Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

メンテスタンド 水平調整装置

2015-12-07 20:00:06 | メンテ 用品
自転車の整備に有れば便利なメンテスタンド それを水平に設置する為のものを
考えてみました





私がポジション測定や自転車を組立てる時に良く使うレーザーレベルと言う機械
それとミノウラの RS1500 と言うメンテスタンドです




この二つを正確にセットすると 水平ラインと
垂直ラインが自転車に対してレーザー光が照射されます




それを基に各部の寸法を測るとかなり正確な
ポジションを図面に起こせます これは整備や
ポジション出しの時にとても助かります





ここでとても大切な事は メンテスタンドの角度を調整して自転車が水平の状態に
セットする事です 具体的には前後のエンド小物の中心を同じ高さ、水平にセットします






MINOURA RS1500 このメンテスタンドは折り畳む事が
出来、角度も 3段階に調整出来ます ただ水平にセット
するには可動部の遊びの範囲で行います 悪く言えば
ガタツキを利用しています






水平を出した後は動かない様に2本のビスでねじ込み
固定しています 本来この様な機能はこの商品は備えて
おらず 正確な調整に結構な時間が掛ります これを
もっと簡単で正確に行える方法を考えてみます






これはリアエンドをクランプする為の物ですが
これも自作しています 私が作るのはこの程度の
事です ちょっとやってみましょう






以前の自作クランプにも使いましたが今回も
水道パイプの継手 20×13のチーズを使います
38mm のホールソーで穴を開けました






ホールソーはスタンドの本体に合せたサイズを
選んでいます






穴を開ける角度は少しオフセットさせて 継手の先が
出来るだけ地面に対して直角に近くなる様にしています




ただこの状態では継手が左右に回転します
これを回らない様に工夫をします






継手にマーキングをして 6.5mm の穴を 4ヶ所開けました
穴の大きさは適当な寸法です






整備机の方へ来ました エポキシパテを使います
セメダインのこの商品は何種類か有って今回は
硬化後もやや弾力が有るプラスチックと相性の
良い物を選びました






まずはチーズの小さい方の穴を塞ぎます 内側に
テープを貼っておきます






このエポキシパテはこの様な棒状で それを必要分
切り取って使います




これの断面を見ると本材と硬化剤の 2層になっています






切り取ったパテを良くこねて本材と硬化剤を混ぜ合せます
色が均一になれば O.K です






それを先程のチーズの小さい方の穴に押し込みます
ポスカのお尻で奥まで押し込んでいます








奥の方へ 1/3 程度の深さまで穴を埋めました
テープを剥しておきます このパテは接着力も
結構有ります






さて本体へ取り付け後 回転しない様に細工をします
タイラップで仮に取り付けています






チーズの横からエポキシパテを押し込み スタンド本体の
溝にパテを埋め込み 内側からチーズの穴を開けた部分
にもはみ出す様に充填しています これで内部に盛った
パテがチーズから剥がれる事は有りません




パテが硬化する間にこの様な物を用意しておきます






パテが硬化しました パテを充填する前に本体側には
グリスを塗っておいたのでパテが接着せず今回の
工作物は動かす事が出来ます 
パテは実用強度60分 完全硬化24時間です硬化後は
ヤスリ掛けや塗装も行えます






さて本体側の工作が出来たので次の作業に掛かります
用意していた板と ズンギリと言う全長にネジを切った
棒です






足元の様子 コンパネの受け台に金物を取り付け
ズンギリをねじ込んでいます






足元のズンギリは動かない様にナットを互いに締め込み
ロックしてしまいます カップ&コーンの回転部の玉押しと
ロックナットの理屈と同じですね




ズンギリの上端はチーズの小さな穴に差し込んでます
奥にはパテが埋っておりズンギリの先が直接スタンドに
当る事は有りません

寄り道
※ ズンギリとは全ネジとも呼び鉄やステンレス棒の全長にネジが
切って有る物でミリネジとウイットネジが有ります サイズも色々です
今回は鉄/ユニクロメッキ ウイットの 3/8 サイズを使っています
寸切り又は全ネジ、鉄の三分と言えば我々建設業では通じます




工作後の全体像はこの様になっています






下部の受け台から最上部の間に 三分の長ナットを使い
その下側はもう一つナットを使いロック(固定)して有ります
上側はフリーでネジをナットの長さ分、出し入れが出来ます
それが高さの調整代です 調整つまみは動かし易い様に
取り付けています






試しに早速使ってみます かなり正確な作業が出来ます






これは凄く簡単で時間も掛らず正確にセット出来ます
今迄のビスで固定する方法が罰ゲームに思える程です



手順

自転車とレーザーレベルのセットの手順を書いてみます 
レーザー光の水平ラインは機械の高さを動かす事で任意の
高さに調整出来ます まず自転車のエンド小物付近の高さに
水平ラインを照射し スタンドのフロント側の高さを調整して 
前後のエンド小物中心とレーザー光との距離をスケール等で
測り前後を揃えます

前後の寸法が揃った時点で自転車は水平にセット出来て
います 






その後三脚の高さ調整機能を使い 水平レベル光を
フレームのエンド小物に合せれば 水平光は前後の
エンド中心を照射しポジション測定に便利な基本
ラインになります





前後のエンド中心を通した水平ラインとハンガーシェルの中心を通した垂直ライン
これはフレームのオーダーシートやジオメトリーの表記に良く使われる基本ラインです





前述の基本ラインをメンテスタンドの上で作ってやる為の作業に必要な 
スタンドの角度(高さ)調整ですが 今回考えた方法で凄く楽になりました
今回の素人工作は想像以上に使い易く満足度は高得点です
今迄にも何人かのポジション測定をして来ましたが必要ならやらせて頂きますよ(笑) 

コメント
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