で、そういうゲームに無縁の人間にも入り込めるようストーリーをしっかり練りこんであるのが強み。ヒーローでないキャラクターも輝く時は来るという夢を疑うことなく語るという姿勢にぶれはない。
悪役の設定とひねりかたはいいのだけれど、もうひとつデザインに工夫が欲しいところ。
ベガとかザンギエフとかいったストリートファイター系のキャラクターは映画に出てくるたびに誰が悪役になるのかくるくる変わりますね。
悪役たちが円形になって互いの悩みを語り合う形式、というのは30年前だったら精神分析医のソファの上で悩みを一対一で語る形式にあたるのだろう。精神分析が薬物治療にとって代わられたのに合わせた変化というか。
アメリカ人好みのお菓子の人工甘味料・人工着色料・人工香料の塊みたいなお菓子の国のヴィジュアルは、見ていてかなり胸焼けする。気持ち悪いところが散見するのだが、狙っているのかどうかわからない。
女の子に身体全体も顔の表情もちょっとねじれたような演技をつけているのが、可愛い一方でなくスネたようでおもしろい。
繁殖するバグは虫という意味とプログラムミスのバグという意味とベタにひっかけているのだろうけれど、ちゃんとスジが通っている。
(☆☆☆★★★)
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