「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

8/31 第2回 健康中央21推進委員会 開催される

2007-09-01 02:30:00 | 医療
第2回 健康中央21推進委員会が、
8/31金 午後6時30分から
中央区保健所2階大会議室で開催された。

傍聴者として、出席してきた。
医療保健福祉関連の計画策定に関しては、
医師としての専門家の目で分析していく
責任が私にはあると感じている。

まず、この委員会の運営自体の感想。

①欠席者が多すぎる。
学識経験者3名中の1名欠席。
医療関係団体6名中の3名欠席。
福祉・教育関係団体8名中の2名欠席。
どうか、委員に選ばれた方は、休まないようにお願いしたい。

②委員会での活発な意見交換がほしい
意見交換が活発になされたかというとそうではない。
せっかくの場である。
今日の内容は、専門的な統計も多く、難しくもあったから、しかたがないというのもわからないではない。しかし、行政側が準備した資料が読まれるのを聞いて、それで終わりというのではなく、なんでも言っていいのではないだろうか。間違いを恐れてといっても、すくなくとも一人の意見ではあるのであるから、言ってよいと私は思う。積極的にご自身の分析を言われる方がいらっしゃった。
言うことから、なにか、新たなひらめきが生まれるのだと思う。

③活発な意見交換が生まれるような努力が望まれる(含む パブリックコメント)
議題・資料は前もって委員に送り、分析しておいてもらう。また、一般区民をもっとたくさん応募して、会に出席していただいたり、パブリックコメントを受け付けるようにする。

④医学統計の専門家
私も数学や論文を書く時に泣かされたのが、統計学。数字が出て、ただ大きい小さいでよろこんでいられない。統計上は、同じ大きさであり、差がでないことが多々ある。統計の専門家の存在は欠かせない。行政では、統計処理はどうしているのだろうか?


⑤細かい気づいた内容
細かい気づいた内容をメモ程度に忘れないよう書き記す。
私自身の分析が甘いところがあるかも知れない点を、どうかご容赦願いたい。
分析を入れ、文章を今後訂正する可能性もあり。

1.年齢調整死亡率は、男女別のデータもほしい。

2.23区間接年齢調整死亡率で高いがんによる死亡率
23区間接年齢調整死亡率で、23区中、中央区の女性では、肺がん死亡率ワースト1位、乳がん死亡率ワースト1位、子宮がん死亡率ワースト5位。中央区の男性では大腸がん死亡率ワースト4位。なぜ、中央区で特徴的に高いのか、それは間接年齢調整という処理が、中央区の人口構成・規模では不利に働くのか?それとも真実なのか?がん死亡率の高い理由の分析が必要。

3.乳児(生後1年未満)の死亡率
平成17年の死亡数は、出生841人に対して2人。(1000人中2.3人)統計として、意味があるのかどうか。死亡数が少ないが故に、死亡原因も明らかにしてもよいかもしれない。

4.歯の状態
年齢別現在歯数、80歳のデータがない。80歳の健診が存在しないからではあるが、「80歳になったも20本の歯」(8020運動)展開しているので、80歳での状況が何らかの形で、わかるようにしたい。また、高齢者の場合、歯の数だけでなく口腔内の機能の評価が必要。

5.学年別肥満傾向の割合
数値が、男子 小6 6.5 が 中1 0.6と落ちている。これは、真実を表していない気がする。なぜ?学校医の目に依存した現象なのだろうか。

6.80歳の低体重
80歳で低体重の割合が増えている。高齢者の低栄養は、今後考えるべき課題かもしれない。

7.医師の評価基準の差
健診は、保健所であれ、個々の医院であれ健診を行う医師により、評価基準がわかれる場合がある。統計をとるのであれば、評価基準の標準化も必要かもしれない。

8.65歳の平均余命、65歳の健康寿命
このデータは、高齢者施策の評価に重要なものかもしれない。この数値を伸ばすこと、とくに健康寿命をのばすことが、一番の数値目標になるのではないだろうか。

今のところ(2007-09-01 02:30:00)、以上。

次回第3回委員会は、10月下旬開催予定。
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