こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『神様の御用人4』浅葉なつ

2015-08-04 19:36:05 | 読書感想
今より二千六百余年前、今で言う神武天皇に紀国を治めるよう命じられたのが、天道根命と伝えられている。

今回の御用はその天道根命からで、ここ最近、彼が持つ簪をつけた女性が夢に出てきて「忘れるな」とだけ言うらしく、なぜか恐れをも感じるらしい。
力が削られ、記憶も失われていく昨今、忘れてしまったその女性の正体と何を「忘れるな」と言っているのかが知りたいそうだ。

良彦は、黄金とともに和歌山へ向かい、奇遇にもかつての野球仲間と再会するが・・・。

古事記や日本書紀にも載らなかったか、載せられなかったかの古代の人々の思いと今に生きる人々の思いが重なることで、現代のすれ違っていた家族が和解できたように感じられて、温かな気持ちになりました。
また、終わってみれば黄金もいつも通りなので、いくらか安心できました。
コメント
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