興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

昭和の居酒屋

2016-08-29 | 美酒・美味探訪

きょう29日は、台風10号が近づいていて、天気が安定しない一日でした。

上の写真、少し青空がのぞいて日が差してきましたが、雲が動いています。

この2時間ほど前は、ザーザー降りの雨だったのです。用があって近くまで出かけたわたしは、すっかりズボンの裾を濡らしてしまいました。

あす台風は、関東から東北にかけてのどこかに上陸しそうとのことです。被害がなければいいのですが・・・。

 

 

 

    

ヒメアカタテハがとまっているのは、たぶんニラの花です。

台風の強い雨と風のとき、このヒメアカタテハ、どこに避難するのでしょうか。

 


 

 

 

先週土曜日、親しい友人たちと、池袋の居酒屋 「うな達」 に行ってきました。

夕方5時の開店と同時に、この入口から地下に下りていくと、そこにはなんと、古き良き 「昭和の居酒屋」 の雰囲気を残した空間が広がっていました。

10人ほどのカウンター席に、10畳ほどの畳の部屋。 田舎の古い家に帰ったような、気取りはないが落ち着ける、馴染みの客が日々集う、というようなお店です。
まるごと昭和のおじさん、つまりわたしにピッタリの世界です。

土曜日なのにグループで来る客も多く、しばらくすると、部屋の座卓席がどんどんうまっていきます。人気店といっていいでしょう。

すみの席に陣取ったわれわれは、うなぎ串焼きセット、とり串焼きセット、枝豆、キムチ、モツ煮込み豆腐などを、どれも美味しくいただきました。
ただ、互いの話に気を取られ、料理の写真を撮り忘れました。ザンネン。

近年、若い人に人気のしゃれた居酒屋チェーン店が増えるなか、こういう古くからの雰囲気を残した店がほとんどなくなってしまいました。
ここはカウンター席に座れば、一人で来ても落ち着けそうです。 またぜひ寄ろうと思います。


向日性

2016-08-25 | 時には芸術気分

ハクサイとレタスの芽が、見事なくらいいっせいに、太陽のほうを向いています。

さきほど朝日が昇り、左手のほうから光が差し込んできました。

生きものにとってお日さまは、命の糧(かて)であり、希望なのですね!

もちろん、人間にとっても・・・。


  ・・・・・・・・・・
  If you smile through your fear and sorrow
  Smile and maybe tomorrow
  You'll see the sun come shining through for you
  ・・・・・・・・・・ 
  今はたとえきみに 恐れや悲しみがあったとしても 
  ほほ笑んでごらん
  そうすればきっと 明日には雲の合い間から 太陽の光が
  輝いてくれる きみのために
 ・・・・・・・・・・
 (チャップリンの映画「モダンタイムス」テーマ曲「Smile」より)
 *作曲/チャーリー・チャップリン  作詞/ジョン・ターナー、ジェフリー・パーソンズ  意訳/余白

https://www.youtube.com/watch?v=a0Hi-ZKAKMo(ナッキン・コール/歌)


台風と雨の合間をぬって

2016-08-23 | チラッと世相観察

昨日関東を直撃した台風9号が関東を離れ、また明日は雨になるだろうというタイミングをねらって、きょう、菜園の作業をしてきました。

先日(11日)掘った穴を埋めるためです。

上の写真が作業前の畝。

 

 

   

   これが作業後。
   わきの土を穴にもどし、中央を高く盛り上げました。

作業は一時間ほど。 大量の雨を吸った土はとても重く、しかも粘着性のある土がシャベルの表と裏にへばりつき、作業がはかどりません。

簡単に済むと思ったら、思いのほかの重労働。 今回も汗だくとなりました。

土を掘り起こしていくと、土の中に潜んでいた、小さなこげ茶色の虫があちこちで出てきて、逃げまどいます。

それはいいのですが、突然一匹の小さなカナヘビが、チョロチョロと足元を通り過ぎていきました。
長さ10センチほどの細いカナヘビ。 シッポの部分が鮮やかな緑青(みどりあお)の蛍光色です。

ビクッとして見ていると、隣りの畝まで行き、いったん動きを止めたあと、すぐにまたどこかに行ってしまいました。

爬虫類系は、わたしの最も不得手とするところ。 でも作業をやめるわきにもいきません。

菜園をやる、さらには農作業をするとは、こういうことなのですね。
虫でも小動物でも、現に生きているのです。 自然の生き物たちと共存してこそ、美味しい野菜ができるというものです。(われながら、エライなあ)

 

 

 



家に帰って、シャワーを浴びて、今回もプシュッと開けました。 ねぎらいの缶ビールを・・・。


ところで、きのうの台風9号はわたしの住む地域にも、多量の雨を降らせました。

近くを流れる川の水かさが増え、下流のほうで警戒水域を超えたところもありました。
市役所のサイトを見ると、すぐ近くのとなりの町内に 「避難準備」 が発令されていました。

わが家も他人事ではなかったはずです。もう少し雨が降り続けば、「避難準備」 だけでなく 「避難勧告」 も出されていたことでしょう。

わが家では、緊急避難用品の入ったリュックと、缶詰・乾パン・水などを少し備蓄した大きめの古い旅行カバンを置いていますが、ここ3年ほど見直しも入れ替えもしていません。
さっそく点検をし、入れ直しをしたいと思います。

菜園でとれる野菜も、いざというときには食料の助けになることでしょう。
そのためにも、少したいへんでも、わたしも作業をやらねばなりませんね。


雨上がりの匂い

2016-08-17 | 季節の移ろい

一晩中、降ったり止んだりの雨を降らせた台風7号は、今朝関東から離れていきました。

雨戸を開けに玄関の外に出ると、朝の日差しの中にムワッと、雨上がり特有の匂いがしました。
湿った樹木や苔、草木などから立ち上ってくる湿気った匂い。 どこか懐かしさを感じさせる匂いです。

夏の日のひとコマといっていいでしょう。

 

 

 

  

これはきのう食べた北海道のメロン。 恵庭産のエルシーメロンです。

熟れ頃を見計らって、冷やしていただきました。

 ♪ 甘くて美味しい  メロウな(熟れた)メロン
    食べて嬉しい  エルシーメロン
    メロウなメロンに  メロメロン


これも夏の日のひとコマといっていいかもしれません。

きょうは、予報では35度を超えるとのこと。 朝のうちから湿気っぽく、午後にかけては蒸し暑い日になりそうです。


煮ても焼いても美味しい

2016-08-16 | 菜園の四季

写真は、わが家の菜園からの昨日の収穫物です。

千両茄子(上のほう)に水茄子(下のほう)、赤いトマトに黄色いトマト、韓国トウガラシ(左上)にハバネロ(右下)です。

今の時季に穫れるナスは、いわゆる秋茄子と呼ばれます。

「秋茄子嫁に食わすな」ということわざがあり、ことわざ辞典の決定版 『故事俗信 ことわざ大辞典 第二版』(北村孝一・監修/小学館) を見ると、基本の意味は、

「秋の茄子は香りがよく、皮も薄くて、嫁には食べさせたくないほど、うまいものである。秋茄子の味が格別によいことのたとえ。」

とあります。
確かに今の時季、ナスは煮ても焼いても、炒めても、漬けても美味しい。 煮ても焼いても食えないうちの家内とは大違い。(テナこと言っていいのかい?)

ところで、上の写真中のハバネロ(赤くて小さいピーマンのような形をしたもの) は、菜園管理者の家内によると、辛さが世界でも飛び切りの上位に入るトウガラシなのだそうです。
そのままではとても食べることはできず、胡麻油やオリーブ油などに漬けておいて、辣油のように、ほかの料理の味付けや薬味として使うのがよいようです。

それにしても、トウガラシの世界は実に幅が広く、バラエティに富んでいるのですね。
ネットで調べると、ピーマンもパプリカもトウガラシの仲間だし、こんな超辛のハバネロまである。

しかも同じ種類のトウガラシの中でも、辛いのがあったり辛くないのがあったり・・・。

そこで思い出すのは、昔むかし、京都の 「蛸長」(おでんの店) で食べた万願寺唐辛子です。
大ぶりで辛くない。だからおでんの種にもなる。 この唐辛子の存在を知ったのは、その時が初めてでした。
(今は関東のスーパーでも、よく見かけるようになりました)

人もさまざまですが、トウガラシもまたさまざま。 わたしは、トウガラシも人も、辛すぎないほうが好きだな・・・。

http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/f8dc385428d4392d6300623f664d86aa


金を使うより心を使え・・

2016-08-13 | 季節の移ろい

暑くならないうちにと思い、朝方、墓参りに行ってきました。

今年は花をその辺では買わず、わが家の菜園わきに植えていた花を持っていきました。

バーベナ、メドウセージ、シロタエギク・・・。 派手さはないものの、素朴な美しさです。

(カネ)を使うより心を使え、ただ、酒は忘れるな、と亡父も言ってくれることでしょう。

もちろん ‘ワンカップ’ は持っていきました。
線香を供え、拝んだあと、少しお相伴にあずかりましたが・・・。

 

 

 

   

墓園はさほど混んでいませんでした。

朝がまだ早かったのと、それに関東南部のこの辺は、新暦でお盆をする人も多いのかもしれません。
(念のため、車は家内が運転します)


真夏に耕す

2016-08-11 | 菜園の四季

家の近くに借りている菜園を耕してきました。

きょうは朝方曇りで、比較的涼しかったので、作業決行ということになりました。

菜園管理者である家内の厳命、および厳しい管理のもとでの作業です。


上の写真は作業前の畝。
前日までに家内が、すでにだいぶ掘っていました。

この畝はこれまでホウレンソウとチンゲンサイを植えていたところ。これからはダイコンとハクサイなどを植えるのだそうです。

大きいダイコンを育てるには、地中を深いところまでやわらかくしておかねばならないのです。

 

 

 

      

これがきょう、わたしが一時間ほどかけて、さらに深く掘り起こした結果。

「たいして変わんないねェ」

と言うなかれ。ふだん体を動かしていない者にとっては、けっこう大変でした。
汗だくの作業です。

 

 


       

       菜園作業七つ道具。

       畑の前で長靴にはき替えます。

 

 

 

  
   

トマトもナスも、もうそろそろ終わり。

 

 

  

韓国トウガラシがしだいに色づいてきました。

秋にかけて収穫できます。


このあと家に帰ってシャワーを浴びました。
プシュッと、こっそり缶ビールもあけて・・・。

自分で体を動かしたあとであるが故の爽やかさです。

オリンピック一色のテレビも消し、庭の緑を眺めながらのひと時。
真夏の休日、わが家も最高のリゾート地になりうるのです、ということにしておこう。


ワイングラスで日本酒

2016-08-07 | 美酒・美味探訪

ワイングラスに注がれているのは、白ワインではありません。

「純米吟醸 越乃雪椿」、つまり日本酒です。

先日、近所のスーパーでこの四合瓶を見つけ、買ってきました。

 

 

       

瓶の首に 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2016 最高金賞」 と書かれた紙製のリボンがかかっていて、味わってみたかったからです。(宣伝文句に弱いなあ)

白ワインを飲むようにキリッと冷やして飲んでみると、なるほど、とても美味しいお酒でした。

サラッと飲みやすく、くせがなく、いくらでも入っていきそう。 辛うじて翌日飲む分を残しました。


それにしても、 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」 とは・・・、日本酒にもいろいろな賞があるのですね。

ネットで少し調べてみると、 「ワイングラスという酒器を通じて、次世代に、そして世界に日本酒文化を広めていきたい」 という願いをこめて、このイベントが運営されているようです。

日本酒の製造者の方々も、がんばっておられるのですね。

わたしのように ‘お猪口でよし、ぐい飲みでもよし、グラスまたよし、若くもない、日本酒の旨さにとうに目覚めている’ 者は、このイベントの直接の対象ではなかったようです。


江戸城の石垣

2016-08-02 | 散歩、時々旅

ここはJR飯田橋駅の西口を出たところ。 ここに江戸城の石垣の一部が残っている。(先月撮影)

江戸城の石垣といっても、正しくは 「江戸城外郭門のひとつである牛込見附の一部」 であると、そばにある解説板に書かれている。

つまりお城そのものの石垣ではなく、「外郭門」 の石垣なのだ。

江戸城の外郭門は 「見附」 と呼ばれ、敵の侵入を見つけ、防ぐ、江戸城防備の役割を担っていたようだ。

 

 

 

   

道路をはさんだ向かいにも、別な石垣が残っている。

江戸城の外郭というものがどういう形をしていたのか、牛込見附の外郭門はどんな門だったのかは分からないが、江戸時代、この辺りでは見張りの役人たちが周囲に鋭く目を光らせていたのであろう。

解説板にはこんな説明もあった。 「ここの石垣は、外堀が完成した寛永13年(1636)に、阿波徳島藩主蜂須賀忠英(松平阿波守)によって建設された」 と。

 

 

 

  

飯田橋駅西口の目の前にある牛込橋 (「牛込」の名前が残っている) から見た江戸城の外堀跡。

わきに中央線、総武線が走っている。

 

 

 

  

  この石垣の先にある商店街が神楽坂。

神楽坂といえば、20年ほど前わたしは、当時の職場が比較的近くにあったことから、ここにある何軒かの飲み処によく通ったものだ。
(ママさん一人でやっているような、安いところばかり)

それから年月を経て、時折神楽坂に来ても、むかし通った飲み処はもう店仕舞いをしたり、代替わりをしたりしている。

何か月か前、たまたま、むかし何回か来たことのある一軒に入った。
するとそこには、いつも元気のよかったママさんの姿はなく、中年の、夫婦と思しき二人が店をやっていた。

聞いてみると、そのご主人がママさんの息子さんで、あとを継ぎ、奥さんと二人でやっているということだった。
(お母さんは一年ほど前に亡くなられたとのこと)

このお二人、とても感じがよく、つまみも気が利いていて、店も繁盛しているのが見てとれた。

このお店なら、機会をみてまたぜひ来てみたいとは思うものの、今はもう神楽坂近辺まで来る機会がほとんどなくなったし、何よりも今度はこちらがそろそろ、‘代替わり’ ‘店仕舞い’ せねばならない歳になってきた。