午後の汽車で一週間ぶりに釧路へ戻ってきました。
釧路は霧がお出迎え。気温も札幌よりはぐっと涼しいようです。
汽車の旅は本が良く読めます。
今月送られてきた「月刊致知九月号」の巻頭はウシオ電機の牛尾治朗さんの「新世紀の潮流を掴め」です。
【今月号の表紙は月尾嘉男さん】
牛尾さんは、この21世紀初頭の潮流は、『グローバル化とIT』だろう、と言います。
グローバル化の先駆けはヨーロッパのEU統合であり、ITはアメリカがそれぞれ生み出した潮流であり、これが大きな流れになってゆくだろう、というのです。
そこでこのような状況の下でわが日本はどのように道を切り開いてゆくべきか。
ここではかつてアメリカ大統領選に立候補したアル・ゴア氏の選挙参謀が提唱した『六つのハイコンセプト』が紹介されています。
一つ目は、これからは相手を説得するには論理だけではなく、相手を思いやり、エンパシー、共感することが大事だということ。
二つ目は、各論や問題の焦点を追求していくだけでなく、シンフォニー、全体調和を図ってゆくことが大事だということ。
三つ目は、AかBかといった議論よりも、ストーリー、物語性のあるもののほうが選ばれるということ。
四つ目は、デザイン。このスーツは夏でも涼しいといった機能だけではなく、パッと見て素敵だな、という印象を訴えかけるものが売れる時代になる、ということ。
五つ目は、これからは真面目さだけでは駄目で、遊び(心)が必要だということ。堅い話ばかりではなく、ジョークやユーモアを交えて皆を巻き込み、一緒に歩んでいくことが大事だ、ということ。
そして六つ目は、情報の積み重ねだけではなく、それをどう意味づけるかが大事だということ。これは知識よりも見識という東洋の教えにも通じているのではないか、と牛尾さんは言います。
※ ※ ※ ※ ※
さてこの六つのハイコンセプト。私にとってはあまり違和感はなく、今頃言っているのかい、という印象。
元々日本人は上記のような考えを普段から持って様々な場面に接しているように思いますし、これら六つのコンセプトってどこか東洋的な和の趣が漂っているようにも感じられるからです。
これをアメリカの先駆的な人が言い出した、というのは面白いのですが、本当にこれをアメリカ人が実践できれば時代はさらに変わるかもしれません。
もっとも、一つ目の共感の心や、二つ目の全体調和などの考え方をそのままやってきたのがこれまでの対韓国政策だとしたら、竹島問題から李大統領による天皇陛下侮辱発言に至る一連の騒動は、自分たちが思うように相手は思わないということをまざまざと見せつけられているわけでもあります。
やはり現実の政治は、もう少しリアリティをもって自分たちがやるべきことはちゃんとやるという姿勢を見せないと、ただ理想に走り軽んじられるだけになってしまう、ということもやはり現実。
韓国への姿勢は、今後の尖閣での対中国戦略、北方領土における対ロシア戦略にもつながるだけに、その動きが注目されます。
まあ個人的には、嫌われているんなら好かれようとしなくてもいいかな、とも思い始めているのですが、ね。
釧路は霧がお出迎え。気温も札幌よりはぐっと涼しいようです。
汽車の旅は本が良く読めます。
今月送られてきた「月刊致知九月号」の巻頭はウシオ電機の牛尾治朗さんの「新世紀の潮流を掴め」です。
【今月号の表紙は月尾嘉男さん】
牛尾さんは、この21世紀初頭の潮流は、『グローバル化とIT』だろう、と言います。
グローバル化の先駆けはヨーロッパのEU統合であり、ITはアメリカがそれぞれ生み出した潮流であり、これが大きな流れになってゆくだろう、というのです。
そこでこのような状況の下でわが日本はどのように道を切り開いてゆくべきか。
ここではかつてアメリカ大統領選に立候補したアル・ゴア氏の選挙参謀が提唱した『六つのハイコンセプト』が紹介されています。
一つ目は、これからは相手を説得するには論理だけではなく、相手を思いやり、エンパシー、共感することが大事だということ。
二つ目は、各論や問題の焦点を追求していくだけでなく、シンフォニー、全体調和を図ってゆくことが大事だということ。
三つ目は、AかBかといった議論よりも、ストーリー、物語性のあるもののほうが選ばれるということ。
四つ目は、デザイン。このスーツは夏でも涼しいといった機能だけではなく、パッと見て素敵だな、という印象を訴えかけるものが売れる時代になる、ということ。
五つ目は、これからは真面目さだけでは駄目で、遊び(心)が必要だということ。堅い話ばかりではなく、ジョークやユーモアを交えて皆を巻き込み、一緒に歩んでいくことが大事だ、ということ。
そして六つ目は、情報の積み重ねだけではなく、それをどう意味づけるかが大事だということ。これは知識よりも見識という東洋の教えにも通じているのではないか、と牛尾さんは言います。
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さてこの六つのハイコンセプト。私にとってはあまり違和感はなく、今頃言っているのかい、という印象。
元々日本人は上記のような考えを普段から持って様々な場面に接しているように思いますし、これら六つのコンセプトってどこか東洋的な和の趣が漂っているようにも感じられるからです。
これをアメリカの先駆的な人が言い出した、というのは面白いのですが、本当にこれをアメリカ人が実践できれば時代はさらに変わるかもしれません。
もっとも、一つ目の共感の心や、二つ目の全体調和などの考え方をそのままやってきたのがこれまでの対韓国政策だとしたら、竹島問題から李大統領による天皇陛下侮辱発言に至る一連の騒動は、自分たちが思うように相手は思わないということをまざまざと見せつけられているわけでもあります。
やはり現実の政治は、もう少しリアリティをもって自分たちがやるべきことはちゃんとやるという姿勢を見せないと、ただ理想に走り軽んじられるだけになってしまう、ということもやはり現実。
韓国への姿勢は、今後の尖閣での対中国戦略、北方領土における対ロシア戦略にもつながるだけに、その動きが注目されます。
まあ個人的には、嫌われているんなら好かれようとしなくてもいいかな、とも思い始めているのですが、ね。