北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

津波被災地の最前線~派遣の副市長会議

2012-08-24 23:42:54 | Weblog
 東京で、国土交通省から各都市で副市長として出向中の人たちによる会議が開かれました。

 この会議は年に二回行われて、霞ヶ関での動きを教えてもらうのと同時に、今地方で何が行われていて、どのように中央を見ているのか、について意見が交わされます。

 例えばまちづくりにしても、法律を作るのは霞ヶ関の仕事ですが、全国一律の法律が効果を現すのか、はたまたそういう効果が期待出来ないのかなどについても、現場の最前線で普段からいろいろと考えているので反応も早い。

 しかしそもそも一口に「市」といっても、人口100万人を超える政令指定都市から、人口1万人のところまであるわけですし、雪の降る北から熱帯の南まであるし、さらに面積だって15平方キロの中野区があれば我が釧路は1,360平方キロ。

 やらなくちゃ行けないことも当然変わりますわね。


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 こうした機会にお互いに親交を深めて仲良くなれるのももう一つの効果。

 会議後に懇親会をしていると、昔四国の小さな市で助役をしていた友達が参加してきました。

 実に久しぶりの再会ですが、すぐに昔話に花が咲きます。

 霞ヶ関の最大の資産は人であり、どれだけの人を知っているかもまた自分の資産価値です。


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 今回は若いながら津波被災地の大船渡市へ助役として赴任しているO君から地元の事情紹介のコーナーとして発言がありました。

「津波で被災したと言うことが世間的には風化しているのではないか、ということを憂いています。テレビを見ていても、全国ニュースでは復興の話がほとんど登場しなくなりました。地元ローカル放送でやっと、というところでしょうか」

「逆に『復興庁の予算が余っている』などという報道がされるにいたっては、余っているのではなくて『まだ使える状態にすらなっていない』というのが本当の気持ちです。たとえば事業をしようにも用地交渉ができる職員すら足りません。そうしたスキルを持った職員の応援がいよいよこれから必要なのです」

「ただ、自治体間での連携協力にはほのぼのしたところもあります。実は大船渡市は三陸町というところと合併したのですが、この三陸町は山形県最上市と姉妹都市関係にあり、さらにこの最上市と板橋区とは防災連携都市関係にありました」

「板橋区がどこかの自治体を支援したいと考えた時に、最上市→三陸町→大船渡市という連想ゲームのようにして、今大船渡では板橋区からの支援を受けています。こういう連携ができるのも自治体の面白さだと思います」

 自治体の苦労と面白さを味わいながら成長する後輩がいます。

 先輩としても頑張らなくては、ね。
 
コメント
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