二か月ほど前に買った夏用の帽子です。
編み目が粗く、通気性抜群。汗っかきのわたしでも頭部が蒸れることはありません。
材質は帽子についているタグを見ると、「天然草木(麦)」とあります。
でも、いわゆる「麦わら帽子」にくらべると、きっちりと形の整った円筒形のせいか、‘カジュアル感’ が強すぎず、都心にもかぶっていくことができそうです。
先日もこれをかぶって神保町まで、友人の出版をお祝いする会に出席してきました。
ちょっと洒落た新しい帽子をかぶると、なにかちょっと、心華やぐものがあるものですね。
出版お祝い会の会場で、こんなことがありました。
会場の大広間の前で受付をすますと、旧知の女性に声をかけられたのです。
女性 「あら、余白さん、しばらくです。鮎川です(仮名)。まあ、素敵なお帽子ですね」
会うのは十数年ぶり。先に名乗ってもらわなければ、名前さえ思い出せなかったであろう女性(ひと)なのに、わたしの口から自分でも思いがけない言葉が飛び出しました。
わたし「これはこれは鮎川さん、いつまでも変わらず、おキレイで・・・」
周りには受付の人たちもいたのに、内気でおとなしいわたしの柄にはまったく似合わぬこの言葉、きっとかぶっていった新しい帽子が言わせたのです。