北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

博物館のまちなみ探訪「釧路の駅」

2011-08-28 23:45:20 | Weblog
 市立博物館主催の歴史探訪会『まちなみ散歩』。今回のテーマは釧路の駅を中心とした鉄道史です。

 快晴でじりじりと熱い釧路市内、集合場所のMOOの裏側に集まった人数は約25人。中には長期滞在の方もいたりして、釧路の面白話に興味津々です。





 案内してくれるのは博物館学芸員の戸田さんですが、話題が鉄道ということで臨港鉄道友の会の会長の星さんも加わり心強い案内が期待できそう。

 今日配られたのは探訪会のしおりと、現代の地図、それに昭和7年の釧路市大日本職業明細図。これらを見比べると今ある建物が昭和7年にどうであったかを見比べることができるというわけです。


    ※     ※     ※     ※     ※ 


 MOOを出発して、国際交流センターのあたりから小さな街区を歩きます。昭和7年の地図に見えるお店の中には昔のまま、あるいは商売の形態を変えて残っているところがあって興味深いものがあります。








 北海道での鉄道敷設は案外早くて、日本で初めて鉄道が新橋~横浜間で開通したのが明治5(1872)年に対して、その8年後の明治13(1880)年に北海道で初めて札幌~手宮間が開通しています。

 さらにその7年後には標茶~跡左登(硫黄山)間に硫黄採取のための鉄道が敷設されています。

 主に石炭を運んだ白糠~釧路間が開通したのは明治34(1901)年で、今年はこの路線が開通してから110周年の節目の年にあたります。

 最初は今の「交流プラザさいわい」があるあたりに終点だった釧路駅が作られました。ここにその碑があるとは知りませんでした。


明治41(1908)年に石川啄木が降り立ったのはかつての釧路駅で、その後大正6年に釧路~厚岸間が開通した際に釧路駅は現在の駅の場所に移り、古い釧路駅は「浜釧路駅」と名前を変えることになりました。

 こども遊学館があるあたりもかつての浜釧路駅の敷地で、このあたりに整備されている歩道が実はかつての線路のあった位置を表しているんだそうですよ。




 次に行った幸町公園にはSLが静態保存されていますが、これは日本の鉄道開通100年記念事業の一環なんだそう。SLもあるのは気付いていましたが、じっくり見ることはなかなかありませんでした。

 同公園内にある北海道鉄道記念塔の物語を含めてじっくり説明を聞く良い機会になりました。


    ※     ※     ※     ※     ※




 最後には釧路駅に到着。ここでは駅長さんに、釧路駅を案内してもらえました。

 今は無き雄別線のあった線路跡や、2番ホームの先にあるタヌキの置物などを紹介してもらった後に、今日の目玉はかつてのステーションデパートの跡を見せていただきちょっと感動。




 そう言えばかつて私も旭川の駅の地下に会ったステーションデパートを思い出しました。釧路ステーションデパートは昭和36年に開店して以来43年にわたって営業を行い、平成16年5月30日をもって閉店となりました。

 臨港鉄道の会会長の星さんの手元にはその閉店を知らせるビラの写真もあって見せてくれたので、「どうしてそんなものの写真が手元にあるのですか?」と訊くと、「プロですから」という答え。




 鉄道ファンもプロになると違うものですね。


 釧路のまちなみ探訪、なかなか興味深いものがあります。

 

   【往時を偲ばせるSL】
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする