こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『お奉行様の土俵入り 鍋奉行犯科帳』田中啓文

2015-08-19 19:30:01 | 読書感想
岩坂三之助道場の一人娘、小糸が、父親に代わっての出稽古の帰りに出会った痩せこけた若者は、とんでもない餅好きの上に大食らいだった。
一方、今回の大邉久右衛門は、食べ物目当てに相撲部屋に入り浸っていた。
その部屋で小耳にはさんだのは、弱小部屋の関取が侍に襲われたという話。
そこは、花相撲を控えて稽古に励んでるということだが・・・。

この「餅屋問答」といい、赤穂義士の子孫と吉良方の子孫の南瓜にまつわる話や、淀川の鯉から始まる捕り物と、西町奉行様の扱う事件は食から離れられませんね。
いつものことながら、飲み食い以外では怠け者ですが、そのお裁きは筋が通って正しく、情にあふれています。
もちろん、面白いです。

ところで田中啓文さん。
本を書いたら、その食べ物が食べられなくなるというのは、一時的なものですよね?
お体が、心配になってしまいました。
コメント
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