調べてみると、下の写真に見るように実際にマンデラが収監されていたロベン島とその独房でロケしているらしい。
南アフリカでアパルトヘイトがとにかく廃止されてなお、白人と黒人との格差や、治安の悪さといった問題は残っているので、単純に廃止バンザイでは済まない。解放される側ではなく差別する側の人間性が次第に開かれていくドラマにしたのは、無難な線でまとめた観もある。
マンデラ役のデニス・ヘイスバードは「24」の黒人初という設定のデヴィッド・パーマー米大統領をやっていた人。パーマー大統領のイメージの良さがオバマ大統領の誕生に寄与したのではないかという説もあるが、このキャスティングも同様だろう。
監督のビレ・アウグストは同じデンマーク出身のキ××イ監督ラース・フォン・トリアーにものすごく嫌われている、つまり常識派なのだけれど、常識的なのがどうもだんだん凡庸な作りに傾いている気がする。
(☆☆☆★)
ロベン島全景。「ゴルゴ13」では切り立った崖に囲まれた「モンテ・クリスト伯」の牢獄島みたいなイメージだったが、実際はこういう見晴らしのいい島。
マンデラが入れられていた独房。