興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

春に耕す

2017-03-31 | 菜園の四季

先日、近所に借りているわが家の菜園を耕しに行ってきました。

5メートルほどの畝、二つ半です。

 

 

 

    

    三本鍬。

    これでエンヤコラと耕します。

二、三日前に、二日続けて降った雨のせいもあるのでしょう。土は重く、鍬にねっとりこびりつきます。
作業ははかどりませんでしたが、けっこういい運動にはなりました。

春の雨、これが夏穫れ野菜を育みます。

菜園管理者の家内によると、ここに、4~5月にかけてナス、トマト、インゲンなどを苗で植えるのだそうです。

今年もわが家は、おかげさまで野菜には恵まれそうです。


ところで、「耕す」という言葉には、「すきやくわで田畑をたがやす」という意味のほかに、
「農夫がたがやして食を得るように、労働して生活のかてを得ること」
という意味もあるようです。(「福武漢和辞典」)

生きることも「耕す」ことなのですね。

どんな仕事でも、足元の土をひと鍬ひと鍬掘り返していくように、一歩一歩進めていくことが大切なのでしょう。
そうすれば、かならず実りのときは来るのです!

 

 

   

キャベツを収穫。
軟らかい春キャベツでした。





  
  ニンニク。




  
  タマネギ。




  
  ホウレンソウ。

どれも順調に育っています。



*以下、2017.4.3に追加アップ

  

収穫したばかりの春キャベツが、朝食に登場。

新鮮でシャキシャキ。 軟らかくてレタスのような食感です。

と言っても、レタスほど水っぽくなく、甘みのある濃い味でした。
ビタミンCなど栄養もより豊富なのだそうです。


洒落っ気のない店ですが・・・

2017-03-25 | 美酒・美味探訪

武蔵野の古刹、平林寺わきにある蕎麦屋、「さか重」に行ってきました。

ここに来るわたしの ‘お目当て’ は、上の「さか重そば」(1,300円)。

 

 

    

茶そばを白身魚(この日は鯛)に巻き、軽く焼き上げ、熱々のうす口出汁をたっぷりかけたものです。
少し焦げたソバが香ばしく、鯛も旨味があり、つゆの出汁が効いていて、たいへん美味しい。

ほかの店にはちょっとない、ユニークな ‘種もの’ です。

 

 


   

刺身も少しですが、付いていてます(この日は中トロと何か白身の魚<カンパチか>
分葱のヌタなど箸休めの小皿がいくつかと、うす塩の肉厚梅干も添えられ、燗酒を一本もたのめば、しばし至福の時を過ごせます。

 

 


    

洒落っ気のない店ですが・・・。

 

 

 


 

平林寺。

以前、平林寺前のこの道路には、上に境内林がこんもりと覆いかぶさっていて、昼もうす暗いような景観でした。
今はすっきり刈り込まれ、道にかかっている枝はありません。

ネットで調べてみると、平林寺境内林の雑木林の植生保護のため、伐採が進められているようでした。

わたしとしては、少なくとも道路わきの境内林は道に覆いかぶさるくらいのほうがいいように思います。
古刹らしい荘厳さと神秘性が感じられるからです。


輝きの一瞬

2017-03-19 | 季節の移ろい

早朝、わが家の庭の中でいちばん先に陽が当たるのが、庭のすみに咲き始めた水仙の花です。

まだ地面の辺りが薄暗い中に、水仙の黄色い花だけが、一瞬ぽおっと浮き上がります。(写真)

庭全体に陽が射すのはもう少し後。近年、東側に家々がたて込んできたせいです。

「一瞬の輝き」というのは、見る人に強い印象を与えるものですね。

 朝日が富士山山頂から顔を出し、一瞬輝くダイヤモンド富士
 夕日が沈みかけ、山の上部が一瞬赤く染まるユングフラウ

どちらもまだ実際に見たことはありませんが、わが家の ‘猫のひたい庭’ に、早朝一瞬輝く黄水仙の花も、それに負けない美しさです。(ということにしておこう)


早起きは・・・

2017-03-10 | 季節の移ろい

早咲きの桜。

もう早くも散りかけています。

 

 


   

風の冷たい一日でした。

手前のソメイヨシノは、まだツボミもふくらんでいません。
でも、今月終わりには、開花スタンバイとなることでしょう。


 

 

 

    

早起き作りのサンドイッチ。

全粒粉パンとハムが、わが家の手作りです。
夏になると、キュウリのほかに旬のトマトも加わります。

 

 

 

   

早起きの朝は、やはりコーヒーですね。

良質のコーヒーを低いめの温度のお湯で淹れると、豆の本来の旨味を十分に引出すことができ、しかも砂糖、ミルクなしでも美味しく飲むことができます。

 がぶ飲みも 目覚めうながす 春の朝    余白


おばけメタセコイア

2017-03-08 | 散歩、時々旅

メタセコイアの木です。

東の方角から見ると1本の木に見えますが・・・。

 

 

 

 

    

北から見ると8本。

むかし東京足立区の千手にあったという「おばけ煙突」(千手火力発電所の煙突)を連想してしまいました。

この千手火力発電所の4本の煙突は、それを見る場所(方角)によっては重なってしまうので、3本に見えたり、2本に見えたり、1本に見えたりもして、「おばけ煙突」と呼ばれていたそうです。

昭和39年にこの煙突、無くなってしまったとのことで、わたしは見たことがありません。

 

 

 

   

川岸に、なぜかヤギがいました。

枯草を食んでいて、どう見ても犬ではありません。

 

 


    

しかも二匹。

よく見ると、後ろの一匹には土手からの長いヒモが付いていて、もう一匹には付いていません。

親子か夫婦か、片方をおいてどこかに行ってしまうことはないのでしょう。

人も見習うべき仲の良さです。

http://hwm7.gyao.ne.jp/hasu/obake.htm


コサギとのおしゃべり

2017-03-03 | チラッと世相観察

川べりにコサギが一羽、立っていました。

一本足で立っています。
まるでフラミンゴのようなコサギです。

でもネットなどで調べると、片足で立つ鳥はフラミンゴだけではないようですね。
ツルもそうだし、コウノトリもインコも一本足で立つことがあるとのこと。現にこのコサギもそうです。

ツルにいたっては、眠るときも一本足で眠るのだそうです。
(『ツルの大研究 ― 人に幸せをはこぶ鳥のひみつ<国松俊英・文/関口シュン ・ 絵/2006年 PHP研究所・刊)

この『ツルの大研究』という本によると、一本足で立つのは体温の無駄な発散を防ぐためとあります。片方の足で立ち、もう一方はおなかの羽毛の中に、冷えないようにしまいこんでおくのです。

北海道の釧路湿原にすむタンチョウは、冬の間、浅い川の中で一本足で立って眠るのですが、それは、外の気温がマイナス20度になっても、湧き水である川の水温は10度くらい。外気温よりずっと温かく、凍らないからで、それに加え、体温の低下を少しでも少なくするため、片足をしまいこんでおくのだそうです。
さらに川の中なら、キツネや野犬などの外敵が襲ってくる心配もないのです。

この『ツルの大研究』は、ツルの生態から、めでたい鳥として古くから日本人に親しまれてきた文化的な側面まで、鶴の世界を多面的に探っています。
児童書と銘打っていますが、大人が読んでもおもしろい。写真が多く、イラストも丁寧で、分かりやすい。
お子さんやお孫さんへのプレゼントにしたら、喜ばれること請け合いです。
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-68582-3

 

 

 

    

コサギがこちらを向きました。
わたしのほうを見て、何か話かけてきます。

コサギ「おじさん、『サギの大研究』という本はないの?」
わたし「さあ、どうかなあ」
コサギ「ツルもいいけど、サギもおもしろいと思うよ」
わたし「そうかい? 一度探してみるよ」
コサギ「シラサギはいつも、あくまでも白く、清廉潔白な人物の象徴でもあるんだよ」
わたし「なるほど、今は ‘鷺を烏(サギをカラス)’ と言いくるめたり、逆に ‘烏を鷺’ と、口先でまるめこもうとする人が多いからねえ。サギの本、今こそ必要かもしれないね、うん」