今日は高校地理教育研究会という高校で地理を教えている先生たちの会合がリモートで開催されたのですが、私もお願いをして参加させていただきました。
本来なら、夏休みのこの時期に道内のどこかへ集まって、情報交換をしたり懇親を深めたりするほか、地域の施設を見学して見分を深めるといったことも期待できる会合のはずですが、コロナ蔓延の下ではリモートで開催するほかはありません。
リモートの分、道内各地だけではなく本州の方でも参加できるというメリットを生かして、少しでも効果を大きくしたいところです。
今日の内容は、来年から始まる地理総合について、文科省の研究開発学校で行われている先行授業の試みについて説明を受けての意見交換。
新しい地理総合科目では、GISによる地理情報について知り、それを活用できるようにすることが求められていますが、そのためには子供たちにスマホやパソコンによるネットを利活用することが効果的です。
GISが分かるということの先には、防災情報にも精通して災害から身を守れる自分になることが求められます。
そんな話題の中で、「ひなたGIS」というサイトが紹介されました。
これは宮崎県の職員の方が開発した統合型地理情報システムで、パソコンやスマホで無料で使えるサイトです。
利用者は全国の地図上で、様々なデータを自由に重ね合わせて地域の特徴や情報を目に見えるようにしてくれます。
その利用方法について紹介されたのは、ひなたGISの"海面上昇シミュレーション"です。
これはその場所の標高情報から、水面が上昇したときに浸水するエリアが分かるというもの。
画面下部のバーをスライドすることで水面の高さを上下に調節できて、それによって温暖化や津波による海面上昇でどのあたりが水没するかがわかるようになっています。
またそれ以外にも様々な統計情報などを地図上に落とし込むことができ、自分の関心ごとを視覚化して学ぶことができます。全く良い時代になったものです。
しかしその一方で、これを生徒に教えようと思うと、先生たちの方がついて行けるかどうかが心配です。
時代の変化とともに求められる知識なスキルが変化し、しかもその変化が速い時代です。
学ぶとは一体どういうことか。
災害の備えをして被害にあわないような準備をするというのは学生さんたちだけのことではなく、一般の住民にも求められることです。
知識を得るだけではなく、学ぼうという姿勢も評価されようとしているとのことですが、それはもう学校にはいない我々も同じことで、まさに生涯学習が求められます。
死ぬまで今の時代について行けるように自分を磨いておきたいものですね。