弟子屈町で開かれている新そば祭りへ行ってきました。
会場は弟子屈農協の敷地の中で、テーブルとイスがたくさん用意されていて、そこに三軒の蕎麦コーナーがありました。
蕎麦コーナーは、蕎麦打ちの世界では最も有名な高橋名人が率いる「達磨『雪月山房』」と、釧路市内の松風庵、そして地元の摩周そば生産組合の三か所。
現地に着いたのは丁度お昼頃で、蕎麦を待つ長蛇の列ができていました。
地元弟子屈町の徳永町長さんをみつけて挨拶したり、道庁の知人などの姿も見えました。
ここ弟子屈の新そば祭りは、幌加内町よりも一週間早く設定されていて、『日本で一番早い』というのが売り言葉。釧路代表の松風庵さんはここ弟子屈町産のキタワセという品種の粉を使っていることをアピール。
摩周そば生産組合では同じく地元弟子屈産のキタノマシュウという品種の粉を使っているそうですよ。
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さて、達磨さんのコーナーではデモンストレーションのために高橋名人が自ら蕎麦を打っています。
名人ともなると外科手術をする大学教授のような感じで、蕎麦粉を玉にするのは弟子の一人が専属で行っていて、蕎麦を切った後もそれを木の舟に収めるのも別のお弟子さんがやっています。
それにしても、名人の蕎麦打ちを見るのは久しぶりでしたが相変わらず手際が良くて実に無駄がありません。
特に、生地を重ねて厚くなったものを切るときに、垂直ではなく右上から左下へと斜めに切っていたのが印象的。
なるほど、生地が厚いときは切った後に蕎麦が倒れる方が効率的なのですね。いや、多分簡単にはできないけれど勉強になりました。
【左下にそぎ落とすように切る技】
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そのうえでまずはその高橋名人の蕎麦を試食。
蕎麦は太からず細すぎず、汁はキリッと辛め仕立て。あっという間に二枚食べましたがさすがに美味いね。
さらに摩周そば生産組合の冷やかけおろし蕎麦を一杯いただいて大満足。
ちなみに、松風庵さんと摩周蕎麦生産組合さんが出す蕎麦は一枚600円でしたが、達磨さんは一枚700円と100円お高く設定されていました。
これを高いとは思わずにそれでも食べてみたいという人が多かったのには感心しました。
蕎麦打ちもパフォーマンスであると同時にそれ自体が立派なプレゼンテーションなのです。
過去二年間、一度もこれずにいたのですが、やっぱり来て良かった。眼福、眼福。