橋のたもとで少年が絵を描いていました。
自転車に乗ったままです。
川の風景を写しとっているようでした。
(夏休みの宿題でやってんじゃないかな)
興味を持ったわたしは近づき、少年への‘取材’を敢行しました。
絵には川とその先の橋が鉛筆で描かれていました。
こちらを向いた少年にたずねました。
「夏休みの宿題?」
少年は答えました。
「はい、そうです」
おかしなおじさん、と訝しがられるかと思ったのですが、杞憂だったようです。
「もうほかの宿題は終わったの?」
余計なことを聞くわたしに少年は、
「はい、これだけです」
と絵に目を落とし、素直に答えてくれました。
「きみ、何年生?」
またまた追及がましく聞いてしまいました。
「中一です」
「そう、じゃあがんばってね」
「はい」
おせっかいおじさんは、ここでようやく立ち去ったのでありました。
それにしても素直で、なかなか礼儀正しい子でした。
あとは家に帰って彩色すれば宿題も終わることでしょう。
自転車に乗ったままです。
川の風景を写しとっているようでした。
(夏休みの宿題でやってんじゃないかな)
興味を持ったわたしは近づき、少年への‘取材’を敢行しました。
絵には川とその先の橋が鉛筆で描かれていました。
こちらを向いた少年にたずねました。
「夏休みの宿題?」
少年は答えました。
「はい、そうです」
おかしなおじさん、と訝しがられるかと思ったのですが、杞憂だったようです。
「もうほかの宿題は終わったの?」
余計なことを聞くわたしに少年は、
「はい、これだけです」
と絵に目を落とし、素直に答えてくれました。
「きみ、何年生?」
またまた追及がましく聞いてしまいました。
「中一です」
「そう、じゃあがんばってね」
「はい」
おせっかいおじさんは、ここでようやく立ち去ったのでありました。
それにしても素直で、なかなか礼儀正しい子でした。
あとは家に帰って彩色すれば宿題も終わることでしょう。