デパート(今回は日本橋高島屋)で開かれるピカソ展というと、何かある型にはまっている気がするし、実際その通りの展覧会なのだが、だからつまらないかというとそうでもない。
何しろ作品数がむちゃくちゃに多いし、いかにもピカソという作品とこういうのもあるのかというのが必ずといっていいくらい両方揃えられる。
実は一番興味深かったのは数々の著名な写真家が撮ったピカソその人の写真展。マン・レイが撮った若いときの写真はぎょろっとした眼に大きな鼻、への字に結ばれた唇などオリバー・リードかハピエル・バルデムといった癖の強い役者にも負けない面構え。
アンドレ・ヴィレールが映画「ミステリアス・ピカソ 天才の秘密」のバックステージを撮った写真もあったが、映画そのものが見たくなった。
画家その人の存在感、キャラクターといったものをメディアの時代に合わせて強く打ち出し商業的に大成功した人なのだなと写真の数々を見ていて改めて思った。
ルートヴィヒ・コレクション ピカソ展
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