興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

原発事故と防災の原則

2011-05-29 | チラッと世相観察

先週、5月23日の参議院行政監視委員会 「原発事故と行政監視の在り方」 で、参考人として話をした京都大学原子炉実験所助教小出裕章氏の話に共感しました。

マスコミではほとんど取り上げられていませんが、以下のサイトで見ることができますので、ご紹介までに掲げておきます。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/05/23/sangiin-may23/

お忙しい方は、このサイトの2番目の動画枠 「参議院の行政監視委員会『原発事故と行政監視の在り方』小出裕章氏2/2」 だけでもご覧いただけたら幸いです。  時間は8分ほどです。

小出氏の話の要点を抜き出すと、以下の通りです。

「防災というものの原則は、危険を大きめに評価して、あらかじめ対策をとっていく。住民を守ると。
 もし危険を過大に評価していたのだとすれば、あ、これは過大だった。でも住民に被害を与えないで良かった、と胸をなでおろすという、それが防災の原則だと思いますが、日本の政府がやってきたことは、一貫して事故を過小評価して、楽観的な見通しで行動してきました。(中略)
 私は、パニックを避ける唯一の手段は正確な情報を常に公開するという態度だと思います。
 そうして初めて、行政や国が住民から信頼を受ける。そしてパニックを回避するのだと思ってきたのですが、残念ながら日本の行政はそうではありませんでした。
 常に情報を隠して、危機的な状況でないということを常に言いたがるということでした。」
(以上で小出氏の引用終わり)

まさにその通りです。
この、東京電力福島第一原発の事故において政府は、避難指示区域の設定についても3キロ、10キロ、20キロと小出しにし、SPEEDI (緊急時迅速放射能影響予測) の予測結果も住民と国民に隠したままでした。
このことによって、いったいどれだけの人が回避できたかもしれない放射線に晒されたことでしょう。


ところで、この参議院行政監視委員会には、ほかに神戸大学名誉教授で地震学の石橋克彦氏、芝浦工業大学非常勤講師の後藤政志氏、ソフトバンク社長孫正義氏も参考人として呼ばれていて、どの方も大変質の高い情報を提供されていました。

その中で、石橋氏は、
「地球の全地震の約10%が日本に集中しており、日本は原発建設に適さない場所である」
と言いきっておられました。

それを聞いてわたしは、原発事故が未来永劫100パーセント起こらないと誰にも言い切れない以上、現実問題として原発推進は、少なくとも日本においては、難しいということがよく理解できました。

事故になった場合の犠牲が大きすぎます。


元祖「冷やし中華」

2011-05-26 | 美酒・美味探訪

神保町、揚子江菜館の 五色涼拌麺 (ごもくひやしそば) です。
これが ‘冷やし中華’ の元祖なのだそうです。

見てください、この高く盛り上がった山、そして具沢山。
キュウリ、焼き豚、トコロテンの千切りたっぷりに、サヤインゲンと海老。
山の向こうには味付けされたシナ竹の千切りにシイタケ、海老がもう一つ。
内部には鶉の茹で卵二つとミンチボール(鶏肉か)二つがかくれていて、てっぺんには見ての通りの錦糸玉子。

味は甘みが勝ち、濃厚。  酸味を効かした一般の冷やし中華のサッパリ路線とは一線を画しています。

値段は1470円。 少々、いやかなり高めですが、まあ、納得の価格でしょうか。
毎日というわけにはいきませんが・・・。




ここ揚子江菜館は創業105年とのこと。 五色涼拌麺は初期のころから出していたようです。
創業者の心意気やよし。


燃える心

2011-05-22 | 季節の移ろい

朝日の射しこむわが家の庭です。

バラ が盛り。

ほんとうは、バラは庭にもう少し広がっているのですが、これ以上広く撮ると庭の狭さがバレるので、これくらいに・・・。
それに、干した洗濯物が写ったりします。









こちらはサボテンコーナー。
小さなサボテンが花をつけました。





サボテンの花言葉をネットで調べると、 「内気な乙女」 というのがありました。
「燃える心」 というのもあります。

合わせれば、 「内気な乙女の燃える心」 となりますね。


愛犬と過ごす人生最後の日々

2011-05-15 | 時には芸術気分

岩波ホールに、ポーランド映画「木洩れ日の家で」を見に行ってきました。

木造りの古い大きな屋敷に、愛犬とともに暮らす老婦人アニェラの、凛とした生き方を描いた映画です。


会話らしい会話はほとんどなく、愛犬フィラに語りかけるアニェラの、いわば独り言で映画は展開します。

とはいえ、頻繁にアップでとらえた愛犬フィラの表情を見ると、
「ひょっとしてこの犬、演技しているのでは?」
と思えるほど反応が自然で、生き生きとしており、十分 ‘会話’ が成立していたように思います。


モノクロームの美しい映像の中に描かれた老婦人の日々と一つの決断。 感銘を持って見終えることができました。




http://www.pioniwa.com/nowshowing/komorebi.html
神保町岩波ホールで6月10日(金)まで


太陽光発電自販機

2011-05-09 | チラッと世相観察

「太陽光で発電中 !!」 という自販機を見つけました。 自販機の上に太陽光発電用のパネルがついています。

(おっ、これがあれば、「自販機なくせ」などという声もなくなるかもナ)
と思ったのですが、よく見ると 「ソーラーパワーで夜間照明電力ゼロ」 とあります。
さらに小さい字を読むと、 「約3時間の発電で2日分の夜間照明の電力がまかなえます」 とのことです。
要するに、 ‘外部電力’ をまったく使わず、太陽光エネルギーのみでこの自販機が自立しているということではなさそうです。

とはいえ、少しでも自力で電力を調達できているということの意味は、大変大きなものがあると思います。

なにしろ、これからの時代、電力は、
大量一括発電」 から 「少量個別(分散型)発電」 へ、
地域独占供給 」から 「発電手法と供給者の多様化」 へ
と移っていくべきであると考えるからです。


ところで自販機といえば、わたしは日頃から、冷たいものは冷やし過ぎ、温かいものは温め過ぎではないかと思っています。
缶入りコーヒーが手に持てないほど熱かったり、逆に冷たかったり・・・。
それを少し緩和すれば、電力使用量も少しは抑えることができるのではないでしょうか。

先日、いつも行く散髪屋さんで、 “常温自販機”(冷却、加温機能をはずす) を作ったらどうカナという話をしたら、
「それじゃあ売れないデショ」
と一笑に付されてしまいました。

でも、 “定温(ていおん)自販機” というのはありカナ、と考えています。 つまり夏も冬も井戸水くらいの一定の温度 (16度Cほと) に保っておくのです。
井戸水は、ご存知のように夏は冷たく、冬は温かく感じます。 それで十分ではないでしょうか。
但し、そうしても節電効果は特に上がらないよ、と言われれば話は別ですが・・・。


* 以前、こんな文章を書いたことがあります。(ご参考まで)
 http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/2ddb59578a70e164fc44a9dc9a949eab


新緑

2011-05-05 | 季節の移ろい

この写真、3D(立体)のように見えるでしょう? (見えないか)

若葉の季節。
散歩道は今、さわやかな緑に囲まれています。









コデマリ
これも今の時季の花ですね。

漢字で書くと、「小手毬」。
花の固まりが、小さな手毬のように見えるからでしょう。











  新緑は二人のために・・・。


今日は曇りで、やや冷んやりした一日でした


はじらい

2011-05-03 | 季節の移ろい

庭のすみで スズラン の花が咲きました。

スズランは、葉の陰でひっそりと咲く、その控えめなところがいいですね。
 はじらい  を含んだ美しさとでもいうのでしょうか。

‘人見るもよし、見ざるもよし、我は咲くなり’ とでもいった 潔さ も感じます。









今わが家では ナニワイバラ が盛りです。







ナニワイバラ
この花は、言葉で表すとしたら 「 清廉 」 かな?









ほかのバラも咲き始めました。

ダブルデライト
咲き始めだから、 「 可憐 」 と言っておきましょう。