こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『少女小説とSF』日本SF作家クラブ編

2024-04-13 20:00:47 | 読書感想
 
かつて少女小説のジャンルのレーベルで、SFやその周辺の作品を書いていらした方々に「少女小説とSF」をテーマに描いていただいた作品を集めたアンソロジーです。

個人的に特に好きな作品をあげてみます。

「この日、あたしは」は、幼児期からAIと共に成長するのが当たり前の世界での物語。

「わたしと『わたし』」は双子で生まれるのが普通の社会で、なぜか一人で生まれた少女の成長を描いています。

「守護するもの」は、ある惑星での内乱によって家族をすべて失った少年と、瀕死の重傷を負って心身ともに壊されたラフェール人が相棒として賞金稼ぎをすることとなった経緯と理由を考えさせてくれます。

「一つ星」は雪と氷に閉ざされた世界が当たり前で、飢えと死に付きまとわれながら生きるのが当然の中で生き延びようとするエスリンとフレイの正体が気になりながら読み進めていきました。

どの作品もバラエティに富んでいて面白く、とても満足の作品群でした。

もちろん、ここには載っていないあの方もこの方も気になるんですけど、というのはありますので、今後に期待しています。
コメント
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