興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

郷土への愛と誇り:福島の旅2024前編

2024-10-30 | 散歩、時々旅

先週末、福島県に一泊で行ってきた。

福島の湯と酒と人情を味わおうと、男性4人で毎年秋に行っている恒例の福島・車旅である。

コロナのため2022年だけ休んだが、この旅、今回でなんと13年も続いている。

今回行ったところは、常磐自動車道経由でいわき市と小野町、平田村など福島の浜通りと中通り周辺。

まずは「いわき湯本IC」で下りて、早速その近くの春木屋旅館に日帰り湯で立寄った。まだ朝の10時過ぎである。

広い湯船のとてもいい湯だった。(上の写真)

体を芯から温めると、血流が良くなり疲れが癒されるだけでなく、免疫力が高まり健康にも良いとされる。

家で朝湯はなかなかできないが、われわれの気の張らない自由旅では朝温泉は可能。これは得難い贅沢である。

 

 

 

   

そのあとすぐ近くにある「JRA(日本中央競馬会)競走馬リハビリテーションセンター」へ。
ここには「馬の温泉」がある。

ケガをした競走馬たちがレースに復帰するために、リハビリに励んでいるところだ。
受付わきの表示を見ると、「療養馬」が関西からも数頭来ているようだった。

案内パンフレットを見ると、馬用の温泉やプールのほか、水中のベルトコンベア上を歩く歩行訓練設備もある。
馬のケガは足に多いため、浮力により足先への負担を軽くする水中訓練が有効なようだ。

同時に温泉浴により、馬も調教や競走のストレスから解放されるので、治療効果が上がるとパンフには書いてあった。

われわれがここに着いたのはお昼前だったが、残念ながら馬たちの午前のリハビリタイムは終わっていた。

 

 

 

   

昼食に行く途中、原っぱでキツネを見つけた。この辺りは自然がまだまだ残っている。

 

 

 

   
   

昼食は三宝亭いわき湯本店。お昼をだいぶ過ぎたのに、順番待ちの客が多い繁盛店であった。

五目うま煮めんに餃子。(餃子は4人で分けあった)
ボリュームもあり、たいへん美味しかった。お店がはやるのも納得である。

 

 

 

   

ここは「いわき市石炭・化石館『ほるる』」。

市内で発掘された恐竜等の化石と、常磐炭田の生活の再現という二つの展示テーマを持った博物館である。
スペースも広く、展示内容も豊富であった。

化石に直に触れてみるコーナーや、炭鉱内の様子を立体模型で表したジオラマなど、実感をもって見てもらえるための工夫を随所にこらした博物館である。

市民の郷土への愛と誇り、市の歴史教育への積極的な取り組みが感じられた。

 

 


   
   

このあと、いわき市の太平桜酒造(上)と平田村の若清水酒造(下)に寄り、土産用の酒を購入。
一年のうちでいちばん忙しい「仕込みの時期」でもあり、工場見学や試飲は遠慮した。

 

 

 

   

宿泊は小野町の「小町温泉 太田屋旅館」。

ここは昨年も泊まったところ。
昨年は12月の初めの寒い時期に来たのだが、ストーブに加え、湯たんぽも入れてくれるなど、細かい配慮の行きとどいた宿であった。

車で到着したときには、わたしはまるで家に帰ったようなホッとした気分につつまれた。

長くなるので、太田屋旅館と福島旅二日目の様子は後編として次回記事に。

写真協力:Y.T.氏


浅草でお目当ての天ぷらそば

2024-10-19 | 美酒・美味探訪

きのうは浅草に行ってきた。

目的は二つ。一つは蕎麦の「尾張屋支店」で「上天ぷらそば」を食べること。二つ目は七味の「やげん堀」で七味を買うことであった。

上の写真は尾張屋支店の上天ぷらそば(車海老)。

実は10年ほど前にここに来て、車海老でないエビの天ぷらそばを食べたのだが、ちょっと離れた席に上天ぷらそばを食べている人がいて、そのエビ天の大きさに驚愕したことがある。

エビ天2尾のしっぽが、どんぶりの外に、大きくとび出していたからだ。

覚えていないが、あとで店の人にそっと聞いたのか、メニューを見て車海老と察したのか・・・。

それ以来、いずれ再び来て今度はどんぶりから大きくとび出したほうを食うぞ、と心に誓ったのだ。(大げさなんだよ)

今回10年ぶりに来て、そのリベンジを果たした、というわけだ。

車海老の上天ぷらそばは、たしかに美味しゅうございました。でも、高かったなあ、わたしにとっては。(税込み3,400円)

 

 

 

   

やげん堀の七味唐辛子。

店名の入った朱色の缶(中央)と中味(七味20g)の入ったアルミ袋(左)(税込み1,310円)

商品説明の小さい紙を見ると、アルミ袋にはチャックがあり、缶に少しずつ移し替え、残りはチャックをプチッと閉め、冷蔵または冷凍しておくといいと書いてあった。
こうすると香りと風味が長くもつのだ。

 

 



   

実はやげん堀の七味は、以前池袋のデパートでも見つけたのだが、袋に入ったものだけで缶入りのものがなかった。

そこで今回、浅草のやげん堀新仲見世本店(すぐ上の写真)に、缶も含めて買いに来たというわけだ。

ところで、やげん堀の七味は、京都の「七味家」の七味、長野の「八幡屋礒五郎」の七味とともに「日本の三大七味」といわれている。

八幡屋礒五郎のは関東のわが家の近くのスーパーにもあり、ふだんそれを使っているので、次は京都・七味家の七味を入手し、 ‘日本三大七味制覇’ といこうか、と思っている。

味や風味を比較してみるのも一興である。

 

 

 

   

浅草は人でいっぱいだった。団体で来ている外国人観光客が多いのが見てとれた。
仲見世通りなど混んで、速足では歩けないくらいだった。

浅草は、外国からの旅行客にとっては、日本の人気観光スポットである。外国人が多いのは、円安の影響もあるのだろう。

尾張屋支店では、外国人らしき人は見かけなかった。各国の東京旅行案内書には、まだ載ってないのかもしれない。


菜園は夏仕舞い

2024-10-14 | 菜園の四季

早朝、菜園を耕しに行ってきた。

上の写真はきょうのわが家の菜園全景。

家内がやっている菜園の、耕作援助者としてのわたしのきょうの作業は、ナスの根を抜き、その畝を耕すこと。(上の写真のいちばん奥の畝)

ナスは煮てもよし、炒めてもよし、漬けてもよし・・、夏場の万能選手である。わが家の食卓には、この夏ほぼ毎日登場した。

ナスは二、三日前にすべて穫り終えた。ナスの終わりとともに、菜園は夏仕舞いである。

 

 

     

抜いた根と茎。茎はもはや「木」であった。

白い防虫ネットでおおわれ、分かりにくいが、菜園に今植わっている秋冬野菜は以下の通り。ニンジン、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、レタス、白菜、ニンニク。

種まきして発芽しているものは、タマネギ、ほうれん草、チンゲン菜、小松菜、高菜など。(来年用含む)

きょう耕したナスのあとの畝には、グリンピースやスナップエンドウを植える。(これも来年用)


練習の効果はある日突然

2024-10-04 | 名言・佳言ピックアップ

共感した言葉、心に残った言葉をとり上げる「名言・佳言ピックアップ」カテゴリー。今回はプロ野球中日の元内野手、荒木雅博氏の言葉をとり上げる。

何か月か前のNHK「ラジオ深夜便」で、インタビューに答え、荒木氏が語っていたもの。


 練習の効果は
  ある日突然現れる


ゴールデングラブ賞を何度も受賞した名二塁手、荒木雅博氏らしい、実感のこもった言葉である。

練習に即効性を期待してはいけない。日々の地道な練習の積み重ねなしに、上手くなる術はない、ということであろう。

あきらめずに努力を続けていれば、かならず飛躍する時が来るよ、という励ましのメッセージにも読める。


これはスポーツだけでなく、どんな分野でも言えることなのだろう。

自分のことで恐縮だが、わたしは若い頃、思い立って英語の勉強を始めたことがある。その頃は学校を出てから約20年、仕事も忙しく英語にはほとんど触れてこなかった。

勉強の中心はリスニング練習。毎日の通勤電車で、車内騒音低減機能(ノイズキャンセリング)の付いた大きなヘッドホンをかぶり、事前にテープに録音したNHKテレビの講座(TV英会話Ⅱ)などをくり返し聞いた。

(講座はインタビューや対談、イギリスの連続テレビドラマ視聴と講師の解説など多彩であった。テレビを見て、音声だけを録音した)

それを始めて一年ほども経った頃だろうか、ある日突然、少しむずかしいと思っていた対談などが、スッと聴き取れるようになったのだ。そんな経験がある。


それから30年ほど経った今、わたしは今度は韓国語の勉強をしている。

韓国語の勉強を始めてもう20年近くにもなるのに、まだ上達したという実感が持てないでいる。練習が足りないのと、歳のせいもあるのだろう。

でも、荒木雅博さんの言葉を胸に、歩みはのろくても、あきらめずに勉強は続けていきたいと思っている。
英語学習で経験した「ある日突然」がやってくるのを期待して・・。


*上の写真はわが家の庭に咲いた「るり色風ぐるま」。本記事とは関係ありません。