岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

日記らしく

2008-04-22 10:42:19 | ケアラーのために
本日も晴天なり。

朝、ゴミだしと朝食の準備。生協の宅配受け取り。
洗濯。父親のトイレ支援。
とヘルパー業務をこなし、昼間までと時間限定で
県立図書館に自転車で来ました。

桃太郎スタジアムの横を通り、旭川の堤防を南下。
後楽園を左手に見て、お城の内堀沿いに図書館に到着。
この図書館は二の丸跡にある。
このコースは、この町の推薦コースといってよいと思う。
気分転換にはぴったり。

さて、母親だが、体力の低下、ふらつきはあるが、意識は
しっかりしてきた。もちろん、入院時のことはおぼえていない。
月曜日から原因特定のための検査が始まった。
結果はまだでていない。

父親の認知症はかなり進んでいることがわかった。
やはり、一緒に過ごしてみないとわからない。
母親が最近、父は怒らなくなったといったのは、認知症の進行のようだ。
問題行動は起こらない。
私に対しては感謝の気持ちを繰り返す。
父はここ半年で、8KGも体重が増加した。
前は寒さに極端に弱かったが、体調が変わりそれほどでも
なくなった。
新聞をまた見るようになったが、内容は把握できていない。
碁の本も眺めてる。テレビも眺めている。
もちろん、内容はほとんど理解していない。
記憶に関しては、まだら状態といってよいと思う。
わりとしっかりしていると思う反面。すっぽり抜け落ちている。
認知症は、「その人特有のものがある」というが、その通りと思う。

さて、介護だけでは、面白くない。
図書館で本を借りた。
「社会福祉と日本の宗教思想ー仏教・儒教・キリスト教の福祉思想」
吉田久一著 
この先生抜きでは、日本の宗教福祉思想は語れない。
1915年生まれでこの本の出版が2003年9月ということだから、
まさに生き証人といったもよい先生である(あった)。

はじめにー執筆の意図と解題
序章 現代社会福祉と宗教思想(1975~2002)

日本における社会福祉の漂流ぶりがあぶりだされるが、
ここは相当の知識がなければ読めない。
ということで一読するということしかできない。
私自身が漂流してしまった。

しかし、内容はすごい(と思う)。
書き留めておく言葉がノートにいっぱいになりそうだ。
たとえば、仏教の福祉思想について
『現代の福祉にも問題提起できるのは、行基ー空也ー一遍ー無能の系列。
仏教が被差別や貧困にどこまで平等に徹し得るかの証明になると思われた』

『自己責任のとれる、また自律的人間は、一般には社会経済的自立者で
あるが、それは優れてキリスト教が造型した「人権」や人間の「尊厳」と
関係する人間であり、人間の内面との関係も伴わざるを得ないものである。
そこにどう「法」が踏み込めるかという「倫理」の問題が伴う』

非常に重要なことを書かれているとだけはわかるつもりだ。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
吉田先生 (bonn1979)
2008-04-22 21:19:41
岡山の町はあまり知りませんが
歴史のあとがありそうですね。

江戸期には、加賀藩と並んで善政がひかれていたと聞きましたが。

ご両親のご様子から
ご心労の日々をお過ごしのご様子とお察しします。

吉田先生には
昔、原宿に日本社会事業大学があったころ、図書館でお声をかけていただきました。
今にして思えば、もっと教わっておきたかったです。
返信する
吉田先生 (岩清水)
2008-04-23 14:23:05
コメントありがとうございます。

吉田先生の志を継ぐ研究者は少なくないと思います。関西でも先生を慕う研究者を知っています。bonn1979さんと吉田先生は接点があるのではと推察しておりました。私も遅まきながら、勉強させていただきたいと思います。

家族の件、気に留めていただきありがとう
ございます。
ご家族の様子も拝読しました。
距離のある介護は本当に大変だと思います。

認知症の件ですが私もそろそろ「家族の会」に参加しなくてはと考えているところです。
返信する