばかりの頃を思い出すようでありました
ああいう戦車みたいな選手が欲しいです

と、まぁ、結局引き分けで終了
しかも、終了の笛がしけってたので
がっかりな具合でありましたが
面白かったのでよしとしつつ、初タイトルおめでとうなのでありました
怪我をしないで、力いっぱいの試合
そういうのを見たいわなどと思うのでありました

無銭優雅

2007-06-07 08:40:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
無銭優雅 作:山田詠美

エイミーの新作だと思われる小説であります
最後に読んだエイミー作品はなんだったか
放課後のキーノートだったか、ラバーズオンリーだったか
忘れてしまうくらいなのでありますが
思春期に読むと、えらい影響を受けて大変なことになってしまう
ステキ作家の山田詠美様であります

さて、早速感想なのでありますが
ちょっと読んでみて、何回も読み直してしまうくらい、あれだ
これ、本当に山田詠美の作品か?
そんな具合でありました
最近、なんとか賞を取ったとかとってないとか聞いてたので
だいぶ文体変わったのかしらなどと思っていたのでありますが、
なんだろうか、一人称小説で、軽く、句読点多目で、
心のつぶやき重視の地文に驚いたのであります

相変わらず会話の調子のよさだとか
ズレている自分を意識して、他人との違いが
簡単な言葉で説明されているところ
また、その違いは自分しかできないのかもしれないという
高慢ではない寂しさと達観みたいな話
それが、40を超えた一人の女という
色々困ったことになってんだから、考えること多いんだよ
そういう八つ当たりめいた具合で披露されていて
大変よかったのであります
昔の作品では、ああ、考えることが一段違うなぁなんて
感動したものでありましたが
今も、一段違うが、その違いが、本当
大変些細なことで、色々下の方とか、わかんないけど
わたしなりに考えてやってんだ、カーバ
そういう具合であります

同じこと二度説明してるな俺

ともあれ、そんな文体でつれづれと
40過ぎた女が、同じく40過ぎた男と恋愛をするという
まあ、なんだろうか、ファンタジーなんではないか
そういう具合の小説でありました

以下、ネタバレになってしまうのであります


で、この小説、正直、私の取り組み方が間違ってたんだが
山田詠美の小説だし、恋愛小説だし
これは最終的にとてもわびしい、寂しい、悲しいことになるんだろう
そう考えて読めば読むほど
うわぁ、なんだ、この思わせぶりな台詞のオンパレードわ・・・と
ひやひやしてしまうのでありました
とりあえず、二人のダメ中年男女は、それなりに楽しんでいる
世間ではどう思われていようとも、二人は幸せなのだからいいんだ
そういうあたりは昔から変わらないテーマのようにも思われますが
ダメ中年のラブラブっぷりに
姪っ子が、ありえねー、とか言っちゃうあたりもまたステキで
軽い具合がよい環境だわねぇなどと思っちゃうわけでありました
んでもって、その男女だが
男の方が、色々問題というか、まぁ、一言でダメな男?なので
なんとも世間的な頼りがいみたいなものがない
別に借金苦だったり、賭博バカだったりするんじゃないし
ちゃんと働いているんだが
離婚暦があり、乗り物酔いが酷くて自転車でいける距離しか動けないとか
そういう、世間を狭くした挙句
空想と想像だけで広い世界を確立した、いわゆる本読みなのでありました
本読み言うのは、人間として最底辺の人間だと
個人的に思ってるので、彼はダメな人間だと思われる

その彼が、恋愛小説っていいよねー
死ぬとか、心中とか、そういうのあると盛り上がるよねー
などと破滅的な思想の持ち主なので
ことあるごとに、なにか、いつかどちらかが死ぬ
そういう気配を漂わせて
40過ぎの恋愛が展開されていくのでありました

まぁ、結局のところ
どちらも死なない(これがネタバレだな)
なんというか、いつまでもこのなんともいえない
恋愛が続いていくのかな
そういう具合で終わるのがステキなのでありますが
少しだけ波乱があって、
昔のエイミーならここでこの恋愛は終わっているだろうにと
勝手な想像をしてしまう展開のなか
40のくすぶる恋は、燃え上がるでなくてじりじり
燃えているのだよ
そういう具合の小説でありましたとさ

やはし、意味わかりませんな
ともあれ、中年の恋愛について
おそらくその年齢になったとき、そんな恋愛できねー、と
いや、既に今時点ですらと思っている私には
色々理解に苦しいというか、ねたましい世界なのでありますが

考えてみると、昔からねたましい世界を描いてきたエイミーの作品で
今も昔もかわらない、ただ、なんかとっつきにくい文体になった
そんな気がしてしまったのでありましたとさ
好きだからいいんだけどねぇ

恋愛小説家という職業なのかもしれないと
勝手なことを思いつつ、読了

土の中の子供

2007-06-06 08:41:42 | 読書感想文とか読み物レビウー
土の中の子供 作:中村文則

作者の人は大丈夫ですか!?
思うほど不安に駆られる作品でありました
芥川賞受賞作品、短編に「蜘蛛の声」というおまけもついた
単行本を読んだのであります

基本的にネタバレ全開で書いてしまうのですが
まぁ、何がネタバレなのか、どこにネタであり
ばらされてがっかりするものがあるのか
実際のところ、それすらも読み解くことができませなんだ
流石受賞作品、難しすぎる・・・

と、まぁ、感想を抱こうにもなんといったらいいのか
漠然とした不安を得たという
芥川賞作品にとっては、まさに最上級褒め言葉といった
それしか浮かばないのでありますが、というか
その認識が正しいかさえも怪しいところ
ともあれ、読んでいて、痛快だ、楽しかった、面白かった
そういった感情というか感想ではなく
なんか不安だ、なんだろう、大丈夫かこの作者
といった、煽り立てられるじめじめしたものを抱くというか
包まれるのでありました

作者の人は若く、そして同郷ということがありまして
なんというか、世代近く、住んでる場所まで近いなら
とても分かり合えるのかもだよ、などと
期待して読んだのでありましたが、孤高に過ぎるというか
暗い、暗いよお前、友達できないよ
そんないらぬお世話、いや、ともかく大変だと
なんか軽々しく近づいてごめんなさいのような具合になってしまった

内容は、どうやら親に捨てられて
とてつもなく酷い目に遭い、挙句、精神科医に
「恐怖が肉体を侵食して、同化しつつある」(そんなような言葉)
といわれるほど、大変酷い目に遭い
恐怖に取り付かれて、自ら危険な目に遭おうとしてしまう
そういった精神不安定な男が主人公であります
その男、とりあえず社会適応するためにタクシー運転手をしつつ
また捨てられた子犬のようなというか
ともかく、素性怪い不感症の女と同棲しているのでありました

主人公の恐怖への渇望ぶりがこんこんと一人称で語られ
なんか突然気をやってしまったように
恐怖に取り付かれていく様が描かれておりました
こういうの読んでいると、他人から影響を受けやすい人は
同じような症状になるんじゃねぇかという
なんともとらえどころのない不安の煽り方でステキでありました
その彼が死ぬ、もう死ぬ、ああ、死ぬよ
そんな具合になっては戻り、なっては死に損ないと
ぐるぐる駆け巡っていって
やがて、一つの真理、かもしれない事象に気づいて
生きることを渇望していた様を傍観する?
なんだ、何書いてあんだ俺
そんな具合でありましたとさ(違うよ)

執拗な恐怖の植え付けというのが断片的に語られるのですが
なかなかリアルなのか、実体験ではなかろうと思うのだが
土に生きたまま埋められたり、殴り飛ばされたりと
聞いたことあるけど見たことない事象が並べられ
薄暗く、そして恐怖から逃れるでもなんでもなく
不感症の女を抱いたり
でも、その先というか、その女とのかかわりや
なんだろうか、よくわからんが
未来へ期待というには淡すぎるものを描き終了

芥川賞の内容をわたしよくわかってませんが
芥川竜之介風ならOKという基準でありますならば
この終わり方は、羅生門の終わりに通ずるなという
え!?終わり?今ので??
みたいな具合で終了というお話でありました

で、おまけについていた短編「蜘蛛の声」も
まったく別の話なんだが、なんか大変似ている
いや、なんだろうね、こういう作風の人かと
薄っぺらく断定が許されるなら、やっぱりこの作者は気の毒な人だと
思ったり考えたりしたのでありました
こっちも結局どゆこと?みたいな具合で終わってしまい悲しい
せつない、だが、これが賞をとるというものなのだわ

そんな風に考えたりしつつ
作者のあとがきで、この二つの作品は自分をよくあらわしていると思うと
悲しいコメントがついており
やっぱり、悲しい人なのだわと、妙な感慨にふけったのでありましたとさ
別作品を読むべきではなかろうか
思ったりもするのですが
わずか一日で読める薄さというか、手ごろさと
ありあまる欝っぷりは、なかなか、一読に値するやもかもでした

風林火山 三国激突!

2007-06-04 08:35:54 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ風林火山
久しぶりにステキに大ヒットな大当たり週でありました

やっぱり、姫様シリーズは好かない
そういうことなんだろうなぁと自分の嗜好を覚えたところ
ともあれ、その姫様と関係のないところで繰り広げられる
男臭すぎる戦風景がたまりませんでした
いや、戦にならんかったし、三国激突してねぇじゃんとか

思ったりもしたがそれはそれ
雪斎のありえないほどの悪巧み顔と
それに踊らされる小山田殿が切なくてよかった
というか、小山田殿は本当にかっこいいなぁ
イケメンぷりに感動してしまうのでありますが、
その小山田殿がのうのうと踊らされた挙句
勘助を差し置いての献策
このときの用意周到ぶりがまた、ステキだと思ったのだが
決して勘助と険悪になるでなく
勘助の目の前にどっかり座っても、勘助はおどけた様子だけで
憎しという感情を抱かないところが
色々優れてるなあと、内野さんの演技に惚れ惚れしてしまいます

もっとも、このすぐ後に
小山田殿の献策を笑顔で流して、勘助の策を聞き入れる晴信
あの顔つきの変化がかっこよかった、またまた
ステキすぎて声も出ねぇよ
ここのところの晴信のかっこよさは随一であります
で、そのあと、勘助がお使いに行くわけだったのですが
また、お使い先で雪斎と勘助の対談がもう
本当、どんな悪党だお前らと罵りたくなるような
酷い有様

やけに画面構成も凝ってたように思われ
暗がりで顔アップ作戦
そして、顔、顔、天井からショット
そんな展開が激しいカット割りによって、なんか
きなくさいだけの話に弾みがついていたように思われました
ステキ、わざとらしすぎるくらいの演出がいいんだわ
時代劇見てる感じがしてしまう

で、いざ久しぶりの義元との対談
ここでまた、忘れているであろう視聴者に
一発で義元がどういう人か判らせるための
素晴らしい手管、というか、あの義元のSっぷりは凄いな
勘助が、いわれもなくずたずたにされるさまが
見事すぎて目もあてられない
そして見た目もかっこいいので、随分強そうな今川だと
せつせつ感動しきりでありました

ただ、かっこいいだけで、一番時勢を読めていなかったのでありましたが
それはそれ、かっこよすぎるだけで充分だと思わせる
ステキ義元、雪斎の謀略だと断じていましたがあれは
彼のプライドを守るためでもあったのでしょう
あのいちいち嫌らしい感じで、ちゃんとした使者よこせとか
勘助を使い番だと罵った後、伝えておけなどと
直接言うあたりが酷い
でもステキ、S道は深く険しい様子でありました

で、あの罵りのあと、今度は北条方へ
北条の懐の広さというか、殿様のステキっぷりを
今川と対比させるかのような構図も天晴れでありました
同じ台詞をそれぞれの言葉で言わせることで
まったく異なるものに見せられました
いずれにせよ、勘助を認めたことには他ならないが
天晴れと褒めつつ己も褒める北条と
相手をみとめることになるが罵る今川
素晴らしい、いずれも素晴らしいことこの上ない

褒めてばっかりになってしまうが
久しぶりに面白かったから仕方ないという具合でありまして
さらにこのあと、千葉先生との対談がぐっときた
ここでの感情の吐露も見事でありましたし
伝助がかわいそうに見えて仕方なかったのでありましたところ
面白すぎてどうしようもねぇなまったく
二人の心というか、重臣として最後まで心を許さなかったというか
油断を決してしなかった板垣の忠臣ぶり
それを残念と思いつつも本音をぶちまける勘助
男泣きの回であります

さて、千葉様が颯爽と馬を駆り
鞭をなぜか口にくわえるという粋な演技がステキで
あれは、昨年のお舘様のツバキ背中刺しと同じではなかろうかと
思ったりしたのだが、こういうのがよいのでありました
北条についてからも、なかなか見事な演技ぷりというか
もう、どれもこれも濃い演技で大変だな
濃密すぎる演技にあてられたステキさが最高でしたとさ

で、細かいところではありますが
やっぱりNHK大河ドラマはいいなぁと思ったのが
雪斎に甲冑をまとわせていたところでありましょうか
まったく個人主観でありますが、ああいう細かいところに
お金をかけられるのがいいよねなんて
僧侶姿でありながら、あえて右腕をからげて
手甲を見せる、あれによって雪斎がただの坊主じゃねぇと
しみじみ感心させられたのであります
また、勘助、板垣、北条、今川
みんな着てる鎧がかっこよすぎる
陣羽織の背中なんて見事すぎて泣けてくるほど
いい布か絹か使ってんだろうなぁと
羨ましくなってしまいましたが、ああいう小道具のよさも
NHK観賞では欠かせないわねなんて
思ったのでありましたとさ

眼福しつつ、来週は上杉へ
ひょっとすると、ガクト様の顔出しくらいあるんだろうか
思いをはせながらまた待つのであります

柳生十兵衛七番勝負 最後の剣

2007-06-01 08:35:10 | ドラマ映画テレビ感想
NHK木曜時代劇 柳生十兵衛七番勝負 最後の闘い

とうとう最終回を迎えました
正直な感想を書いておかねばなりません

つまらなかった・・・

このがっかり感は酷いのであります
いや、たぶん、期待してたものと違っていたから
勝手に憤っているだけという
まさに、勝手に惚れられて勝手にあきれられるという
独りよがりパターンでありますが
なんだろう、私がこの番組に求めていた
ともかく殺陣、そしてかっこいい十兵衛
この二つががっかりだったのでありました

ともあれ、最終回
意外でもないですが、由比正雪の死ざまに感動
ちょっと時節柄、切腹騒動にて武士になれるという話は
悶着がありそうだったけども
時代劇として、この番組の由比正雪としては
見事すぎる最後で、凄い感動したのでありました
紺屋の倅という引け目の話がずいずいと出ておりましたが
実際のところ、三河の実家を尋ねた話が
この全体を通して一番面白かった記憶を思うに
この最後は立派でした
ステキ、そして役者を見直した、狂言やってるだけじゃないんだな
ちょっと仰々しいしゃべり方だったけども
顔というか、表情芸がすばらしかったように思われるのでした
流石だわ

一方で、丸橋殿との最後の闘い
そこでそうきたかという具合だったんですが
もう、この際色々な面倒というか設定とかどうでもいいよ
あんなことあるわけねぇだろう
そんな展開でしたが、気にしない
最後の殺陣だけに期待したけども、まぁ、そんなところだろう
そんな風にえらぶってしまうのでありますが
左手を添えるだけで、右手で突く
あれは宝蔵院だったかの槍によく似てると
知ったかぶってみてたんですが、槍ってみんなあんなんじゃないかな
あの頭上でぶんぶん振り回すのはかっこいいのですが
なかなか、もそっと、槍の穂先で円を描いて
刀を巻き取るようなそういうのも見たかった

十字槍じゃないが、第二シーズンのときの
おじいちゃん侍との戦いのほうがよかったかもなぁなどと
酷いことを考えてしまったのでありました
もっとも、最後はいつもの通り
二刀にて見事屠る、素晴らしい結末
照英には、是非この路線でもっと演技に磨きをかけてほしい
また大河ドラマで活躍して欲しいなどと
ちょっと思ったのでありました

まぁ、なによりも村上先生かっこよすぎるわな

そう思っての終了でありました
して、残念だった物語についてですが
俺の十兵衛はあんなんじゃない・・・
涙で画面が見られなくなるんじゃないかというくらい
これについてはがっかりでありました
まあ、親孝行の話だし仕方ないとはいえ
あんだけ母親やらヨメやらにあれこれ気を使うというか
そんな十兵衛はいらん
斬って、斬って、ただその先にも斬ることしかない
政治や、陰謀に巻き込まれて
剣を置こうとするが、未だおけず、ただ

決闘が好きなのだ

そういう十兵衛が見たかったのに
第一シーズンの十兵衛を懐かしく思ってしまうのでありました
最後に剣を置いてしまっては
十兵衛というよりは、石舟斎のようにも思えて
そこまで立派でなかろうと思うところ
あくまで求道者であり、武蔵との面会が生きた
そういう十兵衛を見たかったとつづっておきつつ

第三シーズンもそれなりに楽しめたのでよいのかもしれません
というか、次回からの新しい時代劇も
なかなか激しい殺陣っぽくて楽しみ
物語の筋よりもそっちが見たい
小学生のような心をもちつつ
とりあえず、観賞終了でありました