北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

魚食文化とは何か

2010-07-27 23:44:37 | Weblog
 今夜は「市長を囲む水産懇談会」が行われ、私は懇親会から参加。

 前段の懇談の場ではかなり熱い議論が交わされたと聞きましたが、他の用事と重なって出席出来ずに残念でした。

 釧路における水産業界というのは実に裾野が広くて、漁業協同組合や魚市場、水産加工業協同組合、運送事業協同組合、船舶関連、機械関連などの業種があります。また漁業協同組合と言っても、遠洋漁業の機船組合や阿寒湖の内水面漁協、まき網漁協など漁業の区分によって組合もいくつもあります。

 しかしこうした関係団体が一堂に会して市長を囲んで意見交換をする機会というのはこれまでなく、初めてのことだったのだそうで、皆さん「良い機会だった」ということでは意見は一致していました。

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 水産関係団体からの要望というのも多岐に亘っています。

 例えば昆布やスケトウダラについては輸入割当制度(IQ制度=Import Quota)と言って、中国や韓国などからの輸入量や金額に上限を設ける国の制度があるのですが、これを堅持してもらわなければ国内水産業が大打撃を受けてしまいます。

 特に昆布加工製品は、原産地表示が義務化されていないために原産地の分からない輸入の昆布製品が出回るということにもつながりかねません。これらの制度化は消費者庁が担当ですが早急な対応が求められ、先の中央陳情でもお願いをしてきたところです。

 世の中には規制緩和が叫ばれていますが、守られなければ行けない規制もあると言うことです。

 
 また一方水産業対策協議会という場などでは、水産業界の皆さんも一致して後継者対策の一環として市民にお魚をもっと知ってもらおうというイベントなども行っています。

 市長などは「給食で骨付きの魚を出して、それを食べてもらうことが魚食文化の振興に繋がらないかなあ」などと言っていますが、ある組合長さんは「まあそれは無理だわね。給食時間内で終わらないし、大体先生も指導出来るかなあ(笑)」と笑います。

 それに「魚加工食品で、骨付きと骨なしの二種類を作ってみたら、圧倒的に売れるのは骨なしの方。もうこれだけ一次加工サービスが進化した世の中では、原材料をそのまま食べるということを強要しても難しいんです」とも。

「そうですね、スーパーのお魚コーナーだってさばいてくれるサービスをしていますからね」
「そう、骨どころか頭だって取らないと食べてくれませんよ」

「なるほど」
「しかしね、鮭なんか本当に美味しく食べようと思ったら二枚におろしたときの骨なしよりも骨付きの身の方が良いんですよ。骨が火を受けて中がじっくりと焼けて良い味が出るんですよ」

    ※    ※    ※    ※

 秋になったらししゃも漁の船に乗せてもらう約束もしました。釧路のししゃもは日高を越えた鵡川のししゃもとして売られていたのですが、最近は釧路ブランドのししゃもとして売り出すようになり知名度が上がってきました。

 こちらのししゃもは天日で一日半は干すのでより旨味が凝縮しているんです。

 折角釧路にいるんだから「魚とは何か」「魚食文化とは何か」という生涯学習のテーマを追求してみることにします。

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