「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

人口20万人となることが既に想定されている中央区は国の新基準に則った児童相談所設置の検討が喫緊の課題であると考えます。

2021-12-14 19:05:17 | 小児虐待

 国の方も、2021.7.21児童相談所の設置に関して、厚労省通知「新基準」(後掲)と言われる通達を出しました。
 20万人~100万人にの管轄人口に一施設を設置をうたっており、中央区も20万人の人口を有する区となることを見据え児童相談所設置は、喫緊の課題となってきました。


 では、児童相談所を設置する場合に、何を注意しながら設置をすればよいか、日本子ども虐待防止学会での学びを受け思うところを書きます。

1、地域の中の児童相談所

●地域に寄り添う

●関係機関との連携、警察との連携

●地域で見守る体制作り

2,一時保護所

●定員をどうするか

例、江戸川区児童相談所 人口約70万人、児童人口約10.5万人 定員35名

●定員を超える場合の対応は、里親などの地域資源は。

●急速な入所対応、臨機応変

●子ども会議、子どもの意見表明、アドボケイトをどう保護していくか。
 子どもの自主的なイベント開催

●子どものニーズの把握

●登校は?教育の保障は?児相内分教室か。

●生活訓練

●公共と個室との分離、閉鎖性の排除、自律的、自治的

●近隣自治体の一時保護所で実践をしつつ、中央区へフィードバック

●第三者委員、第三者評価、外部の目

●職員倫理、メンタルヘルス対応、職員間の意思疎通、チームで支援



3,職員の養成 

●絶対的な数をどうするか

例、江戸川区児童相談所 職員総数182人(32人) 令和3年4月現在、東京都比3倍。
            児童福祉司 49人、児童心理司 24人

●特にスーパーバイザー(SV)の要請も重要

4,子ども家庭支援センターと児童相談所との関係をどうするか

例、江戸川区では、二元体制を集約し、一元化とされている。

5,常勤弁護士の配置

6,虐待対応

●虐待初動班を置くか、地区担当制にするか

例、江戸川区では、地区担当制を導入、介入から支援まで同じ児童福祉司が行う

●地域との連携

民生・児童委員、保健師、生活保護、コーディネーターとの連携

要保護児童対策協議会、実務者部会

7、デジタル化
●音声分析・モニタリングシステム:電話の会話が、自動的に文字おこしをし文章化、スーパーバイザーが適切に助言できる。出現する単語によっては、アラートが点滅。

●一時保護リスクアセスメントシステムとしてAIの活用。

8、DV対応

●DV支援員を配置

●相談に来れないかた、相談に来る気力のないかたへの相談

●シェルター

●切れ目のない支援

●若年女性の自殺

●児童相談所と一緒の家庭訪問

●女性相談、DV相談

●カウンセリングやケアプログラムの導入

●男女共同参画センターとの連携

9,学術との連携

●世界の取り組みを参考にする

●学術的な検討を活かす

など


******厚労省通知******
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T210726N0030.pdf








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