ダニーとオキサイドのパン・ブラザースといったら「EYES」シリーズなどのホラーで有名だけれど、アメリカ資本で撮ったこれはアクションもの。
ニコラス・ケイジがいくつもの掟を自分に課している非情な殺し屋という役どころなのだが非情なのは最初だけ、あれよあれよという間にかなりチャラいタイ青年をなぜか見込んで弟子にしてしまうわ、聾唖の女性に惚れてデートするわで、どこが非情やねんという展開。
しまいには、政治家を暗殺しようというところでその支持者の期待の声が聞こえてきて気持ちが揺らぐというのは、普通以上の甘ちゃんではないかと思わせる。
兄弟は香港とタイを股にかけてキャリアを積んでいるせいか、水路を暴走するボートとバイクのチェイスなど、バンコクのロケはかなり冴えています。
水タンクを挟んで二人が二丁拳銃をどかどか撃ち合うシーンはまるっきりジョン・ウー調。
渋谷まんだらけでガメラの人間大のフィギュアに「ニコラス・ケイジさまお買い上げ」と札がかかっていてびっくりしたことがあったが、ケイジは浪費癖で有名で、高級車を何十台とか恐竜の骨とかアメコミのコレクションとかを買いまくって借金がすごくて税金を滞納したとかいう。
映画の質はともかく、とにかくたくさん出てないと大変みたい。
(☆☆★★★)