CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】泣きたくなるような青空

2022-03-30 21:02:07 | 読書感想文とか読み物レビウー
泣きたくなるような青空  著:吉田修一

ANAの機内誌で連載しているエッセーをまとめた本であります
三冊目になるんだそうだけども、多分、一冊だけ読んだことあるはず
なんとなく旅に出たくなるような
ほんわかとしたエッセーで、今回も同じく
しみじみ読んで楽しめたのでありました

一部掌編のようなものもあったりして、
なかなか読み応えがあってよかった
やっぱり、そういうのを読むと、この人は芥川賞の人なんだなと
短い言葉で人間の何かを照らすものが本当にうまいと
しみじみかみしめたのであります

水が好きだという話が、潔癖というものを考えるきっかけにつながっていったり、
海外で過ごした思い出をただ楽しく語っていたり、
故郷長崎のことを語りつつ、友人との別れを書いたりと、
書かれていることと、伝わってくることが異なるというのか、
直接書かれていないことが伝わってくる
この見事な筆致がほれぼれするようで、
それでいて詩的な表現なんかも散らされているから
なんとも、読み終わっていい気分になるのが素敵すぎると思うのである
この筆が、あれこれ悪人書いたりするんだから
すごいもんだなぁとしみじみ

風景というか、思い出話から、ある瞬間を描くことが何度もあって
それがまた見事というか、
朝を初めて見た時の感動だとか、
初めて言葉を覚える楽しさとか、
海外で川にたゆたうというか流される話とか、
そのシーン、その時の感動といっても差し支えない
人の心の機微と、場面が目に浮かぶようで
この短い言葉で、本当すごいと感激して読み終えたのでありました

川に流される話が、すごく面白そうだと読めたけど
実際にやると大変というか、
ここに書かれているような気持ちになれるかな
と、ちょっと思ったりしてしまうというか
文章と、そこから想像させる何かのスイッチを押すのが
うまいんだなと、読んで思うのでありました
よかった

追記
と、ここまで書いておいて、なんと過去に読んでいたと発覚しておののく
こんだけいい文章だなーとか思って読んでいたのに、またやっちまったぜ
前回の感想の方がより深く感動していたように思うのだが
どちらにせよ、川に流される話をなんともいい感じだと思っていたのは共通のようで
なんともはや、自分は変わっていないということを感じる読書となってしまった

【読書】ダチョウはアホだが役に立つ

2022-03-28 21:07:48 | 読書感想文とか読み物レビウー
ダチョウはアホだが役に立つ  著:塚本康浩

ダジャレ的なタイトルで目をひこうってやつかと思って読んだけど、
タイトルの通りだった
ダチョウはアホだけど、本当に役に立つ生き物だったのだ
そんなわけで、タイトルにまったく偽りなしの本でありました
なかなかためになるというか、面白かった

実際どの程度どうなのか、さっぱりわかってないんだが
この本を読んでいると、ダチョウのパワーだけでコロナなんて撃退できてしまうんじゃないかと
そんなことすら思えるほど、
ダチョウ研究による様々な利用方法確立が進んでいると感じられた一冊でありました
ダチョウの免疫力や、回復力のすごさ、
それを利用して、抗体を自然増産できるというのは、本当すごいことだと
感心しきりだったわけだけども、
アトピー高確率で改善していたり、ハゲがやや持ち直したりと
正直すごい効果ばっかりじゃないかと
後半、怪しい通販番組なんじゃないかと思うほど
ダチョウのすごさが伝わってくる内容だったんだが
こういう先生がいるというのが、学術界の面白いところだなと思わされるのでありました

かなり経歴の変わった先生のようで
思い悩むところがあって、学校に行けていないにも関わらず
ものすごく鳥が好きだからと研究者になれてしまうし、
それまでの経歴をいかして、産学連携的なことを実にうまくこなす
今、学会に必要なスキルを備えた人物なんだなというのが驚きでありました
こういう人ばっかりもダメなんだが、こういう人も許容できないと
学術を力として伸ばしていくのには限界があるんだろうなと
つくづく思い知るような感じでありました

ダチョウへの興味も大変喚起される内容だったけども、
この先生の生き方というのも、なんだか若くて思いなんでいる子供には
勇気を与えるんじゃないだろうかと思ったりもしたのである
まぁ、ここまで好きを極めるだけの情熱がないとだめなんだが、
それはそれで稀有な才能であるなぁ
虫屋のジャンルには、こういう人いっぱいいる気がせんでもないが
ともあれ、こういう人が工業とかにもいっぱいいて、
新しいものを作る原動力となってほしいなと
あんまりこの本と関係ないけど思ったのである

ダチョウが色々なことを認識あるいは、覚えることができないという事実が面白かったのと
割と、色々なことを気にしないで生きていけるという
その逞しさというか、結構狂暴なんだという事実もふくめて
ダチョウを知るきっかけとして、とてもよい本だったと思うのでありました
大変ためになった

鎌倉殿の13人  亀の前事件

2022-03-27 21:00:37 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
思ったよりも大事にというのが、作中だけでなくて
見ている方にも伝わってくる内容で、なかなかよかった
けど、もっとコミカルな感じかなと思ったら、
そういうブラックジョークめいたものとは
なかなかどうしてと考えさせられるところでありました
ちょっとしたいたずら心的なものが、よもやよもやの大惨事にって
結構よくある話だなとも思うんだが、
やだなぁと思いつつ見たのであります

とりあえず亀が強いということだけよくわかったんだが、
政子は可愛らしいし、父上もなんかかわいいしと
思ったのと違うという感じだったんだが
妹の空気読めてない発言と、
すげぇ似たもの夫婦というか、いい感じなところは
ほほえましい感じであったわけだし、
継母も、まぁあれくらいならといったくらいのいけずだと
見ていた分には思えたというのに
結局、九郎がという話になってしまって、
最後に指摘された人物が、義経なのか、ミスリードなのか
わからんが、ちょっと心配なのであった
義経のあれも、なんというか問題なのは間違いないし
こまったもんだけど、いるよなぁああいう人
でも、継母の兄だか弟だかが、髻を切られるところでの驚愕顔を見るかぎり
悪いことをしたという反省はありそうだったのだけど、
それがまた、よくないという評にするんだろうか
そうではなく、さらっと、梶原のことだったりするんだろうかとか
なかなか考えさせられるのでありました

とりあえず小四郎が、いつまで八重さん引っ張るつもりだという
げんなり加減というか、あのめげない感じは
ある意味すげぇなと思ったりするわけなんだけども
あまりにも脈がないのに、それに気づかないというのは
他人にとって、こんなに見苦しく見えるのかと
教えてもらっているようでもあり
なんでそんなもん見なきゃならんとも思ったりするのでありました

父上が帰っちゃう事件も、実際あったらしいとは聞いたが
こういう処理の仕方なんだと驚きつつ
次回が、案外コメディ強そうに見えたので
予告詐欺ではないことを祈りつつ楽しみに待ちたいのでありました

頼朝が怖いというところを見せていたものの
それを上回るばかばかしさみたいなのが蹴り上げていくみたいで
面白く見られたと思うのである

【ドラマ】恋せぬふたり

2022-03-26 20:55:16 | ドラマ映画テレビ感想
よるドラ枠でありました
個人的にはかなり面白かった
テーマというか、取り扱われていたアロマンティックアセクシュアルというのは
まったく知らないそれだったのだけども、
よくあるというか、ぱっと思いつきそうなLGBTQ的なそれよりは
もう少し深くというか、それをうまく使って面白くなってて
説教臭さはないまま、そういう人たちというのを使いつつ
結局人間生活、誰かの幸せってのはこういう感じで醸成されるよねと
そこに、あれやこれやの違いはないのだと
そういわれたような感じで、気持ちよく楽しめたのでありました

ま、そういう人ではないからと言われてしまえばそれまでなのかもしれないが
個人的には、パートナーを得ていない身分として見たときに
ああ、こういうのとは違うけど、近いところもあるなーなんて
思いつつ見ている分にはとてもよかったのでありました

ただの説教臭い、そして世間の窮屈さを描くという
通り一遍の内容だったら記憶に残らなかったと思うんだが
そこに、なんとか理解しようとするカズくんという
実に素晴らしいキャラクタがいたおかげで、
このドラマ全体がすごく明るく、楽しく、そしていい話になっていくのが
まぁ、本当にもう、とてもよかった
あんな友達ほしいわ
もしかしたら、理解者という、それこそ巡り合うことのできないそれ、
彼のような存在こそが希少で、あああってほしいという願望が凝縮されていたんだろうか
色々考えさせられるというか、きっと、誰から見ても
すごくいいやつと思えるキャラクタというのが
ただただ気持ちよかったように思うのでありました

そのカズくんがひっかきまわしていくようにして、
どちらの側といってもいいのか、
そういうこだわりから解放していくようでもあって、
人間関係が溶け合っていく、理解というものが見えるというのが
いやー、やっぱり、よいドラマだったわと
しみじみかみしめていくのでありました

出てきたキャラクタが、妹の旦那以外はすべてよかったなというところが
なんというか、とてもとても楽しいそれだったと思わされたのでありましたとさ
なんか、よるドラ枠が変な感じになるようなんだが、
できれば、ドラマ作りは続けてほしいと
NHK名古屋局のドラマ班閉鎖という情勢の中、願うばかりなのでありました

【読書】豊田章男

2022-03-23 21:05:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
豊田章男  著:片山修

トヨタの現社長である豊田章男氏について記した本でありました
表層的にしか知らないけども、
この社長は本当にすごい人だと思っていたので、
こういう本を読めるのはラッキーとばかりに読んだんだが、
苦難の連続と、その哲学と生きざまが
結構衝撃的で面白かったのであります

個人的には、もっとトヨタ内での軋轢とか
そのあたりをルポしてほしかったかもと思ったんだが、
提灯とまではいわないけども、あくまで社長個人の人柄と
それまでの道程を記すことだけに終始しているので
若干物足りないとは感じたんだが、それでもやっぱりすごい人の話は面白い

レーサーとしてのモリゾウという素顔の話は
結構有名になりつつあるけど、実際にそこに至るまでの経緯とかは
かなり興味深くて、本当に車が好きになったんだろうなと
しみじみ思わされたのであります
結局、何かを好きだと、それに突き抜けてしまっているという
そういう人物が、ただただ好きなだけかもしれんと
自分で読んでいて、共感するところというか、
感動するところに覚えるわけでありますが
無茶をしているんではなく、車の楽しさを満喫していて
それをどうにか、様々な人にと考えているんだろうと
そういうあたりがとてもよいなぁと思わされたのでありました

とはいえ、苦難の連続であった社長になってからの、
リーマンショック、リコール問題、311大震災等
未曾有の出来事に飲み込まれそうになりながらも、
トヨタという大企業を支えてきた手腕というか、その人柄は
本当にすごいことだと手放しで賞賛したくなるところ
哲学というか、やろうとしていることと、やりたいことがはっきりしていて、
その発露の仕方が、独特だけど面白いなと
これが、いわゆる理系畑の経営者ではないところというものなんだろうかと
読んでいて思ったのである
また、体育会系で、それを前面に出していた若いころというのも面白いエピソードだった

個人的には、リコール問題での苦難がもっとも応援したいと思わされた出来事だっただけに、
そこでの社長としての覚醒があったというのは、ある種の用意されたイベントのようにも感じて
すごいことだなと感心というか、感動したのでありました
この本には何もないことだが、あのときの政府ふくめ、すべてが敵にまわったという感じが
傍目にみてて、トヨタがかわいそうすぎるし、そのために、日本は何もしないしできないんだと
ユーザーですらない自分が思ったくらいなんだが、
そういうことはおくびにも出さず、じっと耐えて、そして乗り越えてきたというのが
本当にも、すごく感動的だと思ったのであった
ああいった事件に恨み言をもらすのではなく、どうしていくべきかと
前を向くということがとても大切だというのは、
書いてあるのは当たり前で、そのとおりだろうが、
やってのけるのが、どれほど大変かと、つくづく感動したのでありました

あとは、全然知らなかったけども、マツダとの取り組みの重層なことに驚いて
そこに、モリゾウとしての顔もありつつ、
本気で車をよくしていこうという気概が共鳴したかのようなやりとりがあったようで
これもまた、いいなぁと思わされたのでありました

まぁ、こうやって本で読んで、そして、トヨタとの関係がほとんどないという立場だからこそ
ただすごいと楽しめるというか、感動できる内容で、
実際にトヨタという王国に少なからずかかわっていると、
もっと違う見方というか、様々なこともあるんだろうと思いつつ
個人的には、関係者ではないということも含めて
大変面白く読めて、これからも応援したいと思える内容だったと
思うのであった
ガソリン車なくなるのはやだなぁ

【読書】無銭横町

2022-03-21 20:56:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
無銭横町  作:西村賢太

追悼の気持ちも抱きつつ読みました
久しぶりの貫太がいつもの通りで、安心したというか、
よりオムニバス感があって、短編それぞれの年代がずいぶん違うせいで、
社会環境というか、貫太の環境がどういう感じなのか
ザッピングされて戸惑うのにも関わらず、
根っこというか、貫太は貫太のままだというひどく安心して読める内容
つまるところ、いつもの「はな」「どうで」というやつでありました
面白かった

どうやったら、こんなに嫉妬深くというか、
湯沸し器のようにすぐ怒ることができるのか、
しかも自分勝手極まりない理由でという感じが
もう二週くらいまわって面白いわけだけども、
本当にろくでもない男だよなと、しみじみかみしめる内容でありました

小説内にて、小説は小説家のそれとは異なるとうたっておきながら
おそらくは、この私小説については、ほぼ実話というか
このままなのであろうかなと思わされるところが多いのでありました
プライドが高い、そして、変に頭脳労働思考であるというあたりは
すごく自分のことをよくわかっていて、
それを傲岸としてバカにする手管にたけていると
舌を巻くというか、読んでいて面白いと思ってしまうのだけども
この、どうしようもないが、そうとしかない
開き直るのともまた違う、
ただただ嫌だと思っていても、そのままであること
そして、そこに潜むねじれのようなものが
怒りとして表出するというのが、だいたいの話なんだけど
こんな貫太に優しい彼女がいた時分があるんだなと
その一遍の妙な清涼感が驚くほどよかったのでありました

そうかと思えば、莫迦にして、そして、自分のガラではないとわかりつつも、
桜が咲いていたというその情景に浮かれた、
少し柔らかな、明るい話なんかにも挑んでいて、
これは作者自身、どういう感想をもって送り出したのか気になる短編もあり
どれもこれも、ただ、面白いと思えたのでありました

やっぱり、氏の作品、その生き方というのが好きなんだなと
思わされたのであります、合掌

鎌倉殿の13人  許されざる嘘

2022-03-20 22:00:04 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しておりました
今回は振れ幅の広い、疲れる回であった
出だしの壮大なフられる話が、なんだかんだ
一番面白かったと思い返してしまうんだが、
あれだけわざとらしく積み重ねられると、笑いを止められないなと
ひどい目にあったと思うのであります
なんだあの、無駄なBGM、大河なのにずるいじゃないか

割とあっさりと清盛は死ぬし、
さくさくと歴史の軸は動いていくばかりだったわけだけども、
梶原がさらっと仲間になり、そして、どういうやつかという
挨拶代わりの活躍というか、讒言というか、
まぁ、そういうやつだよなというのを交えつつ
義経の本当にあかんところが、さらさら描かれていって
着々とあれこれ積み重ねてんなと驚いてしまうところ
あんなに早く義経の嘘がばれるなんて思いもしなかったんだが
しかし、あれによって、義円が死んだという感じだから
頼朝からすると許せないんじゃないか
そのあたりまったく描写なかったし、殺したのは行家という扱いになってんのか
ちょっと気になったのであります
まぁ、そうなって、そして、義経ごとあれこれと
そういう話なのかしら

そして、伊東親子の始末も割と淡々とこなした感じながら、
あの暗殺者、暗躍しすぎだろうと思うんだが
あれは、まだまだ活躍する気まんまんだなと
おののいているのでありました、不審死は全てやつのせいになるとしたら
相当後まで生き残るんじゃねぇか

八重さんがどうなってしまうのか、
あの事件を経て、すごく気になってしまうんだが
あまり幸せな感じにはならなそうだなと
それによって、義時が曇る感じなのか、ほぼ関係なさそうな三浦のほうが曇るのか
本筋じゃないけど気にしてしまうのであった
どっかの感想で見たけど、「振られてから本番」というのは
役者の方の実体験じゃねぇかというのは笑ってしまった
そういうアテ書きはよくないんじゃないかしら、楽屋落ちの多用はいけませんぜと思うのである
面白いんだけども

とはいえ、来週が凄く面白くなりそうだと
期待してんだけど、案外予告で見せたところしか笑うところなくて
あとはものすごい暗い話とかにしてくるんじゃないかと
ちょっと怖くもなっているんだが
とりあえず、来週が楽しみなのは違いないところなのでありました
とっとと平家攻めを進めてほしいのでもあるんだが
旭将軍がいつ出てくるのか、そっちが気になっているのであった

【ドラマ】小吉の女房2

2022-03-19 20:55:41 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜時代劇でありました
相変わらず面白かった、前作がはからずもおばば様の遺作となったこともあって、
回想で結構でてきていたけども、すごい自然というか、
まるでまだ生きておられるみたいに物語に溶け込んでいたのが
なんというか、この作品作ったチームの良さみたいなのにも見えて
とてもよかった
出てる人みんな好きだわ

そんな感じだからか、麟太郎が急に大人になったのは
正直驚きというか、なんかずいぶん急展開だなと感じたのだけども、
それはそれとおいて、小吉のべらんめぇな感じと、
当時の市井というか、近所付き合いみたいなのが
なんとも心地よくてよかった
まさに時代劇という感じと、そこで活躍する勝小吉、
または女房といったところが、
本当、こてこてというか、とても安心して見られる安定感が素晴らしかった

派手な立ち回りとか、そういうのばかりが時代劇ではない、
こちとら人情で見せるんだと、そんな気負いもなく
さらっと人情話がうまく転がっていくというのが本当にもう
ああ、いいドラマというか、時代劇だったと
なんか、同じことばっか書いてしまうが
なんせよかった、面白かったというより、よかった、これが一番の感想でありました

ご老公じゃないけど、何かしらのえらい人と、
気持ちよく、相手のことは知らないけども、普段通りで気持ちよく付き合う
こういう姿を見ているだけでいいなと
沢口靖子さんの演技がまた、いいなぁとしみじみ思えば、
小吉がなんだかんだ、色々な人に愛されて支えられているし、
小吉らしくふるまって、べらんめぇとなってるのがまたいいなぁと
この夫婦を見ているだけで、本当にもう、
なんてすばらしい人情劇だろうと思ったりしたのでした

こういう上質な時代劇が
今後も作られますようにと祈るばかりというか、
ともかく楽しく見終えたと書いておくのでありました

本当、なんでこんなに好きなんだろうか、いいドラマだったと思うばかりである

【読書】中野のお父さんは謎を解くか

2022-03-16 20:55:30 | 読書感想文とか読み物レビウー
中野のお父さんは謎を解くか  作:北村薫

二作目にあたると思われる
前作も、さくさくお父さんがあれこれなぞかけを解いていく
テンポのよい作品だったという印象だけ残ってたんだが
今回は、かなり国語に寄ったというか、頓智っぽいそれこれよりも
蘊蓄の重きが強い作品だったように思う、
いや、もしかすると前作もそうだったんだろうか
いかんせん覚えてないな

さておいて、様々な文学雑学みたいなのを織り交ぜつつ
文壇というか、小説家先生と出版社、印刷屋さんといったところの
本を作るお仕事というものの界隈で、
ちょっとした謎が出てきては、主人公のお父さんが、
ああそれは、こういうことだねと
看破するということの繰り返しになっている

なかなか楽しく読めるんだが、なんというか、
ふわっとしているというか、かなりの頻度でダジャレが差し込まれるのが
個人的には、どうも読書というか、読む妨げになるようなところがって、
どういう話があったか、読み終わって、すぐに忘れてしまったような感じになってしまった
ダジャレに気を取られてしまうんだな(読み方が悪い)

しかし、紅葉、鏡花、秋声の話は、かなり興味深くて、
こういうことがあったんだろうなと、
その真実については非常に面白くてよかった
往々にして、誰かがこういっていたという話が、面白くなっちゃって、
だんだんと盛られていくということはありそうだし、
その出自の似たところの話と混同されて
もはや別物というか、創作になってしまうというのは
世の中いっぱいあるんだろうなと思わされたのでありました
火鉢を乗り越えて殴ったという印象の面白さが、
その引き金となる話題もなければ、そもそも、そんな事実もどうなんだというのは
なんとも、調べてみると面白そうなことばかりである
古い文豪のあれこれ話は、こうやって裏とりしていくと
案外こんなことはなかったなんていっぱいありそうだなと思ったのでありました

のほほんと読むのによい一冊でありました

【読書】スワロウテイルの消失点

2022-03-14 21:26:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
スワロウテイルの消失点  作:川瀬七緒

久しぶりの昆虫法医学シリーズであります
ちょっと前に発刊だと思うのですが、
機会がなくて読めていなかった一冊
今回も、どんなひどい目にあうのかと思っていたら、
若干ネタバレだけども、今回は赤堀先生じゃない人がひどい目にあってて驚いた
そういうパターンもあるのか

さておいて、警察の中でだんだんとチームの影響力を強めてきている赤堀班(違う)が、
技術畑の先生が大活躍というお話になっていて、
ほのぼのしつつも、相変わらず事件は悲しいというか、どうしようもない事件でありました
刑事ものではあるけども、局所的に強すぎる研究者というのが
あっちこっちに出てくるので、研究者気質っぽいもののやりとりが軽妙で楽しく、
今回は大人として、先生として、そんな感じで子供との接し方が出てきて
これも興味深いというか、このシリーズの面白いところだと感じるのでありました

初期の頃の素っ頓狂な女という印象は、
まぁ、今もって保たれているけども、
最近は、それよりも、したたかで頭のいい女という
やり手っぷりの方がクローズアップされてきていて、
怪しげな薬売りになったり、妙な魅力に事欠かない赤堀先生が実に素晴らしく
新しいキャラとのやりとりも楽しい内容でありました
やっぱり、アニメ向きなんだろうな
もっとも、アニメでちゃんと虫の動きかける人いないから、それも難しいんだろうが

タイトルからして、今回は珍しくチョウチョが主役かと思ってたら、
そっちじゃなくて、本当にツバメの方が主役だったのでちょっと肩透かしだったんだが、
このシリーズは、きれいな昆虫が絶対出てこないよなと
毎回毒虫めいたそればっかり出てきて、今回もそれを楽しまされたのでありました
しかし、台湾の蚊、凶悪すぎるだろう
何回か台湾旅行いって、確かに蚊は多かったけど、そこまでひどいのにあたったことないが、
気を付けないといけないわ

変人見本市でもないが、あんまり事件と関係なかった空き巣の
ふてぶてしい頭の良さというのも面白くて、
こういった輩が世の中多いんだろうなとも思うし、
また、そういうやつが、割とあっさりひどい目にあって、
しおしおするという場面が、なんとなし、胸がすくようでもあり
物語を暗くせず、楽しませてくれるところが
本当、読んでいて安心のシリーズだと思うのでありました

とはいえ、誰かが、必ずひどい目にあうので、そっちは気が抜けないんだが
もう、そういうお家芸みたいなもんだしなぁ
また、次の話が読めますように

鎌倉殿の13人  根拠なき自信

2022-03-13 21:06:40 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
箸休めみたいな回かと思ってみていたけど、
あれこれ整理というか、どんどん怪しい人が増えていくのが
なるほどなというキャラ紹介を楽しんだのでありました

その中でもというか、ここからしばらく目が離せなくなるであろう
義経という男の紹介が特によろしく
自由奔放とはいい言い方で、ようは、落ち着きがない、
ああいう子供、クラスに一人はいたなと思い出す
いや、自分がそうだったのではとすら思うくらいだが、
あんなにひどくないやという、なかなかのひどさで、
それでいてちゃんと会話は成り立つし、
なんだったら、理路整然としているし明解だという
ずば抜けたよさというのも発揮していて、
あのアンバランスさが見事だなと思うばかりであった
というか、一人だけ、キャラ付けが明確すぎるというか、
裏表がないといっていい感じなので、
あの中で溶け込めないのもよくわかるし、
すごさもあるというのが、なかなか面白かった
とりあえず人への配慮というか、何か多くのものが足りてないという
あのコミュニケーションは、なかなか衝撃だと思ったりもするんだが
ああいう人いるわぁという感じがすごかったのである

ま、そんなわけで、鵯越ではなく、ツグミが黙ったと
そんなお話で落語みたいになっていたんだが、
それはそれとしても、義経の紹介として十分すぎる感じだったと思うのであった

一方で、さらっとだけど上総介大活躍なんだが、
そのやり方というのが、あれが坂東流といっていいのかしらんが、
とりあえず相手の棟梁が、そもそも気にらなかったんだろうなという
ただそれだけの理由で殺して、ついでに、平定みたいな感じにも見えて
このあたり、そういうところに怒る頼朝というのが
結構重要で、後々、義経が同じ轍を踏んでいく感じになるのかなと
暗喩めいたものを見たように思うのであった
とはいえ、上総介が楽しそうに斬ってるシーンはすごいよかった

祐親のそれとか、伊東の家の話とか
あれこれ盛り盛りで面白かったのだけども、
思いのほか亀が悪い女感をムダに出してきているのが面白いし、
妹が、別のフラグ立ち上げたりとか
まぁ、なかなか忙しい回であったなと
もう一回見たいと思うような、わちゃわちゃした楽しさがあったと
思うのであった
じゃんじゃん、こういう濃度で進んでほしいわ

【ドラマ】アンという名の少女3

2022-03-12 09:19:22 | ドラマ映画テレビ感想
とうとう第3シリーズも終わってしまった
原作をまったく知らないで見ているから、
これでよかったというか、こんなに成長してしまうものなのかと
撮影の都合もあったのか、1や2と、アンの成長っぷり(物理)が著しくて
さすがに大きいというか、もはや子供ではないなぁと
そんな風に見守ったのであるが
なんだかんだ面白かったと思うのである

内容も、大人になってきたからということか、
なんかちょっとした革命争議めいたことにまで手を出して、
それはそれでいいのかと、
心配になるようでもあったんだが、
当人たちが楽しそうだからいいのかしらと思ったりすることもしばしば
女性の権利というか、そういう旧弊との闘いというのが
割と主軸になることが多かったので、
かたっくるしいなぁと正直感じたのも事実でありました

とはいえ、なんだかんだ、少年少女の物語っぽく
惚れたはれたが、あーだこーだしているのが
なんだかんだ面白くて、こんなにすれ違うことないだろうと、
アンとギルバートのすったもんだが、
いかにもドラマで面白かったと思ったのである
ああいうのを面白いと思えるようになった自分に
年齢を感じてしまうな
もはや目線が、マシューとかと変わらないわ

通底にあったのか、
家族の絆といったものが、様々な形で描かれているのが興味深くて
アンのところの事情はともかく、
ギルバートとセバスチャンの関係、そしてセバスチャンの家族というのも
人種の弊害までくっつけてあれこれ悩むけど
結局は、親子というもののありかただよなと
納得というか、共感できる問題が扱われていて
キャラクタ含めてよかったと感じたのであります
先生と無理やりくっつけそうな雰囲気だなとひやひやしたが、
さすがにそんな、できすぎた感じになってなくてよかったとも思うのである

ネイティブアメリカンの問題も取り扱っていたけど、
あの時分の教化という押しつけというか、
もはや事件といってもいいことがあったんだろうなと思わされたわけだが
あのあたりは消化不良というか、あのドラマとして
扱いきれてなかったんじゃないかと偉そうなことも感じたのである
アンたちの新聞の話につながるということではよかったのかもしれんが、
そこでアンの在り方が、ちょっと危険すぎるだろうと
そんな風に見えてしまったのであった
ああいうジャーナリストという名前の危険人物いるよなぁとも思うんだが
アンのそれだと、擁護というか、共感しづらいと感じたのである

と、まぁ、なんだかんだごちゃごちゃやってたけど、
最終的にはめでたしな感じで、いろいろ落ち着いたし
きっと続いていくんだろうという終わり方だったので
よかったんじゃないか、役者も物理的に育ってしまっているし、
このあたりでよかったんじゃないかと思ったドラマシリーズでありました
次の海外ドラマシリーズをまた、楽しみに待つのである

【読書】コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった

2022-03-09 20:55:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった  著:マルク・レビンソン

増補改訂版ということで、
新しい内容も含まれた本なんだそうだが、かなり面白かった
ノンフィクション本というジャンルでいいのか、
ある種の産業史ものでもあったようなと
そんな感じなんだけど、コンテナの発明と躍進、
その間にあった物語を記したものだったんだが
大半が、マルコム・マクリーンという起業家の物語だったと思う
それがまた、魅力的で面白かったわけだが

コンテナという発想が、どういう状況から生まれたか、
また、それの繁栄が、様々なしがらみや、運不運ともいえるような結果の末、
このとても不思議な物語が、本当に面白くて仕方ない本でありました
改めて驚愕したんだが、仕事のしがらみというもの、
組合という存在と、その厄介さというのが、
アメリカの産業史に根深い闇としてあるんだろうなと
それを知る機会ともなったのである

港湾労働という特殊なものが、労使形態も含めて、
法律、国、市政、そういったすべてのことがしがらみとなりながら、
そこを超越する起業家精神による打破というのが
物語として面白くて仕方なかったんだが
今の世の中、どこにでもある問題が、様々に阻んでいて
そういうのがまるでない、全然異なる場所がきっかけで、
例えば、この物語でいえば、
コンテナ船を入れる港を作ることができるか、
この作るというのも、ただ土地があればという問題ではなくて、
もともと港があると、そこで旧態組織が存在することによって
コンテナを受け入れられなくなるということも起きていたりして
いや、利益に群がる人間の強さというのもさることながら、
こういうのをどうなくしたらいいかわからんが、
なければ、人類の進歩はもっと早いんだろうと思わされることばかりで
なんというか、あっけにとられるほどでありました

この大輸送をかなえることができた、東アジアの様々な港が
今や大きな発展を遂げた結果の恩恵を受けているというのも興味深いし
日本が、まさにそのど真ん中にいたというのも面白かったのでありました
ある意味、日本を育てたのもコンテナだったといえるほどでもないか
いや、その割に、そこまで大きな港がないから違うのかな
ともあれ、経済、とりわけ、流通という概念が大きく覆ったトリガーになったというのも面白くて
これはすごいことだなと
この一連の歴史を読める本として、非常に有益というか、
ただただ面白い本だったと思ったのでありました
読んでよかった

【読書】クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界

2022-03-07 20:52:15 | 読書感想文とか読み物レビウー
クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界  著:ヤニス・ヴァルファキス

難しい小説だった
正直、半分も理解できていないと思う
小説ではあるものの、ほとんどが資本主義に対する
新たな世界の枠組みについて議論をするといったもので、
SFだし、興味深いタイムパラドクス的な内容でもあるんだけども、
それが提示する異なる世界というのが、
資本主義が打倒されたそれというのが、新しいような
古くからあるような、でも、これはなかなか面白いけど大変だと
そんな気分で読み終えたのでありました

以前の本で、娘に語る経済の本という
これもまた、えらい難しくて、タイトル詐欺じゃねぇかというくらいの本だったんだけど、
そこでも触れていた経済の在り方、社会という枠組みの真の姿というものを
あれこれと模索する内容になっていて、
日頃から、そういったことに頭を悩ませている人からすると
かなり楽しい本だったのではないかと思うばかりなのである

資本主義の失敗というものが、2008年のリーマンショックに端を発すると
そんな感じが一つの前提になって進むのだけども、
そのあとにもう一つの世界で勃興した新しい世界というのが
テクノロジーを使った、真の共産主義とも呼ぶべきような内容でもあり、
また、それとも異なり、ただ、人間が、それぞれ自由であり、
社会構成に善がはっきりと敷かれているという
ユートピア的なものになっているわけでありまして、
批判の矛先が単純ではないだけに、読んでいて、自分の教養とか知識とか
もろもろが足らないということを痛切に感じる内容であった

市場の善悪という、語性すら怪しいといったものを使ってしまうわけだけど
取引市場というものをなくし、あらゆる資産、資源が全人類に分配される
アナーキストでもないんだが、そういう世界の成り立ちが描かれていて
実際、そうなったらいいなと思わなくもないところなんだが、
そうなっていくにしては、あらゆる力というものが否定してくるだろうと
悲しくなってしまう内容でもあったんだが
ちょっと、世界人類の知恵を高く見積もりすぎではないだろうか
そのユートピアは、だいぶ上等な人間が多数を占めないと
作り上げられないんじゃないかなと、そういう意味でも
なんか共産主義っぽくないかと思ってしまったんだが
ともあれ、社会主義も含めて、そういったものを
今のテクノロジーで再度考えてみるという本としても面白かったと思うのでありました

ひところ、話題になったようでしりすぼみになってしまった、BIについて
新しい解を示しているというところが一番すごいところだと
読んでいて率直に思ったのだけども
それは、現在の資本主義社会では達成できない
根本的に異なるものであるのが残念なわけで、
そうなってくると、反証的にBIは導入できないんだろうなとも思ったりしつつ

さりとて、価値を独占させず、生まれたそれはすべてに還元されるべきというのは
人類というものに対して、是非行われるべきかもと
危険思想ではないかと思いつつも、賛同したのでありました
しかし、ちゃんと理解するには、五回くらい読まないといけない難度だと思うのである

鎌倉殿の13人  決戦前夜

2022-03-06 21:03:11 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
視聴完了しました
平家物語でも著名なシーンの回でありましたね
あの頃の夜にあんだけの羽音が聞こえたら
確かにすごい怖いだろうなと思わなくもないんだが
武田のいう通り、相手方の数が相当だと知っていたからこそなんだろうなと
思ったりするのでありました
維盛かわいそう

さておいて、相変わらず坂東との折り合いがつかない
頼朝のやりようが、今後の暗雲をそのまま示しているようで
なんとも悲しくなってしまうわけであるが、
まぁ、実際の心持としても、独りだという声は本当なんだろうと思うところ
それにつながって、義経がやってきて、
今までと同じ言葉だけど、信のこもったそれというのが
いかにもな感じだけど嫌いじゃないなぁと感じたのでありました
まぁ、頼朝のそれが、今度は本当なんだと、そういう演技に見えたかというと
演出でそう見えただけかなと思ってしまったとか
嫌らしいことも書いてしまうんだが
ともあれ、心情がとてもよくわかる回でありました

結局爺様も助けてしまったし、
ふわっとした前知識で、ここで工藤に討たれるもんだと思ってたんだが、
どうやらそうではないようで、結局あの手柄は誰のものになったんだろうかと
思ったりするのであった
あの感じだと、四郎がもらって、それを使って助命という流れなんだろうかな
そうだとすると畠山も和田も怒っていいような気がする
抜け駆けも甚だしいしなぁ

なんだかんだ、武田の思惑がなるほどという感じだったけども、
どちらも、兵糧の問題で戻るというのは仕方ないところで、
それを押したいという頼朝の気持ちもわからんでもないが、
ここで、父上の言葉がよく刺さっていいなぁと
しみじみ思われたのでありました
あそこで焦ってしまうのも所領がない、寄る辺のない頼朝だからこそだというのが
よりはっきりしたようで、よろしいと思うのである

善児が結局どうなったのか、
あの感じだと、命令を守って、落ち着いた八重を殺りにいくんじゃないかなと
思ったりしてしまうんだが、彼には結構長生きしてもらって、
あっちこっちで、悪いことをしでかしてほしいなと思うのであった
八重の旦那、哀れすぎて涙も出ない感じだったが
あの世界で生き残れないタイプだなと思うのである

追記
頼朝の孤独とそこを埋める義経と
そういう話だと頭から思ってみていたせいで見間違えていたようだ、どうやら、
今回の「よぉ来てくれた」も、やっぱり同じからくりだったんだそうで
じゃぁ、演技が全く一緒で、むしろえらいという話だったようである
だから義時がえらい冷めた目で見てたのか、
あれは、結局お前も坂東じゃなくて身内かよとか、そういう目だと思ってたんだが
そうじゃなくて、また演技するのかお前という目だったのか
多分事前動作的な演技があったと思うんだが、見逃していた、反省である