興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

この冬も美味しいハムができた

2024-12-24 | 美酒・美味探訪

今年も自家製のハムを作った。

上の写真は、庭で燻煙をしているところ。

ハム作りはたいへん手間がかかり、肉を買ってからこの燻煙にいたるまで、一週間を要する。

詳しい説明は省くが、豚肉をブロック(かたまり)で入手し、余分な脂身を落として形をととのえ、細部の微細な血まできれいに取りのぞく。

そこに塩、砂糖、胡椒などをすり込み、力を入れて揉みこむ。

それをチャック(ジッパー)付きのビニール袋に小分けして入れ、冷蔵庫で一週間寝かせる。熟成させるためだ。

熟成期間中は毎日一回、肉から水分のにじみ出てきた袋の ‘天地返し’ をし、肉に味がまんべんなく行きわたるようにする。
この熟成過程があってこそ、ハムは美味しくなる。

一週間後、冷蔵庫から出した肉を、3~4時間流水にさらし、余分な塩分を抜く。そして金網ザルにとり乾燥させる。

肉が乾燥したら、晒(麻布)に巻き、その上から軍手をはめた手で、タコ糸をキリリと巻き、しばる。

ここでようやく、冒頭の燻煙工程に入るというわけだ。

ハム作りは家内がやっているのだが、肉の揉みこみ、タコ糸の巻き締めは、わたしがやっている。(わたしも関与しているのだ!)

 


   

燻煙器の中をのぞいてみよう。

燻煙時間は約4時間。時間をかけ肉の奥にまで薫香がしみ込むほど、香り高いハムになる。

燻煙が終わると、大鍋の70度ほどの温度の湯で、2時間ボイルする。

湯を沸騰させてしまっては、燻煙の香りも風味も吹き飛んでしまうから、この間は鍋横に付きっきりで温度計とにらめっこ。

しかるのちに冷水で30分引き締め、軒先に吊るし、乾燥させてハムは出来上がり。

 



   

今年も美味しいハムになった。

出来たてのハムは香りも高く、味も良いが、そのままだと長もちしない。
そこで、薄切りにしたハムを5~6枚ずつビニールの袋に入れ、真空パック・冷凍保存する。
これで3~4か月、味は変わらない。

 



   

さっそく出来たてハムを、サンドイッチに。
パンも家内の手作り。レタスはわが家の菜園で育てた穫りたて。

燻香の濃い厚切りハムに、たっぷりのシャキシャキ新鮮レタス。
辛子バターとマヨネーズが効いた、手作りならではのフレッシュ & ワイルド美味サンドである。

えっ、ハムが見えないって?

 

 

 

   

安心してください。はいってます。


料理にもお風呂にも・・柚子の恵み

2024-12-12 | 美酒・美味探訪

庭の柚子を収穫。

わが家の柚子は本柚子ではなく、やや小さめのハナユ(花柚)
本柚子より香りと酸味はやや控えめだが、香りが上品で料理の香り付けにはいい。

水で洗うときれいな黄色に。今年は虫も病気もない、きれいな柚子に育った。

 

 

 

   

今年は木が大きくなり過ぎないように、昨秋木の上部を伐ったので、多くは穫れなかったが、それでも100個は優に生った。

毎年楽しみにしている人もいて、すぐになくなってしまう。

 

 

   

銀むつのムニエルにも、たっぷりしぼるとさらに美味しくなる。

しぼった残りはお風呂に入れる。きょうのように冷えた日にはこれがいちばん。

冬至を待たずとも、温かい柚子湯にゆっくりつかろう。
体を芯から温める習慣は、免疫力を高め、健康を作るという。


ぬめり感よりホクホク感

2024-12-04 | 菜園の四季

畝からの収穫後、菜園わきに埋めて保存しておいたタケノコイモ(サトイモの一種)を、一部引き上げてきた。

埋めて3週間ほどになるので、適度に収穫後の熟成をしたのではと思う。

 

 


      

   
1~2本切ってみると、少し黒い筋が入っていた。

その原因は分からないが、今年は根腐れしていたものもあったので、収穫するのが少し遅すぎたのかもしれない。

でも今年のタケノコイモは、夏から秋にかけて、畝で大きく大きく育ってきた。

茎や葉が去年と比較にならないほど大きくなったし、穫れた芋もずっと大きい。

 

 

 

   

タケノコイモの煮物。
飛魚(あご)出汁を入れて煮てみた。

黒い筋も味にはとくに影響がなかったようで、たいへん美味しい。

タケノコイモは普通のサトイモよりさっぱりしていて、ぬめり感よりホクホク感が強い。
鶏肉やほかの野菜など、どんな具材とも相性がいいと思う。

「天高く馬肥ゆる秋」である。