北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

自治基本条例委員会の二回目~条例の基本構造

2012-08-21 23:45:34 | Weblog
 釧路市での自治基本条例づくりのための委員会、第二回が開かれました。

 前回は北大の山崎幹根教授を委員長にすることにして、議事進行は私が担当と決めました。

 また、道内で数々の自治体の自治基本条例づくりにかかわってきた山崎委員長からの講義を大学生のようになって聞き、そのまちの自治の最高規範として、首長が変わっても変わらないまちの方針を作るべき、と教わりました。

 さて、その第二回目の委員会。今回もまだ自治基本条例とはなんぞや?という委員の皆さんのために基本的な考え方について見識を深めようという時間にしました。

 事務局からは、まず道内他都市で既につくられている自治基本条例を分析して、基本的な構造を分析した資料が配られました。


 【条例の全体像がわかりやすい】


 良く見ると、まずは「1.前文」があります。ここにはなぜこうした条例を作るのか、という思いが端的に表れます。ここにこそ各自治体の特徴的な思いが込められることでしょう。

 次に、「2.目的」では、この条例で果たしたいことを書き込みます。他の条例では、「市民自治の実現」などの文言が見受けられます。

 3番目には基本理念や原則が書き込まれます。

 その次には、「市民、市長・職員、議会・議員、コミュニティ」などの自治の担い手が登場し、それぞれの権利や責務などに触れられるでしょう。

 最後に、自治のために必要な仕組みやルールとして、情報公開や市民参加・市民協働、さらに行政運営の方法などについて書かれます。

 多くの条例での基本的な構造は上記のようなスタイルで作られることから、釧路の場合もこれらから大きく逸脱することはないでしょう。

 こうした枠組みの中で何をどれだけ議論したかがカギになりそうです。


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 委員長の山崎先生は、「どこの条例も同じように見えるかもしれませんが、議論の経過を大切にするべきです。また個々の自治体らしさは前文に表れます。釧路はすでに平成20年に『市民と協働するまちづくり推進指針』を作った実績があるので、エッセンスはできていると思います」とのこと。

 その後委員による意見交換が行われましたが、皆さんかなり熱心に質問や意見を交わしました。

 一人の委員からは、「他の条例にはあまりないようだが、コミュニティについて大切にするような考え方があっても良いと思う」という発言がありました。

 これに対して山崎委員長からは、「条例文に『町内会を含め…』という文言をいれたところもある。このような意見を集めてしっかりと議論をする過程が大切だと思う」と説明がありました。

 
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 委員会終了後に山崎委員長と雑談をしていると、「釧路では各委員が積極的に発言をされるのに驚いています。やはりとっつきにくいでしょうから、他の町では、議長が発言者を使命をしてようやく何か発言をするというところが多いのです。釧路はみなさん意識が高いですね」とおっしゃって下さいました。

 
 こうした議論をもっと広く知ってもらうような努力も大切です。

 これからもときどきレポートしたいと思います。
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