興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

干しています

2016-07-30 | 季節の移ろい

ようやく梅雨が上がり、梅干しを干しています。

今年は申年。これは 「申年の梅干し」 ということになります。

‘申年の梅干し’ は、縁起がいいのだそうです。この梅干しを食べれば、今年は例年にも増していいことがあるにちがいありません。

 

 

 

                    

陽除けに植えたキュウリの蔓がどんどん伸びて、2階のベランダに絡みついてきました。

すごい生命力だと思います。

 

 

        

       緑のカーテン。


  過去の関連記事 「干されています」。 あわせてご覧いただければ幸いです。
http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/fad5ef237fef933a76aa9cf3bda6fd8a


通りの見える居酒屋

2016-07-27 | 季節の移ろい

昨日、飲み仲間といつも行く居酒屋に行ってきました。

店の奥のふだんは閉まっている戸が、半間分ガラリと開けられていました。すぐそばを通る人からは丸見えです。

ここの居酒屋、パリのオープンカフェのように、開放感をねらって粋な演出をしているわけではありません。(と思う)

朝から曇り、昼過ぎから小雨で、エアコンを入れるにはさほど暑くないし、といって閉め切ったら暑いし、といったところでしょう。

 

 

 

         

でも、ここで飲んでいるほうとしては開放感もあり、少し風も入ってくるので(梅雨のやや湿気った風)、まあ、悪い気分ではありません。

それにわれわれ、外から見られて恥ずかしいと思うようなメンバーは、一人もいません。(みなオジサン)

ただ、時折、入口と間違えて、「失礼」 などと言って無理矢理入ってくる人がいます。

 

 

 

      

      ここは田端の初恋屋。
      右が本来の入り口。 左は普段は閉まっている戸です。

      梅雨ももうすぐ明けそうですね。

         *写真協力:Y.T.氏。


ミニ韓国語講座

2016-07-24 | 美酒・美味探訪

新大久保コリアタウンに行ってきました。

韓国語をいっしょに学んでいた友人たちとの食事会のためです。

 

 

 

      

     職安通りで変わったバスを見つけました。 K- shattle と書いてあります。

近寄ってみると、職安通りを出て、新大久保駅、新宿駅西口、都庁前、京王プラザホテルを回り、職安通りに帰ってくる無料シャトルバスのようです。

街にお客さんを呼ぶ一つの試みなのでしょう。

 

 

 

     

     さる韓国料理店の看板です。

突然ながら、ここでミニ韓国語講座

 찜닭 チムタク 鶏の甘辛煮
 차돌불고기 チャドルプルゴギ 韓国風すき焼き
 오징어떡볶이 オジンオトッポッキ トッポッキ(韓国風餅)のイカ炒め
 간장새우 カンジャンセウ エビの醤油漬け

 

 

 

      

われわれの食事会があったのは、「名家 (명가 ミョンガ)」という韓国家庭料理(한국 가정 요리 ハングク カジョン ヨリ)の店でした。

この建物の地下にあります。

 

 

 

      

サムギョプサルや海鮮ネギチヂミ、チャプチェなど、ここ名家、料理がどれもたいへん美味しかったです。

上の写真は皆の話に気を取られ、会が終わるころになってようやく撮った一枚。 食い散らかしのようでスミマセン。


別れ難い人たち

2016-07-22 | チラッと世相観察

池袋 「千登利」 の牛肉豆腐です。

千登利には昨晩、9時頃寄りました。それまでほかで用があったのです。

酒はとりあえず、ギネスビール。

比較的小さいビンのギネスをたのんだのは、あとで日本酒を飲みたかったからです。
大きなビンのビールを飲んでしまうと、それだけでお腹がふくれてしまいます。

‘夏でも燗酒党’ のわたしは、千登利の燗酒が好きです。 ここはお湯で燗をつけてくれます。
燗はお湯で、少し時間をかけて燗けるのが美味しい。

 

 

 

   

   飲んでいると、一次会をどこかで済ませてきたと思しきグループが、何組か入ってきました。

わたしにも経験がありますが、きっと皆さん、‘飲み足りない’ のではなく、‘もっといっしょにいたい’‘別れ難い’ 人たちなのでしょう。

「酒の功徳」 とでもいうか、人と人との垣根を低くし、表面的にしろ互いの理解を深める効果が、酒にはあるのだと思います。

逆に、本音が出て、それを聞きとがめてケンカになった場面にも、実はこれまで、何回か遭遇してきましたが・・・。

でも、概して言うとわたしは、酒には功徳のほうが大きいように思います。

 

 

 

    

   10時過ぎの池袋西口です。


きょうも野菜だよ

2016-07-16 | 菜園の四季

わが家の菜園の現況です。

もう毎日、盛んに実をつけています。

 

 

 

    

   トマト

   寄り添っていて、カワイイ。

 

 

 

   

   ナス

トマトとナスとインゲンは食べきれないくらい。

 

 

 

    

   これは韓国トウガラシ

   実がつき始めたところ。 まだ辛くありません。


菜園をやっているのは家内です。わたしは畑を耕すのを手伝うくらい。

今朝、菜園の写真をちょっと撮ったら、

「まだブログに上がってないよ」
と、ウルサイこと、ウルサイこと。 チェックしているのです。

ほっといてくれ、と言いたいところですが、まあ、やむなく上げた次第。

 

 

 

   

   これは一週間ほどまえの収穫物。

   赤い小さな実はマイクロトマトというトマトです。甘みがあって、結構濃い味です。

   大きなトマトは、洗って、そのままかぶりつくのもオイシイ。

これからもまだまだ ‘野菜漬け生活’ は続きます。


菜園の現況報告まで。


梅雨空の越後へ

2016-07-08 | 散歩、時々旅

先日、越後湯沢に一泊で行ってきました。 同期会出席のためです。

ついでにと思って上越新幹線の浦佐まで足をのばし、西福寺開山堂の天井彫刻と、裸押合い祭りで有名な浦佐毘沙門堂を見てきました。


上の写真は新潟県魚沼市にある曹洞宗西福寺

門前に立つ像は、幕末に活躍した彫刻師、石川雲蝶(いしかわうんちょう)の作った火除地蔵(ひよけじぞう)です。

 

 

 

  

これが西福寺にある開山堂(かいさんどう)

豪雪から堂を守るため、建物全体がやぐらで囲われています。

西福寺の見どころは、なんといってもこの開山堂にある石川雲蝶の天井彫刻 「道元禅師猛虎調伏の図」 です。

実は今回、わたしはこれを目当にここを訪れたのです。

寺内は撮影禁止なので、西福寺のサイトをここに貼り付けておきます。
http://www.saifukuji-k.com/


仏間の天井の、6畳ほどの狭いスペースに、雲蝶が6年をかけて彫り上げたという、カラフルで濃密な彫刻世界が広がっています。

中央に大きな体をくねらせている龍は、鮮やかな彩色がほどこされ、目をむいて今にも飛び出してきそう。 それに恐れをなした虎が隅に逃げかけています。

力強い岩と木々と水の流れの中に、鯉とさまざまな鳥や動物が細密に刻みこまれています。 そして静かに座禅を組む道元禅師。

この天井彫刻の迫力は、言葉ではとても表現し切れません。まさに 「百聞は一見にしかず」 です。

さらに、この天井彫刻をとりまく欄間には、彩色はされていない透かし彫りが、ぐるりとめぐらされていました。
ここの、細かくリアルでありながら力強さと動きのある表現からも、雲蝶の彫刻師としての高い技量と才能を十分に窺うことができます。


雲蝶の彫刻や絵の作品は、この魚沼地区を中心に、今も少なからず残されており、雲蝶は ‘日本のミケランジェロ’ とも ‘越後のミケランジェロ’ とも呼ばれているとのことです。




                

新潟県出身のわたしも、数年前にさる雑誌(JAF Mate 2011年8.9月号)の新潟県に関する記事を見るまで、この天井彫刻のことを知りませんでした。雲蝶は、 国内にも国外にも、もっともっと知られてよい人物かもしれません。

 

 

 

 

  

ここ魚沼地区は、いうまでもなく魚沼産コシヒカリの本場です。

写真は、田植えからひと月半ほど経った景観です。タクシーの運転手さんに車を止めてもらい、写しました。
田んぼは青々とした美しい緑におおわれ、美味しいコシヒカリが順調に生育しているようです。

この日はあいにく降ったり止んだりの雨。 山に雲が低くたれこめています。 晴れていれば見えるという八海山も、残念ながら雲に隠れてよく見えませんでした。

 

 

 

 

 

こちらは浦佐毘沙門堂、普光寺(新潟県南魚沼市)の楼門。

日光東照宮の陽明門の形を模して造ったとのこと。 欅の裸木造りで、歳月を経て黒ずみ、陽明門の絢爛豪華さはありませんが、その代わり、頑丈さと重厚さ、力強さがあります。

 

 

 

 

楼門わきの長寿欅。(樹齢は分かりません)

 

 

 

 

ここが毎年3月3日に 「裸押合い祭り」 の行われる毘沙門堂本堂。 毘沙門天 (多聞天) を祀っています。
http://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/kanko/event/1461655613698.html

 

 

 


 

同期会は、越後湯沢の音羽屋旅館で行われました。懐かしい顔が集まりました。

音羽屋旅館は大きすぎず小さすぎず、それ故にか、清潔感と温かみのある宿でした。


ほほえみの御仏-二つの半跏思惟像

2016-07-02 | 時には芸術気分

上野の東京国立博物館に行ってきました。

特別展 「ほほえみの御仏(みほとけ)  二つの半跏思惟(しゆい)像」 を見るためです。

 

 

 

    

日本の国宝、奈良中宮寺の 「半跏思惟像」(左) 韓国の国宝 「国宝78号 半跏思惟像」(右) が並べて展示されているのです。

 

 

 

 

    

ここは東京国立博物館本館の入口を入ったところ(展示されている部屋では撮影禁止)

 

ひと月ほど前、友人からの情報でこの展示会のことを知ったわたしは、これは何をおいても行かねばならぬ、と思いました。

なぜなら、微笑みを浮かべた菩薩像として名高いこの中宮寺の半跏思惟像は、わたしが永く、奈良まで行ってぜひ直接見たいと思っていたものだったからです。
それが東京で見られるのです。

実際に見た半跏思惟像は、深く瞑想(思惟)に沈んだ、穏やかで優しい表情をしていました。

体の線から指の先までいさかかの力みもなく、大きな耳は目の前に相対する人の悩みや思いをなんでも聞いてくれそうです。

微笑みの像といわれるのは、口もとが左右にわずかに引いていて、微笑んでいるように見えるところから来ているのでしょう。

柔らかさの中に、この上ない気品をたたえた御仏でした。


一方、韓国国宝78号 半跏思惟像は、意外にも中宮寺の半跏思惟像より二回りほど小さな像でした。

パンフレットや館外の案内板で、同じ大きさに表現されていたからそう感じたのかもしれません。

いちばん印象的だったのは、この半跏思惟像がほんとうに ‘微笑んで’ いたことです。

口もとだけでなく、目もとにも明らかに笑みが浮かんでいます。(韓国語には눈웃음<目笑>という言葉がある)
見る人をそのまま丸ごと、優しく受け容れてくれる表情です。

この半跏思惟像も、ほんとうに素敵な仏像だと思いました。韓国の人たちが、これを国宝として大切にしているのが、よく理解できた気がします。

 

 

 

 

     

「二つの半跏思惟像」展 のあと、神保町に出て、あちこち見て歩き、神田まつや(蕎麦屋)までそのまま足をのばしました。

 

 

 

     

ずいぶん歩きました。 まずビールの小瓶で渇いたのどを潤し・・・。

 

 

 

     

     燗酒に変え、焼き鳥。

そして〆は、温かいかき揚げ天丼。

たっぷり歩いたあとのゆったりした 時間、‘ほほえみの一杯’ を楽しんできました。