体重137キロ(自己申告)の超肥満体(ハゲも兼ねているが、チビではない)の料理人に、エデン(原題)という名の美女がその素晴らしい料理にすっかりぞっこんになりついでにその作り手にもぞっこんになり、いろいろあったあげく美女のダンナの嫉妬を買って、さあどうなるという話。
料理映画というのはほとんど必ずブラックな方にいくのだが、これも例外ではない。
イケメンで年配者に水泳を教える場面でシェイプアップされた身体を見せるダンナの扱いが心なしか悪意たっぷりで、言葉がドイツ語なのでどこの映画かと思ったらドイツ=スイスの合作。料理をおいしそうに見せるより、それに夢中になる女の忘我としたリアクションの方に焦点をあわせている。おいしそうに見せる気がどれほどあるのかと思わせる。
ワインセラーには財産としての価値があるが、料理人の腕には認められないというあたりの世間的価値観のバカらしさの描き方がなんでもないようだが辛辣。
(☆☆☆★)