CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

白洲次郎~ラスプーチンの涙~

2009-09-24 22:11:55 | ドラマ映画テレビ感想
NHKスペシャルドラマ白洲次郎
ようやく最終回である第三話を見られました
もちろん、リアルタイムで視聴したあとに、
もう一度ビデヲで見ているといういつも通りのはまりっぷりでした

再放送とか、なんで平日に連夜でやるかなと
先月は憤りを隠せませんでしたが
まさか、この大型連休にぶつけているとはと
天晴れに思いつつ、固唾を呑んで見守ってしまいましたところ
やはり面白かった、色々思うところはあるけど
それを押し切られるくらい面白かったと思うのであります

今回の第三話において
白洲次郎の暗部と呼んだらいいのか
色々物議を醸した部分が描かれていて
これがまた凄くよかったと思うところ
なんか、いい人で凄かったんだよだけで終わらず
それのこういう部分もあったんだというのを
なるべくよいテンションで、若干贔屓目が働くのは仕方ないけども
ちゃんと描いていたように思えて
私としては大満足でありました
というか、実際、ここでやられた内容の
どこからがフィクションなのか、全然わかりませんが

見所いっぱいで楽しめたのでありますが
広畑製鉄所の話については、最近ステキすぎる
エンケンと殴り合いの喧嘩
このシーンが再現されるとは思わなかったと感激したのですけども
すげーやりとりでよかったです
別に殴ってなくても、殴ってるように見えるというか
そういうことじゃなくて、あれくらいのおっさんが
本気で怒って取っ組み合いするというのがステキなんだと
感動したのでありました
どっちも負けず嫌いというのではなく、
お互いの主張がいい塩梅でこなれてて、
しかも、見ている側としては、白洲の意見ではない未来に生きていて
それはそれで成功しているのを思うと
次郎の訴えたことに関して、様々に思うことが出来てステキでありました
あそこではした金を手に入れて、それによって
吉田茂が何をするつもりだったのか
その未来は永遠にやってこないからわからないのでありますね
某所によると、結局イギリスは貿易に頼って
今、あのざまなんだから、あの選択は間違ってなかったんじゃないかと
そういうお話でもあります
こういう議論の余地があるところがステキ

また、暗い部分というかこれに関わりつつ
下山事件やらなんやらについても
憶測でしかない話をわかりやすく、新聞記者に尋問させる
あれもよかった、かわし方がかっこよすぎるとは思うが
それにしたって、いい塩梅だったように思うのであります

珍しく、悪人とか善人とかで描くんでなくて
若干善人よりにしてあるとはいえ
興味深く描かれていたドラマだったので面白かったと思うところ
もそっと近代史の勉強をしていたら
もっと面白かったかもなぁと悔やんでしまいます

ただ、少しというか、結構残念だなと思ったのが
正子の扱いが思った以上に投げっぱなしだったところであります
青山二郎の出番はあれだけかよと
がっかりしてしまったのでありますけど
もう少し、数寄者としてあれこれしていく過程も欲しかった
というか、ほとんど描かれないならば
いっそのこと、次郎だけでよかったんじゃないか、
次郎の葬式の話とか、ゴルフ場の話とか
そんなのしたほうが面白かったんじゃないか
ちょっと考えてしまうところであります

このあたり、あまりにも幼稚な邪推をするならば
ゴルフ場エピソードについては
政権交代等の影響もあったんじゃないかしらと
ちょっとだけ思ってしまうのであります、惜しかった

とまれ、十分面白かったのでありまして
尻窄みだったのが悲しいのですが
これくらいのテンションで終わるからこそ、むしろいいのかもしれないと
万歳で持ち上げすぎるものよりよほどよかったかもと
納得してしまいながら、しみじみと感動を噛み締めるのでありました

しかし、白洲次郎ってのは凄い人だったんだな
改めて思うのでありました

陶磁器を探す旅~岐阜県陶磁資料館~

2009-09-23 20:48:14 | 陶磁器を探す旅と名物
今回、近所なのになかなかいけない
正式には近所というには遠いけど、
旅行というほど遠くもないという
微妙な位置にあって、なかなか行く機会に恵まれなかった
岐阜県の南東方面へと出征して参りました
もちろん窯場めぐり
今回、初めての関ヶ原を抜ける中山道ルートで進出
米原を経由し、垂井で竹中半兵衛を思い
岐阜城を見過ごし、墨俣もやりすごしといった
なかなかステキな道中でありました

とりあえず、最初に到着した
岐阜県陶磁資料館のレビウであります

いわゆる美濃焼の聖地まわりという具合で
今後、ぼちぼち手を出していきたいと思っていた
とりあえずの斥候もかねての出陣でありました
手元にある焼き物の本によると
なかなか立派な陶器が見られるということで
楽しみにしていってきたのでありますが
いや、さすがに滋賀からいくと遠いな、でも
車って便利だな
同じ東進だというのに、下道で移動したら
さほどの時間を要さないものでありました

19号線という大きな通りから
少しだけ南にはいったところ
多治見と土岐の間くらいにありました
でっかい看板は出ているのですが
そんなに大きく宣伝しているわけもなく
ちょっと山に囲まれたようなところにあって驚き
山というか、なんだろう
横道に入って、山をのぼっていったら、資料館が出てきた
そういう具合でありました

失礼とは思いつつも正直な感想を書いておきますと
いつ潰れてもおかしくない貧相さだな
というものでありました
人がいないのは仕方ないのかとも思いましたが
正面玄関が封鎖されていて
その横の小さいところが入口、反対側が出口になっておりまして
これがうわさに聞くハコ物というものなんだろうかと
不安をいっぱいにかかえてしまったところ
しかし、中に入ってみると
なるほど、公民館のような様相であります
□の字が縦に伸びた形をしておるわけでして、
中央は中庭になっていて、その庭を囲むようにして廊下
ところどころに会議室のような部屋が設けられているという
なんのへんてつもない建物でありました
正直に言うと、やる気を感じられない
でも、これこそがと思ってしまうあたり
わたしも心が折れ曲がっております

で、見てきたわけでありますが
さすが資料館というだけあって、博物館の様相を呈しておりました
様々に出土した、美濃焼の破片などが多数展示されていて
そのほかも、ちょっと美術書というか
本で何度か見たこと在るぞというような
桃山年間、江戸年間の織部、志野の逸品が
ずらずらと並べられておりました

立て看板にてそれぞれの特色と説明が書いてありまして
今回、特別展だったらしいんだが、常設展と
何が違うのかよくわからなかった
美濃焼の歴史はなかなか分かり易くて、初期から後期にかけて
だんだんと釉薬の具合がかわっていく様子が
すごくわかりやすく陳列されておりました

名物というではないですが、多分
十分名物たる茶碗だろうと思われる
黒織部、織部黒の茶碗
志野の古い茶碗、特に、正面に渦巻きがあしらってある
これはへうげものに出てきた乳首茶碗の前のやつじゃないのか?
そんなことを思うようなステキな絵付けものが並んでおりました

さらに、地元岐阜の伝統工芸士、ならびに国宝や県指定無形文化財の
ステキな人々の茶碗、名を挙げれば
荒川豊蔵、鈴木蔵、加藤卓朗などなどのすげービッグネームの
見事な茶碗が展示されておったのが魅力
これで300円の拝観料は安いと感激してしまったのであります

特に荒川豊蔵の志野焼は絶品でありまして
本で見たそれこれとそっくりというか
まあ、それの本物なわけでして
それを目の当たりに出来たという喜びはハンパないところ
その他も優れた茶碗がたくさん展示されており
美濃焼を簡単に、それでいて、最高ランクで堪能できる
そんなところに思えたのでありました
ステキすぎて楽しかった

興奮のあまり、二週くらいしてしまったわけですが
また行きたいと思うのであります
そして、旅はまだまだ続く

天地人 二つの関ヶ原

2009-09-22 00:33:30 | NHK大河ドラマ感想
少し遅れてしまいましたが
天地人見ております
ただ、もうすっかり記憶から飛んでいるというのが
はなはだ…

などと言ってしまいますが
実際のところは、なかなか感心したところと
まぁ、天地人だなとある意味関心したところ
てんこ盛りで素敵な内容でございました

まずは、あれほどなかった合戦シーンの大量投入につきまして
まぁ、ほとんどが使いまわし映像という
期待通りの出来だったわけでありますが
それはそれとして、やっぱり関ヶ原ってのは盛り上がるなと
このイベントの大きさに感動したのでありました
今回は、色々ごまかすためと揶揄されたであろう
CGを使っての大合戦風景だったわけですが
わたくし、最近の歴史ゲームとかやらないから
よくわかってないんだが
あんだけ、人がうろうろ動いているさまが
まぁ、ウソっことはいえ作れるというのは
いい時代になったよなと感激したのであります

あの大MAP方式で見せることで
布陣なんかもわかりやすかったし
欽吾が下りてきたあたりなんか、完全にゲームみたいで
ちょっと面白かったのであります
あれで、もう少し大谷隊との戦いがリアルだったら
結構面白いものが見られたと思ったんだが
どうでありましょうや、みんなそんなのに夢見たりしないかしら

刑部は思った以上によかったというか
まぁ、まんまといえば、まんまだったんですが
個人的に満足の内容でありました
天地人の中では充分に武人というか、名前がとどろいただろう
そう願ってやまないのですが
あの死に様なんかもちゃんと用意されたあたりに
感無量という具合であります

そして、島左近
ちょっとやりすぎかなぁと思いつつも
最後のシーン前の乗馬風景が立派で
変なストップモーションはいただけないけど
かっこよかったからいいかと
もはや諦めてみておりましたが
騎乗の姿がなかなか様になってたし
槍がかっこよかったので満足でありました

ただ、ファンタジーすぎたというか
三成がじきじきに欽吾に会いに行くとか
ちょっとどうかしすぎだろうというあたりが
なんともかんともでありました
まぁ、最後に初音が出てくるのはもはや
お約束だろうということでなんでもなかったのですが
はげ頭が光った説をとるかと思ったらそうでもなかった
あの妙な最期の演出はなんだったのか
気にかかったりもしたのであります

しかし、福島がかぶってた兜は
黒田のじゃなかったかなぁとちょっと思ったりもしましたが
功名のときも、福島役はあの頭だった気がしたり
あれこれ見ていて気になったのでありましたとさ

ろくな感想じゃありませんが
結構楽しんでみられたのでいいとします
足軽が大量に突撃してくる
ああいう場面の旗が違うパターンをたくさん撮りためていただいて
いつか、葵徳川のときの使いまわしじゃなくなればと
思ったりするのでありました
今回は新しいカットあったんでしょうか
まだまだ勉強不足でわからないのであります

名将の采配

2009-09-17 22:07:20 | ドラマ映画テレビ感想
少し前のことでありますが
NHKが精力的に深夜番組に力を入れておると
勝手に思いこまされて、あれこれと
眠い目をこすりながら見ていた中に
なかなかおもしろかった番組がありましたので
今更ながらにレビウであります

名将の采配

古今東西の名将が、ある偉大な一戦において
どういう戦略をとったのか、どういう戦術をとったのかというのを
なんと、机上演習という方式にて解説するという
とんでもない番組でありました
某所では、すばらしいCGだなどと揶揄というか
もてはやされておりましたが
あの黒子を使いながらの机上演習は
なかなか、思い切ったことをするよなと感心してしまったのであります
だって、21世紀のテレビで、黒子が竿をもって
コマを動かすなんていう場面を見られるなんておまえ…

内容はなかなかおもしろくて
もっとつっこんだ戦術論だったらもっと楽しかったのにと
ちょっとだけ思ったのですが、それだと
一部の人しか喜ばない上に、日本は軍国主義に逆戻りしているとか
そういう批判をうけかねないので仕方ないとは思うところ
ゲストは正直いらないというか
ゲストがあれこれ語っている場面は全くいらなかったよな
なんて思ったりもしてしまうわけですが
それがないとバラエティというか
番組として成り立たなかったことだけが心残りであります

さて、取り扱われた戦争が
ちょっと古すぎたり、実際の資料が架空ではないかというところは
いた仕方ないにしても、なかなかおもしろい話でありました
上田城の話とか、重耳の話とかは戦術の面からもおもしろかったし
海戦なんかはすごくステキで
これで日本海海戦の話やってくれないのかなぁと
やきもきしてしまったのであります
色々あってやれないんだろうけど
いつか近代史バージョンでやってほしい

そんなわけで、次回に期待したい
ステキな番組だったのでありました
タイムスクープハンターに続いて、連載化を期待したいですね

ライムビール2

2009-09-14 21:27:53 | 食べ物飲み物
ライムビール再び

今回は、もったいないと思いながらもやってみました
プレミアムモルツ
アロマホップの香りがさわやかすぎて憎いとか
色々いわれておりますが、爽やかビールとして好きなのであります
が、これにあえて、ライムを入れてみるという暴挙をしてみました

ああ、うまい

ごくごくふつうの感想になってしまって
申し訳ない限りなのでありますが
一番搾りとなんか違うところがあったかと言われると
一番搾りよりも、さらに飲みやすいものに仕上がったと
これにつきるように思います

もともとの味に起因すると思うのですが
プレミアムモルツでやると、思った以上に甘みのようなものが
際だってくるのであります
これはビールを飲むという感じではないな
炭酸はほどよいし、アルコールもいいあんばいできいてて
なおかつ、あの独特のえぐみというか
ビールの残り香的なものがないのであります
そのあたりはすべて、ライムによって
相殺されているというか、いい意味で爽やかになってる
ビール好きには意味のわからない飲み物に
仕上がるのでありました

とはいえ、このビタミンCの固まりみたいな飲み物のおかげで
とりあえず飲み過ぎても、二日酔いにならないし
なかなか優れた飲み方じゃないかしらとも
思ったりなんだったりするのでありますところ

これだったらい、ビールじゃなくて
発泡酒とかでやったらいいんじゃないかと
ちょっとだけ気づいてしまいましたが
ビールでやるからいいんだと
言い聞かせるようにして、過ごしていくことにします
今年の収穫ももう終わってしまうので
大事に飲んでいきたいところです

天地人 家康への挑戦状

2009-09-13 20:50:22 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
久しぶりのロケ会でありました
いきなり外で普請姿を見せられて、おお
凝ったスタジオだなとか思ってしまいましたが
ちゃんと外でした、うれしい

さて、しかし、合戦とならない部分でだけ
なぜか外で撮るという不思議なそれでありますが
今回もやっぱりそうで
さらに、なぜか家康を交えての
これはコントじゃないのか?
景勝に見せ場がないとはいえ、まさか
あの形とはどういうサービスなんだと
ちょっと心配になってしまいましたところ

さて、直江状がすげーあっさり流されてしまったという
印象になったような気がしたんでありますが
それはそれとして、景勝最大の失敗劇は
なるほどというか、まぁ、落としどころとしてそこ
というところで終了
あんだけ兼続がたきつけて挙兵してしまった三成は
完全に騙されたというか、
むしろ、上杉がはった罠じゃねぇのかというくらいの所業
色々思うところがあります

あとは、刑部が出てきたのがうれしかったくらいでありましょう
すげーいい声だなぁと、俳優さんのこと知らないけど
ちょっと感心してしまいました
目だけちらっと見た時に、堺雅人じゃねぇのか?なんて
思っておりましたが、思いっきり節穴でした
すいません

とりあえず刑部と左近がそろったので
関ヶ原は十分楽しそうだと思われるところ
あとは、欣吾がどうなるか、それだけが見所だと
来週を楽しみにします

ライムビール

2009-09-10 22:19:51 | 食べ物飲み物
今週末の瀬戸焼イベントに行けないので
やけ酒なんてやってみようと
久しぶりに自宅でビールを呑んでみましたところ
ベランダで育ててるライムが
いい加減ならせ過ぎで、木そのものが弱ってきているのに気付き
ついつい収穫
そして、いつものようにウォツカを探したらない
仕方ない、ビール入れてみるか

なんて、他愛もない悪戯めいてやってみたわけでありますが
これが驚いた、ライムビール
はんぱなく美味い
これはカクテルと名乗っても十分じゃないか?
凄い美味くて驚きすぎじゃないか?

<レシピ>
自宅で栽培したライム×2
KIRIN 一番搾り350ml缶

以上であります
ライムは二つに切ってから、レモン搾り器でしっかりと搾り
それをコップにあらかじめ注いでおく
そして、ビールを泡立たせながら注ぐ
終了

是非ともやって頂きたいと
力強く推したいところであります
なんというか、ビールという飲み物ではない
なんだろうこの絶妙な酸っぱさというか酸味
そして、爽やかな香り、ライム凄すぎるだろう

と、ここで自慢じゃないんだが
やっぱり採れたてってのはすげーなと感心する次第
八百屋でライムなんて買ったことないから
比べようもないのでありますが、今までなってたそれを
むしってきて絞るというだけで、とんでもなく酸っぱい
だけど、ウォツカの時でもそうだが
アルコールと混ぜるとものすごく味が丸くなる
角が無くなるといって相違ない、これは実感であります

美食家がどうのこうの言ってて
意味わからねぇと思ってましたが
本当、自分でやってみて始めてわかるこの凄さ
ビールにライムなんてコロナだけだと思ってましたが
どっこい、コロナよりもむしろ美味いんじゃないか
凄いぜ日本のビールと感心してしまったのでありました

ただ、今回は一番搾りでやったわけだが
あるいは、プレミアムモルツだったらどうなのか
ドライだったらどうなのか、興味はつきないため
暇と金があったらやってみようと
密かに新しい楽しみを覚えたのでありました

手製カクテルのなんとうまいことか
よきかなよきかな

徹底抗戦

2009-09-08 21:37:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
徹底抗戦 著:堀江貴文

いわゆる、ホリエモンの本であります
ライブドア事件というものが
そもそもなんだったのか、頭悪い私は
未だに理解しておりませんが、その頃のお話とかも
色々かいつまんで書かれていた自著であります
まず、内容というか、全体についての感想をば

田母神さんの本と似てるなぁ

そんな具合でありました
もしかしたら、ライター雇ってて、同じなんじゃねぇのか?
そう感じたのでありますところ
文体というか、言い回しや、言葉遣いの端々が
凄い似ていると思いました
もしかすると、日本人がこういう本を書くと
自然とそんな語り口になってしまうのかもしれない
とか、なんとか
思ったりなんだったりするのでした
面白くないわけじゃないのです、内容はなかなか興味深いんだが
なんか、バラバラの印象になってしまって
結局なんだったのかよくわからんという感想になってしまうー

さて、それは置いておきながら
読み終えてみて、途中で触れられていたことと
もう一つ違和感があるんじゃないかなとも思ったのであります

まぁ、確かにすげーことになったような気がするし
当時は大騒ぎだったんじゃないかなとか
他人行儀なことを思ってしまうわけでありまして
当時、まったく理解されず酷い目にあわされていくという
いわゆる社会的抹殺風景を味わったというあたりは
凄くかわいそうというか、なんとも凄惨だと思うのでありますところ
憤懣というのか、社会正義なんていうものじゃなくて
自分の正義を傷つけられたことに
痛く立腹しておるというのは凄く伝わる内容でありまして
色々大変だったんだなと思うところ

その大変だったときに考えたこととかを
結構暖かい感じで書かれているので
より一層、読んで考えさせられるというか
つっこみを入れられるような具合になっていて
もしかすると狙って書いてんじゃないかしらとも思うんだが
騒いでいたところも凄いところだったんだろうが
その凄いところのもう少し外側に
それほどでもなかった人たちもこれまた
わんさかおるんでないかしらと思うところ

ほとぼり、というのは怒られそうでありますが
醒めてきてようやく大丈夫というあたり
これは、結局その盛り上がっているという層が
あったのは確かなんだが、それはそういうものであって
その外側では、ああ、そうだったかな、どうだったかなと
ほとんど気に留めてなかったんでないかしらと
思ったりなんだったりであります

ただ、一番懸念して書いていた
この内容の真実、結局有罪だったかどうかすら
興味なかった人たちは触れることもできず
結果的に、その時に悪評がたってたから
多分そうだったんだろうという、風評になって
今にいたっておるのは間違いなく
この本を出して、少しでも抗弁できたのは
ステキなことじゃないかなとか、偉そうな物言いで
書き殴ってしまうのであります

思うところがたくさん出てきたという点で
この本はすごい面白かったといっていいなぁと
思ってしまうところ
内容の真偽を疑うではないけども、
本人が他人を信じられなくなったとか書いてあるあたりも
色々疑わしいと思ってしまうのも
また素直な感想でありまして
誰に言い訳してんだかわからない内容ですが
ひさしぶりにたくさん書いてしまいました、メモ

ABC殺人事件

2009-09-07 21:35:01 | 読書感想文とか読み物レビウー
ABC殺人事件  作:アガサ・クリスティー

往年の名作を読みました
アガサのステキすぎる推理小説
名探偵ポアロと盟友ヘイスティングス大尉との
わくわく捜査のお話でありました

児童文学シリーズみたいなので読んだため
漢字の全てに読み仮名が振ってあって
なんか読んでいてちょっとだけ恥ずかしくなったのですが
それはそれ、これはこれ
面白いものは面白いのでありました

第三者視点から描かれる事件なのであります
そして、その語り口は既に解決している事件だという具合
これは海外の推理ものの定番なんだそうでありますが
かみさんがファンの人もだいたいこういう風だよなと
しみじみ思いつつ、イギリス風俗なんかも交えながら
ハイセンスなブラックジョークとともに
繰り広げられていく捜査がステキ

こんなに有名な小説なのに
まだ読んだことなかったのが恥ずかしい限りですが
すたすたと事件が進んでいく様、
スコットランドヤードのいけすかない刑事、
どれもこれも怪しい容疑者と証言者
ステキだ、これこそがサスペンスだ
なんて古典と呼ばれるのかどうか知らないが
クラシカルな雰囲気と、わくわく感がたまらない作品でありました

ミスリードをわざわざ誘うような内容でもなく
ポアロは本当に、ほとんど何も語らず
だけども、何か語り続けるというよりも、
疑問に思い続けるヘイスティングスの台詞が
凄いヒントになってちりばめられていく
正直、それを全然拾えなかった
ああ、この台詞がヒントなのか!
なんてアハ体験するわけもなく、
なんか読んでいたら、あっと言う間に事件が解決してしまった
ちょっとそんな具合で悔しい限りでありました
私は本読みとして未熟すぎるのだな

そんなことを思ったりして
アガサのシリーズはまた読んでみたいとも思ったりしつつ
読書楽しい秋を過ごすのであります

天地人 史上最大の密約

2009-09-06 21:06:43 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ天地人
視聴完了であります

前回とうってかわってというか
やっぱりいつもの天地人に戻ってしまったと
ちょっとというか、だいぶ残念に思ってしまったのですが
しかし、展開早いのはよいのか悪いのか
あっという間に、事件が片づいていきますね
まるで機械のようじゃないか

と、思ったりしつつ
今週通して思ったのは、島左近の急激な台頭というか
あの存在感のすばらしさ
筆舌に尽くしがたいすばらしさでありますところ
なんもしゃべらないところもいいし、
常に武人たるような具合もすばらしいと
勝手に脳内補完しておるわけですが
一般視聴者からしたら、突然でてきたあのじじいは何者だという
そういう具合じゃないかと思うのであります
「じい」みたいな位置の人かしらと
また、誤った常識を作ってしまいそうな不安を抱えておりますが
あれだけプッシュ(画面的に)されているところを見ると
最期が少し期待できるかもしれないと思うのであります

さて、わらじを唐突に編み出したりして
なんだ、劉備の真似か?と不安になってしまったのですが
坊主頭の治部にほほえましいという感情を抱きつつ
話はよくわからないまま、進んでしまったのであります

あんだけあからさまに怪しい家康もたいしたもんだなと思うところ
なにげに、地図上だけ、一豊の名前があったのも見逃せないというか
今回の話を聞いておいて、一豊のやったことを考えると
なかなか深いと思うのでありました
細川も名前があったな、そういえば

次回いよいよ直江状のようでありますが
しかし、サブタイは誰が作ってんだかしらないが
今回の何が、そんなにすごい密約だったのかわからないし
直江状というおいしいテーマをそのまま
サブタイにしないとか、どういうことかしらと
思ったりなんだったりしながら

次回予告で、朱槍が飛んでいたように見えましたが
気のせいですね、そうですよね

細井平洲 将の人間学―『嚶鳴館遺草』に学ぶ「長」の心得

2009-09-04 23:24:45 | 読書感想文とか読み物レビウー
細井平洲 将の人間学―『嚶鳴館遺草』に学ぶ「長」の心得
著:渡邉 五郎三郎

大変珍しいジャンルの本を読みました
あまり知られてないんだが、
うちの郷土の英雄というか、傑人であります
細井平洲先生の著書を現代語訳したステキな本です

作りも、内容もいたってまじめで
本当に勉強しよう、あるいは平洲先生について
学ぼうと思ったりした時に
よりよく役に立つといった具合の本でありました
今までの、どこか斜に構えて読んでみよう的なそれでなくて
純粋に読書して、学ぶために読むような
できばえの本でありました

まずは、細井平洲先生の話から語らないといけなくなるんだが
わかりやすくいうと、上杉鷹山の師匠にあたる人であります
儒学者でして、若くして聡明だったらしく
その儒学の理解度がすごいことこの上なく
いわゆる「徳」を積んだというそれなのでありました

先生のえらいところは、そういう
偉い先生でありながら、しっかりと実地に根付いた学問というか
暮らしの中で、平生を過ごす諸処の人々に向けて
わかりやすく辻説法をしたというところにあります
もそっと、注目を集めてもいいかもしれない
もしかしたら、NHKの土曜時代劇あたりで
使えるかもしれないとか、あれこれ
考えてしまうところであります

その先生のわかりやすい学問が
こんこんと語り継がれているというのが
この本でありまして、ある大名にあてた
勉学のそれとなっております
この時点で、見方をかえれば、マキャベリみたいなイメージで
だけども、あの君主論とは別の
統治に対して、儒学的なアプローチをしているというところが見事
本当の儒者は立派だったのかもしれないと
儒学について、少しばかり拓けたように思えるのでありました

世知辛いというか、最初から
斜に構えてばかりの最近を過ごしていたが
それも結局は、情けない話で本質とは別であり
正直であるというのは、おろかというではなく
それによってかなうこと、そうすることで和が保たれ
見事なるべくしてなる
そういう完全なルールを説明してもらえます
これは、平和を祈る際に妄言を語る連中とはまるで違う
統治の方法として、この考え方
それをわかりやすく言うたのが「徳」という言葉だという感じ
とても感銘を受けたのでありました

孔子とかを読んでない分際で
こんなことを書いていいのかと悩むところですが
どんな人でも、徳を積むという、勉強はできる
そして必ず拓かれると信じることができそうだ
そんなふうに思わせてくれる
わかりやすさと、しっかりさに感激したのでありましたとさ

あと、民俗学的でもないんだが
園芸とかにたとえてあるあたり
江戸時代の生活や、風習みたいなのが身近に感じられて
なかなか、歴史書みたいな読み方もできて
おもしろい本であります