「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

小児科の観点からの災害への備え、『災害時小児周産期リエゾン』と日ごろからのネットワークと備蓄・準備

2021-05-03 16:45:44 | 防災・減災

 災害に対しては、小児科医の専門的な視点からは、やはり、災害への備えが最も大切となります。

 小児科学会としては、『災害時小児周産期リエゾン』なる組織を構築し、医療支援体制を整備しています。

 自助のポイントとして、かかりつけの方々へお伝えすべきことがらは、以下。

●日ごろからのネットワークの構築の大切さ

●食物アレルギーの児➨アレルギー食の備蓄

●在宅医療的ケア児
 電源の確保(外部バッテリー、市販蓄電池、電気自動車など)
 電源に依存しない方策
 避難場所の確認(福祉避難所、病院)

●慢性疾患の児
 内服薬のカードを携帯(とくに、てんかんや内分泌疾患など)
 病院、主治医との連絡手段の確保


●重要なマニュアル

 国立成育医療研究センター災害対策マニュアル➨ https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/cooperation/shinsai_manual.pdf
 
 日本栄養士会 災害時に乳幼児を守るための栄養ハンドブック➨ https://www.dietitian.or.jp/news/upload/images/38b6b832444fbf45e58316b947b4b30d9a448c29.pdf

 小児科医用マニュアル類➨ http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=202

*参考、第124回日本小児科学会学術集会 教育講演9『日本における災害時の医療支援』 井田孔明氏2021.4.17



 

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がんゲノム医療の課題

2021-05-03 16:18:33 | 小児医療

  がんは、なぜ、起きるか。

 細胞の設計図(遺伝子、その情報を「ゲノム」という。)に異常がおき、暴走する細胞が生まれることに起因します。

 どのような設計図の異常かが、わかるようにもなってきています。

 設計図異常がわかれば、それに対して、治療薬が選択できるようになってきました。

 ゲノム医療は、がんにおける重要な分野です。
 もちろん、がんだけではなく、様々な疾患で応用可能です。

 課題は、

 ●解析におけるAIの導入

 ●ゲノムをうるための手段の向上(血液検査などからがん細胞の遺伝子をうる)

 ●人材の育成

 ●患者参画

 ●ゲノム解析の向上(全ゲノム解析等実行計画 第一版策定2019年12月)

*参考 第124回日本小児科学会学術集会 教育講演5 小児がんゲノム医療 加藤元博氏
 講演後に、ゲノム医療が進む上での社会の側の準備について、たいへん重要な質問提起がなされました。

*******************

<言葉の整理>

遺伝子(gene):ヒトの遺伝子は、2-3万個
    設計図は1%のエキソンに存在、99%はイントロン。

遺伝子情報をゲノム(genome)という。

ゲノム解析:DNAを解析して、遺伝子情報を得ること

ゲノム医療:ゲノム解析の情報を、医療に応用すること

ゲノミクス:ゲノム解析をする学問や研究


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キャリア教育、小中高、大学など各ステップで受けられるように。

2021-05-03 14:11:47 | 子育て・子育ち

 キャリア教育は、生涯教育の重要な一分野。

 シチズンシップ教育、メディアリテラシー教育とならんで、重要な教育であり、適宜なされていく必要があります。

 小中学校で、将来の夢が膨らむように。

 高校で、夢が固まってきて、自身の自己実現に、うまく標準が据えられるように。

 大学で、職業が見え、その職業での生活をどのように高めていくか考えらえるように。

 臨床研修に来られる先生方に、先輩医師としてお伝えすべき重要事項と再認識しています。

 キャリア教育で大事なのは、地図を示すことではありません。
 その地図は、すぐに、古くなるから。
 教えるべきは、地図のみかた、コンパスの使い方。

 キャリア教育では、例えば、環境が変わることで、改善できることは、していく必要あります。
 子どもの突然の熱でも、急に休めない場合のサポートして、「病児保育」は、各自治体での標準サポートになれるように。
 男女共同参画の視点から、改善すべき点も多くあります。

 職場環境においても、「イクボス」なることばもでてきています。
 働きやすい環境づくりを、トップが引っ張って作っていきたいものです。

 「イクボス」がすべきこと

1,組織の利益のための誘導をしない

2,職場文化の醸成につとめる

3,家庭内での役割責任をになっているひとを標準とした働き方改革をおこなう。
 (パートナーに家庭内の役割責任を負っているひとを標準としない) 

4,必要な支援が受けられるように配慮

5,メンターらと出会えるきっかけづくり

6,自身のバイアスに気づく

7,自律的にキャリア構築できる支援、環境整備

など。

 

*参考:日本小児科学会 教育講演8『医学部におけるキャリア教育の実践』蓮沼直子氏 2021.4.17



https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/02/02/gazo/G20130202005109500.html



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「一時保護」における子どもの権利の保障

2021-05-03 10:24:38 | 子育て・子育ち

 こどもの権利が守られているか。

 一時保護で、学校行けず、友達と会えないことは、改善できないだろうか。


************朝日新聞2021.05.03***************



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