興趣つきぬ日々

僅椒亭余白 (きんしょうてい よはく) の美酒・美味探訪 & 世相観察

仕事納めの日の昼食

2011-12-29 | 美酒・美味探訪


昨日28日のお昼は、神保町 「スープカレー屋  鴻  オオドリー」 のビーフカレー。

大きなかたまりで入っている牛肉はとても軟らかく、味がよく、これは最高のビーフカレーでした。

一人で一階のカウンターに座り、スプーンでカレーをすくいライスにかけて食べていると、カウンター内のおねえさんが、
「ご飯を先にスプーンにとって、カレーのスープに浸けて召し上がると、食べやすいですよ」
と教えてくれました。
「最後はスープを、ご飯にかけるといいですけどね」
とのこと。

とても感じのいい人です。

この店の二階のテーブル席には何度か来たことがあるのですが、そこには注文を聞いてくれるおじさんがいて、その方も最高に感じが良い。

お店の味は接客の味、いえ、人柄の味でもあるのですね。


今年も素敵なお店の数々で、美味しい出会いがたくさんありました。


胸弾むひと時

2011-12-25 | My Favorite Things


お椀ではありません。

ぐい飲みです。

正確にいうとこれは、 「薬味入れ」 として売られていた漆器です。
それを勝手にぐい飲みとして使ってみました。

酒 (日本酒) がたくさん入って (これ二杯で一合になる)、持ち上げるとそのボリューム感がたまらない。

ちっちゃなお猪口でチビチビと飲むのもいいけど、グイッと豪快に飲むのもまたいいものです。


岩手県の浄法寺塗(じょうぼうじぬり) です。

木地(欅)の分厚さと色合い(本朱)が気に入って、先日盛岡に行ったときに買いました。
黒(タメ)のものもありましたが、この赤のほうが、何か見ていて心を華やがせてくれる、胸を弾ませてくれる効果があるように思います。

まあ、もっとも私の場合、 「飲もう」 というだけで胸が弾みますが・・・。


収穫

2011-12-23 | 季節の移ろい


ぐっと冷え込んだ天皇誕生日の朝、久しぶりに散歩に出ました。

寒風吹きすさぶ中 ‘残土置き場’ に、犬が一匹、ポツンとつながれていました。 周りには誰もいません。

かわいそうに置き去りにされたのでしょうか。 ここは ‘捨て犬置き場’ ではないのですが・・・。

 

 

二年ほど前に切りとられた、大きな二本の桐の木の切り株から、新しい枝が伸びていました。
真っ直ぐに伸びて、もう二メートル半ほどになっています。

桐の木は死んではいなかったのです。 すくすくと伸びてほしい。

 

 

厳寒に鍛える。

ジョギングをしている人がいました。 エライなあ。

 






ニンジン収穫中。 近郊農家の方々です。

何戸か共同で作っている畑なのでしょうか。
男の人たちがニンジンを畑から抜き取り、箱の近くに置き、女の人たちが泥を落とし、葉を切り落として箱に入れているようです。

葉を切り落とす包丁に太陽の光が反射し、時々キラッと光ります。

 




さっきの犬です。

飼い主のおねえさん、ちょっとだけどこかに行っていたのですね。
よかった、よかった。

 

 



わが家のレモン。

黄色く色づいてきました。
もうすぐ収穫です。

今年8月に撮った同じレモンです。↓
http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/2b0a4551bd9fded711cd2908ebcfc7d5


初恋屋物語

2011-12-17 | 美酒・美味探訪


先月訪れた田端の居酒屋「初恋屋」に、同じ仲間で再び行ってきました。
小さなお店とはいえ、今回も満席。 人気店です。

今回は店の看板に灯りが点っていました。

初恋屋の名前の由来を、お店の若い女性に聞くと、今年の四月まで夫妻でやっていたという先代が、初恋同士だったからなのだそうです。

「あなた方も初恋同士なんですか」
とその女性に、カウンター内で調理しているちょっとゴツイ男性を見やりながら聞くと、
「まあ、そういうことで・・・」
と答えてくれました。

ほんとに初恋同士かどうかはわかりませんが、お店を切り盛りしている二人がご夫妻であることは間違いなさそうです。

同行の友人たちのうちの一人がこんな情報を仕入れていて、話してくれました。
「今の店主は、ここの常連だったんだそうだよ」

これもいい話ですね。

 






刺身から焼き鳥まで料理はどれも美味しく、しかも安い。

6時から始めた親しい仲間との忘年会は、あっという間に4時間が経ってしまっていました。

http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/a4dec794a1e33c52779dba25ddfe53d6


「妖怪道中膝栗毛シリーズ 2」 発刊!

2011-12-11 | 時には芸術気分


児童書の新刊をご紹介します。

道中膝栗毛 弐 よろずトラブル 妖怪におまかせ
  (三田村信行・作 十々夜・絵 あかね書房・刊)

妖怪道中膝栗毛シリーズの二巻目です。

江戸時代の大妖怪・山ン本(さんもと)五郎左衛門を追って、江戸時代にタイムスリップした小6の蒼一、夏実、信夫の三人は三島の宿を後にし、引き続き東海道を京に向け旅します。

今回は、なんとドラキュラと五郎左衛門の決闘場面があったり、大井川の主である(妖怪)川姫に夏実が跡継ぎにと見込まれ、さらわれそうになったり・・・。

(嘘でしょ)
と思うほど奇想天外なストーリー展開ながら、ぐいぐい引き込まれます。 面白いだけでなく、感動させられたり・・・。
わたしなど電車で、乗り過ごしそうになったくらいです。

作者が大嘘をつき、読者がそれをわかっていて乗せられる・・・。 エンタテインメント文学の醍醐味ですネ。

子供に「本を読め」とお説教する必要はない。ほんとうに面白い本が、本好きな子を育てます。

http://blog.goo.ne.jp/kyusan2/e/189ca162d7ee61449568b35795c6cda5


岩手への旅

2011-12-04 | 散歩、時々旅


この2日(金)から3日間、所用で岩手県に行ってきました。

写真は盛岡駅前、北上川にかかる開運橋から見た岩手山です。
このどっしりとした存在感。 この山が、岩手県のシンボルであり、県民の誇りであることがよくわかります。







盛岡は、キリッとした真冬の寒さでした。

市の中心部、大通商店街を歩いて、盛岡城跡公園へ。





盛岡城跡公園を背景にした、中津川と毘沙門橋。






わんこそばの店、直利庵(ちょくりあん)で、温かい中華そばの昼食。

すっきり澄んだつゆに、旨みのつまったチャーシュー。
これは最高に美味しい中華そばでした。








夜は、居酒屋、網玄で、ユニークなイカの塩辛に、真鱈の白子の醤油焼き。
そして岩手の酒「七福神」。

ここは居酒屋としては、全国でもトップレベルにあるといっていいでしょう。
美味しく、ゆったりと気持ちよく飲むことができました。

 

 



翌日の昼は、焼肉と冷麺の店、盛楼閣で、盛岡名物の冷麺をいただきました。
これもとても美味しかったのですが、麺がわたしにとってはやや太くかたすぎた感じです。

このあと、盛岡から車で30分ほどの滝沢村にある盛岡の奥座敷、つなぎ温泉に移動し、ある会合に出席。 宿泊して、夕方帰宅しました。



ところで、このたび訪れた盛岡市では、日中、市の中心部でもシャッターの下りた店や、「テナント募集」の張り紙をした店を少なからず見かけました。
全国的な景気の低迷に加え、震災の影響もきっとあるにちがいありません。

でも一方で、食事に訪れた直利庵、網玄、盛楼閣など、どこも元気で、味もよく接客も最高でした。
営業用ではない細かい心遣い、自然な笑顔、前向きな姿勢・・・。 
県民性というものもあるのでしょうか、岩手県は今回初めて訪れましたが、いっぺんで好きになりました。

震災からの復興に向けて、心から声援を送ります。