原題はThe American。舞台になるイタリアの田舎町の神父のセリフで、アメリカには歴史がなく今のことしか考えないといったことが語られる。
誰とも関わりを持たず、女はすべてゴルゴ13みたいに行きずりで済ませてきた殺し屋ジョージ・クルーニーが、ほとんどはずみのように一人の娼婦ヴィオランテ・プラシドと抜き差しならなくなってしまう。
もう一人別に連絡役の女テクラ・ルーテンがいて、初めブロンドで出てきたのが後半、娼婦と似たブルネットに変える。クルーニーが絶滅種の蝶を追い払わないの見ていた連絡役が「ミスター・バタフライ」と呼んだのが、いつのまにか娼婦やその友だちも同じように呼ぶようになるところからいって、連絡係がこれまでの仕事=罪、娼婦がそこからの脱出=贖いといった具合に、二人の女が一種の対のようになっていると考えていいだろう。
整体拝受の祭をクライマックスに置いているところからも、この男の罪とその贖いがモチーフになっているのは明らか。
冒頭のスウェーデンの寒々とした冬景色で非情な殺し場を見せておいて、イタリアの風光明媚な田舎町に舞台を移し、徐々に主人公の心が溶けていくのを風景や光の感じで見せる。
黙々と筋トレや銃の組み立てや試射をしたりするといった場面が多く、フィルムノワール的な肌触りはあるが、非情さより救いの方に目を向けた作り。
(☆☆☆★)
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言霊大戦
ラスト・ターゲット - goo 映画
誰とも関わりを持たず、女はすべてゴルゴ13みたいに行きずりで済ませてきた殺し屋ジョージ・クルーニーが、ほとんどはずみのように一人の娼婦ヴィオランテ・プラシドと抜き差しならなくなってしまう。
もう一人別に連絡役の女テクラ・ルーテンがいて、初めブロンドで出てきたのが後半、娼婦と似たブルネットに変える。クルーニーが絶滅種の蝶を追い払わないの見ていた連絡役が「ミスター・バタフライ」と呼んだのが、いつのまにか娼婦やその友だちも同じように呼ぶようになるところからいって、連絡係がこれまでの仕事=罪、娼婦がそこからの脱出=贖いといった具合に、二人の女が一種の対のようになっていると考えていいだろう。
整体拝受の祭をクライマックスに置いているところからも、この男の罪とその贖いがモチーフになっているのは明らか。
冒頭のスウェーデンの寒々とした冬景色で非情な殺し場を見せておいて、イタリアの風光明媚な田舎町に舞台を移し、徐々に主人公の心が溶けていくのを風景や光の感じで見せる。
黙々と筋トレや銃の組み立てや試射をしたりするといった場面が多く、フィルムノワール的な肌触りはあるが、非情さより救いの方に目を向けた作り。
(☆☆☆★)
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