興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

真夏、早朝の菜園作業

2023-08-24 | 菜園の四季

今朝早く、菜園のひと畝を耕してきた。

早朝にもかかわらず、きょうも蒸し暑い暑さ。今年の夏はいったいどうなっているんだっ。(と怒ってもしょうがない)
いくら暑くても、畑の夏の収穫物の片づけと、秋の準備、畝の土作り、その季節その季節の毎日の地道な作業は、休みなく続けていかねばならないのだ。

きょう耕したこの畝は、イチゴが植わっていたところ。このあとは9月に入ったらレタスを植える予定。(今年、イチゴは失敗でした)

菜園は、すでにハクサイやカリフラワーなどの、秋野菜用のマルチを張り終えている。

わたしの耕作者としての作業スタイルは、例によって「がに股耕法」。(一般に通用する用語ではありません。わたしの体形からくる家族内用語。念のため)
足を大きく開き、腰をぐっと落として鍬を振り下ろすやり方。見た目にはカッコ悪いが、力も入れやすく、ギックリ腰も避けられそう。

「菜園作業には、夏休みや冬休みはないの?」
と菜園管理者の家内に聞くと、
「ない!」
とにべもない返事。
「冬は寒中耕起もあるし」
「・・・・・」

寒中耕起とは真冬に畝を深く掘り起こし、地中の土を冷たい寒風にさらす作業。
寒風にさらされた土は、夜に凍って日中の陽に当たると溶ける。これを繰り返すと土はやわらかさと通気性を増す。害虫の卵や病原菌の駆除もなる。

菜園には年中休みがない、といっても、われわれは結局素人菜園。野菜を育て出荷しているプロの農家さんは、ほんとうに大変だと思う。

ついでに言っておくと、にべもない返事をする家内は、熱中症予防にわたしが畑で飲む梅酢入りの水を、前日から作って、冷凍庫で凍らせておいてくれたり、首に巻く冷凍保冷剤を準備してくれたり、さまざま気を遣ってくれている。(と一応言っておこう)

菜園から汗だくで帰ってきて、家で浴びるシャワーはまた格別である。

 

 

 

   

菜園に行く途中の生垣にいる生垣だるま。剪定が終わってスッキリ、ハンサムになった。


生活即メモ

2023-08-23 | 随感・偶感・歳時感

古い雑誌を整理していて、「サライ」の1998年8月20日号の中に、画家杉本健吉氏へのインタビュー記事を見つけた。
25年も前の記事だが、読み返してみると、たいへん味わい深く、おもしろい。

 杉本健吉氏(1905-2004)は画家、挿絵画家。昭和25(1950)年から連載の吉川英治『新・平家物語』の挿絵を担当。名コンビとして知られた。このインタビュー時(1998年)は92歳。

この記事の中で、わたしがいちばんおもしろいと思ったのは、杉本氏が「生活即写生」と語っているところだ。
いつも、矢立て(携帯用の筆記用具)や短い鉛筆を、人差し指と中指の間にはさんで持ち歩き、風景、仏像をはじめ、見るものすべてをデッサン(写生)していたという。(戦後奈良に行っていたころか)

描くことを「理屈ではなく、手に覚えさせようとした」とも言っているから、杉本氏は日々の暮らしの中で、デッサンの修練を意図して生活習慣にしていたのだ。

生活即写生・・・この伝で言えば、わたしの場合は「生活即メモ」かもしれない、と思う。

いつも本ブログ用の記事のネタを探していて、思いつくとすぐにメモ用紙にメモしたり、外に出ていれば写真(これもメモのうち)に撮ったりしているからだ。

散歩のときなど、カメラ(スマホ)を小さなバッグ(ポシェット)にかならず入れて出る。半ば生活習慣化しているといってもいいだろう。

もちろん大家杉本健吉氏の絵の世界と、拙ブログは比ぶべくもないが・・。


近近両用眼鏡

2023-08-14 | My Favorite Things

パソコン作業用にピッタリの眼鏡(めがね)を見つけた。ひと月ほど前に買った「近近両用レンズ」入りの眼鏡である。(上の写真)

手元の資料(近)に焦点が合い、目をはずしてそのちょっと先の液晶モニター(近)に目をやると、そこにも焦点が合う。二つの「近」に焦点が合うから「近近両用レンズ」。

わたしがこれまでずっと長く使ってきた「遠近両用眼鏡」では、手元の資料にも少し離れたモニターにも、今一つ焦点が合わせづらかった。

使い方や ‘慣れ’ にもよるのかもしれないが、遠近両用眼鏡はパソコン使用時には使いにくいと感じたわたしは、手元の資料用に読書用の「単焦点レンズ」眼鏡(近眼用または老眼用)を使い、画面を見るときはそれをはずして、裸眼で見ることが多かった。(単焦点レンズで画面を見ると文字がボケて見える)

今回、近近両用眼鏡に替えて、それが解消された。

 

 

 

    
    

近近両用眼鏡を買おうと思ったのは、雑誌「暮しの手帖」(2023年2-3月号)を見たからである。

その中に「40代からのめがね選び」という記事があり、眼鏡の種類と用途について触れていた。
そこには「近近両用レンズはパソコンにも読書にも使いやすい」ことが書かれていた。(上の写真は記事の一部)

これをもっと早く知っていれば、これまで遠近両用眼鏡をいたずらに何個も買うことなかったのに、と今思っている。

 

*ウォン・ウィンツァン作曲、ピアノ。NHK・Eテレ「こころの時代」テーマ曲。*静かでとてもきれいな音楽です。
こころの時代 〜NHK・Eテレ「こころの時代」テーマ曲〜 Wong WingTsan + Aska Strings [official] - YouTube


ベジクルとカネコン

2023-08-04 | 菜園の四季

おとといは菜園のひと畝に、マルチ(プラスチックフィルムの覆い)を張ってきた。
先月20日頃耕した畝である。

厚手のプラスチックマルチを張るのは、夏の日差しの強いときに、ひと月ほど太陽の光をあて、熱をたっぷり地中に取り込むためだ。

熱を取り込み、地中の温度を高くして、防虫・殺菌をおこなう。

なぜ耕して半月ほどもマルチを張らずに放っておいたかというと、この間ずっと猛暑日が続き、雨が降らなかったからである。

地中に十分な水分がないと、マルチの防虫・殺菌効果が十分上がらないようだ。熱い湿気で地中の害虫たちを蒸し殺すというイメージだろうか。

先おととい、ようやく待望の雨が降った。(雷が鳴り、雹まで降った)
さあ出番だということで、家内に、暑いのに朝から駆り出されたのだ。

この畝には、9月にハクサイを植える。

 

 

 

   

張ったマルチには、こんなことが書いてあった。

「アブラムシがきらう、病害虫よけ特殊フィルム」「シルバーストライプマルチで、きれいな野菜づくり」「ムシコン」

家内によるとこのマルチはほんとうは冬場用で、銀色にきらきら光るストライプ(筋の模様)が、アブラムシなどの外から来る虫たちを近づけないのだそうだ。
だから「ムシコン」(‘虫来ん’)という商品名をつけているのであろう。

夏には「透明マルチ」がベターなようだが、そこは余りものの活用、材料費の節約ということで・・。

ところで、「ムシコン」というネーミングの伝でいえば、わが家の食卓は ‘ベジクル’ (ベジタブル<野菜>来る)、わたしの財布は ‘カネコン’ (カネ来ん)、ということになる。