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H3地方自治法改正、町会・自治会は、認可を受けて法人格を取得し、団体名義で不動産登記が可能に。

2016-08-09 19:21:50 | NPO・地域力
 自治会または町会は、市町村内の一定区域内に住所を有する者の地縁に基づき、住民間の親睦や生活環境の整備など地域的な共同活動を行うために形成された団体です。

 平成3年の地方自治法改正により、市町村長の認可を受けて法人格を取得し(認可地縁団体となる)団体名義で不動産を登記することが可能となりました。

 もっとも重要な条文は、地方自治法260条の2。

 以下、同法260条の2含め、関連部分を全て抜粋。重要部分に下線。

****地方自治法******

第二百六十条の二  町又は字の区域その他市町村内の一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体(以下本条において「地縁による団体」という。)は、地域的な共同活動のための不動産又は不動産に関する権利等を保有するため市町村長の認可を受けたときは、その規約に定める目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。

○2  前項の認可は、地縁による団体のうち次に掲げる要件に該当するものについて、その団体の代表者が総務省令で定めるところにより行う申請に基づいて行う。
一  その区域の住民相互の連絡、環境の整備、集会施設の維持管理等良好な地域社会の維持及び形成に資する地域的な共同活動を行うことを目的とし、現にその活動を行つていると認められること。

二  その区域が、住民にとつて客観的に明らかなものとして定められていること。

三  その区域に住所を有するすべての個人は、構成員となることができるものとし、その相当数の者が現に構成員となつていること。

四  規約を定めていること。

○3  規約には、次に掲げる事項が定められていなければならない。
一  目的

二  名称

三  区域

四  主たる事務所の所在地

五  構成員の資格に関する事項

六  代表者に関する事項

七  会議に関する事項

八  資産に関する事項

○4  第二項第二号の区域は、当該地縁による団体が相当の期間にわたつて存続している区域の現況によらなければならない。

○5  市町村長は、地縁による団体が第二項各号に掲げる要件に該当していると認めるときは、第一項の認可をしなければならない。

○6  第一項の認可は、当該認可を受けた地縁による団体を、公共団体その他の行政組織の一部とすることを意味するものと解釈してはならない

○7  第一項の認可を受けた地縁による団体(以下「認可地縁団体」という。)は、正当な理由がない限り、その区域に住所を有する個人の加入を拒んではならない

○8  認可地縁団体は、民主的な運営の下に、自主的に活動するものとし、構成員に対し不当な差別的取扱いをしてはならない

○9  認可地縁団体は、特定の政党のために利用してはならない

○10  市町村長は、第一項の認可をしたときは、総務省令で定めるところにより、これを告示しなければならない。告示した事項に変更があつたときも、また同様とする。

○11  認可地縁団体は、前項の規定に基づいて告示された事項に変更があつたときは、総務省令で定めるところにより、市町村長に届け出なければならない。

○12  何人も、市町村長に対し、総務省令で定めるところにより、第十項の規定により告示した事項に関する証明書の交付を請求することができる。この場合において、当該請求をしようとする者は、郵便又は信書便により、当該証明書の送付を求めることができる。

○13  認可地縁団体は、第十項の告示があるまでは、認可地縁団体となつたこと及び第十項の規定に基づいて告示された事項をもつて第三者に対抗することができない。

○14  市町村長は、認可地縁団体が第二項各号に掲げる要件のいずれかを欠くこととなつたとき、又は不正な手段により第一項の認可を受けたときは、その認可を取り消すことができる。

○15  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 及び第七十八条 の規定は、認可地縁団体に準用する。

○16  認可地縁団体は、法人税法 (昭和四十年法律第三十四号)その他法人税に関する法令の規定の適用については、同法第二条第六号 に規定する公益法人等とみなす。この場合において、同法第三十七条 の規定を適用する場合には同条第四項 中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百六十条の二第七項に規定する認可地縁団体(以下「認可地縁団体」という。)並びに」と、同法第六十六条の規定を適用する場合には同条第一項及び第二項中「普通法人」とあるのは「普通法人(認可地縁団体を含む。)」と、同条第三項中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(認可地縁団体及び」とする。

○17  認可地縁団体は、消費税法 (昭和六十三年法律第百八号)その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法 別表第三に掲げる法人とみなす。



第二百六十条の三  認可地縁団体の規約は、総構成員の四分の三以上の同意があるときに限り、変更することができる。ただし、当該規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

○2  前項の規定による規約の変更は、市町村長の認可を受けなければ、その効力を生じない。



第二百六十条の四  認可地縁団体は、認可を受ける時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるものは、認可を受ける時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。

○2  認可地縁団体は、構成員名簿を備え置き、構成員の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。



第二百六十条の五  認可地縁団体には、一人の代表者を置かなければならない。



第二百六十条の六  認可地縁団体の代表者は、認可地縁団体のすべての事務について、認可地縁団体を代表する。ただし、規約の規定に反することはできず、また、総会の決議に従わなければならない。



第二百六十条の七  認可地縁団体の代表者の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。



第二百六十条の八  認可地縁団体の代表者は、規約又は総会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。



第二百六十条の九  認可地縁団体の代表者が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、仮代表者を選任しなければならない。



第二百六十条の十  認可地縁団体と代表者との利益が相反する事項については、代表者は、代表権を有しない。この場合においては、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、特別代理人を選任しなければならない。



第二百六十条の十一  認可地縁団体には、規約又は総会の決議で、一人又は数人の監事を置くことができる。



第二百六十条の十二  認可地縁団体の監事の職務は、次のとおりとする。
一  財産の状況を監査すること。

二  代表者の業務の執行の状況を監査すること。

三  財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会に報告をすること。

四  前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。



第二百六十条の十三  認可地縁団体の代表者は、少なくとも毎年一回、構成員の通常総会を開かなければならない。



第二百六十条の十四  認可地縁団体の代表者は、必要があると認めるときは、いつでも臨時総会を招集することができる。

○2  総構成員の五分の一以上から会議の目的である事項を示して請求があつたときは、認可地縁団体の代表者は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総構成員の五分の一の割合については、規約でこれと異なる割合を定めることができる。



第二百六十条の十五  認可地縁団体の総会の招集の通知は、総会の日より少なくとも五日前に、その会議の目的である事項を示し、規約で定めた方法に従つてしなければならない。



第二百六十条の十六  認可地縁団体の事務は、規約で代表者その他の役員に委任したものを除き、すべて総会の決議によつて行う。



第二百六十条の十七  認可地縁団体の総会においては、第二百六十条の十五の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。



第二百六十条の十八  認可地縁団体の各構成員の表決権は、平等とする。

○2  認可地縁団体の総会に出席しない構成員は、書面で、又は代理人によつて表決をすることができる。

○3  前二項の規定は、規約に別段の定めがある場合には、適用しない。



第二百六十条の十九  認可地縁団体と特定の構成員との関係について議決をする場合には、その構成員は、表決権を有しない。



第二百六十条の二十  認可地縁団体は、次に掲げる事由によつて解散する。
一  規約で定めた解散事由の発生

二  破産手続開始の決定

三  認可の取消し

四  総会の決議

五  構成員が欠けたこと。



第二百六十条の二十一  認可地縁団体は、総構成員の四分の三以上の賛成がなければ、解散の決議をすることができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。



第二百六十条の二十二  認可地縁団体がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、代表者若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。

○2  前項に規定する場合には、代表者は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。



第二百六十条の二十三  解散した認可地縁団体は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。



第二百六十条の二十四  認可地縁団体が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、代表者がその清算人となる。ただし、規約に別段の定めがあるとき、又は総会において代表者以外の者を選任したときは、この限りでない。



第二百六十条の二十五  前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。



第二百六十条の二十六  重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、認可地縁団体の清算人を解任することができる。



第二百六十条の二十七  認可地縁団体の清算人の職務は、次のとおりとする。
一  現務の結了

二  債権の取立て及び債務の弁済

三  残余財産の引渡し

○2  清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。



第二百六十条の二十八  認可地縁団体の清算人は、その就職の日から二箇月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。

○2  前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

○3  認可地縁団体の清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

○4  第一項の公告は、官報に掲載してする。



第二百六十条の二十九  前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、認可地縁団体の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。



第二百六十条の三十  清算中に認可地縁団体の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

○2  清算人は、清算中の認可地縁団体が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。

○3  前項に規定する場合において、清算中の認可地縁団体が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

○4  第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。



第二百六十条の三十一  解散した認可地縁団体の財産は、規約で指定した者に帰属する。

○2  規約で権利の帰属すべき者を指定せず、又はその者を指定する方法を定めなかつたときは、代表者は、市町村長の認可を得て、その認可地縁団体の目的に類似する目的のために、その財産を処分することができる。ただし、総会の決議を経なければならない。

○3  前二項の規定により処分されない財産は、市町村に帰属する。



第二百六十条の三十二  認可地縁団体の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。

○2  裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。



第二百六十条の三十三  認可地縁団体の清算が結了したときは、清算人は、その旨を市町村長に届け出なければならない。



第二百六十条の三十四  認可地縁団体に係る次に掲げる事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
一  仮代表者又は特別代理人の選任に関する事件

二  解散及び清算の監督に関する事件

三  清算人に関する事件



第二百六十条の三十五  認可地縁団体の清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。



第二百六十条の三十六  裁判所は、第二百六十条の二十五の規定により清算人を選任した場合には、認可地縁団体が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人(監事を置く認可地縁団体にあつては、当該清算人及び監事)の陳述を聴かなければならない。



第二百六十条の三十七  裁判所は、認可地縁団体の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

○2  前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、前条中「清算人(監事を置く認可地縁団体にあつては、当該清算人及び監事)」とあるのは、「認可地縁団体及び検査役」と読み替えるものとする。



第二百六十条の三十八  認可地縁団体が所有する不動産であつて表題部所有者(不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)第二条第十号 に規定する表題部所有者をいう。以下この項において同じ。)又は所有権の登記名義人の全てが当該認可地縁団体の構成員又はかつて当該認可地縁団体の構成員であつた者であるもの(当該認可地縁団体によつて、十年以上所有の意思をもつて平穏かつ公然と占有されているものに限る。)について、当該不動産の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人(以下この条において「登記関係者」という。)の全部又は一部の所在が知れない場合において、当該認可地縁団体が当該認可地縁団体を登記名義人とする当該不動産の所有権の保存又は移転の登記をしようとするときは、当該認可地縁団体は、総務省令で定めるところにより、当該不動産に係る次項の公告を求める旨を市町村長に申請することができる。この場合において、当該申請を行う認可地縁団体は、次の各号に掲げる事項を疎明するに足りる資料を添付しなければならない。
一  当該認可地縁団体が当該不動産を所有していること。

二  当該認可地縁団体が当該不動産を十年以上所有の意思をもつて平穏かつ公然と占有していること。

三  当該不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人の全てが当該認可地縁団体の構成員又はかつて当該認可地縁団体の構成員であつた者であること。

四  当該不動産の登記関係者の全部又は一部の所在が知れないこと。

○2  市町村長は、前項の申請を受けた場合において、当該申請を相当と認めるときは、総務省令で定めるところにより、当該申請を行つた認可地縁団体が同項に規定する不動産の所有権の保存又は移転の登記をすることについて異議のある当該不動産の登記関係者又は当該不動産の所有権を有することを疎明する者(次項から第五項までにおいて「登記関係者等」という。)は、当該市町村長に対し異議を述べるべき旨を公告するものとする。この場合において、公告の期間は、三月を下つてはならない。

○3  前項の公告に係る登記関係者等が同項の期間内に同項の異議を述べなかつたときは、第一項に規定する不動産の所有権の保存又は移転の登記をすることについて当該公告に係る登記関係者の承諾があつたものとみなす。

○4  市町村長は、前項の規定により第一項に規定する不動産の所有権の保存又は移転の登記をすることについて登記関係者の承諾があつたものとみなされた場合には、総務省令で定めるところにより、当該市町村長が第二項の規定による公告をしたこと及び登記関係者等が同項の期間内に異議を述べなかつたことを証する情報を第一項の規定により申請を行つた認可地縁団体に提供するものとする。

○5  第二項の公告に係る登記関係者等が同項の期間内に同項の異議を述べたときは、市町村長は、総務省令で定めるところにより、その旨及びその内容を第一項の規定により申請を行つた認可地縁団体に通知するものとする。



第二百六十条の三十九  不動産登記法第七十四条第一項 の規定にかかわらず、前条第四項に規定する証する情報を提供された認可地縁団体が申請情報(同法第十八条 に規定する申請情報をいう。次項において同じ。)と併せて当該証する情報を登記所に提供するときは、当該認可地縁団体が当該証する情報に係る前条第一項に規定する不動産の所有権の保存の登記を申請することができる。

○2  不動産登記法第六十条 の規定にかかわらず、前条第四項に規定する証する情報を提供された認可地縁団体が申請情報と併せて当該証する情報を登記所に提供するときは、当該認可地縁団体のみで当該証する情報に係る同条第一項に規定する不動産の所有権の移転の登記を申請することができる。



第二百六十条の四十  次の各号のいずれかに該当する場合においては、認可地縁団体の代表者又は清算人は、非訟事件手続法 (平成二十三年法律第五十一号)により、五十万円以下の過料に処する。
一  第二百六十条の二十二第二項又は第二百六十条の三十第一項の規定による破産手続開始の申立てを怠つたとき。

二  第二百六十条の二十八第一項又は第二百六十条の三十第一項の規定による公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
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