問い:コロナ禍に子どもの自殺が増加しました。「助けて」が言えない子どもにどのようにアプローチできますか。
考え方:
2022年子どもの自殺は、514人(高校生354・中学生143・小学生17)と過去最大を記録、閉塞的な苦しい状況からの解放手段と思いこんで、死を選択してしまっているのかもしれません。
虐待を受けた子どもの多くが、それが自分のせいであると思い、無力になってしまっています。誰も信用できないから「助けて」と言えません。自分を傷つけたい・消えたい・死にたいのに「助けて」と言えません。
自殺へと至るそれら子ども達に「助けて」が言えるのだと、まずは、気づける環境作りが急務です。そのためには、「逃げていいんだ」というメッセージを届けるとともに、逃げた先には、共に寄り添い話を聞いてくれる大人が存在すること、その大人のほうも子どもと対等な関係の大人でなければなりません。自分が否定されない、承認される体験を積み重ねられる「居場所」(例、社会福祉法人カリヨン子どもセンター、各地の子どもシェルター)を、医療・保健・福祉・法律・教育等多分野が連携しながら増やしていきたいものです。
学校が一つの居場所となり得ますが、先生方の多忙が問題であり、先生自身が「助けて」が言えない状況です。もっともっと学校現場に余裕が持てるようにもしていく必要があります。
参考:
●『「助けて」が言えない 子ども編』松本俊彦編 日本評論社
●厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/jisatsutaisaku_press230908.html
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