父と息子、兄と弟との相克の話としては意外と(というのもなんだけれど)スジが通っています。
ギリシャ神話の神さまは、神とはいっても一神教の神みたいな絶対者ではなく嫉妬したり争ったりとやってることははなはだ人間くさい。せいぜい規範や権威、つまり父性の象徴のような位置づけなのです。
代わりに、というか女性の扱いはもうほとんどついでに出ていますという感じの
ぞんざいさ。
ハデスとゼウスの兄弟を、レイフ・ファインズとリーアム・ニーソンという「シンドラーのリスト」のシンドラーと収容所長のコンビがやっているのが目を引く。
クロノスを火山の噴火のイメージで作っているけれど、古代人が自然の猛威を荒ぶる神としか捉えていた現れと思える。実際、現代人にとっても圧倒的な破壊力なわけだし。
(☆☆☆★)